旭山記念公園野鳥情報、2023(令和5)年7月14日金曜日。
ここ1週間の旭山記念公園と札幌市旭山都市環境林の野鳥の動きをまとめました。
この野鳥情報は、旭山で野鳥観察をしておられる方からご提供を受けたものも含まれています。
7月の野鳥観察会は以下の日程にて、参加お申込み受付中です。
【旭山野鳥観察会】
日時:2023年7月23日(日曜日)
各回ともに8時00分から10時00分頃まで
集合:旭山記念公園森の家
参加費:各回100円
定員:15名程度
旭山記念公園森の家 札幌市中央区界川4丁目 旭山記念公園内
電話番号:011-200-0311
(金曜、土曜、日曜、祝日の10時から16時)
集合:旭山記念公園森の家
参加費:各回100円
定員:各回15名程度
今週のトピックス
オオルリ
7月13日木曜日、オオルリ幼鳥が今年初めて園内で観察されました。
おおむね例年通りです。
写真は学びの森で撮影されたものですが、幼鳥は最初ひと月ほど学びの森で見られることが多いです。
コサメビタキ
同じく7月13日、コサメビタキ幼鳥が今年初めて園内で観察されました。
こちらも例年通りです。
写真は成鳥ですが、オオルリ同様この先ひと月ほど学びの森周辺で幼鳥が見られることが多いです。
またコサメビタキはつり橋周辺や森の家周辺でもこの先観察機会が増えるものと思われます。
クマゲラ
先週、クマゲラ親子、♀成鳥と♂幼鳥が2日間ほど見られそのあと見られなくなったと書きましたが、今週に入って7月12日そして今日14日と再び園内で見られました。
写真は今日撮影したもので、向かって左が♂幼鳥、右が♀成鳥、寺田京子句碑のそばにある木に親子でとまり、時々鳴きながら餌を探したり羽づくろいしたりしていました。
7月12日はその近くのオオムラサキの谷で成鳥♀を目視し、近くからまだしっかりと声が出ていない別のクマゲラの鳴き声が聞こえてきたので、それが♂幼鳥だったと考えられます。
さらに今日はそれとは別に西側エリアに♂成鳥がいましたが、それがこの親子と関係があるのかどうかは分かりません。
今年は分かる限り旭山及びその近くでは繁殖していなかったようですが、ここに来て園内での観察機会が多くなってきました。
今週のシマエナガ
エナガ(亜種シマエナガ)
今週は園内での観察情報がいくつかありました、というくらいでしたが、今日9時過ぎに森の家近くのカラマツ林に来ていました。
夏鳥情報
キビタキ
森の家の周りをはじめ園内数か所でまだ囀りしていますが、またさらに鳴き声が落ち着いてきました。
「ヒッヒッヒッヒッヒッ キュピキュピ」と鳴いていることもあり、たまにとても近くで声が聞こえることがあり、根気よく探せば姿を見られることもあります。
写真は♂若鳥と思われる個体です。
コサメビタキ
(前述)
オオルリ
前述しましたが、その他の場所での確かな観察情報はありませんでした。
コルリ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
クロツグミ
今日は巨木の谷で囀りを聞きましたが、風の丘西からも時々囀りが聞こえてきます。
ただ、先週よりは囀りを聞く機会は少なくなってきています。
アカハラ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
トラツグミ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
イカル
7月12日、上空を鳴きながら飛ぶ姿が見られ、2羽いました。
ここから先はこのように上空を飛ぶ姿が時々見られそうですが、低い位置にはなかなか降りて来ないかもしれません。
アオジ
ついに今週園内で観察されました!
7月12日には新桜並木とちびっこ広場で見られ(どちらも♀成鳥)、今日はつり橋上流から鳴き声が聞こえてきました。
園内では営巣しなかったものが幼鳥の巣立ちとともにまた園内に来るようになったのか、それともここひと月ほど誰も気づかなかったのか、定かではありません。
この先注視してゆきたいと思いますが、ひとまずほっとしました。
ホオジロ
展望台周辺及び噴水広場周辺で時々見られており、囀りもまだ聞くことがあります。
ウグイス
7月10日、森の家南側斜面の木で30分以上囀りをしており、また7月12日にもカラマツ林をはじめ園内数か所で囀りを聞きましたが、今日は静かです。
ウグイス♂の「もうひと頑張り」はいつまで続くのでしょうか。
ヤブサメ
園内の笹薮がある場所で笹の中から「ヒュッ」という声が聞こえてくることが意外と多く、粘っていれば姿も見られます。
センダイムシクイ
「チヨチヨビー」という囀りもあまり聞かれなくなってきましたと先週書きましたが、先週よりは聞くことが多くなってきました。
幼鳥はまだ確認していません。
メジロ
「チュルチュルチュリチュリ」という囀りが木の高い位置から聞こえてくることが多くなってきており、姿が見られることもあります。
これから先はヤマグワの実を食べに比較的低い位置に降りて来て、近くで見られる機会が多くなると思われます。
キセキレイ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
コムクドリ
今週も確かな観察情報はありませんでしたが、コムクドリは園内ではなく周辺で繁殖したとしても7月下旬には見られなくなるので、もう1週間だけ様子をみます。
モズ
今週は確かな観察情報はありませんでしたが、こちらももう少し様子をみます。
ハリオアマツバメ
7月12日にまた展望台周辺を10羽前後で飛び回っていて、時々3mくらいの低い位置まで来ることもありました。
今週もそれと分かる写真がなんとか撮れました。(トリミングしています)。
