旭山記念公園野鳥情報、2023(令和5)年4月21日金曜日。
ここ1週間の旭山記念公園と札幌市旭山都市環境林の野鳥の動きをまとめました。
この野鳥情報は、旭山で野鳥観察をしておられる方からご提供を受けたものも含まれています。
4月22日(土曜日)10時より受付開始した5月の野鳥観察会は、
すべて定員となり受付を終了いたしました。
4月30日(日曜日)、13時開始「ネイチャーカフェ:私選野鳥観察地案内」、参加受付中です。
参加ご希望の方は、森の家までご連絡ください。
今週のシマエナガ
エナガ(亜種シマエナガ)
今週もたびたび見られており、同じ辺りに2、3分留まっていることもありますが、やはり見えたと思ったらすぐに飛び抜けることが多いです。
抱卵中と思われる尾羽の先が曲がった個体もしばしば見られています。
また、そばにいてもほとんど鳴かず、たまに小さな声で「タッ」と鳴いて気づくこともあります。
カラ類やコゲラと一緒にいることもあります。
夏鳥到来情報
11 アオジ
2023年4月15日土曜日、アオジが今年初めて園内で確認されました。
昨年の旭山での初認日は4月11日、昨年より3日遅い確認となりました。
まだ見られる場所が限定的で、森の家から藻岩山登山口付近にかけての辺りに出てきます。
12 トラツグミ
2023年4月18日火曜日、トラツグミが今年初めて園内で確認されました。
昨年の旭山での初認日は4月6日、昨年より12日遅い確認となりました。
ただし、それ以前に夜に囀りをしていた可能性はありますが、情報としては入っておらず、この日を今年の初認として記録しました。
この日はつり橋の下の川で水浴びか水を飲んでいたところ、こちらに気づいて飛んで逃げるのが見えました。
13 アカハラ
2023年4月19日水曜日、アカハラが今年初めて園内で確認されました。
昨年の旭山での初認日は4月19日、今年は昨年と同じ日でした。
アカハラは旭山では5月中旬くらいまではしばしば見られ「キョロッキョロッツイー」という囀りを聞くこともありますが、なぜかその後ほとんど見られなくなります
14 ノビタキ
2023年4月20日木曜日、ノビタキが今年初めて園内で確認されました。
昨年の旭山での初認日は4月13日、昨年より7日、1週間遅い記録となりました。
ノビタキは旭山では春と秋の移動時にそれぞれ1~3日見られる程度ですが、毎年来てはいます。
写真はその時撮影した雌の個体です。
15 ジョウビタキ
2023年4月20日木曜日、ジョウビタキが今年初めて園内で確認されました。
ジョウビタキは年により来たり来なかったりで、旭山での記録は2020年以来です。
まだいるかどうかは分かりません。
16 メジロ
そして本日2023年4月21日金曜日、メジロが今年初めて園内で確認されました。
昨年の旭山での初認日は4月18日、昨年より3日遅い記録となりました。
ただしメジロは冬の間も残っていたと思われる個体が2月上旬まで見られていました。
ちょうど桜が咲いている今、桜とメジロ=「サクジロー」は見られるでしょうか?
