– 札幌のまちなみを見渡せる、自然豊かな公園 –

旭山の野鳥120種 春から秋に見られる鳥

旭山記念公園と札幌市旭山都市環境林「旭山の森」では、2023年5月15日現在、120種の野鳥が記録されています。
ここではその全種を紹介します。
一部は写真がない種があります、ご了承ください。
なお、写真について、断りがないもので外見で識別できる種は雄の写真を使用しています。

大きさ、見られる時期、見られる頻度のほか、旭山で見られる頻度について、その鳥がいる時期に旭山に2時間いて見られる可能性を★の数で表しています。

★★★★ ほぼ必ず見られる
★★★ 見られることがよくある
★★ 見られることは少ない
珍しい、年に1~数回見られる程度
☆☆ 旭山では少ないが普通種で他によく見られる場所がある
過去に記録があるが今はほとんど見られない、もしくは迷鳥

 

春から秋に見られる鳥(夏鳥) 49種

図鑑には「夏鳥」として載っている野鳥のうち、旭山では夏を通して見られる可能性がある種です。

 

なお、この時期に見られる鳥でこのページにないものは、「1年中見られる鳥」のページもご参照ください。

 

スズメ目

ヒタキ科

キビタキ雄

キビタキ雌

キビタキ

(写真上=雄、下=雌)
(ヒタキ科)
5月上旬~10月上旬★★★★(囀りをやめる7月下旬以降★★★) スズメくらい
囀り=ピーフィリッ フィーフィー(最初の短いフレーズの後に間(ま)がある)、ピッポコピッ
地鳴き=ヒッ、チャッ
●5月中は近くで見る機会が多い
●7月中は囀りがよく聞かれるがそれ以降は不意に出会う機会が多くなる
●雄の黒い部分が灰色の若い個体も見られることがある
●日本では過去30年で数が増えている鳥

 

 

オオルリ雄

オオルリ雌

オオルリ

(写真上=雄、下=雌)
(ヒタキ科)
5月上旬~9月上旬★★★(囀りをやめる7月下旬以降★★) スズメよりやや大きい
囀り=フィーフィーチーリージジッ(最後「ジジッ」と濁った音で終わるのが特徴)
地鳴き=ヒッ
●渡来直後の5月前半は警戒心が比較的薄く近くで見られる機会が多い
●7月までは囀りがよく聞かれるがそれ以降は接する機会が少ない
●よく囀りをする決まった木があり「ソングポスト」と呼ばれる
●沢の地面などにコケで巣を作るが、旭山ではつり橋欄干の下側に巣を作ったことがある
●青い鳥として人気がある

 

 

コサメビタキ

コサメビタキ幼鳥

コサメビタキ

(写真上=成鳥、下=幼鳥)
(ヒタキ科)
5月前半・7月後半~9月★★★、5月後半~7月前半★★ スズメより小
囀り=ヒュルヒョロヒリッ(か細い声)
地鳴き=シーッ、ヒッ
●目立たないが意外と多くいる鳥
●春先と幼鳥が巣立つ7月中旬から9月によく見られる
●幼鳥は背面と胸から腹がごま塩模様
●羽ばたきしながら空中停止=ホバリングをして虫を捕る「フライキャッチ」を行う
●目がかわいい鳥として人気上昇中

 

 

サメビタキ

サメビタキ

(ヒタキ科)
5月、9月★ スズメより小
地=ヒッ
●山地で繁殖、旭山は春と秋の渡りの時期に1、2日現れる程度
●胸にタテ斑がある
●コサメビタキと似ている

 

 

コルリ雄

コルリ

(写真は雄、雌の写真なし)
(ヒタキ科)
5月上旬~8月★★(5月6月の声は★★★★) スズメより小
囀り=ヒッヒッヒッ チュピチュリリー
地鳴き=チッ
●笹藪の中で生活し見る機会はあまりない
●雨や曇りの日は木の上で囀ることがある
●囀りの前半「ヒッヒッ」は小さい音のイントロでその後弾けたように大きな声で鳴く
●後半の音はいくつかパターンがありその1つがコマドリの囀りに似る
●囀りをやめるとほとんど観察できない
●雌は全身緑褐色

