– 札幌のまちなみを見渡せる、自然豊かな公園 –

旭山記念公園野鳥情報2023年2月3日(金曜日)

旭山記念公園野鳥情報、2023(令和5)年2月3日金曜日

ここ1週間の旭山記念公園と札幌市旭山都市環境林の野鳥の動きをまとめました。

この野鳥情報は、旭山で野鳥観察をしておられる方からご提供を受けたものも含まれています。

 

◎2月の旭山野鳥観察会は、2月11日(土曜日)、26日(日曜日)いずれも8時開始、参加お申し込み受付中です。

 

 

◎今週のシマエナガ
エナガ(亜種シマエナガ)
10羽以上の群れの観察情報は今週もなし。
群れで行動する時期は例年よりも早く終わったと考えられます。
2~5羽の小さな群れに出会う確率が高い状態は続いており、森の家から風の丘にかけての辺りで午前中に1~3回ほど見られていますが、1か所に10分以上留まっていることもあれば、すぐに飛び抜けることもあります。
また今週はイタヤカエデのある場所に来ることが多くなってきており、そろそろ樹液に集まる時期になるものと思われます。

シマエナガ2023年2月3日1

シマエナガ2023年2月3日2

 

 

◎今週のトピックス
ヤマゲラ
1月31日、遊具広場周辺で100mほど離れた位置にいる2羽のヤマゲラが「ピョッピョッピョッ」と鳴き交わしていました。
下の写真の上がその時の1羽で雌ですが、もう1羽は目視できなかったので雌雄不明です。
下の写真の下はその1時間ほど後、風の丘付近にいた雄の個体で、この時はこの1羽のみがいましたが、遊具広場にいたものと同一個体かどうかはまったく分かりません。
ヤマゲラは翌2月1日にも森の家の前で近い位置で雌を見ることができましたが、今日はここまで声を聞いてはおらず、日によって見られたり見られなかったりという状況です。
ただ、見られた場合、近くで観察できる機会は増えてきています。

ヤマゲラ雌2023年2月3日

ヤマゲラ雄2023年2月3日

 

シロハラ
園内でシロハラ雌の観察情報がありました。
シロハラはここ数年1月2月にも観察情報があり、渡りが遅れたか冬でも留まっている個体が少数見られるようになっていますが、この先も見られるかもしれません。

シロハラ雌2023年2月3日

 

メジロ
2月1日、旭山記念公園近くの民家の庭にメジロが来たとの観察情報がありました。
そのメジロは庭のヒメリンゴの実を食べていたとのこと。
また今週は市内別の場所での観察情報もありましたが、メジロは以前から真冬にもしばしば観察されており、渡らないで残る個体もいるものと考えられます。

 

ムクドリ
同じ民家の庭にムクドリも来たとのことです。
ムクドリは「アカゲラ通信」2023年1月号の「野鳥メモ」の欄で取り上げ、西20丁目通りより西にはあまり来ないと書きましたが、冬は餌を求めて広く行動しているようで、やはり以前からしばしば観察情報がありました。
園内での確かな観察情報はまだないですが、見られる可能性もあります。

 

キバシリ
今週になってようやく今冬初めて園内で見られました。
写真は1月31日に撮影したものですが、今日も近くで見られたという来園者の方からの情報があり、この時期になって山に食料が減って降りてきたのか、見られるようになってきました。
写真は1月31日のものですが、ほんとうにうまく保護色になっていて分かりにくいですね。
キバシリは旭山記念公園では例年4月中旬には見られなくなります。

キバシリ2023年2月3日

 

 

 

 

◎季節の野鳥情報(夏鳥、冬鳥、旅鳥など)
マミチャジナイ
今週も園内での確かな観察情報はありませんでしたが、もう少し様子を見ます。

 

シロハラ
(上述)

 

イカル
今週は確かな観察情報はありませんでしたが、いなくなったとは言い切れません。

 

モズ
今週は園内での確かな観察情報はありませんでしたが、まだ様子をみてゆきます。

 

メジロ
(上述)

 

カケス(亜種ミヤマカケス)
今週は見られる機会が若干減ったように感じられ、森の家の周りでの確かな観察情報もほとんどありませんでした。
カケスは例年4月上旬まで園内で見られますが、今週はたまたまなのか、もう何かの動きがあったのか、注視してゆきます。

 

イスカ
今週は確かな観察情報はありませんでした。

 

マヒワ
今週は1羽だけ見たとの情報がありましたが、少ないことに変わりはありません、どうしたのでしょう。

 

ベニヒワ
今週も園内での確かな観察情報はありませんでしたが、見られるとすれば3月以降の春先になると思われます。

 

シメ
今週も学びの森周辺から遊具広場にかけての辺りにいることが多く、時々低い位置に降りて来ていますが、とにかく警戒心が強くてすぐに逃げてしまいます。

シメ雄2023年2月3日

 

アトリ
今週は確かな観察情報はありませんでした。

 

ウソ
今週は園内での確かな観察情報はありませんでしたが、ウソはここ数年で見られる機会が減ったと感じています。

 

キクイタダキ
今週も学びの森周辺や風の丘近くの針葉樹そしてミュンヘンの森などで時々見られています。

 

キバシリ
(上述)

 

ツグミ
園内で見られる個体数は少なくなりましたが、「キュキュー」という鳴き声が聞こえてくることが多く、場所も学びの森周辺から森の家の周り、巨木の谷周辺など散り散りで、観察機会は多いといえます。

ツグミ2023年2月3日

 

ハチジョウツグミ
今冬は今のところまだ観察されていませんが、市内別の場所では見られたとの情報がありました。

 

