旭山記念公園野鳥情報、2021(令和3)年9月25日 土曜日
ここ1週間の旭山記念公園と札幌市旭山都市環境林の野鳥の動きをまとめました。
この野鳥情報は、旭山で野鳥観察をしておられる方からご提供を受けたものも含まれています。
◆旭山記念公園は10月1日(金曜日)全面開放(予定)
7月の二度にわたるヒグマ出没により現在部分開放となっている旭山記念公園は、10月1日(金曜日)朝6時より全面開放となる予定です(今後の状況により延期となる可能性もあります)。
ただし
1.トイレと栗の木デッキ付近の間のユニバーサル園路は新たに擁壁工事が始まるため、その両端のとりつき部分を含めたエリアが立入禁止となります。
それにともない、ユニバーサル園路の西側=谷側に200mに渡って電気柵が設けられることになりますが、接触しないようくれぐれもお気をつけください。
2.第2駐車場擁壁工事はまだ続いており、終了(10月以降時期未定)まで一部立入禁止及び駐車台数制限は継続されます。
また、展望台から噴水広場の周りにはフェンスネットが引き続き張り巡らされたままになり、道とつながる部分のみ通れるようになります。
全面開放となりましても、新型コロナ緊急事態宣言が延長されれば、レストハウス休憩スペースと森の家休憩スペースはご利用できません、ご了承ください。
そして、開放となっても、ヒグマはいつ来るか分からないということを常に念頭に置いて行動していただけるようお願いします。
皆様のご理解とご協力をよろしくお願いします。
今週の野鳥情報はまだ現在開放しているエリアのものを中心にお伝えします。
◎今週のトピックス
ビンズイ
9月23日木曜日、ビンズイがこの秋初めて園内で観察されました。
ビンズイは春と秋の移動の時期に旭山でそれぞれ1週間程度観察されますが、秋は少ない数がばらけて訪れる傾向にあります。
これまで旭山で9月中に観察されたことはほとんどなく、また今年は他の野鳥も秋の動きが早いように感じられます。
写真はその時に撮影されたものです。
ヒタキ類
今週もサメビタキ、エゾビタキ、ムギマキのヒタキ類の観察情報はありませんでした。
ネット情報を見ると本州でエゾビタキがよく見られているようですが、今年はもう北海道は通過していなくなっているかもしれません。
◎今週のシマエナガ
エナガ(亜種シマエナガ)
このところ毎日森の家の周りで観察されています。
昨日9月24日は9時前に森の家の西側からメジロの群れに続いて現れ、東に抜けましたが15羽以上いました。
さらにその1時間後に第1駐車場入口付近に20羽以上いたという観察情報もありました。
今日は8時頃と9時半頃に数羽が来ましたが、どちらもカラ類混群として行動しているもので、昨日とは出方が違いました。
9月22日にはやはり15羽ほどが9時頃に見られました。
シマエナガ、昨年は7月下旬から9月下旬の間にほとんど観察情報がなかったのですが(ほぼゼロ)、今年は9月に入ってちらほらと見られるようになり、さらに下旬になってほぼ毎日見られるようになりました。
数も多かったり少なかったりですが、多い時は群れが2つか3つ一時的に一緒に行動していてその後にばらけたり、一方少ない時はカラ類混群に2~5羽程度が入って行動していたりなど、出方もまちまちです。
しかし、今年は昨年よりは撮影する機会が多いことは間違いなく、このまま冬まで続いてゆくのかどうか動向に注目です。
◎夏の鳥情報
オオルリ
今週も確かな観察情報はありませんでしたが、もう南に渡っていなくなったかもしれません。
この先観察情報がなければ、来週からここでは取り上げないことにします(また来年)。
キビタキ
森の家周辺でときどき見られていますが、例年通りだと来週には南に渡っていなくなる頃です。
ただし、今年は秋の鳥の動きが早い傾向があるので、もう見られなくなるかもしれません。
コサメビタキ
園内でまだ見られていますが、こちらもあと1週か2週で見られなくなりそうです。
クロツグミ
園内でときどき見られています。
アカハラ
園内でときどき見られています。
トラツグミ
今週も園内での確かな観察情報はありませんでした。
イカル
今週も園内での確かな観察情報はありませんでしたが、市内の別の場所では多く集まっているとの情報もありました。
ホオジロ
学びの森からちびっこ広場にかけての閉鎖エリアから声が聞こえてくる日が何度かあり、ときどき開放エリアの展望台北西斜面などにも来ています。
ホオジロは例年10月下旬までにはいなくなりますが、今年はどうでしょうか。