 

 

クロツグミ雄

クロツグミ雌

クロツグミ

(写真上=雄、下=雌)
(ヒタキ科)
4月下旬~5月・6月後半~7月★★★★、6月前半・8月~10月上旬★★ ムクドリくらい
囀り=キュロリーヒリヒリピーヒュリ
地鳴き=キュロッ
●囀りは決まった旋律を持たず複雑に鳴き、ウグイスやイカルの鳴き真似をすることもある
●木のてっぺんで囀る
●囀りは旭山でよく聞かれる
●日没後に笹藪でキュロッと鳴く
●夏に園内で幼鳥が見られる
●10月にアカハラと一緒に集まって数日過ごし南に渡る準備をする

 

 

アカハラ雄

アカハラ雌

アカハラ

(写真上=雄、下=雌)
(ヒタキ科)
4月下旬~10月上旬★★(夏はたまに見られる程度) ムクドリくらい
囀り=キョロッキョロッツイー
地鳴き=ツィーッ
●旭山では春先はよく見るが6月以降はあまり見ない
●道内では多い夏鳥

 

 

マミジロの写真

マミジロ

(ヒタキ科)
5月~9月☆☆ ムクドリくらい
囀り=キョロツイーリー
地鳴き=キュロッ
●旭山では5月に何度か記録があるのみで本来は奥山の鳥
●道内では地域によりクロツグミに取って代わるように多く生息

 

 

トラツグミ

トラツグミ

(ヒタキ科)
4月中旬~10月上旬 春の声★★★それ以外★★ ハトくらい
囀り=ヒ~ ヒョ~
地鳴き=ヒィッ
●夜に悲しげな声で鳴くため昔は「鵺」(ぬえ)という怪物といわれていた
●通常日中囀らないが雨や曇りの日には日中に囀ることがある
●春は時々姿を見るが夏はほとんど見られない
●秋口に見られる機会がやや増える
●旭山では2月の観察記録が一度あるが、道南の雪が少ない地方では越冬する個体もいる

 

 

 

コマドリ

(写真なし)
(ヒタキ科)
5月~9月☆☆(旭山では5月上旬★★★、秋の観察例はごく少ない) スズメくらい
囀り=ヒンッ カラカラカラッ
地鳴き=ヒッ
●旭山では春に数日きれいな囀りが聞かれる
●森の家の裏でよく鳴いている

 

 

 

ノゴマ雄

ノゴマ雌

ノゴマ

(写真上=雄、下=雌)
(ヒタキ科)
5月~8月☆☆(旭山では5月の移動時期に1、2日見られる) スズメくらい
囀り=チョロチロチリー
地鳴き=ジッ
●旭山ではほぼ毎年5月に1日か2日だけ見られるが、秋の観察例は現時点ではない
●本来は湿原や草原、高原や高山にすみ、移動の途中に旭山にも現れる
●屯田遊水地や茨戸川緑地で繁殖

 

 

ノビタキ雄

ノビタキ雌

ノビタキ

(写真上=雄、下=雌)
(ヒタキ科)
4月下旬~9月中旬☆☆(旭山では春と秋の移動時期に数日見られる) ★ スズメくらい
●湿原や草原、畑作地で繁殖し、旭山は春と秋の移動時期に見られる
●市内では豊平川下流部や茨戸川緑地などにいる
●「畑のスズメ」と呼ばれ道内では多く見られる
●移動時期に頭が黒くない冬羽の雄が見られることがある

 

 

 

 

