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旭山記念公園野鳥情報2022年9月9日(金曜日)

 

旭山記念公園野鳥情報、2022(令和4)年9月9日金曜日

ここ1週間の旭山記念公園と札幌市旭山都市環境林の野鳥の動きをまとめました。

この野鳥情報は、旭山で野鳥観察をしておられる方からご提供を受けたものも含まれています。

 

 

 

◎明日9月10日(土曜日)8時開始の「旭山野鳥観察会」、今回は今日までに募集定員に達しなかったため、当日のご参加も受付いたします。
参加希望の方は明日8時前までに直接「森の家」までお越しください。

 

なお、9月18日(日曜日)9時開始「バードウォッチャーのための樹木観察会」、9月25日(日曜日)8時開始の「旭山野鳥観察会」は定員に達しましたため、受付終了とさせていただきます、ご了承ください。

 

 

 

◎今週のシマエナガ
エナガ(亜種シマエナガ)
今週もシマエナガはほぼ毎日一度は園内で観察されています。
こちらで把握している今週の出現状況を記します(記載がない日にも出ていた可能性があります)。

9月3日土曜日 8時頃、カラマツ林のカラ類混群の中から2、3羽の声が聞こえました。

9月5日月曜日 8時前、遊具広場でカラ類混群の中から数羽の声が聞こえてきました。

9月6日火曜日 台風が近づき風が強かった朝も8時過ぎにカラマツ林のカラ類混群の中から数羽の声が聞こえてきました。

9月9日金曜日 8時頃、学びの森周辺での観察情報がありました。
11時前、森の家南側に東から10羽前後の群れが飛んで来て、森の家西側を通って旭山都市環境林の方向に少しずつ飛んで移動しました。

カラ類混群の中に2~5羽混じっていることが多いですが、今日の11頃のように時々10羽前後の群れに出会うこともあります。
木の葉が多く、あまり低い位置に来ないため、撮影となると条件はあまりよくないですが、双眼鏡があれば遠かったり一瞬だったりでも目視観察することができます。

シマエナガ2022年9月9日

 

 

 

◎今週のトピックス
シメ
9月7日、シメの幼鳥が園内学びの森で観察されました。
写真がそれ、向かって左が幼鳥、右の雌成鳥(母)から給餌を受けていたようです。
シメは旭山では冬の間はふつうに見られますが、5月下旬から8月いっぱいくらいまではほぼまったく見られなくなります(その期間内には過去に数回観察記録があるだけ)。
しかし9月になるとまたちらほらと見られるようになり、初冬11月頃から年により多く見られるようになります(ただ、昨冬2021-22冬はこれまで初めてというくらいに観察頻度が低かったです)。
例年通りであればそろそろ見られる頃ですが、幼鳥が見られたことはほとんどありませんでした。
今後頻繁に見られるようになるのか、今年は数が多くなるかどうか、要注目です。

シメ2022年9月9日

 

 

チゴハヤブサ
「キーキー」と高い声を上げながら飛ぶ姿がまだほぼ毎日見られています。
時々ハシブトガラスにモビングされて(追いかけられて)いるのも同じですが、今朝10時頃には森の家上空から声が聞こえ、見るとカラスが30羽くらいで集まっていました(追いかけていたかどうかは不明)。様子を見ていると、チゴハヤブサがいることが分かるとハシブトガラスは数羽が割と遠くから集まって来てモビングを始めています。
今朝は8時前にも遊具広場付近の公園外から声が聞こえてきました。
また、台風が近づいていた9月6日15時頃、人間でもあおられるほどの強風の中を3羽で飛んでいるのも観察されました。
付近では4羽同時の観察情報もあります。
チゴハヤブサは9月下旬まで観察されることがあるかと思います。

 

 

ツツドリ
今週は幼鳥の観察情報がありました。
写真がそれです。
また今日朝8時過ぎ、第1駐車場擁壁下の木にとまっているツツドリが観察されましたが、今年この時期は第1駐車場と遊具広場の間の森で何度か見られています。
ツツドリはしかしもうそろそろ南に渡っていなくなる頃かと思われます。

