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旭山記念公園野鳥情報2024年5月25日(土曜日)

旭山記念公園野鳥情報、2024(令和6)年5月25日土曜日。

ここ1週間の旭山記念公園と札幌市旭山都市環境林の野鳥の動きをまとめました。

この野鳥情報は、旭山で野鳥観察をしておられる方からご提供を受けたものも含まれています。

 

 

●6月の野鳥観察会・自然観察会
本日より、以下の観察会の参加お申込み受付しております。

【定例】野鳥観察会
日時:6月8日(土曜日)
6月23日(日曜日)
8時から10時頃まで

【早朝】野鳥観察会
日時:6月2日(日曜日)
6時15分から8時15分頃まで ※駐車場の開門は6時です

自然観察会
日時:6月16日(日曜日)
9時から11時頃まで

参加費:各回200円
集合:旭山記念公園森の家
定員:各回15名程度

定員になり次第受付を終了いたします。
定員になりましたらホームページでお知らせいたします。

皆様のご参加をお待ちしております。

 

 

■旭山記念公園では、シマエナガの巣の情報についてのご質問にはお答えしておりません。
スタッフ等が巣を探すこともしていません。
巣を探さないよう、そしてもし偶然シマエナガの巣を見つけてしまった場合、すぐにその場を立ち去り、以降そこには近寄らないようお願いします。

他の野鳥も巣の情報は公開していません(人に影響をおよぼす可能性のあるハシブトガラスは除く)

 

 

夏鳥到来情報2024年5月25日
27. オオムシクイ
2024年5月25日、オオムシクイが今年初めて園内で確認されました。
昨年の旭山での初認日は6月3日、昨年より9日早く確認されました。
森の家の裏で「チャキッ ジジロジジロ」と囀りが聞こえました。
オオムシクイは例年6月中旬から下旬まで滞在していますが、よく葉が茂った木があれば街中のちょっとした公園にも来ることがあります。

 

2024年夏鳥到来情報まとめ(カッコ内は2023年との比較)
1.ヤマシギ 3月30日(7日遅)
2.ホオジロ 3月31日(4日遅)
3.キジバト 3月31日(同日)
4.モズ 3月31日(同日)
5.ウグイス 4月7日(4日早)
6.アオジ 4月10日(4日早)
7.ルリビタキ 4月10日(3日早)
8.ベニマシコ 4月11日(19日遅)
9.ビンズイ 4月11日(16日早)
10.クロツグミ 4月11日(3日早)
11.クロジ 4月12日
12.キセキレイ 4月13日(1日早)
13.メジロ 4月13日(8日早)
14.ヤブサメ 4月14日(10日早)
15.ノビタキ 4月17日(3日早)
16.アカハラ 4月17日(2日早)
17.オオルリ 4月25日(4日早)
18.センダイムシクイ 4月26日(1日早)
19.キビタキ 4月27日(3日早)
20.コマドリ 5月1日(3日遅)
21.エゾムシクイ 5月2日(6日遅)
22.コルリ 5月2日(4日遅)
23.ツツドリ 5月4日(1日早)
24.イカル 5月5日(31日遅)
25.コサメビタキ 5月9日(7日遅)
26.アオバト 5月16日(3日早)
27.オオムシクイ 5月25日(9日早)

これで2024年の夏鳥の渡来も終わりです。
夏鳥渡来日一覧も、これで完成です。

なお、ハリオアマツバメは西岡公園で5月19日には既に見られていたとの情報がありましたので、今年はまだ旭山には来ていないということになります。
今後旭山で見られた場合はここで取り上げます。

チゴハヤブサはいまだ確認していませんが、今後もようすをみてゆきます。

 

 

今週のトピックス
キビタキ
先週お伝えした、旭山都市環境林「お寺跡地」辺りでクマゲラの鳴きまねをするキビタキ、今日現在まだいます。
「ピィーポピッ ヒリリーヒリリー」と普通の囀りをする間に、クマゲラの「キョーン」という声と「プルプル」という飛翔時の声が混じることがあり、聞いていて面白いです。
いつまで聞けるか分からないですが、楽しみはまだ続いています。

キビタキ♂2024年5月25日1

 