スズメ科

ニュウナイスズメ雄

ニュウナイスズメ雌

ニュウナイスズメ

(写真上=雄、下=雌)
(スズメ科)
5月~9月☆☆(旭山では5月に数回見られる程度) スズメくらい
囀り=ジュリリー
地鳴き=チュッ
●スズメのような頬の黒い斑がなく、雌は背面が濃茶褐色
●旭山では5月に何度か見られる
●本来は木の間が広い林とその周辺や疎林が周りにある農耕地に生息

 

 

ウグイス科

ウグイス

ウグイス

(ウグイス科)
4月中旬~10月下旬★★★★(8月9月★★) スズメくらい
囀り=ホーホケキョ
鳴き声(谷渡り)=ケキョケキョ(かん高い)
地鳴き=ヂッ
●囀りは8月上旬まで聞かれる
●「ケキョケキョ」とかん高い声は「谷渡り」と呼ばれ警戒すると出す鳴き声
●普段は笹やぶの中でさえずるが5月には時々木の上でさえずり、その時は姿を見る絶好の機会となる。また木を移動しながらも囀る
●8月以降は笹の中で「ヂッ」と鳴き、声を追うと姿が見えることがある
●「鶯色」というが実際は体にほとんど緑みはない

 

 

ヤブサメ

ヤブサメ

(ウグイス科)
4月下旬~9月下旬★★★★ スズメより小
囀り=シリシリシリ
地鳴き=チュッ
●笹の中にいて姿を見つけるのが難しいが幼鳥が巣立つ6~7月は姿を見る機会が増える
●虫のような周波数の高い音で鳴き、夜にも囀るため虫の声だと思っていたという人が結構多い
●まれに木の低い枝の姿が見える場所で囀ることがある
●夜の囀りは昼よりもひとフレーズが長い
●短い尾羽が特徴

 

 

 

ムシクイ科(旧ウグイス科)

センダイムシクイ

センダイムシクイ

(ムシクイ科)
4月下旬~8月下旬 スズメよりやや小
囀り=チヨチヨビー
地鳴き=キュッ
●囀りは「焼酎一杯グイー」「鶴千代君」と聞きなしされる
●木の枝を鳴きながら移動し虫を採餌する
●頭頂部中央にある白い帯が多種と見分ける特徴
●夏にはカラ類混群とともに行動している
●お盆を過ぎると南に渡ってゆくがその直前の8月になると群れでよく見られ鳴き声を多く聞く
●10~11月に見られることがある

 

エゾムシクイ

エゾムシクイ

(ムシクイ科)
4月下旬~5月上旬★★★ スズメよりやや小
囀り=ヒー ツー チー
地鳴き=チッ
●囀りは金属的な高い3つの音から構成され、他に似た声の鳥がなく特徴的で分かりやすい
●道内の渓谷がある山地で繁殖し比較的多い
●旭山では南から渡来後1週間ほど見られ、いる間は声がよく聞かれる
●2021年8月に幌見峠で観察された

 

オオムシクイ

オオムシクイ

(ムシクイ科)
5月下旬~6月中旬★★★★ スズメよりやや小
囀り=ジジロジジロ
地鳴き=キュチッ
●最も遅く北海道に渡来する夏鳥で1週間ほど滞在し北に移動する
●いる間は声がよく聞かれ、大きな木がある街中の公園にも来る
●以前はメボソムシクイの亜種だったが2012年に別種とされ新たにこの名前がつけられた

 

 

 

センニュウ科(旧ウグイス科)

エゾセンニュウ

(写真なし)
(センニュウ科)
5月~8月☆☆(旭山では6月に1、2日のみ現われる) スズメくらい
囀り=ジョッピンカケタカ
●本来は湿原や草原の鳥で、旭山では6月頃になぜか1日だけ声を聞くことがある

 

 

 

