旭山記念公園野鳥情報、2022(令和4)年9月2日金曜日
ここ1週間の旭山記念公園と札幌市旭山都市環境林の野鳥の動きをまとめました。
この野鳥情報は、旭山で野鳥観察をしておられる方からご提供を受けたものも含まれています。
◎9月10日(土曜日)8時開始の「旭山野鳥観察会」、9月18日(日曜日)9時開始の「バードウォッチャーのための樹木観察会」、参加お申込受付しております。
なお、9月25日(日曜日)8時開始の「旭山野鳥観察会」は定員に達しましたため、受付終了とさせていただきます、ご了承ください。
◎今週のシマエナガ
エナガ(亜種シマエナガ)
シマエナガは先週からほぼ毎日一度は園内で観察されるようになってきました。
先週の記事への追加情報として載せたものと合わせて、こちらで把握している今週の出現状況を記します(記載がない日にも出ていた可能性があります)。
8月27日土曜日 13時過ぎ、カラマツ林から数羽の声が聞こえ、旭山都市環境林方面に飛んで行き、さらに14時頃に旭山都市環境林での観察情報がありました。
8月28日日曜日 8時過ぎ、旭山野鳥観察会の際に森の家周辺と風の丘西の沢から数羽の声が聞こえてきました。
同 14時頃、森の家周辺で観察し撮影したとの情報が来園された方よりありました(数は不明です)。
8月29日月曜日 8時45分過ぎ、森の家南側に現れ、ミュンヘンの森を通過、20分ほど辺りから声が聞こえてきました(写真はその時撮影したもの)。
8月31日水曜日 9時前、カラマツ林にいたカラ類混群から声(その日は大雨でしたが9時前後1時間ほどだけほとんどやみかけるくらいの小降りでした)。
9月2日金曜日 7時半過ぎ、森の家周りでカラ類混群の中に数羽、さらに直後に遊具広場でも数羽
カラ類混群の中に2~5羽混じっていることが多いですが、時々10羽前後の群れに出会うこともあります。
ただ、まだまだ木の葉が多く、あまり低い位置に来ないため、撮影となると条件はあまりよくないです。
◎今週のトピックス
センダイムシクイ
先週、8月23日を最後に園内での確かな観察情報はなかったと書きましたが、さらにこの1週間も観察情報はありませんでした。
もう南に移動しいなくなったと考えられ、その場合2022年の「終見日」は8月23日ということになりますが、もう1週間様子を見ます。
チゴハヤブサ
「キーキー」と高い声を上げながら飛ぶ姿がまだほぼ毎日見られています。
時々ハシブトガラスにモビングされて(追いかけられて)いるのも同じですが、様子を見ていると、チゴハヤブサがいることが分かるとハシブトガラスは数羽が割と遠くから集まって来てモビングを始めています。
なぜそこまで執拗なのかは分かりませんが。
チゴハヤブサは鳴かずに飛んでいることもあり、今日も2羽がそうしているところを見たとの情報がありました。
森の家の周りでも時々見られ、あるいは声が聞かれています。
また8月31日はもう薄暗くなっていた18時過ぎにまだ「キーキー」鳴きながら住宅街の上を飛んでいました。
チゴハヤブサは9月中旬まで観察されることがあるかと思います。
夏鳥情報
オオルリ
観察情報が少なくなってきましたが、オオルリは例年9月中旬には旭山では見られなくなります。
キビタキ
今週は「ぐぜり」を聞くことはなかったですが、成鳥雄、雌そして幼鳥ともに園内でしばしば見られています。
巨木の谷や森の家周辺でカラ類混群に入っていることもあります。
コサメビタキ
成鳥、幼鳥ともに観察機会は他のヒタキ科2種より多いのは今週も変わりません。
今週は森の家の周りで観察機会が多かったです。
なお、例年秋に園内でも数日見られるサメビタキ、今年はまだ観察情報はありません。
クロツグミ
今週は観察情報はほとんどありませんでした。
黒ツグミに関しては今年は幼鳥も含め夏の間の観察情報は例年より少ないです。
ただ、この先渡りに向けてまた少し見られるようになるかもしれません。
アカハラ
今週も園内での確かな観察情報はありませんでした。
トラツグミ
今週も園内での確かな観察情報はありませんでしたが、トラツグミは秋にひょっこりと見られることがあります。
ウグイス
今週も囀りを聞いたという情報はなく、幼鳥の観察情報もありませんでした。
ウグイスは例年秋が本格化するとまた観察頻度が高くなり、10月にはまたよく見られるようになりますが今年はどうでしょうか。
ヤブサメ
「チュッ」という地鳴きが笹薮からき聞こえてきて探すと姿が見られることがあります。
8月28日の野鳥観察会では、ポートランドの森付近の道にアオダイショウが現れ、笹薮の中に入って行ったところで1羽のヤブサメがヘビを警戒したのか、見えやすいところで1分ほど観察することができました。
また写真は森の家の周りで木の低い枝に上がってとまったところです。
