– 札幌のまちなみを見渡せる、自然豊かな公園 –

旭山記念公園野鳥情報2025年5月18日(日曜日)

 

旭山記念公園野鳥情報、2025(令和7)年5月18日日曜日。

ここ1週間の旭山記念公園と札幌市旭山都市環境林の野鳥の動きをまとめました。

この野鳥情報は、旭山で野鳥観察をしておられる方から直接ご提供を受けたものも含まれています。

 

●旭山記念公園および旭山都市環境林で野鳥などの観察や撮影をされるみなさまへお願い。
観察や撮影の際には、道を塞ぐなどにより、野鳥撮影をしない人の通行の妨げにならないようご留意ください。
また、人が通ることにより野鳥が逃げてしまった場合は、仕方ないものと受け止めてください。

 

●野鳥の巣を探さないでください!
野鳥は、春の繁殖シーズンには非常にデリケートになります。
巣を作っているようすを見られたり、巣をのぞかれたりすると、巣を放棄したり、巣を他の鳥などに壊されて、繁殖しなくなってしまう可能性が高くなります。
人間も自分の家をのぞかれると嫌ですよね・・・
野鳥のために、次のことをお願いします!
①巣を探さない
②巣に気づいたら目をそらしてすぐに、しかし動きはゆっくりとその場を離れる
③巣を見ない/巣がある場所が分かったら近づかない
④巣の場所を人に話したり、ネットに情報を上げたりしない

 

●5月の野鳥観察会は、以下の回のみまだご参加受付中です。

・5月25日(日曜日) 8時開始 旭山野鳥観察会

初心者の方もお気軽にご参加ください。

ご参加お待ちしております。

 

◎亜種表記について
当方ではこれまで、外見で容易に識別できるエナガ、カケス、ゴジュウカラの3種についてのみ、
エナガ(亜種シマエナガ)
カケス(亜種ミヤマカケス)
ゴジュウカラ(亜種シロハラゴジュウカラ)
と記してきましたが、別の亜種名がついている種については、外見での識別が困難なものでも同様に表記してゆきます。
なお、ウソ、カワラヒワについては別亜種が出現した際には本文中に明記します。

 

夏鳥新着情報
今年も夏鳥がやって来る季節になりました。
ここでも確認され次第取り上げてゆきます。
ただし、冬の間継続的に見られていたイカルと、2月以降見られているトラツグミは、居ついていたものか南から渡って来たものか判断ができないので、今年はここでは取り上げないことにします。

 

25 チゴハヤブサ
2025年5月14日、チゴハヤブサ今年初認です。
2024年は6月になるまで観察情報がなかったため、初認記録の対象外としていますが、2023年は5月2日が初認でした。
チゴハヤブサは6年前から藻岩山から旭山記念公園にかけての藻岩山麓道沿いにある林の木に営巣するようになり、それまで旭山記念公園では稀な鳥でしたが、それ以降は観察機会が多くなりました。
藻岩山麓道から環状通にかけての辺りで、ときどき、ビルの屋上などから「ケッケッケッ」という鳴き声が聞こえてくることがあります。

 

26 アオバト
2025年5月17日、アオバト今年初認です。
2024年は5月16日初認、今年は昨年より1日遅い初認です。
藻岩山のやや遠くから「オー アーオー」と鳴き声が聞こえてきました。
アオバトは6月中旬に桜(エゾヤマザクラ)の実が黒く熟すとそれを食べに寄って来て、近くで見られることもあります。

 

夏鳥到着済みリスト(カッコ内は昨年比)
01 ヤマシギ 2025年3月23日(7日早)
02 ホオジロ 2025年3月24日(7日早)
03 キジバト 2025年4月1日(1日遅)
04 ベニマシコ 2025年4月7日(4日早)
05 キセキレイ 2025年4月9日(4日早)
06 クロツグミ 2025年4月11日(同じ)
07 アカハラ 2025年4月11日(昨年は記録なし)
08 モズ 2025年4月11日(11日遅)
09 ノビタキ 2025年4月17日(同じ)
10 ウグイス 2025年4月19日(12日遅)
11 ヤブサメ 2025年4月19日(4日遅)
12 メジロ 2025年4月23日(10日遅)
13 センダイムシクイ 2025年4月24日(2日早)
14 ビンズイ 2025年4月25日(14日遅)
15 コマドリ 2025年4月25日(6日早)
16 アオジ 2025年4月26日(16日遅)
17 ルリビタキ 2025年4月26日(16日遅)
18 オオルリ 2025年4月28日(2日遅)
19 キビタキ 2025年4月30日(3日遅)
20 エゾムシクイ 2025年5月2日(同じ)
21 ツツドリ 2025年5月2日(2日早)
22 ニュウナイスズメ 2025年5月2日(参考記録)
23 コサメビタキ 2025年5月10日(1日遅)
24 コルリ 2025年5月11日(9日遅)
25 チゴハヤブサ 2025年5月14日(昨年は5月の記録なし)
26 アオバト 2025年5月17日(1日遅)