セキレイ科

きせきれい雄

キセキレイ雌

キセキレイ

(写真上=雄、下=雌)
(セキレイ科)
4月上旬~10月上旬★★★ スズメくらい
囀り=ヒイーッ
地鳴き=ピピッ ピピッ
●渓流にすむ鳥で旭山では第2駐車場近辺でよく見る
●界川交差点の砂防ダム付近にもいる
●啓明中学校より街寄りでは見られない
●尾を上下に振りながら歩くのはセキレイ科の特徴
●波状飛行する
●雄は喉が黒く雌は黒くない

 

 

 

モズ科

モズ雄

モズ雌

モズ高原型雄

モズ

(写真上=雄、中=雌、下=高原型雄)
(モズ科)
4月上旬~10月★★★(旭山では8月以降★★) ムクドリくらい
鳴き声=キチッ
●カエルやバッタなどを木の枝などに刺して乾燥させる「はやにえ」を作ることで有名
●旭山でほぼ毎年繁殖しているが7月に雛が巣立つとあまり見られなくなる
●秋から冬にまた時々見られるようになるが2月にいなくなる
●雄は目にかかる帯が黒く雌はそれが茶褐色、また雌の胸から脇腹はまだら模様になっている
●2020年背面が灰色の「高原型モズ」が園内で繁殖した

 

 

アカモズ

アカモズ

(モズ科)
4月~10月☆(旭山では過去に1度記録があるのみ) ムクドリくらい
鳴き声=キッ
●旭山では1980年代に記録があるのみ
●本来は農耕地や草原にすむ鳥
●準絶滅危惧種で数が減っている

 

 

ツバメ科

ツバメの写真

ツバメ

(ツバメ科)
5月~10月☆(旭山では一度記録があるのみ) スズメよりやや大
●旭山では渡りの移動個体が春に一度記録されたのみだが今後も現れる可能性あり
●かつて札幌にはいなかったが近年観察情報が増えている
●道南で普通、余市まで行くと見られる
●今後札幌でも増えるかもしれない

 

 

イワツバメ

イワツバメ

(ツバメ科)
5月~10月☆☆(旭山では春から夏に時々姿を見る程度) スズメくらい
鳴き声=チュリリ
●道内では夏鳥として普通だが旭山では飛ぶ姿がたまに見られる程度
●豊平川では見られる
●橋梁やコンクリート建物にも営巣する
●春の造巣期には巣材を集めるため地面に降りることがある

 

 

 

アトリ科

イカルの写真

イカル

(アトリ科)
4月~10月★★(5、6月と9月は★★★) ヒヨドリくらい
囀り=ホヒリホヒィヒィヒィヒィ
地鳴き=キッ、キキッ
●囀りは美声で「月日星ほいほいほい」「お菊二十四」などと聞きなしされる
●地鳴きはアカゲラに似ている
●木のてっぺん付近でさえずる
●秋に囀りを聞くことがある
●ヌルデの実が豊作の年に数羽が越冬したことがある(写真)

 

ベニマシコ雄

ベニマシコ雌

ベニマシコ

(写真上=雄、下=雌)
(アトリ科)
4月上旬~5月上旬★★★、10月★★★(春と秋以外は☆☆) スズメくらい
地鳴き=ピッ、ポッ(2音節で尻下がりの音)
●本来は湿原や草原で繁殖し、旭山には春と秋の移動時期に現れ、滞在中は比較的よく見られる
●地鳴きが独特で気づきやすい
●囀りはあまり聞かれない

 

 

 

メジロ科

メジロ

メジロ

(メジロ科)
4月下旬~10月★★★★ スズメより小
囀り=ピチーチュリチリッ(賑やか)
地鳴き=キューリッ(甲高い)、チチーキュッ
●賑やかな囀りと地鳴きがよく聞かれる
●桜の蜜を吸い、木の実をよく食べる
●10年前よりも数が増えたと感じられる
●稀に冬にも見られる
●東京では都会の鳥として定着している

 

 

