旭山記念公園野鳥情報、2022(令和4)年8月26日金曜日
ここ1週間の旭山記念公園と札幌市旭山都市環境林の野鳥の動きをまとめました。
この野鳥情報は、旭山で野鳥観察をしておられる方からご提供を受けたものも含まれています。
◎8月28日(日曜日)8時開始の旭山野鳥観察会、参加お申込まだ受付しております。
◎今週のトピックス
ヨタカ
2022年8月20日(日曜日)、ヨタカが旭山記念公園で観察されました。
声も含めこれまで旭山での確認情報はなく、これが初記録、旭山では117種目の記録となりました。
自然観察会の際に風の丘あずまやに来て観察していたところ、すぐ横から少し大きめの鳥が飛び立って逃げるのを確認。
近くのカラマツの横枝にとまったので双眼鏡で見るとヨタカでした。
ヨタカは横枝に腹をつけるように(足が見えない状態で)とまっていて、観察会参加者で観察していると、1分もしないうちに森の奥の方に飛んで逃げて見失いました。
残念ながら写真は撮れませんでした。
その時以降の観察情報はありません。
ただ、ヨタカは昨年2021年7月に円山から鳴き声が聞こえてきたことがあり、近くには来ていて、今後もたまに観察されることがあるかもしれません。
ツツドリ
例年晩夏から秋には観察機会が増える傾向にありますが、今週は園内で観察されました。
近くに2羽いたとのことですが、写真は成鳥1羽です。
ツツドリは9月中旬頃まで見られますが、すぐに逃げてなかなか近寄れないことが多いです。
センダイムシクイ
写真は8月23日に園内で撮影されたものですが、それ以降は確かな観察情報がありません。
このところ毎回書いていますが、そろそろ南に移動しいなくなる頃、引き続き注視してゆきます。
鳥のようちえん
そろそろ「鳥のようちえん」とまでは言えない状態、ぱらぱらと見られる程度になってきましたが、それでもまだ幼鳥は見られています。
写真はだいぶネクタイが長くなってきたシジュウカラ幼鳥です。
◎今週のシマエナガ
エナガ(亜種シマエナガ)
今週は園内での確かな観察情報はありませんでしたが、今はいつ見られるかまるで分からない状況になっています。
動きがあればお知らせします。
【2022年8月28日 追加情報】
8月27日土曜日13時過ぎ、カラマツ林から数羽の声が聞こえ、旭山都市環境林方面に飛んで行き、さらに14時頃に旭山都市環境林での観察情報がありました。
8月28日日曜日8時過ぎ、旭山野鳥観察会の際に森の家周辺と風の丘西の沢から数羽の声が聞こえてきました。
8月28日日曜日14時頃、森の家周辺で観察し撮影したとの情報が来園された方よりありました(数は不明です)。
◎夏鳥情報
オオルリ
幼鳥の観察情報もちらほらとあります。
キビタキ
今日久しぶりに囀りを聞きましたが、「ぐぜり」というべきか、勢いよく鳴いていた感じではありませんでした。
幼鳥もまだ見られていますが、今年は雌を撮影したという話が例年より多いと感じています。
コサメビタキ
成鳥、幼鳥ともに観察機会は他のヒタキ科2種より多いのは変わりません。
コサメビタキは鳴き声を出していないことが多いですが、梢付近の木の外側をひらひらと飛び割と目につくので、見つけるのはそれほど難しくはないです。
写真はトンボを捕まえたところです。
クロツグミ
今週も地鳴きを聞くこともあまりなく、幼鳥も確かな観察情報はありませんでした。
ただ、林内(林床)で少し大きな鳥が一瞬見えることがあって、それがクロツグミの可能性があり、待っているか運が良ければ見られると思います。
アカハラ
今週も園内での確かな観察情報はありませんでした。
トラツグミ
今週も園内での確かな観察情報はありませんでした。
ウグイス
今週も囀りを聞いたという情報はなく、幼鳥の観察情報もありませんでした。
ウグイスは例年秋が本格化するとまた観察頻度が高くなり、10月にはまたよく見られるようになりますが今年はどうでしょうか。
ヤブサメ
「チュッ」という地鳴きが笹薮からときどき聞こえてきて探すと姿が見られることがあります。
ヤブサメは例年9月下旬まで見られ、この先まだ観察機会はあると思われます。
センダイムシクイ
(上述)
ホオジロ
今週も観察機会は少なく、囀りも聞くことはなかったです。
ホオジロは例年9月いっぱいくらいまで見られていますが今年はどうでしょうか。
アオジ
園内でときどき「チッ」という地鳴きを聞き、たまに近くで見ることができます。
アオジも例年であれば秋が本格化するともう少し見られる機会が多くなります。
イカル
今週は園内での確かな観察情報はありませんでした。
メジロ