まだ確認されていない夏鳥は、旅鳥でムギマキ、下旬にオオムシクイですが、そろそろ夏鳥渡来シーズンも終わりとなります。

 

 

今週のトピックス
キビタキ
キビタキの囀りが園内数か所で聞かれるようになってきましたが、木々の葉が伸びて姿を探しにくくなってきました。
5月18日の野鳥観察会では、森の家の裏、「藻岩山登山口」周辺、「吊り橋」周辺で比較的近くから囀りが聞こえたものの姿は見つけられず、「遊具広場の森」でようやく姿を見ることができました。
そして今年も「クマゲラキビタキ」、鳴き声の一部がクマゲラの「キョーン」という声に似た音を混ぜて鳴くキビタキも現れ、ときどきその声が聞かれています。
また、「嬉しいよ」と聞こえたり「ちょっと来い」と聞こえたりする音が混じることもあります。
キビタキの囀りは「ピッポピ フィリリー」と、最初のフレーズと次のフレーズとの間に一瞬短い間があるのが特徴です。
雌の観察情報もありますが少ないです。

キビタキ雄2025年5月18日囀り

 

マガモ
5月16日朝、マガモ雄1羽が第1駐車場上空を南から北へ低く飛び抜けて行きました。
マガモ自体は珍しいものでもないですが、旭山で見られる機会は少なく、見られるとすれば4月から6月の間で、旭山では珍しいので話題として取り上げました。

 

 

 

今週のシマエナガ
エナガ(亜種シマエナガ)
今週も散発的に見られてはいますが、見られる頻度はさらに落ちています。
営巣中の可能性があるため、シマエナガを執拗に追いかけるのはお控えくださるようお願いします。

シマエナガ2025年5月18日羽づくろい中

 

 

 

夏鳥情報
イカル
「キコキコッ」と鳴きながら飛ぶ姿が日に何度か見られ、「ホヒリホヒー」という囀りもしばしば聞かれていますが、見られる頻度は落ちてきた感じがします。
近くで見られたという情報はなかったです。

 

ベニマシコ
今週は確かな観察情報はなく、一方で繁殖地である茨戸川緑地などでの観察情報が増えているので、旭山記念公園からはもう移動した可能性があります。
この先確かな観察情報がなければ、来週からここでは取り上げません(また秋に)。

 

クロツグミ
園内および藻岩山など周辺から囀りが聞こえてくることはありますが、主に朝だけで、声を聞く機会は少なくなってきています。
「キュロキュロ」という地鳴きが笹薮から聞こえてくることもあり、夕方に聞く機会が多いです。

 

アカハラ
今週は園内での確かな観察情報はなかったです。

 

トラツグミ
今週は確かな観察情報はなかったですが、夜に「ヒー ヒョー」という囀りが聞こえてくる可能性はあります。

 

コマドリ
今週は確かな観察情報はなく、この先確かな観察情報がなければ、来週からここでは取り上げません(また秋に)。

 

ルリビタキ
5月14日に1羽だけ園内で見られたとの確かな情報があり、もうほとんど移動しているものと思われますが、もう少し様子をみます。

 

コルリ
今週は確かな観察情報はなく、先週の土日に囀りがよく聞かれたものの、移動の通過だった可能性もあり、今後様子をみます。

 

オオルリ
5月14日までは「吊り橋」周辺で盛んに鳴いていましたが、ここ数日はときどき囀りが聞かれるだけになっています。
「遊具広場の森」での観察情報は少なくなり、「藻岩山登山口」周辺ではときどき囀りが聞かれるくらいで、先週は「観察機会は少なくないです」と書きましたが、そろそろ落ち着いて観察機会も減ってきたようにも感じられます。

 

キビタキ
(上述)

 

コサメビタキ
観察情報はほとんどなかったですが、5月17日の野鳥観察会の際に「栗の木坂」の桜の木にとまる1羽が見られ、1分弱ほど観察できました。
今後は幼鳥が巣立つ7月中旬までは観察機会はごく少ないものと思われます。

 