 

ウグイス
今年は園内で囀りしている場所がここ3、4年より多く、昨日今日と、森の家の前から聞こえる範囲で2個体が競うように囀りしていて、その他園内でも囀りを聞く機会は多いです。
ただし、時間によってはまったく囀りしていないこともあって、タイミングによります。
森の家の裏の個体はまだ見える場所で囀りしていて、姿を見られる機会もあります。

 

 

 

今週のシマエナガ
エナガ(亜種シマエナガ)
今週もときどき見られる程度でした。
今日現在まだ幼鳥が巣立ったようすはなく、幼鳥の観察情報はありません。
前述の通り、シマエナガに限らず野鳥の巣についての情報は発信しておりません。

シマエナガ2024年5月25日

 

 

 

夏鳥情報
オオルリ
今週も観察情報は少なく、昨日5月24日9時過ぎに「巨木の谷」で2、3分囀りが聞かれましたが、それだけでした。
ただ、時々ひょっこりと現れるようで、観察情報がないわけではありません。

 

キビタキ
園内各所で囀りがよく聞かれていますが、先週がピークだったようで、聞かれる場所や頻度はやや少なくなっています。
雄どうし「バチバチ」と羽の音を響かせながらのけんかもあまり見られなくなりました。

キビタキ♂2024年5月25日2

 

コサメビタキ
今週は観察情報が少なく、あまり鳴かない鳥なのでたまたま動いていたりとまっていたりするのを見ることはあっても、見られる頻度は少ないです。
ただし、それは例年通りの動きで、7月中旬に幼鳥が巣立つまではあまり見られなくなります。

 

コルリ
今週も囀りがほとんど聞かれず、わずかに旭山都市環境林で聞いたという情報がある程度で、今年は少ないようです。

 

クロツグミ
5月24日9時過ぎ、先ほど触れたオオルリのすぐ近くの双子沢川から、まるで触発されたかのように1、2分だけ囀りが聞かれましたが、それ以外観察情報はごく少なかったです。
例年通りであれば、6月中から下旬になると囀りを聞く機会が多くなりますが、今年はどうでしょうか。

 

アカハラ
今週は確かな観察情報はなかったですが、例年通りであればそろそろ旭山ではアカハラが見られなくなる頃です。

 

トラツグミ
今週も昼の目視観察情報はなく、夜の囀りも情報がなかったので、やはりいるのかいないのか分からない状態です。

 

ホオジロ
今週は観察情報はほとんどありませんでしたが、幼鳥が巣立つ頃にはまた観察頻度が高くなると思われます。

 

アオジ
囀りはほとんど聞かれず、「チッ」という地鳴きもあまり聞かれなくなってきました。
4月中旬の渡来後しばらくの間は地鳴きを聞く機会は比較的多かったのですが。

 

ウグイス
(前述)

 

ヤブサメ
囀りはときどき聞かれる程度になっていますが、一度囀りを始めるとしばらく鳴いています。
笹薮の外に出て来ることはほとんどなくなり、いつも通り「見つけにくい鳥」になっています。

 

センダイムシクイ
森の家の周りから「藻岩山登山口」にかけての辺りで囀りを聞くことが多いですが、いつもどこかで鳴いているという感じではなくなっています。
木の高い位置にいて見つけにくいし探していると首が疲れてしまうことは同じです。

 

エゾムシクイ
今週も確かな観察情報はなく、来週までに確かな観察情報がなければ、来週からここでは取り上げません(また来年)。

 

メジロ
先週は囀りは盛んと書きましたが、今は囀りを聞く機会は少なくなってきていますが、やはり接する機会が多い野鳥ではあります。

 

イカル
今週はときどき上空をたいてい2羽で飛んでいるのを見るくらいで、観察頻度は少なくなってきました。
例年通りであれば、この後ひと月ほどはときどき見られる状態になります。

 

キセキレイ
観察情報は少なくなってきました。

 

モズ
「ちびっこ広場」から「学びの森」そして「噴水広場」の辺りでときどき見られている程度で、昨年よりは観察頻度は低いです。

 

ヤマシギ
今週も確かな観察情報は入っていませんが、日没後には「ディスプレイフライト」が見られる可能性があります。

 

