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旭山記念公園野鳥情報2025年1月13日(月曜日)

 

旭山記念公園野鳥情報、2025(令和7)年1月13日月曜日祝日。

ここ1週間の旭山記念公園と札幌市旭山都市環境林の野鳥の動きをまとめました。

この野鳥情報は、旭山で野鳥観察をしておられる方から直接ご提供を受けたものも含まれています。

 

 

●1月26日(日)の定例野鳥観察会は、募集定員に達しましたため、受付終了とさせていただきました。

あしからずご了承ください。

 

 

◎亜種表記について
当方ではこれまで、外見で容易に識別できるエナガ、カケス、ゴジュウカラの3種についてのみ、
エナガ(亜種シマエナガ)
カケス(亜種ミヤマカケス)
ゴジュウカラ(亜種シロハラゴジュウカラ)
と記してきましたが、別の亜種名がついている種については、外見での識別が困難なものでも同様に表記してゆきます。
なお、ウソ、カワラヒワについては別亜種が出現した際には本文中に明記します。

 

 

今週のトピックス
ビンズイ
遡って1月2日に園内でビンズイの観察情報があり、撮影者様から直接写真を見せてもらい確認しました。
さらに昨日1月12日午前9時前、「作業員詰所」周辺で1羽を目視し、「ピクニックテラス」下の土が出ている場所で1分ほど採餌し、近くの木に飛んで逃げて見失いました。
ビンズイが1月に確認されたのは記録を取っている限り初めてのことですが、2024-25シーズンはツグミ類をはじめ、野鳥の動きが後倒しになっている傾向があるようです。

 

シロハラ
今週は毎日見られており、2羽同時目視の情報もあって、2~5羽ほどが園内にとどまっていると考えられます。
「記念樹の森」にも来ていますが、昨日あたりから「新桜並木」のアズキナシの実を食べによく来るようになりました。
ナナカマドでもアズキナシでも、ツグミがその木に来ると執拗に追い払い、その木を独占しようとする行動が見られます。
シロハラは通常春と秋それぞれ数日から半月滞在する旅鳥ですが、今年は出現が遅く、半月以上留まっており、この先いつまで見られるのか要注目です。

シロハラ2025年1月13日1

シロハラ2025年1月13日2

 

ヤマゲラ
本日、園内で間を置かずに2か所で「ピョッピョッピョッピョッピョッピョッ」という鳴き声が聞こえ、「遊具広場の森」にいた雌が近くで目視観察されました。
その後園内で別方向に移動したところまで情報がありました。
昨日も観察情報があり、ヤマゲラが見られる機会が増えてきています。

 

 

 

今週のシマエナガ
エナガ(亜種シマエナガ)
今週も園内でほぼ毎日観察されています。
本日1月13日、9時半頃「カラマツ林」から「ポートランドの森」にかけての辺りにカラ類混群に入って3羽が現れ、30分以上に渡ってその辺りに留まって採餌を続け、3mの至近で見られる瞬間もありました。
昨日1月12日日曜日、8時過ぎに「カラマツ林」で2、3羽が10分以上、10時過ぎ「記念樹の森」でやはり2、3羽が15分以上採餌し、後者では5mの至近距離で見られる瞬間もありました。
1月11日土曜日、野鳥観察会の後10時15分頃森の家の裏に2、3羽が出て、旭山都市環境林の方に移動していきました。
1月10日金曜日、14時半頃森の家の裏に現れ、「ミュンヘンの森」にかけての辺りで15時過ぎまで採餌し、3mくらいの高さまで降りてきましたが、この時は6~8羽くらいいた感じでした。
1月7日火曜日、11時半頃「カラマツ林」から「ポートランドの森」付近にこの時も2、3羽が現れ、30分以上に渡ってその辺りでじっくりと観察することができました。
ここまで10羽以上の群れで見られることは相変わらず少ないですが、1月中旬になっても昼間に10羽以上の群れで見られるようになっていないのは、かつてあまりなかったことです。
この先どういう動きをするのか、要注目です。

シマエナガ2025年1月13日1

シマエナガ2025年1月13日2

 

 

 

夏鳥情報
イカル
1月11日の野鳥観察会の際に「アーチ橋」付近のポプラにツグミやシメに混じってとまっているイカル1羽が観察されました(すぐに飛んで逃げました)。
1月8日水曜日にも、森の家南西側を藻岩山方向に向かって飛ぶ3羽が見られました。
他にも観察情報があり、ここでは本来夏鳥であるイカルがまだ留まっていて、いつまで見られるか要注目です。

 

モズ
今週も確かな観察情報はなかったですが、この先確かな観察情報がなければ、来週からここでは取り上げません(また早春に)。

 

アオバト
1月3日以降の確かな観察情報はないですが、もう少し様子をみます。

 