ツツドリ幼鳥2022年9月9日

 

 

センダイムシクイ
園内ではこの1週間も確かな観察情報はなかったのですが、市内別の場所で見たとの情報があったため、さらにもう少し様子を見ます。

 

 

 

夏鳥情報
オオルリ
観察情報がさらに少なくなってきましたが、オオルリは例年そろそろ旭山では見られなくなる頃です。

 

キビタキ
今週も雄雌幼鳥含めときおり見られていますが、森の家から藻岩山登山道入口付近にかけての辺りで声を聞くことが今週は多かったです。

 

コサメビタキ
成鳥、幼鳥ともに見られていますが、幼鳥ももうだいぶ成長してごま塩模様ではなくなってきました。
学びの森周辺での観察情報が多いですが、森の家の周りでも見られることがあります。

 

クロツグミ
今週は観察情報はほとんどありませんでした。

 

アカハラ
今週も園内での確かな観察情報はありませんでした。

 

トラツグミ
9月7日、台風の後に園内で昼間に一度だけ囀りを聞きました(ぐぜりといった方がいいかもしれません)。
トラツグミは秋にひょっこり見られることがあります。

 

ウグイス
今週も囀りを聞いたり目視観察したりという情報はなく、幼鳥の観察情報もありませんでした。
ウグイスは例年秋が本格化するとまた観察頻度が高くなり、10月にはまたよく見られるようになりますが今年はどうでしょうか。

 

ヤブサメ
「チュッ」という地鳴きが笹薮からき聞こえてきて探すと姿が見られることがあります。
ヤブサメは例年9月下旬まで見られます。

 

センダイムシクイ
(上述)

 

ホオジロ
今週も観察情報はほとんどなく、囀りを聞くこともなかったです。
ホオジロは例年9月いっぱいくらいまで展望台周辺で比較的見られる機会が多いのですが、今年は少ないです。

 

アオジ
例年であれば秋に観察機会が増える傾向にありますが、今年はそうでもなく、春先から少ない状態が続いています。
昨日は豊平川ウォーターガーデン付近にいましたが、旭山だけが少ないのか気になるところです。

 

イカル
今週は園内での確かな観察情報はありませんでした。

 

メジロ
園内での観察機会は多く、森の家の周りの木によく来ていますが、低い位置にはなかなか降りて来ません。

 

ニュウナイスズメ
今週も園内での確かな観察情報はありませんでした。
5月に一時毎日見られ、雌が木の穴をのぞいたりしていましたが、やはりそれはイレギュラーな動きだったようで、6月以降はまったく観察情報がありませんでした。
来週まで見られなければ来週からここでは取り上げません(また来年)。

 

コムクドリ
今週も園内での確かな観察情報はありませんでした。
コムクドリはもう南に渡っていなくなる時期であり、来週まで見られなければ来週からここでは取り上げません(また来年)。

 

キセキレイ
園内西側エリアや学びの森周辺そして遊具広場周辺で時々見られています。

 

モズ
本日、つり橋からトイレにかけての辺りから「キチッ」という鳴き声が聞こえてきましたが、確かな観察情報は1カ月半振りでした。
モズはここ数年12月くらいまで時々見られているので、この先注意深く追ってゆきたいと思います。

 

ハリオアマツバメ
今週は確かな観察情報はありませんでした。

 

アオバト
今週も園内で鳴き声が聞かれるくらいですが、もうそれも少なくなってきており、旭山に来ると必ず声を聞くというものでもなくなりました。
アオバトは旭山では例年9月下旬まで見られますが、円山では11月頃まで見られることもあります。

 

 

キジバト
観察機会は多く、声を聞く機会も多いです。
キジバトは地面に降りて採餌しますが、警戒心が強く、こちらが見つけるとすぐに飛び上がって近くの木にとまったり飛んで逃げたりします。

キジバト2022年9月9日

9月8日、旭山近くの民家の庭にキジバトの羽が散乱していましたが、オオタカかハイタカに捕食されたものと思われます。
【閲覧注意】写真はその中から、翼の雨覆の一部と思われる羽です。

