旭山記念公園野鳥情報、2024(令和6)年6月15日土曜日。
ここ1週間の旭山記念公園と札幌市旭山都市環境林の野鳥の動きをまとめました。
この野鳥情報は、旭山で野鳥観察をしておられる方からご提供を受けたものも含まれています。
●6月16日の自然観察会および6月23日の野鳥観察会は、いずれも募集定員に達しましたため、受付終了とさせていただきました。
あしからずご了承ください。
なお、来月開催分については、近日中にご案内させていただきます、今しばらくお待ちください。
■旭山記念公園では、野鳥の巣の情報は公開していません(人に影響をおよぼす可能性のあるハシブトガラスは除く)
今週のトピックス
ヤマガラ
幼鳥が見られる野鳥が少しずつ増えてきました。
次の写真はヤマガラ、上が幼鳥、下が成鳥ですが、ヤマガラの幼鳥は成鳥とは色合いがまるで違うのが特徴です。
2か月ほど過ぎると成鳥と同じ色合いになります。
ヤマガラの幼鳥は出会う機会が少なくはないので、ぜひ見つけてください。
シジュウカラ
先週、巣立ち幼鳥を今年初めて確認しましたが、シジュウカラの幼鳥も観察機会は少なくないです。
次の写真のように親(写真左、雌)が巣立ち雛に餌をあげるシーンも見られます。
この写真は、桜(エゾヤマザクラ)の実がなる木にとまっているシジュウカラ幼鳥です。
今週のシマエナガ
エナガ(亜種シマエナガ)
巣立ち幼鳥は6月13日木曜日までよく見られていましたが、翌14日以降あまり見られなくなっています。
13日には成鳥幼鳥合わせて20羽+が観察されたとの情報もありましたが、この先どうなるのか要注目です。
夏鳥情報
オオルリ
昨日6月14日金曜日に久しぶりに囀りを「森の家階段」付近で聞きましたが、数分でいなくなり、以降は囀りも聞かれず、姿を見たとの情報もありませんでした。
そろそろ幼鳥が巣立つ頃なのかもしれず、そうなればまた囀りを聞く機会が多くなると思われます。
キビタキ
園内各所で囀りがよく聞かれていますが、囀りが聞かれない時間が少しずつ長くなってきた感があります(聞かれない時間の方がまだ短いですが)。
森の家南側の1羽は今日も元気に囀りしており、時々双眼鏡がなくても見えるくらい近くに寄って来ます。
コサメビタキ
今週も観察情報が少なく、やはりあまり鳴かない鳥なのでたまたま動いていたりとまっていたりするのを見ることはある程度ですが、これは今の時期どこの森に行ってもそうです。
コルリ
今週も囀りがほとんど聞かれず、観察情報もありませんでした。
クロツグミ
昨日6月14日早朝、旭山都市環境林で囀りしていた雄が次の写真です。
昨日は9時くらいまで何度か囀りが聞こえてきましたが、どうやらまったく鳴かない時期は過ぎたようで、この先しばしば囀りを聞くことがありそうです。
アカハラ
今週も園内での確かな観察情報はありませんでした。
トラツグミ
今週も昼の目視観察情報はなく、夜の囀りも情報はありませんでした。
ホオジロ
6月11日、園内「展望台北西木立ち」付近で久しぶりに囀りを聞き姿も見たとの観察情報があり、翌日以降もそこから「学びの森」辺りで囀りが聞かれたり、姿が見られたりで、また見られるようになってきました。
写真の雄は昨日6月14日に撮影したもので、その時はその木の下の藪の中から「ツリツリッ」と別の地鳴きが聞こえてきましたが、幼鳥は確認できませんでした。
アオジ
今週は園内での確かな観察情報はなく、旭山都市環境林を歩いていると時々地鳴き、たまーに囀りが聞こえてくる程度で、ほんとうに少ないです。
今週も道内別の場所、そこは草原ではなく道道沿いの山でしたが、そこにも普通にいました。
ウグイス
先週よりもさらに囀りを聞く機会が少なくなっており、たまたま姿が見られるということもあまりないです。
ヤブサメ
囀りを聞く機会は少ないですが、昨日たまたま森の家「西の坂」で2羽を目視し撮影することができました。
そろそろ幼鳥連れの姿が見られるかと思いますが、ヤブサメの幼鳥は嘴以外は成鳥とほぼ同じに見えます。
センダイムシクイ
囀りを聞く機会は少なく、というよりあまり聞かれなくなっています。
やはり道内別の場所の山林情報、そこでもセンダイムシクイはほとんど囀りしていなかったので、今のセンダイムシクイはそういう時期なのかもしれません。
オオムシクイ
昨日6月14日には園内で囀りを聞きましたが、今日は聞いておらず、そろそろ抜けた可能性があります。
写真は6月10日い撮影されたものですが、頭央線(頭部を前から後ろに走る戦場の色が薄い部分)がなく、撮影時にオオムシクイがそこで鳴いていたので、オオムシクイであると判断しました。
メジロ
今週も囀りがしばしば聞かれ、「キュロキュロ」と鳴きながら餌をとっている姿を見る機会も少なくなかったです。
イカル
今週は確かな観察情報はありませんでした。
キセキレイ
観察情報は少ないですが、旭山記念公園から坂を下って最初の信号の辺りで時々鳴き声が聞かれ、姿が見られることがあります。
モズ
今週も園内での確かな観察情報はなく、今年は「ちびっこ広場」など園内で繁殖していない、ということになりそうです。
ハリオアマツバメ
今週は確かな観察情報はありませんでしたが、お天気次第で旭山記念公園でも見られることはありそうです。
ヤマシギ
今週も確かな観察情報は入っていませんが、日没後には「ディスプレイフライト」が見られる可能性はまだあります。