ツツドリ
「ボボッ」という鳴き声が藻岩山方面からときどき聞こえてきますが、昨日は「ミュンヘンの森」の近くから声が聞こえてきました。

 

キジバト
森の家の周りでときどき鳴き声が聞かれ、飛んでいる姿も見られています。

 

アオバト
「オー アーオー」という鳴き声を聞く機会はまだ少なく、飛んでいる姿もたまに見られる程度ですが、桜の実が熟す頃には見られる機会は増えると予想されます。

 

 

 

冬の鳥情報
シメ
5月19日には園内で見られていましたが、それ以降の確かな観察情報はありませんでした。
シメは例年5月下旬には旭山では見られなくなり、9月に入るとまた見られるようになりますが、もう見られなくなる時期になった可能性があります。

 

マヒワ
5月19日にはまだ園内にいたと先週書きましたが、その日も数羽と数は多くなく、20日以降の確かな観察情報はないので、どうやらもう移動していなくなったようです。。
この先確かな観察情報がなければ、来週からここでは取り上げません(また秋に)。

 

カケス(亜種ミヤマカケス)
今週は確かな観察情報はありませんでしたが、5日21日に訪れた道内のある場所は標高70m弱、そこに2羽のカケスがいたので、旭山でもまだこの先見られる可能性がないとはいえず、もう少しようすをみます。

 

 

 

留鳥情報
クマゲラ
今週も園内でしばしば観察されていますが、やはりいつ現れるか、どこに来るかは分かりません。
ただ、夕方には旭山都市環境林の方に向かって飛んで行く姿が見られたり声が聞かれたりすることが、毎日ではないですがよくあります。
写真は園内「森の家坂」で今朝撮影したもので、どうやら昨日ここにクマゲラが来てこの枯れ木(ハルニレ)を派手につついて木くずを散らかしていったようです。

クマゲラ食痕2024年5月25日ハルニレ朽木

 

オオアカゲラ
しばしば見られていますが、ここ2、3年の傾向でこのまま夏の間もしばしば見られるものと思われます。
オオアカゲラはかつて5月下旬から8月上旬の間は旭山記念公園内では見られなくなっていました。

オオアカゲラ♂2024年5月25日

 

アカゲラ
園内各所で観察機会は少なくないですが、鳴き声が聞こえないと探しにくくて見られないこともあります。

アカゲラ♂2024年5月25日

 

コゲラ
コゲラは今はあまり(ほとんど)見られない時期ですが、今日は森の家の裏に1羽が飛んでいて「ギー ギー」鳴き、少しの間見られていました。

 

ヤマゲラ
例年5月下旬になるとあの「ピョッピョッピョッピョッ」という大きな声は聞かれなくなりますが、今年もその時期になったようです。
姿はときどき見られますが、鳴かないのでいつどこにいるか分からず、不意に出会うことが多いです。

 

フクロウ
今週も鳴き声が聞こえてくることはなく、観察情報もありませんでした。

 

オオタカ
今週は確かな観察情報はありませんでした。

 

ハイタカ
今週は確かな観察情報がありました。

 

ノスリ
今週は確かな観察情報がありました。

 

トビ
今週は園内での観察情報はありませんでした。

 

ハヤブサ
今週は園内での観察情報はありませんでした。

 

カワラヒワ
「ギュイーンチリチリ」という囀りはあまり聞かれなくなりましたが、「コロコロコロ」と飛びながら鳴く声は聞かれており、「噴水広場」周辺ではその機会は少なくないです。

 

ゴジュウカラ(亜種シロハラゴジュウカラ)
観察情報は「ないことはない」くらいで、囀りも聞かれなくなりました。
ゴジュウカラは例年、コゲラと同じく5月下旬から6月下旬頃まで観察頻度が落ち、1日見られないこともありますが、その時期になったようです。

 

シジュウカラ
園内でよく見られており、そろそろ1回目の幼鳥が出て来るものと思われます。

シジュウカラ2024年5月25日

 

ハシブトガラ
囀りはほぼ聞かれなくなり、観察機会も少なくなりました。

 