なお、今月2023年7月号の「アカゲラ通信」の野鳥メモはハリオアマツバメです。
森の家にて無料配布している他、当サイトでも「アカゲラ通信」のページでご覧いただけます。
ヤマシギ
今週も確かな観察情報はありませんでした。
5月以降の昼間のヤマシギ観察記録は、10年以上前のそれぞれ違う年の7月に2回にあるだけです。
アオバト
声は日に何度か森の家の周りでも聞きますが、聞く機会も少なくなってきており、やや遠くの木の高い位置から聞こえてくるくらいです。
キジバト
園内で声を聞く機会がやや増えており、飛ぶ姿もちょくちょく見ますが、近くで見られることは少ないです。
ツツドリ
今週は鳴き声を聞いたという情報はありませんでした。
チゴハヤブサ
今週も確かな観察情報はありませんでした。
今年は繁殖していないようですと書きましたが、この先まだ飛んで来る可能性はあるので、もう少し様子をみます。
留鳥情報
クマゲラ
前述♂成鳥の写真です。
オオアカゲラ
今週も園内及び旭山都市環境林で時々見られており、幼鳥も見られています。
アカゲラ
観察機会は少なくないですが、間近に近づかない限り鳴かないことも多いので、木をつついたり、ちょっと離れた場所での鳴き声など音に気を付けて探してみてください。
写真は栗の木坂の枯れたクリの木で採餌していた♂成鳥です。
コゲラ
3羽から4羽で行動しているのを見ることが多く、そこには幼鳥もいるものと思われますが、コゲラは外見ですぐには成鳥か幼鳥か分からず行動を観察する必要もあります。
写真は撮影時の行動や若干不揃いな羽などからみて、幼鳥と考えられる個体です。
ヤマゲラ
今週は確かな観察情報はありませんでしたが、いつ不意にでくわすか分かりません。
キクイタダキ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
フクロウ
今週も園内での観察情報はありませんでした。
オオタカ
今週は園内での観察情報はありませんでした。
ハイタカ
今週は園内での観察情報はありませんでしたが、今年はオオタカ、ハイタカの観察情報が少なく、この先増えるのかどうか要注目です。
ノスリ
今週は園内での観察情報はありませんでした。
トビ
今週は園内での観察情報がありました。
ハヤブサ
今週も園内での観察情報はありませんでした。
ゴジュウカラ(亜種シロハラゴジュウカラ)
観察機会は多いです。
シジュウカラ
観察機会は多く、幼鳥もよく見られています。
ハシブトガラ
観察機会は多いですが、写真は羽の揃い具合などから、幼鳥の可能性がある個体とみています(ここに上げていない同一個体の別の写真も参考にしています)。
ヤマガラ
今週は山紅葉坂で朝に見ることはなかったですが、園内各所でよく見られています。
ヒガラ
囀りは日に何度か聞くくらいになりました。
今日は噴水広場近くのトドマツ林で採餌していて、一瞬目線より下に来たところを撮れました。
カワラヒワ
鳴き声を聞く機会が減りましたと先週書きましたが、今週は鳴き声を聞くことが多く、園内での観察機会も増えてきました。
ハクセキレイ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
スズメ
7月12日にテラス状階段に餌を探しに来ていました。
ヒヨドリ
今週もよく見られており、木々の間を縫うように元気に飛び回っている姿を見ることもあります。
ハシボソガラス
ハシボソガラスは園内で増えているような印象を受けますと先週書きましたが、西側エリアで見る機会が特に多くなったと感じています。
ハシブトガラス
園内でよく見られていますが、レストハウス周辺や展望台では人が持っている食べ物を奪おうとする個体がいるので、くれぐれもご注意ください。
下の写真、上が口の中が赤い幼鳥、下が大倉山ジャンプ場を背景にした成鳥です。
今週の野鳥以外の生き物情報
花
ウツボグサ
園内ところどころの林床や一部明るい場所に青い花を咲かせるシソ科の植物で、8月までだらだらと長く咲きます。
ハエドクソウ
林床のやや暗い場所に多く咲くハエドクソウ科の花。
長い穂の先につく花はあまりにも小さく、マクロレンズでもなかなか大きくは撮れないのですが、ルーペなどで見るとしっかりとした花らしい形の花が咲いているのが分かります。
昆虫
ノシメトンボ
園内で2番目に多く見られるおなじみのトンボ、ノシメトンボを7月12日に今年初めて確認しました。
7月中旬の初認は例年通りです。
ノシメトンボは4枚の翅の端が黒いのが特徴ですぐに分かります(同じ特徴のコノシメトンボは旭山ではレア)。
秋には体が赤っぽくなりますが、今はまだ黄色です。
なお、園内で1番多く見られるトンボはアキアカネですが、これももう少しで見られるようになります。
ヒメアカタテハ
ヒメアカタテハを本日今年初めて園内で確認しました。
ヒメアカタテハは日本の南方で発生し、北上したものがまた発生し、やがて北海道までたどり着きますが、北海道では気候が合わないため発生することがありません。
つまり、北海道にいるヒメアカタテハは子孫を残すことはないのですが、それでも毎年北上を続けています。
盛夏以降に比較的よく見られる蝶ですが、旭山で7月に見られたのはかつて何度かあっただけです。
旭山記念公園各所名称マップ
野鳥等が観察された詳細な地点をご案内するにあたり、園内各所に名称をつけました。
主に野鳥情報の記事でそれら名称を使用しており、今回は「寺田京子句碑」「オオムラサキの谷」「西側エリア」「学びの森」「つり橋」「風の丘」「カラマツ林」「テラス状階段」などを使っています。
文字が小さいので拡大してご覧ください。
次回は2023年7月21日金曜日に上げる予定です。
旭山でのバードウォッチング、皆様が多くの野鳥を見られることを願っております。