 

 

旅鳥情報
ミヤマホオジロ
今週は確かな観察情報はなかったですが、もう少し様子をみます。

 

カシラダカ
今週も確かな観察情報はなかったですが、もう少し様子をみます。

 

マミチャジナイ
今週も観察情報がありますが、シロハラは割合よく見られるのに対し、マミチャジナイは探さないとなかなか見られないです。
こちらもシロハラ同様、通常春と秋それぞれ数日から半月滞在する旅鳥ですが、今年は出現が遅く、半月ほど留まっており、この先いつまで見られるのか要注目です。

 

シロハラ
(前述)

 

ワキアカツグミ
今週は確かな観察情報はなかったですが、もう少し様子をみます。

 

 

 

冬の鳥情報
ツグミ
1月11日土曜日の野鳥観察会ではかなりの数、あくまでも推定で50羽以上が見られ、10羽前後で高空を飛んだり低い位置で移動したり採餌したりする姿が見られました。
しかし翌1月12日日曜日には数が減り、ナナカマドに降りて採餌する数も5羽くらいまでと少なくなり、今日も土曜日よりは少なかったです。
そろそろ多くが南に移動する時期に入った可能性がありますが、まだよく見られる状態で、現時点で旭山で最も見る機会が多い野鳥であることに変わりはありません(ハシブトガラスよりよく見る)。
ツグミの動きにも注目しています。

ツグミ2025年1月13日

 

ハチジョウツグミ
今年に入ってから確かな観察情報はなかったですが、今週は観察情報がありました。
探せば見つかる可能性がありますが、いる年は1月中旬まで見られるので、もう少し様子をみます。

 

ウソ
昨日1月12日には「風の丘」付近で、今日は「噴水広場下斜面」でやや遠くから「フィッ フィッ」という声が聞こえましたが、近くで姿を見たという情報はなかったです。
先週よりは声を聞く機会が増えてきており、そろそろ近くで見られるようになるかもしれません。

 

シメ
今週も「噴水広場」周辺で観察機会が比較的多く、「記念樹の森」周辺でも見られています。
数は1羽から3羽くらいで、5羽以上という情報はなかったですが、この先もしばしば見られるものと思われます。

 

マヒワ
「カラマツ林」から森の家周辺にいることが多く「チュリチュリチュリ」と朗らかな小さい声が常に聞こえてくるような時間帯もあります。
1月11日7時過ぎに50羽前後の群れが飛んでいるのを見ましたが、昼間は分散しているのか一度に見るのは20羽がせいぜいといったところです。
マヒワは春まで留まっている年もあり、今年はどうなるのか要注目です(下写真上が雄、下が雌です)。

マヒワ雄2025年1月13日カラマツ

マヒワ雌2025年1月13日カラマツ

 

キクイタダキ
1月12日13時過ぎに「ミュンヘンの森」に2、3羽が来ましたが、今週も園内ところどころでときどき見られるくらいです。
声が小さくて気づきにくいので、常緑針葉樹の前を通る際には立ち止まって耳を澄まして鳴き声が聞こえないか注意し、聞こえたら場所の見当をつけて動きを追えば撮影可能な状態で見られることもあるかと思います。

 

キバシリ(亜種キタキバシリ)
1月7日、「カラマツ林」の周りにシマエナガが出ていてギャラリーが30人前後いた時に2羽で現れ、5mの至近に来た瞬間もありました。
相変わらずカラマツ林より東側=園内側ではほとんど見られていません。

 

ミソサザイ
「噴水広場下斜面」「ちびっこ広場」「遊具広場の森」「吊り橋周辺」付近等でときどき見られており、森の家の周りでもときどき見られます。

 

ヒレンジャク
今週も確かな観察情報はありませんでしたが、一度来ただけでこの先もう来ないのか、また来るのか、要注目です。

 

キレンジャク
今冬は今のところ園内での確かな観察情報はありません。

 

 

 

留鳥情報
クマゲラ
今週も毎日ではないですが園内に飛んで来ています。
1月8日水曜日は「吊り橋」周辺での観察情報があった後、「カラマツ林」に移動し、鳴き声は発しなかったですが木の樹皮をはがす音が聞こえ、探すと散策路から20mほど離れた木にいました。
写真はその時のもので、雌でした。
1月11日の野鳥観察会の際には、円山からそれと思われるドラミングが聞こえてきました。
1月12日にも園内で姿が見られました。
クマゲラはいつもいいますが、今日来なかったからといって明日も来ないとは限らない、その逆もある、ということでこの先もまた毎日のように近くで見られることもあるかと思います。

クマゲラ雌2025年1月13日

 

オオアカゲラ(亜種エゾオオアカゲラ)
園内でときどき見られていますが、「ミュンヘンの森裏の道」で見られることがよくあり、他園内で散見されています。

オオアカゲラ雌2025年1月13日

 