ヤマガラ
園内一円でよく見られており、「チーリーツー」という三拍子の囀りもまだ聞かれていますが、こちらもそろそろ落ち着くものと思われます。

 

ヒガラ
囀りはまだよく聞かれていますが、低い位置で観察することが難しくなってきました。

 

ハクセキレイ
今週は園内での確かな観察情報はありませんでした。

 

スズメ
道路沿いや第2駐車場付近で見られることがあります。

 

ヒヨドリ
今週も園内各所で見られています。

ヒヨドリ2024年5月25日

 

ハシボソガラス
「巨木の谷」周辺で見ることが多く、「学びの森」から「噴水広場」周辺ではいつもいるくらいの感じで見られています。

ハシボソガラス2024年5月25日

 

ハシブトガラス
園内でよく見られています。
巣は今のところ散策路沿いや駐車場周辺では見つかっていないですが、もう少し注意してみます。

 

 

 

 

旭山記念公園各所名称マップ
野鳥等が観察された詳細な地点をご案内するにあたり、園内各所に名称をつけました。
主に野鳥情報の記事でそれら名称を使用しており、「」(かぎかっこ)でくくったものがその名前で、こちらの地図で場所を確認することができます。
文字が小さいので拡大してご覧ください。

旭山記念公園各所名称マップ

 

 

 

今週の旭山その他自然情報
ギンラン
ギンランが咲いています。
旭山では以前はほとんど見られなかったのですが、一昨年くらいから少ないですが見られるようになってきました。
花期は短く、来週にはもう花が散っていることでしょう。

ギンラン2024年5月25日

なお、先週はよく似たクゲヌマランを上げましたが、どちらも今年は園内で見られたことになります。
両種の違い
「ギンランの花には後ろに「距」という飛び出た部分がある(はっきり見える)」
「クゲヌマランの花には後ろの「距」が飛び出ていないかほとんど見えない」
もう一度先週のクゲヌマランの写真も、参考までに貼っておきますので、見比べてみてください。

クゲヌマラン2024年5月19日

 

ツリバナの花
「レストハウス下木段」をレストハウス側から降りてすぐの右側に、花をたくさんつけたツリバナの木が1本ありました。
この場所で花が咲いているのを見たのは初めてですが、まだまだ小さな木です。

ツリバナ2024年5月25日花

 

シウリザクラ
「遊具広場の森の散策路」、道路側=南側入ってすぐの左側にシウリザクラの木が何本かあり、今日そのうちの1本がまだ花をつけていました。
シウリザクラの花は今のところ園内や旭山都市環境林ではここでしか見られないですが、幼木はちらほらと育ってきていて、この先楽しみです。
シウリザクラはバラ科の高木で、いわゆる普通の桜とは少し違う種類、花がブラシのように棒の周りにまとまってつき、これを総状花序といいます。

シウリザクラ2024年5月25日遊具広場の森の散策路

 

ミズキ
先週もお伝えしたミズキ、花が意外と長く持ち、今日まだ見られました。
今年はミズキの花が当たり年のようで、1本の木にもたくさん花がついていますが、へえこんなところにもあったのかというくらい、若くてまだ高くない木に花がたくさん咲いているのを見かけます。
ミズキの実は鳥が大好きなので、この先また楽しみがひとつ増えました。

ミズキ2024年5月25日花がたくさん

 

花はどこへ行った?
コンロンソウ
コンロンソウはアブラナ科、5月後半に開花。
かつて旭山では第2駐車場付近やつり橋付近そして都市環境林ホオノキ散策路である程度まとまった数が見られていましたが、今ではひと株見つかるかどうかくらいになってしまいました。
普通に見られていた花が見られなくなるのは寂しいですね。
写真は今週、道内別の場所で撮影したものです。

コンロンソウ2024年5月25日

 

昆虫の話題
コトラガ
ちょっときれいな蛾コトラガがいました。
旭山では2017年に正式にデータを取り始めてから初めて記録されたもので、昆虫リストに1種追加、390種となりました。

コトラガ2024年5月25日

 

 

次回は、2024年6月1日土曜日に上げる予定です。

 

 

旭山でのバードウォッチング、皆様が多くの野鳥を見られることを願っております。