2023年夏鳥到来情報(カッコ内は2022年との比較)
1.ベニマシコ 3月23日(13日早)
2.ヤマシギ 3月23日(6日早)
3.ホオジロ 3月27日(8日早)
4.モズ 3月31日(同日)
5.キジバト 3月31日(13日遅)
6.イカル 4月4日(12日遅)※参考記録
7.ウグイス 4月11日(1日遅)
8.キセキレイ 4月14日(9日遅)
9.クロツグミ 4月14日(4日早)
10.ルリビタキ 4月14日(7日遅)
11.アオジ 4月15日(3日遅)
12.トラツグミ 4月18日(12日遅)
13.アカハラ 4月19日(同日)
14.ノビタキ 4月20日(7日遅)
15.ジョウビタキ 4月20日
16.メジロ 4月21日(3日遅)
今週新たに来た夏鳥は、同じ日の1種以外すべて昨年より遅くなっています。
先週は、昨年より早かったり遅かったりまちまちと書きましたが、このところの天気、低温の影響でしょうか。
来週はヤブサメ、早いとオオルリ、コルリ、センダイムシクイ、そしてコマドリやエゾムシクイなども来るかもしれません。
今週のトピックス
ウソ亜種ベニバラウソ
先週はそれまで10日ほど観察情報がなく抜けた可能性が高そうと書きましたが、4月18日にみたび現れました。
まだ滞在していたのかもしれません。
その前とまったく同じ8時過ぎ、ミュンヘンの森周辺にいましたが、やはり北西方向に飛んで逃げました。
ミュンヘンの森にはベニバラウソが好きな何かがあるのか? ウソは元々針葉樹が好きな鳥ではありますが。
なおその時、ベニバラウソと一緒にカワラヒワも地面で採餌していました。
今回も不鮮明ながら写真が撮れました。
今後どうなるか、期待していいのかどうか、まったく分かりません。
キクイタダキ
先週、8日土曜日にキクイタダキがたくさん見られたと書きましたが、その後2、3日は10羽以上が見られ、それから今日まで数羽にはなりましたがまだ見られる頻度が高い状態が続いています。
「ツー ツツツー」といった細くて金属的な響きの声がときどき針葉樹から聞こえてきて、その音を頼りに探せば見つけられます。
キクイタダキは旭山では夏の間はめったに見られなくなりますが、この先いつまで見られるか、見られるうちに見て撮影しておくといいかと思います。
マヒワ
先週また数が1羽から数羽に減ったと書きましたが、4月17日月曜日、また70羽前後の群れが見られました。
写真がそれで、58羽まで数えられれますが、画角に入らなかった個体がもう少しいました。
3月27日に50羽以上で見られてからさっぱりでしたが、まだこの先見られるのか要注目。
マヒワは旭山では5月20日過ぎまで見られる年もあります。
冬鳥、旅鳥情報
ミヤマホオジロ
今週は園内での確かな観察情報はありませんでした。
カケス(亜種ミヤマカケス)
今週も確かな観察情報はありませんでしたが、来週までに観察情報がなければ来週からここでは取り上げません(また秋に)。
イスカ
今週は確かな観察情報はありませんでしたが、例年通りであればまだ見られる時期ではあります。
マヒワ
(上述)
シメ
学びの森周辺での観察頻度が落ち、園内で時々見られる程度となり、数も1羽から3羽くらいになりました。
アトリ
今週は園内での確かな観察情報はありませんでした。
ウソ
亜種ベニバラウソ以外の亜種ウソを近くで見られたという情報はなく、たまに鳴いている程度ですがそれが目視確認できない場合は亜種ベニバラウソの可能性もあり、なんともいえない状況です。
キクイタダキ
(上述)
ルリビタキ
今週は確かな監察情報はありませんでしたが、例年であればそろそろ見られる頻度が高くなる頃です。
ツグミ
4月17日に2~30羽が集まって地面で採餌していましたが、北帰行の準備だったのでしょうか、その後ここ数日はいても1羽か2羽といったところで観察機会は少なくなりました。
ツグミは遅いとゴールデンウイーク中まで見られる年もありますが、今年はどうなるでしょうか。
ハチジョウツグミ
今週は園内での確かな観察情報はありませんでした。
この先確かな観察情報がなければ、来週からここでは取り上げません(また秋に)
マミチャジナイ
今週も園内での確かな観察情報はありませんでしたが、そろそろ見られてもいい頃かと。
シロハラ
今日も園内での観察情報がありました。
先週は聞けなかった囀り、今週は18日火曜日に聞くことができましたが、その後また囀りは聞かれなくなっています。
シロハラ、いつまで見られるか要注目です。
ヒレンジャク
今週もまだ園内及び近隣での観察情報がありました。
キレンジャク
今週も街中での観察情報がありましたが、旭山での情報はヒレンジャクばかりでした。