アオジ
学びの森付近などで声を聞き姿も見ることがありますが、登山道入口下エリアでは少ないです。
ウグイス
今週も確かな観察情報はありませんでしたが、鳴き声が聞こえないだけでどこかにいるはずです。
ヤブサメ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
ヤブサメはそろそろ南に渡っていなくなる頃です。
メジロ
「キューイーッ」という鳴き声を聞くことがよくあり、開放エリアでも姿も時々見られます。
昨日はシマエナガの群れを先導するように10羽以上の群れが森の家の裏に来ましたが、群れで行動していることも多いです。
キセキレイ
今週は幼鳥と思われる個体が森の家の周りにも来ていましたが、9月23日に撮影した下の写真は成鳥の雌の個体、こちらも時々来ているようです。
モズ
今週も園内での確かな観察情報はありませんでした。
モズは秋の「高鳴き」が知られていますが、旭山ではほとんど聞かれることがなく、冬に入ってから時々見られることがあります。
アオバト
9月20日に森の家の南側から鳴き声が聞こえてきましたが、それ以降確かな観察情報はありません。
アオバトは旭山では10月に入ると見られなくなりますが、なぜかすぐ近くの円山では11月になっても見られることがあります。
キジバト
今週も園内でときどき見られており、上空を高速で飛んでいたり、地面から飛び上がったりなど、不意に遭遇することが多いです。
キジバトは例年10月いっぱいくらいまで滞在しています。
ツツドリ
今週は確かな観察情報はありませんでしたが、そろそろ南に渡っていなくなる頃と思われ、この先観察情報がなければ来週からここでは取り上げないことにします(また来年)。
チゴハヤブサ
今週は確かな観察情報はありませんでしたが、こちらもツツドリ同様南に渡っていなくなる頃で、この先情報がなければ来週からここでは取り上げないことにします(また来年)。
◎留鳥その他情報
クマゲラ
今週は開放エリアにおける観察情報がありましたが、近くでじっくりと見られたという情報はありませんでした。
いつもいいますがクマゲラは動きが読めないので、また突然園内に来て近くで観察できる機会がきっとあると思います。
オオアカゲラ
今週も主に雌の個体が見られています。
アカゲラ
森の家の周りでよく見られています。
コゲラ
こちらもアカゲラ同様観察機会は少なくないです。
ヤマゲラ
今週も確かな観察情報はありませんでした。
フクロウ
今週も声も姿も観察情報はありませんでした。
オオタカ
今週は園内での観察情報がありました。
ハイタカ
今週は園内での観察情報がありました。
ノスリ
今週も上空を飛んでいる姿が見られました。
トビ
今週は観察情報はありませんでした。
ハヤブサ
今週も観察情報はありませんでした。
カケス
今日も観察情報がありましたが、今年は今のところまだ昨年のように居ついてはおらず、時々見られている程度です。
ただ、カケスは旭山では年により出方が違い、今年はこれが続くのか、もっと寒くなると本格的に降りて来て居つくのかはまだ分かりません。
キバシリ
こちらもカケス同様といった感じで年により出方が違い、今年は今のところ森の家の周りから登山道入口周辺でときどき見られている程度で、この先頻繁に見られるようになるかどうかはまだ分かりません。
カワラヒワ
観察機会が少なくなってきました。
カワラヒワは中島公園などでは冬の間も見られますが、旭山は冬になると時々飛んで来る程度になります。
ゴジュウカラ
森の家の周りによく来ています。
シジュウカラ
観察機会は多いです。
写真は大きな蛾を捕まえて食べようとしている雄です。
ハシブトガラ
森の家の周りでよく見られています。
写真は地面にいる蛾を捕まえようとしているところです。
ヤマガラ
森の家の周りでよく見られています。
ヒガラ
森の家の周りでも時々見られていますが、囀りが聞こえてくることもあります。
ハクセキレイ
噴水広場周辺でときどき見られています。
ヒヨドリ
園内で多く見られています。
スズメ
道路沿いや第2駐車場付近で時々見られますが、それ以外の場所ではめったに見ることはありません。
ハシボソガラス
数羽が開放エリアで見られています。
ハシブトガラス
園内で多く見られています。
写真は森の家の前で人に近づこうとしていた個体です。
次回は2021年は10月1日もしくは3日に上げる予定です。
旭山でのバードウォッチング、皆様が多く見られることを願っております。