園内で観察機会は多いです。
ニュウナイスズメ
今週も園内での確かな観察情報はありませんでした。
コムクドリ
今週も園内での確かな観察情報はありませんでした。
キセキレイ
園内で時々見られていますが今年は少ない印象です。
モズ
今週は園内での観察情報がありませんでした。
ハリオアマツバメ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
アオバト
今週も園内で鳴き声が聞かれるくらいで、近くで見たという観察情報もありませんでした。
キジバト
観察機会は多く、特に飛ぶ姿は比較的よく見られ、声を聞くこともよくあります。
ツツドリ
(上述)
チゴハヤブサ
「キーキー」と高い声を上げながら飛ぶ姿が毎日のように見られており、時々ハシブトガラスにモビングされて(追いかけられて)います。
森の家の周りでも時々見られ、あるいは声が聞かれています。
8月20日には20分に渡ってハシブトガラスにモビングされながら公園上空を飛び回っていました。
8月23日にはちびっこ広場斜面のヒガラを狙ってたびたび飛んで来ており、チゴハヤブサが来るたびにヒガラが「ツィーツィーツィー」と甲高い声を出して警戒態勢に入っていましたが、チゴハヤブサが来るとハシブトガラスが寄って来てモビングを始めるので、ヒガラから見ればハシブトガラスがチゴハヤブサを「追い払ってくれた」というかたちになっていました。
チゴハヤブサは9月中旬まで観察されることがあるかと思います。
◎留鳥その他情報
クマゲラ
今週も園内で近くで見られたとの観察情報はなかったですが、藻岩山や旭山都市環境林から声が聞こえてきたことはありました。
オオアカゲラ
雄の亜成鳥がたびたび見られています。
アカゲラ
西側エリアで観察機会が多いです。
コゲラ
今週もよく見られています。
ヤマゲラ
今週も園内での観察情報がありましたが、森の家の周りでの観察情報が多いです。
フクロウ
今週も声も姿も観察情報はありませんでした。
オオタカ
8月20日、先述のヨタカが出た直後にそのすぐ近くで亜成鳥と思われる褐色みが強い1羽が観察され、林内を縫うように飛んで行って見えなくなりました。
ハイタカ
8月24日、森の家付近で1羽が観察されましたが、オオタカ、ハイタカとも秋になり観察機会が増えてきているようです。
ノスリ
今週は園内での観察情報はありませんでした。
トビ
今週は園内での観察情報がありましたが、トビも旭山では秋に観察機会が増えます。
ハヤブサ
今週も確かな観察情報はありませんでした。
ゴジュウカラ(亜種シロハラゴジュウカラ)
観察機会は多く、近くで見られることも多くなってきました。
シジュウカラ
観察機会は多いです。
ハシブトガラ
観察機会は多いです。
ヤマガラ
観察機会は多いです。
幼鳥もますます赤茶色になってきました。
ヒガラ
観察機会は多く、幼鳥も見られています。
コガラ
今週は園内での確かな観察情報はありませんでした
カワラヒワ
学びの森から噴水広場周辺で観察機会が比較的多いです。
ハクセキレイ
今週は園内での観察情報はありませんでした。
スズメ
遊具広場やちびっこ広場で見られています。
ヒヨドリ
観察機会は多いです。
写真の個体は頭部の羽がまだ短く、幼鳥と思われます。
ハシボソガラス
展望台下から第1駐車場にかけての辺りにいつもいます。
ハシブトガラス
園内でよく見られています。
◎ミンミンゼミ
この1週間も園内で毎日のように鳴き声を聞いており、今日も森の家の裏で鳴いていました。
例年、1から3日ほどしか声を聞かないのですが、今年は1週間以上続いていて、もしかすると増える傾向にあるのかもしれません。
ツクツクボウシは8月23日に声を聞きましたが、どちらもいつまで声を聞くことができるでしょうか。
その他、エゾゼミとアブラゼミはまだ鳴いていますがずいぶんと少なくなりました。
◎トラフカミキリ
スズメバチに擬態したカミキリムシ、トラフカミキリが園内で観察されました。
レアというほどではないですが、旭山では観察機会は少ないです。
◎ベニヒカゲ
8月24日、園内で観察・撮影されました。
それまで不確かな情報はありましたが、今回正式に記録することとしました。
ベニヒカゲはモンキチョウより小さくシジミチョウくらいの小型の蝶で、山地に多く、道内では比較的多いチョウですが、旭山では今回初記録であるように少なく、今後要注目です。
これで旭山で記録されたチョウは68種類となりました。
次回は2022年9月2日金曜日に上げる予定です。
旭山でのバードウォッチング、皆様が多く見られることを願っております。