旭山記念公園野鳥情報、2023(令和5)年7月21日金曜日。
ここ1週間の旭山記念公園と札幌市旭山都市環境林の野鳥の動きをまとめました。
この野鳥情報は、旭山で野鳥観察をしておられる方からご提供を受けたものも含まれています。
7月23日(日曜日)の野鳥観察会は、定員になりましたので締め切りとさせていただきます。
ご了承ください。
8月の野鳥観察会及び自然観察会は以下の日程で行います。
参加受付は7月29日土曜日午前10時より電話及び窓口直接にて受け付けいたします。
※日程等は変更になる場合があります。
またヒグマ出没等の状況により急きょ中止する場合がございますのでご了承ください。
【旭山野鳥観察会】
日時:①2023年8月12日(土曜日)
②2023年8月27日(日曜日)
各回ともに8時00分から10時00分頃まで
【自然観察会】
日時:2023年8月19日(土曜日)
9時00分から11時00分頃まで
※※8月分の募集開始は明日ではなく7月29日土曜日です、お間違えのないようお願いします。
今週のトピックス
コサメビタキ
先週、幼鳥を今年初めて確認したと書きましたが、今日は園内数か所で頻繁にコサメビタキが見られ、幼鳥もいました。
「学びの森」周辺は低い木が多く比較的近くで見られることもあり、くりっとした大きな瞳も確認できます。
他に今日は「遊具広場の森」と「巨木の谷」でも見られ、幼鳥も確認できました(写真は撮れませんでした)
コサメビタキ、こんなによく見られるのに、5月下旬から7月に入るまでほとんど見られないのは、考えてみれば不思議な鳥です。
ヤマゲラ
7月15日土曜日、大雨の日でしたが、「つり橋木段」付近でヤマゲラ親子と思われる2羽が観察されました。
写真はその時の幼鳥で、雄ですが、大人のヤマゲラよりは大きな声で鳴いていました。
もう1羽の成鳥は雌でした。
翌7月16日日曜日には3羽を見たとの情報もありましたが、成鳥か幼鳥か雄か雌かは確認できなかったとのことです。
シメ
7月17日、シメが園内で観察されました。
「チェッ」という聞きなれてはいるけれど最近聞いていなかった声を聞き、見上げると森の家上空を1羽で飛んでいました。
この場所でもう20年以上野鳥観察を続けていますが、7月にここでシメを見たのは初めてです。
どこか今の時期に本来いる場所から遠征でもしてきたのでしょうか。
シメは今後注意深く見てゆきたいと思います。
今週のシマエナガ
エナガ(亜種シマエナガ)
7月19日午後、森の家周辺にカラ類混群がやって来て20分ばかり観察できましたが、その中に数羽のシマエナガが混じっていました。
「チャッ」と舌打ちするような鳴き声が聞こえ、時々「ジュルッ」とも鳴いていました。
ただし、その時は混群がいたところをたまたま通りかかっただけだったようで、シマエナガだけ数羽で混群とは離れてつり橋方面に飛んでゆきました。
このように時々見られることはありますが、見られない日の方が多いです。
夏鳥情報
キビタキ
囀りを聞く機会はまだ少なくはないですが、そろそろ聞かれなくなってくる頃かと思います。
雌や幼鳥を見る機会もあります。
コサメビタキ
(前述)
オオルリ
本日朝、旭山都市環境林お寺跡地辺りから囀りが聞こえてきましたが、姿は目視確認できませんでした。
午前11時過ぎには「巨木の谷」で雌成鳥が目視観察されました。
幼鳥の観察情報はありませんでしたが、まだ時々見られています。
コルリ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
旭山では今まで8月の観察記録はありませんが、そろそろ南に渡る頃かもしれません。
クロツグミ
囀りを時々聞く程度になりました。
今年は幼鳥の確かな観察情報はまだ入ってきていません。
アカハラ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
