旭山記念公園野鳥情報、2023(令和5)年3月24日金曜日。
ここ1週間の旭山記念公園と札幌市旭山都市環境林の野鳥の動きをまとめました。
この野鳥情報は、旭山で野鳥観察をしておられる方からご提供を受けたものも含まれています。
今週は写真を多めに用意できました。
3月26日日曜日開催の野鳥観察会は、募集定員に達しましたため受付終了とさせていただきました。
ご了承ください。
夏鳥到来情報
1 ベニマシコ
2023年3月23日木曜日、ベニマシコが今年初めて園内で確認されました。
昨年の旭山での初認日は4月5日、今年は2週間早く来ました。
ベニマシコは旭山では春は4~5月にひと月弱、秋は9~10月にひと月弱ほど滞在しますが、夏の繁殖期には移動していなくなり、また園内での越冬も今までは確認されていません。
2 ヤマシギ
同じく2023年3月23日、ヤマシギが今年初めて園内で確認されました。
昨年の旭山での初認日は3月29日、今年は6日早く来ました。
ヤマシギは笹の多い散策路を歩いていると、突然大きな羽音を立てて飛び上がって逃げるのが春先によく見られ、これを「ヤマシギ飛ばし」と呼んでいます。
一昨日も遊具広場付近で「ヤマシギ飛ばし」が見られましたが、これが見られるのは意外と短く、4月下旬には見られなくなります。
「ヤマシギ飛ばし」は早春の風物詩の一つです。
今週のトピックス
マガン
3月19日、旭山上空を南から北へ飛ぶマガンの一編隊が観察されました。
翌3月20日にも観察されました(写真は20日撮影のものです)
春になり、渡り鳥の移動が本格化してきましたが、マガンやオオハクチョウなどは大きな声で鳴きながら飛んでいるため気づきやすく、意外と近くで見られることもあります。
マガンの鳴き声は「ギャハン ギャハン」、オオハクチョウは「コォーッ」と甲高い声です。
オジロワシ
3月19日、旭山上空を滑翔するオジロワシ幼鳥が観察されました。
オジロワシは旭山ではそろそろ見られなくなり、これがこの春最後の姿かもしれません。
ミソサザイ
本日3月24日、遊具広場の森でミソサザイが囀りしていました。
ミソサザイは11月から5月に旭山に滞在しますが、囀りを聞く機会はあまりなく、今日は珍しく大きな声で囀りしていました。
未明に囀りしていることがあり、これから先ゴールデンウイークくらいまではまだ聞く機会があるかもしれません。
今週のシマエナガ
エナガ(亜種シマエナガ)
今週もペアと思われる2羽での行動が多く見られ、時々3羽から8羽くらいで集まることはありますが、それも見ることが少なくなりました。
イタヤカエデの樹液に集まって来ることはもうほぼないと思われます。
3月21日8時過ぎにはミュンヘンの森付近で低い位置に降りて来ており、写真は2枚ともその時撮影したものです。
本日3月24日、多少荒れ気味の天候の中でも見られました。
ペアでの巣材集めも始めており、クモの巣などを採取に来る姿が見られるようになってきました。
なお、こちらでは営巣場所を探すことはしておらず、巣材をくわえて飛んで行った方向を追うこともしていません。
そのため、シマエナガの巣に関するご質問にはお答えいたしかねます(そもそも分かりません)、ご了承ください。
季節の野鳥情報(夏鳥、冬鳥、旅鳥など)
マミチャジナイ
今週も園内での確かな観察情報はありませんでした。
シロハラ
今週は園内での確かな観察情報はありませんでした。
イカル
今週も確かな観察情報はありませんでした。
カケス(亜種ミヤマカケス)
一昨日22日に4羽で集まる動画を上げましたが、昨日、今日とまだ園内で観察されています。
そろそろ見られなくなる時期、例年4月中旬までにいなくなりますが、今年はその時期が早まるかもしれません。
イスカ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
マヒワ
数は少なく1羽か2羽ですが、声は日に何度か聞くことがあります。
写真は雄と雌ですが、今の時期、マヒワをはじめこのように雪が解け土が出ている場所で鳥たちが採餌している姿がよく見られます。
ベニヒワ