アカゲラ(亜種エゾアカゲラ)
園内一円で「キョッ」という声が聞かれることが多く、特に「森の家」周辺で観察機会も多いです。
雌雄が近くにいて同時に見られることもありますが、タイミングによっては園内を1時間歩いても出会わなこともあります。

アカゲラ雌2025年1月13日

 

コゲラ(亜種エゾコゲラ)
観察機会は多く、カラ類混群と一緒に2、3羽でいることがよくあり、「ギー」という声が同じ辺りで複数聞こえることもよくあります。

コゲラ2025年1月13日

 

ヤマゲラ
(前述)

 

フクロウ
今週は確かな観察情報はありませんでした。

 

オオタカ
今週は園内での確かな観察情報はありませんでした。

 

ハイタカ
今週は園内での確かな観察情報はありませんでした。

 

ノスリ
今週は園内での確かな観察情報はありませんでした。

 

トビ
今週は園内での確かな観察情報はありませんでした。

 

ハヤブサ
今週は園内での確かな観察情報はありませんでした。

 

カケス(亜種ミヤマカケス)
今週も確かな観察情報はなかったですが、この冬はもう来ないかもしれない・・・

 

カワラヒワ
群れで見られる数は5羽以下に減っており、多くの場合マヒワの群れの中に混じっています。
「噴水広場」周辺では1羽から3羽で比較的よく見られていますが、この先いつまで見られるか要注目です。

 

ゴジュウカラ(亜種シロハラゴジュウカラ)
園内一円でよく見られており、「テュッテュッ」という声はよく聞かれ、近くで見られる機会もあります。
囀りも聞く機会が増えてきました。
また今週はゴジュウカラ2羽で追いかけっこするように素早く飛ぶ姿もしばしば見られました。

ゴジュウカラ2025年1月13日

 

シジュウカラ
園内一円でよく見られています。
針葉樹で見られることも多いですが、針葉樹にいるときはなぜか小さい声で鳴くので、キクイタダキやヒガラと間違うこともあります。

シジュウカラ2025年1月13日

 

ハシブトガラ
園内一円でよく見られています。
囀りが聞かれる機会も増えてきましたが、昨日はなぜか、ハシブトガラが囀りした後にヒヨドリが声を重ねているシーンもありました。

ハシブトガラ2025年1月13日

 

ヤマガラ
園内一円でよく見られており、「遊具広場の森」に行くといつでもいると感じるくらいで、森の家の周りでもよく見られています。
写真はナナカマドの実を食べに来たところです。

ヤマガラ2025年1月13日

 

ヒガラ
今週も囀りがよく聞かれており、園内一円の針葉樹で観察機会が多いです。
針葉樹ではない広葉樹のシラカンバの種子を食べる姿もよく見られています。

ヒガラ2025年1月13日

 

ハクセキレイ
今週は確かな観察情報はありませんでした。

 

スズメ
道路沿いで見る機会があります。

 

ヒヨドリ
今週もほぼいつでもどこかから複数の鳴き声が聞こえてくるような感じでした。

ヒヨドリ2025年1月13日

 

ハシボソガラス
今はほとんど見ないというほどにまで少なくなっています。

 

ハシブトガラス
園内でよく見られています。

 

 

 

旭山記念公園各所名称マップ
野鳥等が観察された詳細な地点をご案内するにあたり、園内各所に名称をつけました。
主に野鳥情報の記事でそれら名称を使用しており、「」(かぎかっこ)でくくったものがその名前で、こちらの地図で場所を確認することができます。
文字が小さいので拡大してご覧ください。

旭山記念公園各所名称マップ

 

 

◎アカゲラ通信2025年1月号
「アカゲラ通信」2025年1月号ができました。
特集は今年も元旦初日の出のようすです。
旭山野鳥メモは番外編2「カワガラス」、旭山では今のところ観察記録はないですが、身近な野鳥であるため取り上げました。
また、先週ここで取り上げたヘビの特集を再編集して掲載しました。
森の家にて無料配布中、森の家掲示板にも掲出しています。

アカゲラ通信2025年1月号表
アカゲラ通信2025年1月号裏

 

 

 

◎「トリテン」 国立科学博物館 特別展「鳥」のご案内
東京上野にある国立科学博物館にて「特別展 鳥」通称「トリテン」開催中です。
2025年2月24日まで開催、東京に行かれる方は足を運んでみてはいかがでしょうか。
詳しくは以下のリンクよりホームページをご覧ください。

特別展「鳥 ~ゲノム解析が解き明かす新しい鳥類の系統~」

 

 

次回は年明け、2025年1月19日日曜日に上げる予定です。

 

旭山でのバードウォッチング、皆様が多くの野鳥を見られることを願っております。