旭山記念公園野鳥情報、2024(令和6)年6月8日土曜日。
ここ1週間の旭山記念公園と札幌市旭山都市環境林の野鳥の動きをまとめました。
この野鳥情報は、旭山で野鳥観察をしておられる方からご提供を受けたものも含まれています。
●6月の自然観察会
日時:6月16日(日曜日)
9時から11時頃まで
参加費:200円
こちらはまだ参加受付しております。
皆様のご参加をお待ちしております。
なお、6月23日(日)の「旭山野鳥観察会」は定員に達しましたため受付終了とさせていただきました。
あしからずご了承ください。
■旭山記念公園では、野鳥も巣の情報は公開していません(人に影響をおよぼす可能性のあるハシブトガラスは除く)
今週のトピックス
アオバト
今週に入って、「ミュンヘンの森」の丘の桜の実を食べに頻繁に来るようになりました。
ただ、早朝から9時過ぎまでと夕方15時過ぎに来ていて、10時から15時の間はほとんど来ません。
森の家の周りの木で鳴いていることもあり、声を聞く機会は多くなりました。
ミュンヘンの森で観察する際は、飛んで来たのを見て動くと、アオバトは警戒心が強くてすぐに飛び去るので、木の陰などで待っていると近くで見られることがあります。
アオバトが「ミュンヘンの森」に来るのは6月いっぱいくらいで、それ以降はほとんど来なくなります。
写真は上が雄(「ミュンヘンの森」にて撮影)、下が雌(「展望台西側木立」にて撮影)です。
カケス(亜種ミヤマカケス)
先週までの1週間で確認できなかったので先週は取り上げていませんでしたが、6月2日に園内で見たとの確実な情報がありましたので、再び取り上げることにします。
それにともない、「冬に見られる鳥」から「留鳥」にカテゴリーも変更します。
今後も散発的かもしれないし、今まで同様秋まで見られないかもしれないし、今年は特別なのかもしれないですが。
シジュウカラ
6月2日日曜日、巣立ち幼鳥を今年初めて確認しました。
写真はその時のもので、シジュウカラの幼鳥は巣立ち後は「ネクタイ」がおなかまで達しておらず、顔の黒い部分も頬の下でまだつながっていないのが特徴です。
今週のシマエナガ
エナガ(亜種シマエナガ)
6月7日に巣立ち幼鳥が今年初めて観察され、本日6月8日にも見られました。
「つり橋」周辺と「遊具広場の森の散策路」周辺で今日は観察情報がありましたが、後者の場合は第一駐車場のデッキから見下ろして観察することもでき、今日はそこに人が集まっていました。
巣立ち幼鳥が見られた年は、6月いっぱいくらいは園内で散発的に幼鳥連れの群れが見られており、今年もそうなる可能性があります。
夏鳥情報
オオルリ
今週も囀りをほぼまったく聞いておらず、今週も観察情報もごく少なかったです。
時々ひょっこりと現れることはあり、また、幼鳥が巣立つ7月上旬前後の頃にまた囀りを聞く機会が多くなると思われます。
キビタキ
園内各所で囀りがよく聞かれていますが、いる場所がだいたい決まってきており、森の家の周りでも囀りを聞くことが多く、近くに来た時に探せば姿も見られます。
他、遊具広場「五差路」周辺にいつもいる個体がいて、それも比較的見つけやすいです。
下の写真2枚は、違う場所で別の機会に撮影したものですが、今の時期キビタキを撮るとだいたいこんな感じの絵になりますね。
コサメビタキ
今週も観察情報が少なく、やはりあまり鳴かない鳥なのでたまたま動いていたりとまっていたりするのを見ることはある程度です。
コサメビタキを探そうとすると、ほとんどの場合うまく見つかりません。
コルリ
今週も囀りがほとんど聞かれず、旭山では今年は少ないです。
クロツグミ
6月2日日曜日の早朝野鳥観察会の際に「藻岩山登山口」の奥から2、3分ほど囀りが聞こえてきましたが、他、囀りはほとんど聞かれていません。
例年通りであれば、6月中から下旬になると囀りを聞く機会が多くなりますが、今年はどうでしょうか。