トラツグミ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
イカル
7月19日にやはり上空高く鳴きながら飛ぶ姿が見られました。
アオジ
今週も主に「噴水広場」から「ちびっこ広場」方面で時々観察されており、今日は「巨木の谷」にもいました。
この先また、頻繁にとはゆかなくても園内で観察される可能性は高そうです。
ホオジロ
「展望台」周辺及び「噴水広場」周辺で時々見られており、今日は「ピクニックテラス」付近のトドマツのてっぺんで囀りしていました。
ウグイス
7月19日、森の家南側斜面の木で囀りをしており、姿を見ることもできました。
またその日は展望台の「アーチ橋」近くで「ヂッ ヂッ」という地鳴きも聞きました。
そして今日も森の家南斜面に囀りに来ていましたが、そろそろウグイスも静かになる季節になってくるでしょう。
ヤブサメ
園内の笹薮がある場所で笹の中から「ヒュッ」という声が聞こえてくることが意外と多いですが、囀りを聞く機会は少なくなりました。
センダイムシクイ
前述19日のカラ類混群の中にセンダイムシクイ幼鳥と思われる個体が混じっていました。
「チヨチヨビー」という囀りも時々聞かれています。
メジロ
「チュルチュルチュリチュリ」という囀りを聞く機会は少なくなりましたが、「キュルキュル」という地鳴きはよく聞かれています。
低い木にも降りて来ることもあります。
前述19日のカラ類混群の中にメジロも混じっていました。
キセキレイ
今週は確かな観察情報はありませんでしたが、旭山記念公園から降りて最初の信号辺りでは時々鳴き声が聞かれたり姿が見られたりしています。
コムクドリ
今週も確かな観察情報はありませんでしたが、この先1週間に園内で観察されなければ、来週からここでは取り上げないことにします(また来年)。
モズ
今週は確かな観察情報はありませんでしたが、モズは秋にまた見られるようになるので、この先しばらく見られなくてもここでは取り上げてゆきます。
ハリオアマツバメ
今週も上空を飛ぶ姿が見られた日がありました。
ヤマシギ
今週も確かな観察情報はありませんでした。
アオバト
声は日に何度か森の家の周りでも聞くことがありますが、近くで見られたとの観察情報はありませんでした。
キジバト
今週も園内で声を聞く機会が比較的多く、飛ぶ姿もちょくちょく見られています。
ツツドリ
そろそろ鳴き声も聞かれなくなる頃です。
チゴハヤブサ
今週も園内での確かな観察情報はありませんでしたが、公園の近くにお住いの方から、近所で鳴き声を聞いたという情報をお寄せいただきました。
営巣場所は不明ですが、今年も近くにいるようで、この先注視してゆきたいと思います。
留鳥情報
クマゲラ
今週も園内での観察情報がありましたが、親子連れ立っていたかどうかは不明です。
藻岩山や旭山都市環境林からはほぼ毎日鳴き声が聞こえてきます。
オオアカゲラ
今週も園内及び旭山都市環境林で見られていますが、以前書いたようにかつてオオアカゲラは旭山では夏の間は稀でしたが、ここ数年すっかり夏の間もレギュラーメンバー化している感があります。
幼鳥も見られていますが、今回の写真、拡大して見ると頭頂部の黒い羽がうっすらと赤みがかっているのが分かります。
アカゲラ
園内随所でよく見られています。
コゲラ
今週も幼鳥と思われる個体の写真が撮れましたが、園内各所で観察機会は多く、「ギー キーッキッキ」という声を聞くことも多いです。
ヤマゲラ
(前述)
キクイタダキ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
フクロウ
今週も園内での観察情報はありませんでした。
オオタカ
今週は園内での観察情報はありませんでした。
ハイタカ
今週は園内での観察情報はありませんでした。
ノスリ
本日、園内上空を滑翔していました。
