旭山記念公園野鳥情報、2023(令和5)年3月31日、年度末の金曜日。
ここ1週間の旭山記念公園と札幌市旭山都市環境林の野鳥の動きをまとめました。
この野鳥情報は、旭山で野鳥観察をしておられる方からご提供を受けたものも含まれています。
4月の野鳥観察会は募集定員に達しましたため受付終了とさせていただきました。
ご了承ください。
なお、5月は計8回の野鳥観察会を予定しております。
北海道の5月は野鳥観察にはもっともよい季節。
詳細は後日ご案内とさせていただきますが、ぜひご一考ください。
夏鳥到来情報
3 ホオジロ
2023年3月27日月曜日、ホオジロが今年初めて園内で確認されました。
昨年の旭山での初認日は4月4日、今年は4日早く来ました。
例年通り、最初に気づいたのは展望台で囀りしている雄の姿でした。
展望台の周りにいることが多く、特に北西側の木立ち(「展望台木立ち」と名付ける予定の場所)の周りに頻繁にやって来ては地面に降りて採餌し、人が近づくと飛び上がって逃げて近くの木にとまります。
ホオジロは旭山に本格的な春の訪れを告げてくれる野鳥です。
4 モズ
本日3月31日金曜日、モズがこの春初めて園内で確認されました。
昨年の旭山での初認日は3月31日、今年も同じでした。
モズは1月まで見られていましたが、見られない期間が短かったです。
モズはちびっこ広場から噴水広場の辺りで見られ、他の場所で見られることは少ないです。
5 キジバト
本日3月31日金曜日、キジバトがこの春初めて園内で確認されました。
昨年の旭山での初認日は3月18日、今年は13日遅く来ました。
キジバトは高木の高い位置で「デデホーホー」と鳴いていて気づきやすいです。
2023年夏鳥到来情報(カッコ内は2022年との比較)
1.ベニマシコ 3月23日(13日早)
2.ヤマシギ 3月23日(6日早)
3.ホオジロ 3月27日(8日早)
4.モズ 3月31日(同日)
5.キジバト 3月31日(13日遅)
今週のトピックス
ウソ(亜種ベニバラウソ)
ウソの亜種ベニバラウソの園内での観察情報が2件ありました。
ベニバラウソは2021年にも旭山記念公園で観察されていました。
ミヤマホオジロ
今週、園内でミヤマホオジロの観察情報がありました。
ミヤマホオジロ、旭山では春の渡りの時期は1日から数日見られることがほとんどで、あまり長く滞在はしません。
ミソサザイ
先週もミソサザイが遊具広場の森で囀りしていたとお伝えしましたが、今週は森の家南斜面や登山道入口下周回路付近から囀りが聞こえてきた日が何日かありました。
その辺りは小さな沢になっている場所ではありますが、旭山では聞き慣れないミソサザイの囀りは、春の訪れとも相まって新鮮に響いてきます。
この先いつまで囀りが聞かれ姿が見られるか、要注目です。
写真はシラカンバの枝にとまって囀りしているところです。
マヒワ
3月27日に30~50羽の群れが見られ、今日も見られました。
ただやはり低い位置にはなかなか降りて来ないです。
マヒワは5月20日過ぎまで見られた年もあり、この先まだ見られると思われます。
今週のシマエナガ
エナガ(亜種シマエナガ)
今週はほとんどがペアと思われる2羽での行動でしたが、3羽から8羽くらいの群れが見られたこともありました。
巣材集めをしている姿も見られていますが、追いかけすぎると巣をだめにしてしまうかもしれず、観察しやすい場所に来た時だけ観察・撮影する方がよいかと思います(森の家の周りには比較的よく来ます)。
今年は、イタヤカエデの樹液に集まって来ることがついにほぼないまま春を迎えました。
冬鳥、旅鳥情報
マミチャジナイ
今週も園内での確かな観察情報はありませんでした。
シロハラ
今週は園内での確かな観察情報はありませんでした。
カケス(亜種ミヤマカケス)
3月26日の野鳥観察会の際にも、先週上げた動画のように2、3羽で集まって妙な声で鳴く姿が観察されました。
今日はまだ園内で見られていますが、そろそろ見られなくなる時期、寂しくなります。
イスカ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
マヒワ
(上述)
ベニヒワ
今週も園内での確かな観察情報はありませんでした。
シメ
学びの森周辺から遊具広場にかけての辺りで時々見られていますが、今年はそれ以外、特に森の家の辺りではあまり見かけません。
アトリ
今週は確かな観察情報はありませんでしたが、市内及び近郊では観察されている場所もあるようです。
ウソ
上述亜種ベニバラウソ以外、亜種ウソは時々観察されています。
キクイタダキ