【2023年4月22日 追加情報】
本日、園内でキレンジャクの観察情報がありました。
ヒレンジャクもいたとのことです。
ミソサザイ
今週は観察頻度がさらに落ちました。
そろそろ見られなくなるかもしれません。
コガラ
今週は園内での確かな観察情報はありませんでした。
夏鳥情報
ベニマシコ
園内で時々見られており、今日は11時過ぎに森の家の前に雄が2羽現れました。
ベニマシコは5月上旬まで見られる年もありますが、今年はどうでしょうか。
イカル
園内で時々観察されていますが、空を飛んでいるのをたまたま見つけるばかりで、なかなか近くでは観察できません。
ホオジロ
展望台周辺及び噴水広場周辺で時々囀りしています。
雌も観察されていて、そろそろ営巣に入る可能性があります。
クロツグミ
時々藻岩山方面から囀りが聞こえてくる程度で、おなじみ巨木の谷周辺ではまだ囀りしていません。
アカハラ
(上述)
ウグイス
園内3か所で声を比較的よく聞き、うち1か所が森の家の裏です。
キセキレイ
先日つり橋上流の双子沢川に来ていました。
円山南麓で比較的よく見られています。
モズ
今日は遊具広場付近で「キチッ」という声で鳴いていましたが、そこからちびっこ広場周辺で時々見られています。
ヤマシギ
今週は確かな観察情報はなく、もうひっそりと暮らすようになっているかもしれません。
キジバト
森の家周辺で鳴き声が聞こえてきますが、相変わらず例年よく見られる学びの森周辺ではまだほとんど見られていません。
留鳥情報
クマゲラ
今週も園内での観察情報は少なく、藻岩山方面から聞こえてくるばかりです。
オオアカゲラ
園内で時々見られていますが、観察頻度が落ちてきました。
オオアカゲラは夏の間は園内では見られない年もありますが、昨年は夏の間も見られており、どうなるか要注目です。
アカゲラ
先週は「キャッキャッキャッ」と激しく鳴く声やドラミングの音を聞く機会が少なかったと書きましたが、今週はまだ時々「キャッキャッ」と鳴いているところに出くわし、まだペアリング行動は終わっていなかったようです。
観察機会は多いです。
コゲラ
今週もよく見られています。
ヤマゲラ
「ピョッピョッピョッピョッピョッ」という声はまだ日に何度も聞かれていますが、雌が巣穴にいい場所を探していたという情報もありました。
フクロウ
今週も園内での観察情報はありませんでした。
オオタカ、ハイタカ
今週はどちらも園内での観察情報はありませんでした。
ノスリ
今週は園内での観察情報はありませんでした。
トビ
今週も園内での観察情報がありました。
ハヤブサ
今週も園内での観察情報はありませんでした。
ゴジュウカラ(亜種シロハラゴジュウカラ)
観察機会は多く、囀りを聞く機会もまだ多いです。
シジュウカラ
観察機会は多く、囀りも盛んです。
地面に降りていることもよくありますが、採餌だったり巣材集めだったりです。
ハシブトガラ
観察機会は多く、囀りを聞くこともあります。
この時期のハシブトガラは聞き慣れない声を出すことがあり、何だろうと思いますが、姿を見つけるとハシブトガラだったということもままあります。
ヤマガラ
観察機会は多く、囀りを聞くこともあります。
ヒガラ
観察機会は多く、囀りは他の鳥よりはよく聞きますが、先週までのようにいつでもどこかで鳴いているという感じではなくなっています。
カワラヒワ
まだまだ盛んに囀りをしており、学びの森周辺にいることが多く、地面に降りていることもよくあります。
ハクセキレイ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
スズメ
遊具広場やちびっこ広場など道路沿いで見られています。
ヒヨドリ
今週もよく見られていますが、3~5羽で見られることは少なくなり、2羽が多いです。
桜が開花しましたが、桜の花の蜜を吸いに来ることもあります。
ハシボソガラス
第1駐車場周辺とテラス状階段から噴水広場の間で見られることが多いです。
ハシブトガラス
巣材集めをする姿はまだ見られていますが、この先注意が必要です。
今週の春を感じる話題
エンレイソウ開花
森の家西の沢、木の橋近くで毎年見られるエンレイソウ、今年も咲きました。
なお、エゾエンゴサクは園内ではまばらに見られるだけですが、旭山都市環境林では小群落となっている場所があり、そろそろ見頃になりそうです。
来週はさらにまた新たな夏鳥が増えているものと思われます。
一方で冬の間に見られる鳥や旅鳥がどうなるか、まだ見られるのか、といったところです。
次回は2023年4月28日金曜日に上げる予定です。
旭山でのバードウォッチング、皆様が多くの野鳥を見られることを願っております。