トビ
今週は園内での観察情報がありました。
ハヤブサ
今週も園内での観察情報はありませんでした。
ゴジュウカラ(亜種シロハラゴジュウカラ)
園内各所で観察機会は多いです。
写真は幼鳥と思われる個体です。
シジュウカラ
園内各所で観察機会は多く、幼鳥もよく見られています。
ハシブトガラ
園内各所で観察機会は多いです。
ヤマガラ
園内各所でよく見られていますが、写真、幼鳥はまだ大人の色にはなっていません。
ヒガラ
囀りはあまり聞かれなくなりました。
写真は学びの森付近のトドマツで採餌しているものですが、同じ個体を撮った他の写真を見ると幼鳥のように思われます。
カワラヒワ
主に噴水広場周辺から学びの森にかけてそして展望台の辺りで観察機会は比較的多いです。
ハクセキレイ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
スズメ
7月19日にテラス状階段に餌を探しに来ていました。
ヒヨドリ
今週も園内各所でよく見られています。
ハシボソガラス
展望台から噴水広場そして学びの森付近に常に数羽います。
ハシブトガラス
園内でよく見られていますが、レストハウス周辺や展望台では人が持っている食べ物を奪おうとする個体がいるので、くれぐれもご注意ください。
ドバト
厳密には「野鳥」ではないのですが、このところ園内でよく見られているので、参考までに写真を上げます。
今週の野鳥以外の生き物情報
花
ミヤマヤブタバコ
野山のやや暗い林縁に出るキク科の花ですが、旭山でこれを見たのは何年か振りです。
これで開花一歩手前の状態ですが、
高さ30cmほどの草にこのように下向きに花がつくので、上のような写真は地面に寝そべらないと撮れません。
昆虫
ルリボシカミキリ
青いカミキリムシ、いちばん人気のカミキリムシ、夏に出てきますが今年もついに現れました。
数はあまり多くはないですが、稀というほど少なくもなく、これからひと月ほどの間にしばしば見られると思われます。
ミヤマクワガタ雌
例年、雌は比較的よく見られますが、雄は少なく、鳥に胴体を食べられて頭(大あご)だけ落ちていることがあります(その写真はありません・・・)
ジョウザンミドリシジミ
やはり人気のゼフィルス、青緑色に輝くジョウザンミドリシジミも撮れました。
角度によって輝きが違い、後ろから撮るとあまり輝いて見えないこともありますが、この角度がいちばんきれいに見える撮り方と思われます。
2頭(以上)で絡むように飛び回っていることもあり、時々こうして低い位置に降りてとまることもあります。
なお、表の翅が青緑色に輝いて見えるのは雄だけで、雌は基本黒褐色の地味な色です。
コエゾゼミとアブラゼミ初鳴き2023年7月19日
写真はありませんが、7月19日、コエゾゼミとアブラゼミの初鳴きを聞きました。
コエゾゼミは「ビー」と甲高い連続音で鳴き、年により鳴き声が多く聞かれます。
アブラゼミは「ジリジリジリ」と鳴き、旭山では比較的よく声が聞かれます。
また、南区真駒内周辺に局地的に発生するツクツクボウシ、今年は7月14日に初鳴きを聞いたとの情報もありました。
ツクツクボウシは旭山でも年に1日から数日鳴き声を聞くことがありますが、今年はまだ旭山では聞いていません。
旭山記念公園各所名称マップ
野鳥等が観察された詳細な地点をご案内するにあたり、園内各所に名称をつけました。
主に野鳥情報の記事でそれら名称を使用しており、今回は「遊具広場の森」「巨木の谷」「つり橋木段」「ピクニックテラス」「アーチ橋」「学びの森」「噴水広場」「テラス状階段」「カラマツ林」「テラス状階段」などを使っています。
文字が小さいので拡大してご覧ください。
次回は2023年7月29日土曜日に上げる予定です(金曜日ではありません)。
旭山でのバードウォッチング、皆様が多くの野鳥を見られることを願っております。