旭山記念公園野鳥情報、2024(令和6)年11月2日土曜日。
ここ1週間の旭山記念公園と札幌市旭山都市環境林の野鳥の動きをまとめました。
この野鳥情報は、旭山で野鳥観察をしておられる方からご提供を受けたものも含まれています。
●11月の定例野鳥観察会につきまして、11月9日(土曜日)、11月24日(日曜日)いずれも募集定員に達しましたため、受付終了とさせていただきます。
あしからずご了承ください。
今週のシマエナガ
エナガ(亜種シマエナガ)
今週も園内での観察情報はありました。
10月28日、8時過ぎに「ポートランドの森」で数羽が観察されました。
10月29日、シジュウカラを中心としたカラ類混群の中に1羽だけシマエナガが混じっているのが朝に観察され、同一個体かどうかは不明ですが、その日の午後にも同じような状況で観察されました。
10月30日、8時前に森の家周辺、12時、14時と14時半に「森の家南側斜面」から「ミュンヘンの森」にかけての辺りに出ましたが、14時半の時は10羽前後が目線の高さより低い位置で近くで見ることができました。
10月31日、9時半「双子沢坂」から「吊り橋」にかけての辺りに出ました。
昨日11月1日はもう日が暮れた16時半に「ミュンヘンの森」にカラ類混群に混じって数羽が来ました。
本日11月2日はやや遠くで声を聞いたという話はいくつかありますが、近くで見られたとの情報は入ってきませんでした。
2週前に比べれば近くで見られたという情報は少なく、特に以前はよく出ていた「学びの森」周辺での情報は少なかったですが、この先また観察機会が多くなることも予想されます。
今週のトピックス
ミヤマホオジロ
本日11月2日、ミヤマホオジロがこの秋初めて園内で観察されました。
2023-24年の秋から冬には確かな観察情報はなかったですが、2022年は12月5日から4日間観察されていました。
旭山記念公園では通常は秋にも見られ、昨年がむしろ例外ですが、秋の滞在期間は数日から長くて1週間です。
今日は「ポートランドの森」付近に2羽いたとの情報、写真も雌雄1枚ずつご提供いただきました(こちらでトリミングしています)。
この先も来るのか、要注目です。
カケス(亜種ミヤマカケス)
観察情報がないことをトピックスで取り上げるのもなんですが、2024年11月2日現在、今秋はいまだに旭山でカケスが観察されていません。
過去に何度か、冬の間はほぼまったく見られず、秋の入口と3月に数回見られただけという年もありましたが、今年もそうなってしまうのか・・・
夏鳥情報
クロツグミ
今週は確かな観察情報はありませんでしたが、この先観察情報がなければ、来週からここでは取り上げません(また来年)。
アカハラ
こちらも確かな観察情報はなかったですが、クロツグミ同様、この先観察情報がなければ、来週からここでは取り上げません(また来年)。
トラツグミ
今週も確かな観察情報はなく、やはりこちらもこの先観察情報がなければ、来週からここでは取り上げません(また来年)。
ホオジロ
今週は確かな観察情報はありませんでしたが、この先確かな観察情報がなければ、来週からここでは取り上げません(また来年)。
アオジ
10月28日には園内で確認しましたが、アオジは例年10月末までに南に渡って見られなくなり、もういなくなっているかもしれません。
もう少し様子をみます。
ウグイス
本日11月2日、森の家裏の笹薮で「ヂッ ヂッ」という地鳴きが聞こえ、笹が揺れるのを追って見ていると、何度か藪から出て木の枝や笹の上の方にとまる姿が見られました。
「ぐぜり」をする個体もいて、ぶつぶついうような声で、リズムとイントネーションがかすかに「ホーホケキョ」の面影があるような小さな声でしばらく鳴いていました。
ウグイスは例年通りであればもう来週は見られなくなっている頃ですが、まだ様子をみます。
メジロ
昨日は園内で確認しましたが、今日は確認できませんでした。
写真は10月30日に撮影したものです。
メジロも例年通りであれば今月いっぱいから11月上旬くらいまで見られますが、今年はどうでしょうか。
イカル
今週は確かな観察情報はありませんでしたが、11月まで見られる年もあり、もう少し様子をみます。
ベニマシコ
今週は確かな観察情報はありませんでしたが、もう少し様子をみます。
モズ
今週も確かな観察情報はありませんでしたが、まだもう少し様子をみます。
キジバト
10月29日と11月1日に園内で姿が見られましたが、どちらも鳴き声を出しておらず、飛んでいたり木にとまっていたりしたところにたまたま気づきました。
写真は10月29日に撮影したもので、かなりの枝被りですが、キジバトであることは分かるかと思います。
キジバトは例年10月いっぱいから11月上旬まで見られますが、もう少し様子をみます。
アオバト
先週観察されてからは確かな観察情報はありませんでしたが、もう少し様子をみることにします。
旅鳥情報
ルリビタキ
今週は確かな観察情報はありませんでしたが、中島公園で11月1日に出たとの情報があり、もう少し様子をみます。
ルリビタキは11月中旬まで見られた年もありますが、その時はおそらく同一個体が半月ほど滞在していたもので、旭山では通常秋は間をあけて何度か見られるという出方をします。
ビンズイ
今週は確かな観察情報はありませんでしたが、もう少し様子をみます。
カシラダカ
今週も確かな観察情報はありませんでしたが、もう少し様子をみます。
冬の鳥情報
ツグミ
今週は何度か声を聞いたという情報はありましたが、近くで見られたという情報はなかったです。
もう少しすると地面や低い木に降りて来るのではないかと思われますが、今のところ渡来数も少ないようです。
シメ
園内で時々見られており、今日は「学びの森」で5羽で飛んでいるのが見られ、森の家の周りにも2羽来ていました。