ツツドリ
「ボボッ」という鳴き声が藻岩山方面からときどき聞こえてきますが、声が聞かれる機会は少なくなってきました。
キジバト
森の家の周りでときどき鳴き声が聞かれ、飛んでいる姿も見られていますが、見られる機会が多くなってきました。
アオバト
残念ながらというか、「ミュンヘンの森」丘の桜の木には時々来る程度で、来ない日もあります。
今年もハシブトガラスが数羽で桜の実を食べに来ており、それを嫌ってのことかもしれません。
ただ、桜の実はまだ黒く熟す前のものが残っているので、まだ来る可能性はあります。
チゴハヤブサ
今週も園内や近隣での観察情報はないですが、もう少し様子をみます。
オシドリ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
留鳥情報
クマゲラ
今週も園内でしばしば見られていますが、昨日は「森の家階段」の辺りから声が聞こえてきました。
オオアカゲラ
今週も園内での観察情報がありました。
アカゲラ
やはり鳴き声はあまり聞かれず、何かが飛んだので見たらアカゲラだった、ということが割と多いです。
頭頂部が前から後ろまで赤い幼鳥の姿を今年はまだ確認していません。
コゲラ
今週も散発的に見られています。
ヤマゲラ
昨日6月14日、「四季の散歩道」付近で久しぶりに「ピョッピョッピョッピョッ」という大きな鳴き声を聞き、雄の姿を見ることができました。
今日も「藻岩山登山口」」方面からその大きな鳴き声が聞こえてきましたが、見られることもあります。
フクロウ
今週も鳴き声が聞こえてくることはなく、観察情報もありませんでした。
オオタカ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
ハイタカ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
ノスリ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
トビ
今週は園内での観察情報がありました。
ハヤブサ
今週は園内での観察情報はありませんでした。
カケス(亜種ミヤマカケス)
今週は園内や旭山都市環境林での観察情報はありませんでした。
カワラヒワ
旭山記念公園内では時々鳴き声が聞かれたり姿が見られたりするくらいですが、少し降りた住宅街ではよく見られています。
ゴジュウカラ(亜種シロハラゴジュウカラ)
園内で散発的に見られていますが、観察頻度はコゲラよりは低いです。
シジュウカラ
観察頻度は高く、まだ囀りも聞かれています。
ハシブトガラ
囀りはほぼ聞かれなくなりましたが、観察機会は少なくはないです。
ヤマガラ
園内一円でよく見られていますが、「チーリーツー」という三拍子の囀りはあまり聞かれなくなりました。
ヒガラ
囀りはまだ聞かれていますが、先週よりは囀りを聞く機会は少なかったです。
写真はハシドイの花に寄って来たところです。
ハクセキレイ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
スズメ
道路沿いや第2駐車場付近で見られることがあります。
ヒヨドリ
今週も園内各所で見られています。
ハシボソガラス
園内で、飛ぶと風切羽の一部が白っぽく見える個体が最近見られており、写真がそれ(風切羽に白い部分が見える)だと思われますが、飛ぶ姿ではないと分かりにくいです。
今週も森の家の周りに2羽か3羽で来ており、「テラス状階段」から「学びの森」付近でよく見られています。
ハシブトガラス
園内でよく見られています。
旭山記念公園各所名称マップ
野鳥等が観察された詳細な地点をご案内するにあたり、園内各所に名称をつけました。
主に野鳥情報の記事でそれら名称を使用しており、「」(かぎかっこ)でくくったものがその名前で、こちらの地図で場所を確認することができます。
文字が小さいので拡大してご覧ください。
今週の旭山その他自然情報
エゾリス
そろそろ子リスが見られる頃でしょうか。

モイワサナエ
初夏のトンボ、サナエトンボ科のモイワサナエを今年初めて園内で観察されました。
モイワサナエはアキアカネより小さく、ふわふわと頼りなげに飛ぶのが特徴です。
「藻岩」とついていますがこの辺りにだけ生息するわけではなく、北海道と本州中部以北に分布する種で、札幌の藻岩山で初めて見つかったことで「藻岩」と名がついています。
エゾアカバナ
旭山の初夏に多く見られる花、エゾアカバナが今年も咲き始めました。
園内ではやや暗い林縁で見つけることができます。
アカバナといっても花が赤いわけではなく(これは赤といわれれば赤かもしれないですが)、秋になると茎が赤くなることからその名前がつきました。
タニウツギ
最後は植栽木の花。
タニウツギは今の時期山地に行くとたくさん咲いていますが、旭山周辺では(なぜか)見られません。
ところが、展望台リバティベルの脇に植栽されていることが分かり、今はその花が見ごろです。
今までは花の時期を見逃して気づいていませんでしたが、灯台下暗しというか、こんな身近な所にありました。
また、タニウツギは植栽としても使われていることも今回分かりました。
ぜひいちどご覧ください。
次回は、2024年6月23日日曜日に上げる予定です。
旭山でのバードウォッチング、皆様が多くの野鳥を見られることを願っております。