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旭山記念公園野鳥情報2024年6月1日(土曜日)

 

旭山記念公園野鳥情報、2024(令和6)年6月1日土曜日。

ここ1週間の旭山記念公園と札幌市旭山都市環境林の野鳥の動きをまとめました。

この野鳥情報は、旭山で野鳥観察をしておられる方からご提供を受けたものも含まれています。

 

 

●6月の野鳥観察会・自然観察会
以下の観察会の参加お申込み受付中です。

【定例】野鳥観察会
日時:6月8日(土曜日)
6月23日(日曜日)
8時から10時頃まで

【早朝】野鳥観察会
日時:6月2日(日曜日)
6時15分から8時15分頃まで ※駐車場の開門は6時です

自然観察会
日時:6月16日(日曜日)
9時から11時頃まで

参加費:各回200円
集合:旭山記念公園森の家
定員:各回15名程度

定員になり次第受付を終了いたします。
定員になりましたらホームページでお知らせいたします。

皆様のご参加をお待ちしております。

 

 

■旭山記念公園では、シマエナガの巣の情報についてのご質問にはお答えしておりません。
スタッフ等が巣を探すこともしていません。
巣を探さないよう、そしてもし偶然シマエナガの巣を見つけてしまった場合、すぐにその場を立ち去り、以降そこには近寄らないようお願いします。

他の野鳥も巣の情報は公開していません(人に影響をおよぼす可能性のあるハシブトガラスは除く)

 

 

 

今週のトピックス
クマゲラ
この1週間、園内でのクマゲラの観察機会が多く、スマホで近くで動画を撮れた方もいらしたようです。
5月26日(日)16時30分開始の「夕方野鳥観察会」の際にも、「巨木の谷」に雌1羽が飛んで来て、地面や木の低い位置で採餌する姿を15分以上じっくりと観察することができました(下写真上がその時撮影されたもの)。
その後も「遊具広場」や「学びの森」などで毎日のように見られており、今後しばらくは観察機会が多くなるかもしれません。

クマゲラ雌2024年6月1日1巨木の谷

クマゲラ雌2024年6月1日2森の家周辺

 

 

エゾビタキ
5月29日、エゾビタキが園内で観察されました。
その時数羽が「噴水広場」付近にいたとのことですが、後にも先にも今年ここまでの園内でのエゾビタキ観察情報は、今のところその時のものだけです。
エゾビタキは春と秋に通過する旅鳥ですが、春の観察記録は少なく、見られない年の方が多いくらいです。
しかしそれにしても今までは5月中旬までに見られていたので、5月下旬に見られた今回は遅いというか季節外れな感じすらします。
エゾビタキ、秋は春よりは見られる年が多いですが、秋にまた期待です。

エゾビタキ2024年6月1日5月29日園内撮影

 

 

ハリオアマツバメ
本日、森の家の上空を飛び交っているのが見られましたが、これが今年初めての園内での確実な観察情報でした。
ハリオアマツバメは8月までの間時々こうして上空を飛び交っていますが、「雨燕」の名のごとく、天気が下り坂になると低空飛行する姿が見られることが多くなります。

 

オシドリ
5月26日の野鳥観察会の際に、旭山都市環境林「ふしぎ池」に雄のオシドリ1羽が来ていました。
こちらを見るとすぐに北の方に飛んで逃げましたが、毎年ここでは時々このような感じでオシドリが見られています。

オシドリ♂2024年6月1日

 

 

 

今週のシマエナガ
エナガ(亜種シマエナガ)
今週もときどき見られる程度でした。
今日現在幼鳥が巣立ったようすはなく、幼鳥の観察情報もありません。
前述の通り、シマエナガに限らず野鳥の巣についての情報は発信しておりません。

 

 

 

夏鳥情報
オオルリ
囀りをほぼまったく聞かなくなり、今週も観察情報は少なかったですが、「巨木の谷」でペアが見られたとの情報がありました。
時々ひょっこりと現れることはあるとは思います。

 

キビタキ
園内各所で囀りがよく聞かれていますが、先々週のピーク時のようにいつもどこかから声が聞こえてくるというほどではないです。
近くで鳴き声が聞こえた場合は探せば見られます。

キビタキ♂2024年6月1日

 

 

コサメビタキ
今週もは観察情報が少なく、やはりあまり鳴かない鳥なのでたまたま動いていたりとまっていたりするのを見ることはある程度です。
コサメビタキを探そうとすると、ほとんどの場合うまく見つかりません。

コサメビタキ2024年6月1日

 

コルリ
今週も囀りがほとんど聞かれず、旭山では今年は少ないようです。

 

クロツグミ
今週は確かな観察情報はなく、囀りを聞いたという情報もありませんでした。
例年通りであれば、6月中から下旬になると囀りを聞く機会が多くなりますが、今年はどうでしょうか。

 

アカハラ
今週も園内での確かな観察情報はなかったですが、旭山では例年夏の間はごくたまに囀りが聞かれる程度になります。

 