シメはいることはいるのですが、なんせ警戒心が強いので、なかなか近くでは見られず、たいてい飛んでいるかやや遠くの高い木にいるのを見るだけで終わります。
キクイタダキ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
キバシリ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
※ヒレンジャク、キレンジャクは今年はまだ旭山では確認されていません。
留鳥情報
クマゲラ
本日11月2日、「栗の木デッキ」そばで雌の個体が近くで見られたとのことです。
また10月29日には「森の家南斜面」にやはり雌が来ており、写真がその時のものですが、先週よりは園内での観察情報が多かったです。
ただし、明日以降は、頻度が高くなるか低くなるかあるいは来なくなるか、まったく分かりません。
オオアカゲラ
園内でときどき見られていますが、「遊具広場」周辺での観察情報が多く、写真も今日「噴水広場」付近で撮影したものです。
アカゲラ
園内で見られる機会は多く、今日は「噴水広場」付近で雌雄2羽同時に見られました(その時に上の写真のオオアカゲラ雄も近くにいました)。
夏から初秋にはあまり聞かれなかった「キョッ」という鳴き声もよく聞かれるようになり、声を頼りに姿を見つけやすくなってきました。
コゲラ
観察機会は多く、木の幹や枝で採餌している時はゆっくりと見ることができます。
やや遠くでも双眼鏡でじっくり見ることができます。
ヤマゲラ
本日11月2日8時半過ぎ、「藻岩山登山口」付近から「ピョッピョッピョッピョッ」という鳴き声が聞こえ、30分以上断続的に聞こえてきました。
園内で近くで見られたという情報はなかったですが、見られる可能性はあります。
フクロウ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
オオタカ
今週は確かな観察情報はなかったですが、情報がなかっただけで園内に来ている可能性は低からずあります。
ハイタカ
今週も園内での観察情報がありましたが、こちらもオオタカ同様です。
ノスリ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
トビ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
ハヤブサ
今週も園内での観察情報はありませんでした。
オオセグロカモメ
今週も園内での観察情報はありませんでした。
カケス(亜種ミヤマカケス)
(前述)
カワラヒワ
本日、森の家の周りに数羽の群れがいましたが、このところ森の家の周りにしばしば来ていて、「学びの森」でもよく見られており、「キリコロキリー」という声もよく耳にします。
カワラヒワは旭山記念公園では基本夏鳥ですが、冬の間も見られる年もあり、今年はどうなるのか要注目です。
ゴジュウカラ(亜種シロハラゴジュウカラ)
園内一円でよく見られており、近くで見られる機会もあります。
「テュッ テュッテュッ」という声を聞くことも多いです。
シジュウカラ
園内一円でよく見られています。
写真は、上が雌、下が雄です。
ハシブトガラ
園内一円でよく見られています。
ヤマガラ
園内一円でよく見られています。
「作業員詰所」前のイチイの実を食べによく来ており、「第1駐車場」入口の横断歩道付近にあるイチイの木にもときどき来ます。
写真は「作業員詰所」前のイチイに来て食べているところです。
ヒガラ
囀りはほぼ聞かれなくなりましたと先週書きましたが、今日は「噴水広場」付近で元気に囀りしている1羽がいて、これからもまだ聞くことはできるかもしれません。
ヒガラは、この時期に囀りをやめたとしても、12月中旬以降にまた新たに囀りを始めます。
ハクセキレイ
本日「噴水広場」付近で住宅地側から飛んで来る1羽が観察されました。
スズメ
道路沿いで見る機会があります。
ヒヨドリ
今週も園内各所で見られており、声を聞く機会も多く、5羽以上の小群で見られることもあります。
幼鳥はだいぶ頭の羽が伸びてきました。
またこの時期は樹木の実によく集まっています。
ハシボソガラス
「噴水広場」から「テラス状階段」の辺りと第1駐車場でだいたいいつも見られます。
今日は道路でオニグルミの実を落として割って食べようとしている個体もいました。
ハシブトガラス
園内でよく見られており、先週程ではないですが数はまだ多く、飛んでいる姿がよく見られます。
旭山記念公園各所名称マップ
野鳥等が観察された詳細な地点をご案内するにあたり、園内各所に名称をつけました。
主に野鳥情報の記事でそれら名称を使用しており、「」(かぎかっこ)でくくったものがその名前で、こちらの地図で場所を確認することができます。
文字が小さいので拡大してご覧ください。
今週のエゾリス
この個体はずいぶんと前足が赤かったです。
◎アカゲラ通信2024年11月号
アカゲラ通信2024年11月号が出来ました。
今月の特集は「旭山記念公園の遺構や昔の名残り」と題し、造りかけの石の階段、開園当時の鉄の柵など、今でも見られる昔の名残りを写真付きで解説しています。
「野鳥ノート」はシメ、そして今年の秋の紅葉風景スナップを何枚か載せています。
森の家にて無料配布中、お手に取ってご覧ください。
◎「トリテン」 国立科学博物館 特別展「鳥」のご案内
いよいよ本日11月2日より、東京上野にある国立科学博物館にて「特別展 鳥」通称「トリテン」が始まりました。
2025年2月24日まで開催、東京に行かれる方は足を運んでみてはいかがでしょうか。
詳しくは以下のリンクよりホームページをご覧ください。
次回は、2024年11月9日土曜日に上げる予定です。
旭山でのバードウォッチング、皆様が多くの野鳥を見られることを願っております。