キジバト羽2022年9月9日

 

ツツドリ
(上述)

 

ヨタカ
今週は確かな観察情報はありませんでした。

 

チゴハヤブサ
(上述)

 

 

 

◎留鳥その他情報
クマゲラ
今週も園内で近くで見られたとの観察情報はなく、藻岩山や旭山都市環境林から声が聞こえてくることもありませんでした。

 

オオアカゲラ
園内での観察情報は比較的多いです。

オオアカゲラ2022年9月9日

 

アカゲラ
西側エリアで観察機会が多いです。
今週は雄雌ともに写真が撮れました。

アカゲラ雄2022年9月9日

アカゲラ雌2022年9月9日

 

 

コゲラ
今週もよく見られています。

 

ヤマゲラ
今週も園内での観察情報がありましたが、毎日のように観察情報があった8月前半よりは少なくなってきました。

 

フクロウ
今週も声も姿も観察情報はありませんでした。

 

オオタカ
今週は確かな観察情報はありませんでしたが、例年この時期は観察機会は多くなります。
キジバトのところで触れたように、近くにはいるものと思われます(ハイタカの可能性もありますが)。

 

ハイタカ
今週は確かな観察情報はありませんでしたが、オオタカ同様秋になり観察機会は多くなります。
キジバトのところで触れたように、近くにはいるものと思われます(オオタカの可能性もありますが)。

 

ノスリ
今週は園内での観察情報はありませんでした。

 

トビ
今週は園内での観察情報がありました。

 

ハヤブサ
今週も確かな観察情報はありませんでした。

 

ゴジュウカラ(亜種シロハラゴジュウカラ)
観察機会は多く、冬のように普通に見られるようになってきました。

 

シジュウカラ
観察機会は多いです。

 

ハシブトガラ
観察機会は多いです。
今朝はツリバナの種子をホバリングして取り、木の枝で食べていました。
写真がそれで、脚で抑えている赤いものがツリバナの種子です。

ハシブトガラ2022年9月9日

 

 

ヤマガラ
観察機会は多いです。

 

ヒガラ
観察機会は多く、囀りを聞くこともあり、幼鳥も見られています。

 

コガラ
今週は園内での確かな観察情報はありませんでした

 

カワラヒワ
学びの森から噴水広場周辺で観察機会が比較的多いです。

 

ハクセキレイ
今週は園内での観察情報はありませんでした。

 

スズメ
遊具広場やちびっこ広場で見られています。

 

ヒヨドリ
観察機会は多いですが、大きな声で音を伸ばしながら鳴いていることが多いです(特に巨木の谷周辺で)。

 

ハシボソガラス
展望台下から第1駐車場にかけての辺りにいつもいます。

 

ハシブトガラス
園内でよく見られています。

 

 

 

◎イチイ(オンコ)の実が今年は不作
イチイ(オンコ)の赤い実が今年は不作です。
第1駐車場入口付近にあるイチイの木には毎年赤い実がなり、ヤマガラをはじめゴジュウカラ、メジロなどが8月になると実を食べに来ていますが、今年は実がなっていないためその姿を見ることができません。
植物の実(種子)には年により豊凶があるので自然なことではあるのでしょうけど、ヤマガラがイチイの実を食べるのは秋の風物詩ともいえる光景であり、それが見られないのは残念です。
なお、イチイの種子は有毒ですが、ヤマガラは外側の甘い部分は食べずにその種子を食べるため、ヤマガラが採餌する木の枝には、ヤマガラが種子を取り出すのにそぎ落した赤い実がくっついています。
ヤマガラは毒に当たらないようですが、どうしてそうなのかは不明です。
一方メジロは人間と同じく甘い外側を食べて中の種子は食べないようです。

ヤマガラ2022年9月9日
 

次回は2022年9月16日金曜日に上げる予定です。

 

 

 

旭山でのバードウォッチング、皆様が多く見られることを願っております。