ホオジロ科

ホオジロ雄

ホオジロ雌

ホオジロ幼鳥

ホオジロ

(写真上=雄、中=雌、下=幼鳥)
(ホオジロ科)
3月下旬~4月★★★★ 5月~10月★★★ スズメよりやや大
囀り=チョッピッチリチリー
地鳴き=ツリツリッ
●まばらに木がある開けた場所に生息し旭山では展望台周辺でよく鳴いている
●法面(のりめん)の広い(高速)道路沿いやちょっとした開地がある場所にもいる
●囀りは「一筆啓上仕り候」「源平つつじ枯れつつじ」「札幌ラーメン味噌ラーメン」などと聞きなしされる
●地鳴きの声は「ツリツリッ」と2音でひとセット

 

 

アオジ雄

アオジ雌

アオジ幼鳥

アオジ

(写真上=雄、中=雌、下=幼鳥)
(ホオジロ科)
4月上旬~10月★★★★ スズメくらい
囀り=チッ ツリッ ピー チリー
地鳴き=チッ
●笹藪から道に飛び出てくることがある
●尾羽の両端に白い線があり飛翔時目立つ
●雄は高さ2mから12mの木で囀る
●雄は嘴と目の間が黒いが雌は黒くない
●山林から草原、高山帯にまで生息し環境への適応力が高い

 

 

ムクドリ科

コムクドリ雄

コムクドリ雌

コムクドリ

(写真上=雄、下=雌)
(ムクドリ科)
5月~9月☆☆(旭山ではたまに見られる程度) ムクドリくらい
鳴き声=ギュルッ
●農耕地や草地など開けた場所に隣接する疎林が主なすみかで旭山ではあまり見られない
●ただし南円山の民家の庭にかけた巣箱で繁殖したことがあったり、ちびっこ広場周辺で観察されたりと近くには来ており、そのうち旭山でも繁殖する可能性がある
●北大植物園、月寒公園などにいる
●雄は頬がえんじ色で雌にそれはない
●ここ数年ネットで人気が高まっている

 

 

 

キツツキ目

キツツキ科

アリスイ

アリスイ

(キツツキ科)
5月~9月☆☆(旭山では春から夏に何度か見られるのみ) ハトより小
鳴き声=クィクィー
●アリを主食とするきつつきの仲間
●旭山ではごくたまに見られる
●本来は農耕地など開けた場所に林が隣接するような環境に住む
●屯田遊水地や茨戸川緑地で見られる

 

 

 

アマツバメ目

アマツバメ科

 

アマツバメ

アマツバメ

(アマツバメ科)
5月~8月★(時々上空を飛んでいるが近年は少ない) ムクドリよりやや大
鳴き声=ツィリ リリッ
●旭山では時々飛ぶ姿が見られていたが近年あまり見られなくなっている
●雨が降りそうな時は低空を飛びごく近くで見られることもある

 

 

ハリオアマツバメ

ハリオアマツバメ

(アマツバメ科)
5月~8月★★(時々上空を飛んでいる) ムクドリよりやや大
鳴き声=シュリリリーッ
●旭山にはときどき現れ、低空飛行して近くで見られることもある
●旭山では以前はアマツバメの方が多く見られたが近年見られるのはほとんどハリオアマツバメ
●ジェット機のような飛行音がする
●西岡公園では夏に池の水を飲みに来る
●水平飛行で日本一速く飛べる鳥で時速160km/hほど出せる
●尾羽の先の短い針状の羽軸が名前の由来

 

 

ヨタカ目

ヨタカ科

ヨタカ

(ヨタカ科)

