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旭山記念公園野鳥情報2025年9月28日(日曜日)

 

旭山記念公園野鳥情報、2025(令和7)年9月28日日曜日。

ここ1週間の旭山記念公園と札幌市旭山都市環境林の野鳥の動きをまとめました。

この野鳥情報は、旭山で野鳥観察をしておられる方から直接ご提供を受けたものも含まれています。

 

●旭山記念公園および旭山都市環境林で野鳥などの観察や撮影をされるみなさまへお願い。
観察や撮影の際には、道を塞ぐなどにより、野鳥撮影をしない人の通行の妨げにならないようご留意ください。
また、人が通ることにより野鳥が逃げてしまった場合は、仕方ないものと受け止めてください。

 

■10月の野鳥観察会は、以下の日程で行います。

①10月11日(土曜日)
②10月26日(日曜日)
各回8時から10時頃まで

参加費:200円
集合:旭山記念公園森の家
定員:各回15名程度 先着順
受付:9月27日(土曜日)10時から開始
電話および窓口直接にて受付しております。

定員になり次第受付を終了いたします。

みなさまのご参加をお待ちしております。

 

◎亜種表記について
当方ではこれまで、外見で容易に識別できるエナガ、カケス、ゴジュウカラの3種についてのみ、
エナガ(亜種シマエナガ)
カケス(亜種ミヤマカケス)
ゴジュウカラ(亜種シロハラゴジュウカラ)
と記してきましたが、基亜種とは別の亜種名がついている種については、外見での識別が困難なものでも同様に表記してゆきます。
なお、ウソ、カワラヒワについては別亜種が出現した際には本文中に明記します。

 

 

今週のトピックス
エゾビタキ
9月23日火曜日、「バードウォッチャーのための樹木観察会」の際に「記念樹の森」で2羽が見られました。
エゾビタキの観察情報はこの秋初めてで、まだこの先見られる可能性もあり、様子をみています。

 

ビンズイ
9月22日月曜日、ビンズイがこの秋初めて園内で観察されました。
例年、秋は9月下旬から10月中旬頃まで散発的に何度か見られており、この先もまだ見られる可能性があります。
ビンズイは林縁の開けた場所で地面を歩いて採餌し、人が近づくと少し高い枝に飛び上がり、さらに遠くに逃げるという行動をとります。

ビンズイ2025年9月28日

 

 

今週のシマエナガ
エナガ(亜種シマエナガ)
今週も日により見られたり見られなかったりでした。
9月23日は、「バードウォッチャーのための樹木観察会」の際、9時過ぎに「ミュンヘンの森」で10羽以上の群れが見られました。
9月27日は「風の丘」付近で数羽の群れが見られましたが、どちらもカラ類混群の近くにいました。
今後しばらくはこのような感じで見られたり見られなかったりが続くと思われます。

シマエナガ2025年9月28日

 

 

夏鳥情報
イカル
ヌルデにはまだ来ていますが、「展望台北西斜面」の果実はだいぶ食べられていて道沿いにしか残っておらず、人が通る場所であるため、そこにはあまり(ほとんど)来なくなりました。
園内にはまだ来ており、本日の野鳥観察会では「学びの森」で3羽が見られ、他にも周りにいたようで、逃げる際には10羽前後が見られました。
今後、人通りが多い場所のヌルデの果実を食べに来るのかどうか注目しています。
写真は幼鳥で、「展望台北西斜面」の道沿いのヌルデに食べに来たところで、ときどきこういうこともあります。

イカル2025年9月28日幼鳥ヌルデ果実を食べる

 

クロツグミ
今週も園内で地鳴きが聞かれましたが、聞く機会は少なくなってきています。
クロツグミは10月上~中旬に南に渡っていなくなり、年により旭山記念公園周辺に集結してから渡ることもあるのですが、今年はその年である可能性もあり、注目しています。

 

アカハラ
今週は確かな観察情報はなかったですが、クロツグミ同様注目しています。

 

トラツグミ
今週は声も姿も確かな観察情報はなかったです。

 

オオルリ
「森の家階段」のタラノキ果実にこのところ野鳥が採餌に来ており、9月26日にはオオルリの雄幼鳥が来ていました。
写真がそれですが、翼と尾羽の色がだいぶきれいでした。
翌日以降は成鳥幼鳥とも園内での観察情報はなく、南に渡って行った可能性がありますが、9月26日にオオルリが園内で観察されたのは今までになく、最遅記録となります。
ただ、まだ見られる可能性もあるので、もう少し様子をみます。

オオルリ2025年9月28日雄幼鳥タラノキ果実を食べる

 

キビタキ
今週も成鳥雄、雌、幼鳥ともに観察情報があり、本日9月28日にも観察情報がありましたが、キビタキも9月下旬から10月上旬に南に渡って行くため、そろそろ見られなくなると思われます。
写真は9月26日に撮影した雌ですが、もう少し様子をみます。