ウグイス
森の家裏、「巨木の谷」と「遊具広場五差路」付近で囀りを聞くことが多く、鳴き声を追いながら粘って探していれば姿が見られることもあります。
園内数か所で「ホーホケキョ」と聞くことができ、木にとまっている姿が見られることもあります。

 

ヤブサメ
園内の笹やぶ数か所で「シリシリシリ」と囀りはよく聞かれていますが、姿を見る機会は少なくなってきました。
それでも、鳴き声が近くで聞こえた場合、その辺りの笹の下を見ていると姿が見られることはあります。

 

センダイムシクイ
今週も「西側エリア」ではどこに行ってもいるという感じで鳴いていますが、姿を目視したという情報は少ないです。
ときどき「ビー」が入らず大きな声で「チチヨチチヨ」などと鳴いていることもあるので要注意です。

 

エゾムシクイ
5月13日にまだ園内で囀りが聞かれていましたが、それ以降の確かな観察情報はありません。
もう移動した可能性が高く、この先1週間で確かな観察情報がなければ、来週からここでは取り上げません(また来年)。

 

ホオジロ
5月14日の野鳥観察会では、「展望台北西木立」の地面を歩く雄が数分間に渡ってじっくり観察できました。
しかし今週はその日以外には確かな観察情報はなく、この先もしばらくは見られたり見られなかったりといった感じが続くと思われます。

ホオジロ雄2025年5月18日

 

アオジ
5月14日の野鳥観察会では、「遊具広場」で「チッ」という地鳴きとともに2、3羽が見られ、うち1羽が短い間ですが囀りもしていました。
ただし、それ以前や以降の確かな観察情報はなく、今年も昨年同様この先夏まで見られないのか、要注目です。

 

メジロ
今週も園内一円で「チュリチュリチュピ」という囀りや「キュイー」という地鳴きがよく聞かれています。
桜に寄って来る「サクジロー」はもう八重桜も散りかけていて、ほぼ終わりでしょう。

 

キセキレイ
「第2駐車場」から「藻岩山登山口」にかけての辺りでしばしば観察されており、その辺りから「遊具広場」にかけての辺り園内で散発的に見られています。

 

ビンズイ
5月14日に園内での確かな観察情報がありましたが、もうそろそろ見られなくなる頃、もう少し様子をみます。

 

モズ
今週は園内での確かな観察情報はなかったですが、この先も見られないのか要注目です。

 

ヤマシギ
今週も園内での確かな観察情報はないですが、夜の「ディスプレイフライト」は見られていると思われます。

 

ツツドリ
「ボボッ ボボッ」という声は園内や旭山都市環境林の近くで聞かれることもありますが、姿を近くで見たとの情報はなかったです。
先週情報があった赤色型も今週は情報はありませんでした。

 

キジバト
ときどき「デデーポーポー」という声が聞こえ、飛ぶ姿も見られていますが、道路沿いで見られる機会が多いです。

キジバト2025年5月18日

 

アオバト
(前述)

 

チゴハヤブサ
(前述)

 

 

冬の鳥情報
ツグミ
今週は確かな観察情報はなく、この先確かな観察情報がなければ、来週からここでは取り上げません(また秋に)。

 

シメ
5月13日、14日と2日続けて園内での観察情報がありましたが、もうそろそろ園内では見られなくなる頃、もう少し様子をみます。

 

マヒワ
5月13日に久しぶりに園内での観察情報がありましたが、こちらもそろそろ園内では見られなくなる頃、もう少し様子をみます。

 

キクイタダキ
今週は確かな観察情報はなく、この先確かな観察情報がなければ、来週からここでは取り上げません(また秋に)。

 

コガラ
今週も確かな観察情報はなかったですが、この先確かな観察情報がなければ、来週からここでは取り上げません(また秋にでも)。

 

 

 

留鳥情報
クマゲラ
今週も雄、雌ともに園内で見られたとの情報がありました。

 

オオアカゲラ(亜種エゾオオアカゲラ)
今週も園内でちょくちょく見られていますが、雄の観察情報がほとんどで、雌はどこかで抱卵しているのかもしれません。

オオアカゲラ雄2025年5月18日

 

アカゲラ(亜種エゾアカゲラ)
「キョッ」という声もあまり聞かれなくなり、観察機会は少なくなっているように感じられます。

 

コゲラ(亜種エゾコゲラ)
園内一円で「ギーッ」という鳴き声を聞く機会は多く、目視する機会も少なからずあります。

コゲラ2025年5月18日

 