トラツグミ
今週も昼の目視観察情報はなく、夜の囀りも情報がなかったので、やはりいるのかいないのか分からない状態です。

 

ホオジロ
ここ2週間ほど確かな観察情報がなく、例年通りであれば幼鳥が巣立つ頃にはまた観察頻度が高くなると思われますが、今年はどうでしょうか。

 

アオジ
囀りはほとんど聞かれず、「チッ」という地鳴きもあまり聞かれておらず、昨年同様園内ではあまり見られない鳥になっています。
アオジは道内でもいるところには普通にいるので、これは旭山だけのことなのか、気になります。

 

ウグイス
囀りを聞く機会や場所が少なくなってきましたが、今年はここまでは昨年までの数年よりも観察機会は多く、囀りが聞かれる場所も多かったです。

 

ヤブサメ
先週よりもさらに囀りを聞く頻度が落ちてきており、「キュッ」と地鳴きも時々聞かれる程度です。

 

センダイムシクイ
囀りを聞く機会も少なくなってきましたが、「チキチキチキチキ」と大きな声で鳴いてから「チヨチヨビー」と鳴くことがあります。

 

オオムシクイ
本日、園内「つり橋」付近で「ジジロジジロ」と囀りを聞きましたがそれだけで、今年は今のところ数が少ないようで、この先どうなるのか要注目です。

 

メジロ
囀りを聞く機会はほとんどなくなくなっていますが、「キュロキュロ」という地鳴きは時々聞かれ、姿を見る機会も少なくはないです。

 

イカル
今週はさらに観察頻度が少なくなってきました。

 

キセキレイ
観察情報は少ないです。

 

モズ
「ちびっこ広場」から「学びの森」そして「噴水広場」の辺りでときどき見られている程度ですが、観察頻度は低いです。

 

ヤマシギ
今週も確かな観察情報は入っていませんが、日没後には「ディスプレイフライト」が見られる可能性があります。

 

ツツドリ
「ボボッ」という鳴き声が藻岩山方面からときどき聞こえてきており、園内の近くにもときどき来ているようで、近くから大きな音で鳴き声が聞こてくることもあります。

 

キジバト
森の家の周りでときどき鳴き声が聞かれ、飛んでいる姿も見られています。

 

アオバト
「オー アーオー」という鳴き声を聞く機会はまだ少ないですが、桜の実が熟す頃には見られる機会は増えると予想されます。

 

 

 

冬の鳥情報
シメ
5月20日以降園内での確かな観察情報はなく、もう旭山周辺にはいないものと思われます。
シメは夏の間は少し標高が高い森林や林地に面した開けた場所などにいますが、旭山でまた見られるようになるのは9月以降と思われます。
来週までに確かな観察情報がなければ、来週からここでは取り上げません(また秋に)。
カケス(亜種ミヤマカケス)
今週は確かな観察情報はなく、来週までに確かな観察情報がなければ、来週からここでは取り上げません(また秋に)。
ただ、これからも旭山都市環境林の高い場所(標高200m程)の辺りで見られるかもしれません。

 

 

 

留鳥情報
クマゲラ
(前述)

 

オオアカゲラ
今週も毎日のように観察情報があり、雌雄どちらも見られており(写真)、この先も見られるものと思われます。

オオアカゲラ♂2024年6月1日

オオアカゲラ♀2024年6月1日

 

アカゲラ
あまり鳴き声を発することがなくなっており、が聞こえないと探しにくくて見られないこともあります。

 

 

 

コゲラ
コゲラは今はあまり(ほとんど)見られない時期ですが、今日は森の家の裏に1羽が飛んでいて「ギー ギー」鳴き、少しの間見られていました。

 

ヤマゲラ
例年5月下旬になるとあの「ピョッピョッピョッピョッ」という大きな声は聞かれなくなりますが、今年もその時期になったようです。
姿はときどき見られますが、鳴かないのでいつどこにいるか分からず、不意に出会うことが多いです。

 

フクロウ
今週も鳴き声が聞こえてくることはなく、観察情報もありませんでした。

 

オオタカ
今週は確かな観察情報はありませんでした。

 

ハイタカ
今週は確かな観察情報はありませんでした。

 

ノスリ
今週は確かな観察情報はありませんでした。

 

トビ
今週は園内での観察情報はありませんでした。

 

ハヤブサ
今週は園内での観察情報はありませんでした。

 

カワラヒワ
囀りはほとんど聞かれなくなり、目視観察の機会も減ってきて、ときどき見られるくらいになってきました。

 

ゴジュウカラ(亜種シロハラゴジュウカラ)
観察情報は少なく、囀りも聞かれなくなりました。

 

シジュウカラ
園内で見られていますが、観察頻度は低くなっています。
1回目の幼鳥の観察情報はまだ入ってきていません。

 

ハシブトガラ
囀りはほぼ聞かれなくなり、観察機会も少ないですが、今日は「遊具広場」の「五差路」付近に2羽がいました。

 