キビタキ雌2025年9月28日

 

コサメビタキ
9月27日に園内での観察情報がありましたが、コサメビタキも例年9月末から10月初旬に南に渡って行き、そろそろ見られなくなる頃です。

 

ウグイス
「ジッ ジッ」と地鳴きがときどき聞かれており、昨日9月27日は「森の家南斜面」の笹薮から鳴き声が聞こえてきました。
ウグイスは10月に入ってから地鳴きを聞いて姿が見られる機会が増える傾向にあります。

 

ヤブサメ
9月20日の観察情報(囀り)を最後に確かな観察情報がなく、例年9月下旬には南に渡って行くため、もういなくなった可能性がありますが、もう少し様子をみます。

 

ホオジロ
9月27日に「展望台松林」の木のてっぺんで囀りしていましたが、そろそろ南に渡って行く頃ではあり、様子をみています。
なお、先週、オオルリやヤブサメの囀りが聞かれ、そろそろ南に渡る頃だという仲間内の合図なのかもしれないと書きましたが、このホオジロもそうなのか、興味深いところです。

 

アオジ
園内での観察情報がほぼ毎日あり、笹薮から「チッ チッ」という鳴き声が聞こえたらその辺りを見ていると、笹の切れ目や低い枝にとまって姿が見られることがあります。
写真は9月28日に「森の家南斜面」で撮ったものです。
アオジは10月下旬に南に渡って行きますが、今年はどうでしょうか。

アオジ2025年9月28日

 

メジロ
「チュルチュルチリ」という囀りはときどき聞かれており、観察機会は多く、本日の野鳥観察会では「遊具広場」で数羽が割と低い位置に降りて来て観察することができました。
高い位置にいることが多いですが、このように低い位置にも降りて来ることがあるので、囀りもしくは「ツー」「キュピキュピ」という地鳴きが聞こえたら探すと見られることがあります。
また、オオルリのところで触れた「森の家階段」脇のタラノキ果実を食べにも来ており、写真はその様子です。

メジロ2025年9月28日

 

キセキレイ
今週もほぼ毎日一度は園内で観察されており、近隣の界川付近での観察情報もありました。
キセキレイは旭山記念公園では例年10月中旬頃まで見られます。

 

モズ
今週は確かな観察情報はなかったですが、まだこの先も見られるものと思われます。

 

ヤマシギ
今週も園内での確かな観察情報はありませんでした。
ヤマシギは道内の別の場所のセンサーカメラでは10月中旬まで写っているので、まだ見られる可能性はありますが、どのみち夜行性なので観察はきわめて難しそうです。
ほぼ見られないと思われますが、情報があった時のためにまだもう少しここに載せてゆきます。

 

ツツドリ
今週は園内での観察情報がなく、ツツドリはそろそろ南に渡って行って見られなくなる頃ですが、もう少し様子をみます。

 

キジバト
「デデーポーポー」という鳴き声を聞く機会は減りましたが、飛ぶ姿はしばしば見られています。
キジバトは例年11月上旬まで見られます。

 

アオバト
9月22日月曜日に園内で鳴き声を聞いたとの情報がありました。
アオバトは例年9月下旬には旭山では見られなくなりますが、もう少し様子をみます。

 

チゴハヤブサ
9月26日から本日28日まで、南11条の環状通から西線電車通りの間で鳴き声が聞かれており、今年も近くで繁殖していた可能性はありますが、旭山記念公園では今年はほとんど見られませんでした
こちらはもう少し様子をみます。

 

 

 

秋から春に見られる野鳥
シメ
ほぼ毎日見られており、「第1駐車場」上空で見ることが多いです。

 

キクイタダキ
今週は確かな観察情報はなかったですが、10月に入りそろそろ見られる機会が増えてくると思われます。

 

カケス(亜種ミヤマカケス)
園内上空をひらひらふわふわと飛ぶ姿が頻繁に見られており、園内を2時間歩くと1回は必ず見るくらいになっています。
「作業員詰所」横のトドマツによく来ており、その周辺から「展望台」の辺りで観察機会が多く、「森の家」周辺でも見かけます。

カケス2025年9月28日亜種ミヤマカケス

 

 

 

留鳥情報
クマゲラ
園内でときどき見られており、旭山都市環境林や藻岩山方面からは毎日鳴き声が聞こえてきます。
園内に来て近くで見られるかどうかはやはりその日その時次第です。

 

オオアカゲラ(亜種エゾオオアカゲラ)
今週も園内や旭山都市環境林で見られています。
写真は「噴水広場下斜面」で撮影した雄です。

オオアカゲラ2025年9月28日

 