アカハラ
今週も園内での確かな観察情報はありませんでした。
トラツグミ
今週も昼の目視観察情報はなく、夜の囀りも情報はありませんでした。
ホオジロ
今週も確かな観察情報がなく、これで3週間情報がありません。例年通りであれば幼鳥が巣立つ頃にはまた観察頻度が高くなると思われますが、今年はどうでしょうか。
アオジ
6月3日に「藻岩山登山口」入ってすぐの辺りで久しぶりに囀りを聞きましたが、他は「チッ」という地鳴きともども観察情報がほとんどありませんでした
市内の屯田遊水地では普通にいたという情報もあって、アオジは道内でもいるところには普通にいるので、やはり旭山では少ないということだと思われます。
ウグイス
囀りは時々聞かれるくらいになっており、今日は野鳥観察会の間に声は聞かれなかったです。
ヤブサメ
囀りを聞く場所が限定的になりましたが、そこでは先週よりも囀りを聞く機会が多くなっています。
ヤブサメは2回繁殖すると言われており、1回目の幼鳥は6月下旬に出て来ると思われます。
センダイムシクイ
園内ところどころで囀りが聞かれていますが聞く機会は少なくなってきました。
オオムシクイ
昨日は、森の家の前や「遊具広場の森の散策路」など園内数か所で「ジジロジジロ」と囀りを聞き、いるところには数羽いる感じで、珍しく姿もちょくちょく見られました。
しかし一転して今日は何度か囀りを聞いただけで観察機会は少なく、昨日がピークだったのかもしれません。
写真は森の家の南側にあるハルニレの木で虫を食べていたところを撮影したものですが、こんな感じで見られたのは昨日だけで、なぜそうなったのかは分かりません。
メジロ
今週は囀りをまたしばしば聞くようになっていて、「キュロキュロ」と鳴きながら餌をとっている姿も時々見られるようになりました。
イカル
今週は確かな観察情報はありませんでした。
キセキレイ
観察情報は少ないです。
モズ
もう半月ほど園内での確かな観察情報が入っておらず、今年は「ちびっこ広場」など園内で繁殖していない可能性が高くなってきました。
ハリオアマツバメ
今週は確かな観察情報はありませんでしたが、明日から天気が下り坂になるので、今日明日あたり見られるかもしれません。
ヤマシギ
今週も確かな観察情報は入っていませんが、日没後には「ディスプレイフライト」が見られる可能性があります。
ツツドリ
「ボボッ」という鳴き声が藻岩山方面からときどき聞こえてきますが、園内の近くで見たり声を聞いたりという確かな観察情報は今週はありませんでした。
キジバト
森の家の周りでときどき鳴き声が聞かれ、飛んでいる姿も見られています。
アオバト
(前述)
チゴハヤブサ
依然、園内や近隣での観察情報がなく、今年は近隣では繁殖していない可能性が高くなってきました。
オシドリ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
留鳥情報
クマゲラ
今週も園内でしばしば見られていますが、雌の観察情報の方が多いです(写真も雌です)。
オオアカゲラ
今週も園内での観察情報がありました。
アカゲラ
あまり鳴き声を発することがなくなっており、声が聞こえないと探しにくくて見られないこともありますが、時々ふっと視界に入ってきたりもします。
そろそろ巣の中で幼鳥が育っている頃で、幼鳥がいる巣の前を通ると「キーキーキー」という金属的な幼鳥の鳴き声が聞こえてくることもあります。
コゲラ
このところ「遊具広場の森の散策路」で声を聞いたり姿を見たりということが多く、その辺りで繁殖している可能性がありそうです。
写真は「遊具広場の森の散策路」で撮ったものです。
ヤマゲラ
今週は確かな観察情報は声、姿ともにありませんでした。
これから先は不意に出会うことが多くなります。
フクロウ
今週も鳴き声が聞こえてくることはなく、観察情報もありませんでした。