(写真なし)
5月~8月★ ハトよりやや小
鳴き声=キョキョキョキョキョキョ(夜に鳴く)
●2022年8月20日自然観察会の際に園内で初めて観察、117種目の記録
●2021年7月に円山で鳴き声が聞かれた
●本来は山林に生息し市街地の近くにはあまり来ない
●生息地では夜に鳴き声を聞く機会が比較的多い
●森林環境の変化(市街地の拡大など)により近年は生息地が減少しているといわれている
●旭山、藻岩山及び円山では今後も稀に現れ、声が聞かれる可能性がある
●木の太い横枝に腹をつけるような格好でとまりじっとしている(旭山で観察された際にもそうしていた)

 

 

ハト目

ハト科

キジバト

キジバト

(ハト科)
3月下旬~10月★★★★ ハトくらい
鳴き声=ボボーッホーホーッ
●夏鳥として最初に渡ってくる鳥
●一方最も遅くまで残る夏鳥でもある
●本州以南では留鳥
●夏以降はよく地面を歩いて採餌する
●樹林帯を通る道路や林道でよく地面に降りて採餌している

 

 

アオバト雄

アオバト雌

アオバト

(写真上=雄、下=雌)
(ハト科)
5月~9月★★★★ ハトくらい
鳴き声=オーアーオーゥー(悲しげに聞こえる声)
●旭山では10月までには見られなくなるが円山では11月まで見られる
●雄は翼にえんじ色の部分があり雌にはない
●木の上の方でよく鳴いていて、その声を知ると多くいることが分かる鳥
●6月に桜の実を食べに来る
●地面にはめったに降りてこないが西日本の越冬地では地面に普通に降りて来るという
●海水を飲むことで知られ小樽市張碓海岸はその場所として全国的に有名、石狩市、小平町にも海水を飲みに来る場所がある

 

 

カッコウ目

カッコウ科

ツツドリ

ツツドリ

(カッコウ科)
★★★(姿を見る機会は少ない) ハトくらい
鳴き声=ボボッ(よく響く低音)
●カッコウの仲間でセンダイムシクイなどに托卵する
●警戒心が強くあまり姿が見られないか、見ても遠くですぐに飛んで逃げる
●ただし秋には森の低い位置で見る機会がある
●稀に色の違う「赤色型」個体がおり旭山でも見られたことがある

 

 

ジュウイチ

ジュウイチ

(カッコウ科)
5月~9月★(旭山ではたまに現れる程度) ハトくらい
鳴き声=ジュウイチージュビジュビ
●カッコウの仲間でオオルリなどに托卵する
●本来は奥山の鳥で、旭山では春にたまに見られるのみだが、稀に夏の夜にも声を聞くことがある
●夜や明け方にも鳴く

 

 

カッコウ

カッコウ

(カッコウ科)
5月~8月 ☆☆(旭山では夏に数回声が聞かれる程度) ハトくらい
鳴き声=カッコウ
●本来は湿原や草原の鳥で旭山には5月から7月に散発的に現れるのみ
●ただし毎年1度は声を聞く
●旭山では植樹が育つ前の昭和50年代前半までは夏に普通にいた
●札幌市の鳥
●英語でも”cuckoo”と鳴き声が名前になっている

 

 

 

ハヤブサ目(旧タカ目)

ハヤブサ科

チゴハヤブサ

チゴハヤブサ

(ハヤブサ科)★★
5月~9月 ☆☆(旭山でかつて稀だったが2020年から観察情報が増えている) ハトよりやや小
●夏鳥として渡って来るハヤブサ
●旭山ではかつて稀だったがここ数年周辺で営巣し始めたようで観察機会が増えてきた
●トンボをよく捕食する
●成鳥は下腹部が赤いのがハヤブサとの識別ポイントだが幼鳥は赤くなく、またハヤブサの幼鳥は胸から腹がタテ縞であるため幼鳥はよく似ている

 

 

 

タカ目

タカ科

 

ツミ♂

ツミ

(タカ科)
4月~10月☆☆(旭山では稀) ムクドリより大きい
●タカ科最小の鳥
●道内では森林に普通だが、旭山では秋に2度記録があるのみ
●本州では都市部で増えた鳥

 