アカゲラ(亜種エゾアカゲラ)
観察機会は多く、本日の野鳥観察会では園内3か所で見られました。

アカゲラ雌2025年9月28日

 

コゲラ(亜種エゾコゲラ)
観察機会は多いです。
コゲラも「森の家階段」脇のタラノキ果実を食べに来ています(小さくて分かりにくいですが・・・)

コゲラ2025年9月28日タラノキ果実を食べる

 

ヤマゲラ
本日13時頃、「友愛の小径」付近に雄1羽雌1羽が現れ暫く辺りで採餌していました。
園内で近くで見られたのは久しぶりですが、ここ3日ほど「ピョッピョッピョッピョッピョッピョッ」という鳴き声が聞こえてきており、この先もちょくちょく見られる可能性があります。
写真は本日撮影した雄です。

ヤマゲラ雄2025年9月28日

 

オオタカ
今週は確かな観察情報はなかったですが、今後もまだ見られる可能性はあります。

 

ハイタカ
9月25日、26日と園内での観察情報がありましたが、今後もちょくちょく見られるものと思われます。

 

ノスリ
9月27日に森の家上空を鳴きながら飛ぶ1羽が見られましたが、渡りではないようで、北西方向に流れて見えなくなりました。
ノスリはかつて、秋に旭山記念公園上空で数羽の渡りが見られたことがあります。

ノスリ2025年9月28日

 

トビ
今週は園内での確かな観察情報はなかったです。

 

ハヤブサ
今週は園内での確かな観察情報はなかったです。

 

オオセグロカモメ
今週は園内および近隣上空での確かな観察情報はなかったです。

 

カワラヒワ
今週は園内での確かな観察情報はなかったのですが、ここまで見られないとなると心配です。

 

ゴジュウカラ(亜種シロハラゴジュウカラ)
園内一円でよく見られており、「テュッテュッテュッ」という地鳴きもよく聞かれています。

ゴジュウカラ2025年9月28日亜種シロハラゴジュウカラ

 

シジュウカラ
園内一円でよく見られています。
幼鳥はもうぱっと見それとは分からなくなりました。

シジュウカラ2025年9月28日

 

ハシブトガラ
園内一円でよく見られています。

 

ヤマガラ
園内一円でよく見られています。
「作業員詰所」前のトイレ横にあるイチイの木の実を食べに来ています。

 

ヒガラ
園内の針葉樹で観察機会は多く、「学びの森」から「作業員詰所」の付近で特によく見られています。
囀りはほぼ聞かれなくなりました。

 

ハクセキレイ
今週は園内での確かな観察情報はなかったです。

 

スズメ
道路沿いで見る機会があります。

 

ヒヨドリ
園内一円でよく見られています。

 

ハシボソガラス
「展望台芝生斜面」や「テラス状階段」そして「第1駐車場」でよく見られています。

ハシボソガラス2025年9月28日

 

ハシブトガラス
園内で多く見られています。

ハシブトガラス2025年9月28日

 

 

 

旭山記念公園各所名称マップ
野鳥等が観察された詳細な地点をご案内するにあたり、園内各所に名称をつけました。
主に野鳥情報の記事でそれら名称を使用しており、「」(かぎかっこ)でくくったものがその名前で、こちらの地図で場所を確認することができます。
文字が小さいので拡大してご覧ください。

旭山記念公園各所名称マップ

 

 

エゾリス
今週も観察機会は多いです。

エゾリス2025年9月28日

 

メノコツチハンミョウ
秋になると森の家の周りや園路脇などで見られる、コウチュウ目ツチハンミョウ科の昆虫です。
メタリックに青光りしてきれいですが、有毒成分を持っており、触らないようにしてください。

メノコツチハンミョウ2025年9月28日

 

ベニシジミ
ベニシジミ、夏型はオレンジ色の部分がほとんどなく、最初は何の蝶か分かりませんでした。

ベニシジミ2025年9月28日9月26日撮影鱗粉がはがれ落ちている

 

ネバリノギク
キク科の外来種ネバリノギクが咲き始めました。
園内でまとまって咲く花としては毎年これが最後のもので、秋が来たことを強く意識する花です。

ネバリノギク2025年9月28日

 

ホオノキ果実
9月15日の記事では木についた状態のモクレン科ホオノキの果実を上げましたが、さらに赤くなり、地面に落ちていたものを見つけたのでまた上げます。
真ん中やや左の薄いオレンジ色のものが種子で、下側にはその種子が抜け落ちて空になっている部分も見られます。
種子はハシブトガラス、ヒヨドリ、アカゲラなどが食べます。

ホオノキ種子2025年9月28日

 

 

次回は、2025年10月5日日曜日に上げる予定です。

 

旭山でのバードウォッチング、皆様が多くの野鳥を見られることを願っております。