ヤマガラ
園内一円でよく見られていますが、「チーリーツー」という三拍子の囀りはあまり聞かれなくなりました。
ただ、見られる機会は多いですが、低い位置にはあまり来なくなっています。

 

ヒガラ
囀りはまだ聞かれていますが、先週よりは囀りをっく機会は少なくなっており、目視観察の機会もそれほど多くはなくなってきました。

 

ハクセキレイ
本日、「噴水広場」付近で観察されましたが、この先時々見られるものと思われます。

 

スズメ
道路沿いや第2駐車場付近で見られることがあります。

 

ヒヨドリ
今週も園内各所で見られています。

ヒヨドリ2024年6月1日

 

ハシボソガラス
このところ森の家の周りに2羽か3羽でよく来ています。
その他、開けた場所で、数は少ないですがよく見られています。

 

ハシブトガラス
園内でよく見られています。
巣は今のところ散策路沿いや駐車場周辺では見つかっていないですが、もう少し注意してみます。
ハシブトガラスは、エゾハルゼミがたくさんいる今の時期にはセミを捕食することがあります。

ハシブトガラス2024年6月1日

 

 

 

 

旭山記念公園各所名称マップ
野鳥等が観察された詳細な地点をご案内するにあたり、園内各所に名称をつけました。
主に野鳥情報の記事でそれら名称を使用しており、「」(かぎかっこ)でくくったものがその名前で、こちらの地図で場所を確認することができます。
文字が小さいので拡大してご覧ください。

旭山記念公園各所名称マップ

 

 

 

今週の旭山その他自然情報
ヘビイチゴ
「つり橋」近くの「森の階段」脇に2坪ほどの広さで黄色い花が咲いています(下写真上)。
園内では元々この辺りだけで見られていましたがこれほど広がってはおらず、ヒグマ対策で3年前にこの辺りの笹を刈ってから咲く面積が増えました。
一部ではもう赤い実がなり始めています(下写真下)。
ところで、この実は「毒」だという話もあると聞きましたが、毒はありません。

ヘビイチゴ2024年6月1日1花アップ

ヘビイチゴ2024年6月1日2実

 

ヒメヘビイチゴ
同じ仲間の似たような名前の花、ヒメヘビイチゴも今園内で咲いています。
ヒメヘビイチゴは第2駐車場から「藻岩山登山口」方面に向かって歩いてすぐの左側、「三つ子のシナノキ」がある辺りの道沿いに畳1畳分くらい咲いています。
しかしこちらは以前はその辺りにもう少し広がっており、登山口掲示板付近にもあったのですが、近年減ってきています。
ヒメヘビイチゴ自体は珍しい植物でもないのですが、少なくなるのは寂しいし気がかりですね。
下の写真がそれ、その名の通りヘビイチゴより花も葉も多少小さいですが、最大の違いはヒメヘビイチゴはいちごのような赤い実がならないことです(花の時期には分からないかもですが)。

ヒメヘビイチゴ2024年6月1日

 

エゾヘビイチゴ
ついでといっては何ですが、今の時期もうひとつ園内で咲いているいちごの花を。
名前は似ていても、前2者とは属が違います(近縁種ではない)。
こちらはいかにもいちごという白い花と葉の形で、小さいながらも赤い実がなり食べられます。
エゾと名がつきますが、外来種(帰化植物)です。

エゾヘビイチゴ2024年6月1日

 

オククルマムグラ
クルマバソウがひと段落し、よく似たオククルマムグラが咲き始めました。
クルマバソウとの違いは「葉が6枚」「葉の中ほどが大きく膨らむ」などです。
旭山ではクルマバソウほどの群落にはならないというイメージでしたが、今年はこんなに多かったのかというくらいに咲いています。

オククルマムグラ2024年6月1日

 

オオハナウド畑
「ちびっこ広場」の上側=「作業員詰所」に近い辺りの斜面に今年はオオハナウドがたくさん咲き、「オオハナウド畑」状態になっています(下写真上)。
ここは10年ほど前まではこのように、いやこれよりもたくさんオオハナウドが咲いていたのですが、いつしか笹に負け、3、4年前にはちらほらと咲く程度になっていました。
それが、こちらもヘビイチゴと同じく、2021年からのヒグマ対策としてこの場所の笹刈りを行った結果、今年はたくさん咲きました。
この状態がしばらく保たれるものと思われ、花を見る人には楽しみが増えました。
なお、ウドと名はつきますが、セリ科です。

オオハナウド2024年6月1日1オオハナウド畑

オオハナウド2024年6月1日2オオハナウドの花

 

 

昆虫の話題
ベニシジミ
ベニシジミが飛び始めました。
園内では展望台「テラス状階段」など開けた場所に比較的よく出て来ます。

ベニシジミ2024年6月1日

 

 

 

次回は、2024年6月8日土曜日に上げる予定です。

 

 

旭山でのバードウォッチング、皆様が多くの野鳥を見られることを願っております。