ヒレンジャク
今年はまだ20羽前後が残っていて、今週は森の家南側の木にあるアカミヤドリギで見られる機会が多かったです。
また今週は、群れとは離れた場所にいた2羽が仲良くしている様子も観察されましたが、それはペアと考えられます。
旭山で2月にヒレンジャクが見られるのは過去にあまりなかったことで、いつまで見られるでしょうか。

ヒレンジャク2023年2月3日

 

キレンジャク
先週の追加情報で書きましたが、ヒレンジャクの群れに数羽のキレンジャクが混じっていて、行動を共にしているようです。
ヒレンジャクの群れを撮影したところキレンジャクも写っていたという話もよく耳にします。

キレンジャク2023年2月3日

 

ミソサザイ
園内の沢や斜面でときどき見られていますが、日によって観察機会が多かったり少なかったりします。

 

コガラ
今週は園内で観察されました。
写真がそれ、ポートランドの森のシラカンバに巻き付いたツルアジサイで何かを採餌していました。
この時は翼の次列風切羽が浮き立つように白く見えたのでコガラではないかと思い、撮影し嘴を確認してコガラと判断しました。
今後も春まではしばしば見られるものと思われます。

コガラ2023年2月3日

 

オジロワシ
今週は確かな観察情報はありませんでした。

 

 

 

◎留鳥情報
クマゲラ
今週は園内で見られたとの情報がありましたが少なく、藻岩山や旭山都市環境林から声が聞こえてくることが多かったです。
やはりこの先どうなるのかまったく分かりません。

 

オオアカゲラ
今週も園内や旭山都市環境林で観察されていますが、雌を見る機会が増えてきたように感じています。

オオアカゲラ雌2023年2月3日

 

アカゲラ
園内でよく見られていますが、雄が雌を追いかけて「キャッキャッ」と鳴く様子を観察することが多くなってきました。

アカゲラ雄2023年2月3日

 

コゲラ
今週もよく見られています。

 

ヤマゲラ
(上述)

 

フクロウ
今週は園内での観察情報はありませんでした。

 

オオタカ、ハイタカ
今週は確かな観察情報はありませんでしたが、気づかなかっただけでおそらく出てはいたと思われます。

 

クマタカ
今週は園内での観察情報はありませんでした。

 

ノスリ
今週は園内での観察情報はありませんでした。

 

トビ
今週は園内での観察情報はありませんでした。

 

ハヤブサ
今週も園内での観察情報はありませんでした。

 

ゴジュウカラ(亜種シロハラゴジュウカラ)
観察機会は多いですが、囀りを聞く機会は今のところまだ少ないです。
ゴジュウカラは8mくらいまでなら近寄ってもすぐに逃げずに餌をとり続けていますが、それ以上近寄るとすぐに近くの別の木に飛んで移動します。

ゴジュウカラ2023年2月3日

 

シジュウカラ
観察機会は多いです。

 

ハシブトガラ
観察機会は多いです。

ハシブトガラ2023年2月3日

 

ヤマガラ
観察機会は多く、三拍子=ワルツの囀りを聞く機会が増えてきました。

ヤマガラ2023年2月3日

 

ヒガラ
囀りを聞く機会が増え、朝のうちは園内どこにいても囀りが聞こえてくるくらいになっています。

ヒガラ2023年2月3日

 

カワラヒワ
今週も学びの森から展望台周辺で観察機会が多く、森の家周辺でもときおり見られています。
ただ、撮影できるほど低い位置に来ることはごく少ないです。

 

ハクセキレイ
今週は1月31日に噴水広場付近で観察されました。

 

スズメ
遊具広場やちびっこ広場など道路沿いで見られています。

 

ヒヨドリ
観察機会は多く、特に学びの森周辺と巨木の谷周辺に多いです。

ヒヨドリ2023年2月3日

 

ハシボソガラス
第1駐車場から展望台、噴水広場にかけての辺りで見られています。
そろそろ、羽を少し広げながら下げ、首を前後に大きく振りながら鳴く姿が見られるようになる頃です。

 

ハシブトガラス
園内でよく見られています。
写真は風切りばねの一部が白くなっている個体で、左右どちらもそうなっていました。

ハシブトガラス2023年2月3日風切りばねが一部白い個体

 

 

 

◎木の冬芽
2023年1月30日付北海道新聞朝刊の札幌圏の紙面に、樹木の冬芽の話題が写真付きエッセイとして掲載されていました。
そこではエゾニワトコの冬芽と葉痕の写真が、「冠をかぶったハートの顔」として紹介されていました。
今回、ここでは、森の家の周りにある樹木5種類の冬芽の写真を見てゆきます。

猿顔のオニグルミ冬芽2023年2月3日

記事では「猿顔」として紹介されていたオニグルミ。

 

とぼけ顔のサクラ冬芽2023年2月3日エゾヤマザクラ

「とぼけ顔のサクラ」として紹介されていたエゾヤマザクラ(オオヤマザクラ)。

 

たけのこの里ヤマグワ冬芽2023年2月3日

「たけのこの里」のような形のヤマグワ。

 

イタヤカエデ2023年2月3日

イタヤカエデ、これから甘い樹液がしみ出てシマエナガなど野鳥がその樹液を飲みに来ます。

 

ミズナラ冬芽2023年2月3日

そして最後はミズナラ。

樹木の冬芽は種ごとにみな形が違い、冬に樹木を見分けるポイントになります。
その形は(葉痕も含め)、見た人にいろいろなものを想起させ、とても面白いです。
冬芽観察はいかがですか。
なお、その北海道新聞の記事の切り抜きは森の家にあります、詳しくは係員までおたずねください。

 

 

 

次回は2023年2月10日金曜日に上げる予定です。

 

旭山でのバードウォッチング、皆様が多くの野鳥を見られることを願っております。