センダイムシクイ
(上述)
ホオジロ
今週も観察情報はほとんどなく、囀りを聞くこともなかったです。
ホオジロは例年9月いっぱいくらいまで見られていますが今年はどうでしょうか。
アオジ
例年であれば秋に観察機会が増える傾向にありますが、今年はそうでもなく、春先から少ない状態が続いています。
イカル
今週は園内での確かな観察情報はありませんでした。
メジロ
園内での観察機会は多いですが、低い位置にはなかなか降りて来ません。
ニュウナイスズメ
今週も園内での確かな観察情報はありませんでした。
コムクドリ
今週も園内での確かな観察情報はありませんでした。
キセキレイ
園内西側エリアや学びの森周辺そして遊具広場周辺で時々見られており、先週より観察情報は多くなってきた感があります。
モズ
今週は園内での観察情報がありませんでした。
ハリオアマツバメ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
アオバト
今週も園内で鳴き声が聞かれるくらいで、近くで見たという観察情報もありませんでした。
アオバトは旭山では例年9月下旬まで見られます。
キジバト
観察機会は多く、声を聞く機会が先週より増えたと感じています。
キジバトは地面に降りて採餌しますが、警戒心が強く、こちらが見つけるとすぐに飛び上がって木にとまったり飛んで逃げたりします。
写真は運よく地面から飛び上がって目の前の柵に5秒ほどとまっていた時のものです。
ツツドリ
今週は確かな観察情報はなかったですが、まだ9月中旬くらいまで見られることはあると思われます。
ヨタカ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
チゴハヤブサ
(上述)
◎留鳥その他情報
クマゲラ
今週も園内で近くで見られたとの観察情報はなかったですが、藻岩山や旭山都市環境林から声が聞こえてきたことはありました。
オオアカゲラ
園内での観察情報は比較的多いです。
アカゲラ
西側エリアで観察機会が多いです。
コゲラ
今週もよく見られています。
ヤマゲラ
今週も園内での観察情報がありました。
フクロウ
今週も声も姿も観察情報はありませんでした。
オオタカ
今週は確かな観察情報はありませんでしたが、例年この時期は観察機会は多くなります。
ハイタカ
今週は確かな観察情報はありませんでしたが、オオタカ同様秋になり観察機会は多くなります。
ノスリ
今週は園内での観察情報はありませんでした。
トビ
今週は園内での観察情報がありました。
ハヤブサ
今週も確かな観察情報はありませんでした。
ゴジュウカラ(亜種シロハラゴジュウカラ)
観察機会は多く、冬のように普通に見られるようになってきました。
シジュウカラ
観察機会は多いです。
ハシブトガラ
観察機会は多いです。
ヤマガラ
観察機会は多いです。
ヒガラ
観察機会は多く、幼鳥も見られています。
コガラ
今週は園内での確かな観察情報はありませんでした
カワラヒワ
学びの森から噴水広場周辺で観察機会が比較的多いです。
ハクセキレイ
今週は園内での観察情報はありませんでした。
スズメ
遊具広場やちびっこ広場で見られています。
ヒヨドリ
観察機会は多いですが、今日は10羽前後で集まっているのを見たとの情報がありました。
写真の個体は頭部の羽がまだ短く、幼鳥と思われます。
ハシボソガラス
展望台下から第1駐車場にかけての辺りにいつもいます。
ハシブトガラス
園内でよく見られています。
◎ハナタデを探そう
ハナタデは秋にピンク色の小さな花をつけるタデ科の植物。
かつて、藻岩山登山道入口付近にたくさん生えて花を咲かせていましたが、ここ数年は見ていません。
林縁のやや湿った場所に生え、園内その他の場所や旭山都市環境林でも少ないながらも見られていましたが、それすらここ数年は見ていない。
決して珍しい植物ではなく、ある場所にはたくさんあるのですが、旭山では(一時的に)見られなくなってしまいました。
もし旭山でハナタデを見つけたらぜひお教えください。
なお、雑草として街中にも生えるイヌタデとよく似ているので、違いを書きます。
・ハナタデは花がまばらについているがイヌタデは隙間なくびっしりとつく
・ハナタデの葉は真ん中が膨らんで付け根と先が細いですが、イヌタデはそれほど膨らまず柳のような葉をつける
・ハナタデの葉には真ん中辺に黒い斑(ふ)が入っていることが多い
ハナタデ、旭山にまだあるでしょうか?
写真は今から6年前、2016年10月10日に公園内藻岩山登山道入口付近で撮影したものです。
次回は2022年9月9日金曜日に上げる予定です。
旭山でのバードウォッチング、皆様が多く見られることを願っております。