 

ハチクマ

ハチクマ

(タカ科)
4月~9月 ☆☆(旭山では秋の渡りの時期に見られることがある) カラスよりかなり大きい
●市内山地で繁殖しており中山峠方面で比較的よく見られる
●ハチの巣を襲って幼虫などを食べる
●体の羽の模様や色彩の個体差が大きい
●飛翔時に首が細長く突き出て見えるのが特徴

 

 

チュウヒ2024年5月19日雌幼鳥

チュウヒ

(タカ科)
4月~11月 ☆☆(旭山では渡りの時期に見られることが稀にある) カラスくらい
●2024年5月15日、旭山記念公園上空を通過、写真により識別しリストに追加、120種目
●その個体は♀幼鳥であり、南から飛んで来て北へ抜けた
●本来は湿地、河川敷、海岸草原に生息する猛禽類
●全道で100~150つがい程度が繁殖していると考えられ、保護対象となっている

 

 

 

ミサゴ科

ミサゴ

ミサゴ

(ミサゴ科)
4月~9月 ☆☆ カラスよりかなり大きい
●2023年4月25日、上空通過、目視及び写真にて識別しリスト追加、119種目
●市内北部から石狩市、小樽市にかけての辺りで繁殖、旭山では稀に飛んでいる姿が見られる
●海など水に飛び込んで魚を捕まえて食べる
●近年個体数が増え見られる地域が広がっているらしい

 

 

フクロウ目

フクロウ科

アオバズク

アオバズク

(フクロウ科)
4月~10月☆☆ ハトより小さい
鳴き声=フォッ フォッ(小犬のような鳴き方)
●2014年5月鳴き声を初記録
●本州以南では鎮守の森にも普通にいるおなじみの鳥
●昼に姿を見ることがよくある
●道内での生息状況がよく分かっていない鳥

 

 

 

チドリ目

シギ科

ヤマシギ

ヤマシギ

(シギ科)
4月~9月★★(夜のディスプレイフライトは★★★) ハトくらい
鳴き声=チキッ、ブー(夜のディスプレイフライトの声)
●笹藪で人がぎりぎりまで近づくと勢いよく飛んで人を驚かせて逃げる
●春から初夏の日没後に「チキッブッ」と鳴きながら低空を旋回飛行する「ディスプレイフライト」を行い、6月上旬前後の夜にはほぼ毎日見られる
●夜のディスプレイフライト以外ではめったに鳴き声を出さない
●旭山で以前巣を発見したことがあり毎年繁殖していると考えられる

 

 

 

ペリカン目(旧コウノトリ目)

サギ科

アオサギ

アオサギ

(サギ科)
4月~10月☆☆ カラスよりかなり大きい
鳴き声=グワーッ
●旭山では時々飛ぶ姿が見られる
●市内近郊に「コロニー」と呼ばれる繁殖地が幾つかある
●日本では過去30年で大きく増えた鳥の1つ

 

 

ゴイサギの写真

ゴイサギ

(サギ科)
4月~10月☆(近年記録なし) カラスくらい
鳴き声=ゲーイーッ
●かつて円山西町住宅街のアカマツで数つがいが繁殖し旭山でも時折飛ぶ姿が見られたが、2010年頃にその木が切られてから見られなくなった
●道内での繁殖例は極めて少ない

 

 

カモ目

カモ科

オシドリつがい

オシドリ

(写真左の個体=雌、右=雄)
(カモ科)
4月~10月☆☆ カラスよりやや小
鳴き声=クイッ クワッ
●旭山では春から初夏に都市環境林「ふしぎ池」とその周辺でときどき見られるが近年観察例が増えてきている
●幼鳥14羽を連れた雌が5月下旬に園内に現れたことが一度だけある
●円山公園で繁殖している
●樹洞に巣をつくり木にとまることもでき、ミズナラのどんぐりを好物とする森林性の水鳥