ヤマゲラ
今週は確かな観察情報はなく、「ピョッピョッピョッピョッピョッピョッ」という鳴き声も聞かれておらず、観察情報は少なくなりました。

 

オオタカ
今週は園内での確かな観察情報はなかったです。

 

ハイタカ
今週も園内での観察情報がありました。

 

ノスリ
今週は園内での確かな観察情報はなかったです。

 

トビ
今週は園内での確かな観察情報はなかったです。

 

ハヤブサ
今週は園内での確かな観察情報はなかったです。

 

カワラヒワ
「ギュイーン」という囀りはあまり聞かれなくなり、ときおり「キリコロキリー」という鳴き声が聞かれるくらいになっています。

 

ゴジュウカラ(亜種シロハラゴジュウカラ)
「テュッテュッ」という地鳴きや「フィー」「フィッフィッフィッ」という囀りを聞く機会が少なくなり、近くで見られる機会も少なくなってきました。

ゴジュウカラ2025年5月18日

 

シジュウカラ
園内一円でよく見られており、「ツーピーツーピー」という囀りもまだ聞かれています。

 

ハシブトガラ
園内一円でよく見られていますが、「ピィピィピィ」という囀りはあまり聞かれなくなりました。

 

ヤマガラ
園内一円でよく見られており、「チーリーツー」という3拍子の囀りも、やはりほとんど聞かれなくなってきました。

 

ヒガラ
他のシジュウカラ科の鳥よりは「ツピツーツピツー」という囀りはよく聞かれていますが、聞く機会が少なくなってきています。

 

ハクセキレイ
5月14日に「噴水広場」付近で見られましたが観察情報は少ないです。

 

スズメ
道路沿いで見る機会があります。

 

ヒヨドリ
今週もほぼいつでもどこかから複数の鳴き声が聞こえてくるような感じです。

 

ハシボソガラス
「展望台芝生斜面」や「テラス状階段」そして第1駐車場で園内で時々見られており、オニグルミの実を上空から落として割って食べる行動も見られています(オニグルミの実は昨秋落ちて雪の下などに埋もれていてふたたび出てきたものです)。

 

ハシブトガラス
園内でよく見られています。

 

 

 

旭山記念公園各所名称マップ
野鳥等が観察された詳細な地点をご案内するにあたり、園内各所に名称をつけました。
主に野鳥情報の記事でそれら名称を使用しており、「」(かぎかっこ)でくくったものがその名前で、こちらの地図で場所を確認することができます。
文字が小さいので拡大してご覧ください。

旭山記念公園各所名称マップ

 

 

ニホンカナヘビ
このところの暖かさもあってよく見られるようになってきました。

ニホンカナヘビ2025年5月18日

 

トラフシジミ
シジミチョウの1種で、森の家の周りでときどき見られます。
雌雄ともに翅の表が渋い青色で、飛んでいると青っぽく見えますが、翅を広げてとまることはめったになく、そのきれいな青色はなかなか見られません
この写真はたまたま右と左の羽がずれていて、左側の羽の青い部分がかろうじて見えています。

トラフシジミ2025年5月18日

蝶では今週はキアゲハ、モンキチョウ、カラスアゲハ、サカハチチョウも見られ、蝶も増えてきました。

 

イヌエンジュの新葉
こちらも花が咲いたみたいに見え、遠くからだとよりきれいに見えます。

イヌエンジュ新葉2025年5月18日

 

エゾタンポポとセイヨウタンポポ
タンポポの季節、今年もエゾタンポポを見つけました。
旭山記念公園のタンポポはおそらく99%がセイヨウタンポポですが、園内にちらほらと何か所かエゾタンポポを見つけることができます。
エゾタンポポ(写真上)は、花の裏側の「総苞片」が上向きに開いていますが、セイヨウタンポポ(写真下)は総苞編が下向きに反り返っているのが特徴で、すぐに分かります。
ただし、背の低いタンポポの花の裏を見るのは少々難儀です。
それでも、探していると案外見つかるので、ぜひ探してみてください。

エゾタンポポ2025年5月18日

 

エゾハルゼミが鳴き始めました。
まだ少ないですが、野鳥観察をするにあたっては、エゾハルゼミの鳴き声により野鳥の鳴き声が聞こえにくくなって、観察が難しくなります。
エゾハルゼミは気温が16℃になると鳴き始めると言われており、野鳥観察はまだ気温が低い早朝がおすすめです。

 

次回は、2025年5月25日日曜日に上げる予定です。

 

旭山でのバードウォッチング、皆様が多くの野鳥を見られることを願っております。