オオタカ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
ハイタカ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
ノスリ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
トビ
今週は園内での観察情報はありませんでした。
ハヤブサ
今週は園内での観察情報はありませんでした。
カケス(亜種ミヤマカケス)
前述の通り、今週からここで情報を扱うようにしましたが、秋まで見られない可能性もじゅうぶんあります。
カワラヒワ
囀りはほぼ聞かれなくなり、目視観察の機会もさらに減りましたが、この先どうなるのか要注目です。
ゴジュウカラ(亜種シロハラゴジュウカラ)
本日、野鳥観察会の際に「遊具広場の森の散策路」で観察されましたが、コゲラ同様そこ以外の園内ではほとんど観察情報はなく、そこだけで見られることがあるといった感じです。
シジュウカラ
幼鳥の巣立ちに連れて観察頻度が再び高くなっており、また警戒のためなのか囀りも聞く機会が先週より増えています。
写真はおそらく雌と思われる親鳥(左)が幼鳥に餌を与えているところです。
ハシブトガラ
園内で散発的に見られるくらいになっていて、囀りを聞く機会はほとんどなくなりました。
ヤマガラ
園内一円でよく見られていますが、「チーリーツー」という三拍子の囀りはあまり聞かれなくなりました。
ヒガラ
囀りはまだ聞かれており、キビタキの次に囀りを聞く機会が多い野鳥といったところとなっています。
ハクセキレイ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
スズメ
道路沿いや第2駐車場付近で見られることがあります。
ヒヨドリ
今週も園内各所で見られています。
ハシボソガラス
今週も森の家の周りに2羽か3羽で来ており、「テラス状階段」から「学びの森」付近でよく見られています。
写真はコウリンタンポポとボソ(ハシボソガラス)です。
ハシブトガラス
園内でよく見られています。
巣は今のところ散策路沿いや駐車場周辺では見つかっていないですが、もう少し注意してみます。
ハシブトガラスは、エゾハルゼミがたくさんいる今の時期にはセミを捕食することがあります。
旭山記念公園各所名称マップ
野鳥等が観察された詳細な地点をご案内するにあたり、園内各所に名称をつけました。
主に野鳥情報の記事でそれら名称を使用しており、「」(かぎかっこ)でくくったものがその名前で、こちらの地図で場所を確認することができます。
文字が小さいので拡大してご覧ください。
今週の旭山その他自然情報
アゲハ(ナミアゲハ)
いわゆるアゲハチョウ、アゲハ(ナミアゲハ)がいました。
旭山ではキアゲハはよく見られますが、アゲハは見られる機会はさほど多くはないです。
ハルジオン
ハルジオンが「噴水広場」の周りでぽつぽつと咲いています。
ヒメジョオンと似ていますが、ハルジオンは花弁が細い(ヒメジョオンはそれよりは幅広い)、茎が空洞(ヒメジョオンは中が詰まっている)、といった違いの他、花期がずれていて、旭山ではハルジオンが終わってからヒメジョオンが咲き出します。
ハクウンボク
ハクウンボクの花が咲いていました。
こちらも「噴水広場」付近で1株だけですが、ハクウンボクは旭山では夏には人が入れない「旭山グランドキャニオン」の辺りにあるだけで、花はなかなか見られず、今回このように近くで見られる木が見つかったのは嬉しい限りです。
ハクウンボクは夏に実がなりますが、それをカラ類が食べに来るので、それもまた楽しみになってきました。
次回は、2024年6月15日土曜日に上げる予定です。
旭山でのバードウォッチング、皆様が多くの野鳥を見られることを願っております。