今週も園内での確かな観察情報はありませんでした。
シメ
学びの森周辺から遊具広場にかけての辺りで時々見られています。
アトリ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
ウソ
今週は園内での観察情報がありました。
キクイタダキ
今週も作業員詰所周辺トドマツ林から学びの森にかけての辺りでの観察情報があり、風の丘やミュンヘンの森、つり橋付近、そして展望台の松などでも見られています。
キバシリ
今週は森の家周辺での観察情報があり囀りもしていましたが少なく、そろそろ山に戻る頃かもしれません。
ツグミ
今週も少ない数をよく見る、そんな感じで見られています。
ハチジョウツグミ
今週も園内での観察情報がありましたが、ほとんど学びの森から噴水広場下斜面辺りでの情報でした。
ヒレンジャク
今週は園内での確かな観察情報はありませんでしたが、中島公園付近で見たとの情報があり、市内にはまだいるようです。
キレンジャク
キレンジャクは今週は園内外いずれも確かな観察情報はなかったですが、この先まだ見られる可能性はあります。
ミソサザイ
見られる機会は少ないですが、囀りをしているとすぐに分かります。
コガラ
今週は園内での確かな観察情報はありませんでした。
オジロワシ
(上述)
留鳥情報
クマゲラ
今週も園内での観察情報は少なかったです。
藻岩山や旭山都市環境林からは毎日のように声が聞こえてきてはいます。
オオアカゲラ
園内で時々見られています。
アカゲラ
園内でよく見られており、今週は「キャッキャッキャッ」と激しく鳴く声やドラミングの音を聞く機会が先週より多かったです。
コゲラ
今週もよく見られています。
ヤマゲラ
「ピョッピョッピョッ」という大きな声が日に何度か聞かれており、学びの森と遊具広場で近くで見られたという情報もありました。
フクロウ
今週は園内での観察情報はありませんでした。
オオタカ、ハイタカ
今週は園内での観察情報はありませんでした。
クマタカ
今週は園内での観察情報はありませんでした。
ノスリ
今週は園内での観察情報はありませんでした。
トビ
今週も園内で観察され、「ピーヒョロロロー」という声も聞こえてきました。
ハヤブサ
今週は園内での観察情報はありませんでした。
ゴジュウカラ(亜種シロハラゴジュウカラ)
観察機会は多く、囀りを聞く機会も増えてきました。
シジュウカラ
観察機会は多く、囀りを聞く機会はさらに多くなってきました。
雄2羽で近くで囀り合戦をしていることもあります。
写真はヤマモミジの枝にとまって囀りしているところですが、低い位置に来ていました。

ハシブトガラ
観察機会は多く、森の家の周りで囀りを聞く機会も多いです。
ヤマガラ
観察機会は多く、囀りを聞くこともあります。
森の家の周りとピクニックテラス周辺で観察機会が多いです。
ヒガラ
観察機会は多く、囀りを聞く機会も多い鳥です。
カワラヒワ
囀りを聞くことがきわめて多く、学びの森から噴水広場周辺は午前中ならいつでも囀りが聞こえてくるようにすら感じられます。
写真は森の家の前で撮影したもので、羽づくろいをしていました。
ハクセキレイ
今週は園内での確かな観察情報はありませんでした。
スズメ
遊具広場やちびっこ広場など道路沿いで見られています。
ヒヨドリ
今週もよく見られています。
ハシボソガラス
第1駐車場から展望台、噴水広場にかけての辺りで見られています。
ハシブトガラス
園内でよく見られています。
今週の春を感じる三題
ナニワズの花
園内1か所だけで毎年咲いているナニワズ、今年は早くも開花しました。
ケヤマハンノキの花
花、です、これでも一応。
学びの森にて撮影、ケヤマハンノキは園内に散在しています。
ふきのとう~アキタブキの花
先週は1か所だけでしたが、この1週間で園内あちこちで見られるようになりました。
花も開いてきて、だいぶ「塔」も立ってきました。
来週までにまた新たな夏鳥がやって来ることでしょう。
次回は2023年3月31日金曜日に上げる予定です。
旭山でのバードウォッチング、皆様が多くの野鳥を見られることを願っております。