今週も観察情報が多かったのは作業員詰所周辺トドマツ林から学びの森にかけての辺りで、風の丘やミュンヘンの森、つり橋付近、そして展望台の松などでの観察情報もありました。
キバシリ
今週確かな観察情報がなく、もう山に戻ったか、もう少し様子を見ます。
ツグミ
今週も少ない数をよく見る、そんな感じが続いていますが、土が見える地面に降りて採餌する姿を見ることが多くなってきました。
ハチジョウツグミ
今週も園内での観察情報がありましたがやはり展望台周辺の開けた場所からのもので、森の家周辺での観察情報はありませんでした。
ヒレンジャク
今週は園内での確かな観察情報はありませんでしたが、この先5月上旬まで見られることがあるかもしれません。
キレンジャク
数日前に旭山記念公園森の家から1.5kmほど離れた旭山公園通地区センター付近でキレンジャクを見たとの情報があり、旭山でも3月29日水曜日と今朝鳴き声が聞かれており、辺りにはまだいるようです。
キレンジャクはかつて4月に半月ほど滞在したこともありますが、旭山では年により動きが違い、今年はどうなるのか、まだこの先見られる可能性はあります。
ミソサザイ
(上述)
コガラ
今週は園内での確かな観察情報はありませんでした。
オジロワシ
今週は園内での確かな観察情報はありませんでした。
留鳥情報
クマゲラ
今週も園内での観察情報は少なかったです。
3月10日の記事でシラカンバに固執している旨のことを書きましたが、その数日の動きが終わってから園内に来る頻度が落ちました。
藻岩山や旭山都市環境林からは毎日のように声が聞こえてきてはいます。
オオアカゲラ
園内で時々見られていますが観察頻度がやや落ちてきています。
アカゲラ
園内でよく見られており、今週も「キャッキャッキャッ」と激しく鳴く声やドラミングの音を聞く機会は多かったです。
コゲラ
今週もよく見られています。
ヤマゲラ
3月26日の野鳥観察会の際に地面に降りて採餌する姿を観察できましたが、学びの森付近で時々地面に降りる姿が見られています。
「ピョッピョッピョッ」という大きな声もまだ日に何度か聞かれています。
フクロウ
今週も園内での観察情報はありませんでした。
オオタカ、ハイタカ
今週は園内での観察情報はありませんでした。
クマタカ
今週は園内での観察情報はありませんでした。
ノスリ
今週は園内での観察情報はありませんでした。
トビ
今週は園内での観察情報はありませんでした。
ハヤブサ
今週も園内での観察情報はありませんでした。
ゴジュウカラ(亜種シロハラゴジュウカラ)
観察機会は多く、囀りを聞く機会も増えてきました。
ミュンヘンの森では他のカラ類も含め地面に降りて採餌する姿が時々見られ、その時には割と近くで観察できます。
シジュウカラ
観察機会は多く、囀りを聞く機会はさらに多くなり、今週も雄2羽で近くで囀り合戦をしていて盛んになってきました。
写真は森の家南斜面のキタコブシの枝にとまっているところで、この写真には大きな花芽は写っていないですが、この木には花芽がついており、4月下旬には花が見られそうです。
ハシブトガラ
観察機会は多く、囀りを聞く機会も多いです。
ヤマガラ
観察機会は多く、囀りを聞くこともあります。
ヒガラ
観察機会は多く、囀りを聞く機会もまだ多いです。
カワラヒワ
囀りを聞くことがきわめて多いのは同じですが、学びの森付近で雌が巣材を集めていました。
カワラヒワは雌だけで巣を作り、雄はその間近くで囀りしています。
下の写真の上は雄、下は雌で、別の機会に撮影したものですが、今の時期はこのような感じで雄が囀り雌が巣材集めをしています。
ハクセキレイ
今週は園内での確かな観察情報はありませんでしたが、西友やDCM(ホーマック)周辺で見る機会が少なくないです。
スズメ
遊具広場やちびっこ広場など道路沿いで見られています。
ヒヨドリ
今週もよく見られており、やはり木の実に来ることが多いです。
ハシボソガラス
第1駐車場から展望台、噴水広場にかけての辺りで見られていますが、3月26日の野鳥観察会の際には記念樹の森で地面を歩きながら採餌する姿が見られ、翌27日も同じことをしていました。
ハシブトガラス
園内でよく見られています。
今週の春を感じるお題
エルタテハ
春真っ先に飛ぶエルタテハ。
成虫越冬する蝶で、今年は3月中旬から見られていました。
旭山で春真っ先に見られる蝶は他に、シータテハとクジャクチョウです。
来週までにはさらにまた新たな夏鳥がやって来ることでしょう。
次回は2023年4月7日金曜日に上げる予定です。
旭山でのバードウォッチング、皆様が多くの野鳥を見られることを願っております。