旭山記念公園野鳥情報、2023(令和5)年4月28日金曜日。
ここ1週間の旭山記念公園と札幌市旭山都市環境林の野鳥の動きをまとめました。
この野鳥情報は、旭山で野鳥観察をしておられる方からご提供を受けたものも含まれています。
5月の野鳥観察会は、すべて定員となり受付を終了いたしました。
あしからずご了承ください。
今週のトピックス
ルリビタキ
ルリビタキに出会う機会が多くなっています。
毎年4月下旬はこのような感じです。
つり橋右岸下流と遊具広場周辺での情報が多いです。
例年通りであれば、ゴールデンウイーク明けには見られなくなるので、見るなら今のうちです。
ジョウビタキ
2023年4月25日、ジョウビタキが園内で観察されました。
ジョウビタキは春と秋に1日から数日見られることがありますが、今のところ毎年のことではないようです。
翌26日以降は確かな観察情報はないため、もう抜けた可能性が高そうですが、時期的にはまた別に来る可能性もあります。
ミサゴ
同じく2023年4月25日、ミサゴが園内上空を飛んでいるのが観察されました。
ミサゴはこれが園内初記録、118種目となりました。
魚を捕まえて北から南に飛んで行ったとのことですが、今後もたまに見られる可能性はありそうです。
アオサギ
2023年4月28日金曜日早朝、アオサギが園内上空を北から南に飛んで行きました。
アオサギは年に数回旭山で飛んでいる姿を見かけますが、木にとまったり地上に降りたりしているところはまだ見たことがありません。
今後もたまに飛んでいるのが見られるかと思います。
夏鳥到来情報
17 ヤブサメ
2023年4月25日火曜日、ヤブサメが今年初めて園内で確認されました。
昨年の旭山での初認日は4月16日、昨年より9日遅い確認となりました。
今日は園内数か所で囀りを聞きましたが、ヤブサメは例年であれば5月中旬頃まで笹薮から出たところで見られることが多いです。
18 センダイムシクイ
2023年4月26日水曜日、センダイムシクイが今年初めて園内で確認されました。
昨年の旭山での初認日は4月24日、昨年より2日遅い確認となりました。
センダイムシクイは園内の森で声を聞く機会が多いですが、小さくてちょこまかと動くため目視観察は意外と大変です。
センダイムシクイが来ると森が一気に賑やかになります。
19 エゾムシクイ
2023年4月26日水曜日、エゾムシクイが今年初めて園内で確認されました。
昨年の旭山での初認日は4月25日、昨年より1日遅い確認となりました。
エゾムシクイは旭山でに1週間から10日ほど滞在して渓谷のある山に移動しますが、「ヒー ツー チー」という甲高い金属的な囀り声は園内にいる間はよく聞かれます。
20 ビンズイ
2023年4月27日木曜日、ビンズイが今年初めて園内で確認されました。
昨年の旭山での初認日は4月29日、昨年より2日早い記録となりました。
ビンズイは旭山では1~2週間見られ、開けた場所とその周りの笹薮で採餌していて、人が近づくと1羽飛び、連れ立ってもう1~3羽飛んで近くの木にとまってさらに逃げる、という行動をとります。
2023年夏鳥到来情報(カッコ内は2022年との比較)
1.ベニマシコ 3月23日(13日早)
2.ヤマシギ 3月23日(6日早)
3.ホオジロ 3月27日(8日早)
4.モズ 3月31日(同日)
5.キジバト 3月31日(13日遅)
6.イカル 4月4日(12日遅)※参考記録
7.ウグイス 4月11日(1日遅)
8.キセキレイ 4月14日(9日遅)
9.クロツグミ 4月14日(4日早)
10.ルリビタキ 4月14日(7日遅)
11.アオジ 4月15日(3日遅)
12.トラツグミ 4月18日(12日遅)
13.アカハラ 4月19日(同日)
14.ノビタキ 4月20日(7日遅)
15.ジョウビタキ 4月20日
16.メジロ 4月21日(3日遅)
17.ヤブサメ 4月24日(9日遅)
18.センダイムシクイ 4月26日(2日遅)
19.エゾムシクイ 4月26日(1日遅)
20.ビンズイ 4月27日(2日早)
来週はオオルリ、コルリ、キビタキ、ツツドリ、チゴハヤブサなども来るかもしれません。
いよいよ夏鳥到来の時期も終盤になろうとしています。
今週のシマエナガ
エナガ(亜種シマエナガ)
今週もたびたび見られており、森の家の周りにも1日に1度は来ています。
また今日は巣材集めをしているペアも見ましたが、放棄したか破壊されたかなどの理由で巣作りが遅れているペアであると思われます。
冬鳥、旅鳥、春と秋に旭山で見られる夏鳥情報
ルリビタキ
(上述)
ミヤマホオジロ
今週は園内での確かな観察情報はありませんでしたが、来週までに観察情報がなければ来週からここでは取り上げません(また秋に)。
【2023年4月29日 追加情報】
2023年4月24日、園内で雄1羽を見たとの情報をいただきました。
ミヤマホオジロが4月下旬に旭山で見られたのは記録がある限りこれが初めてですが、もう少しようすをみてゆきます。
ベニマシコ
園内で時々見られており、今朝も6時過ぎに第1駐車場付近にいました。
ベニマシコはそろそろ旭山では見られなくなる頃です。
イスカ
今週は確かな観察情報はありませんでしたが、例年通りであればまだ見られる時期ではあります。
マヒワ
先週、4月17日に70羽で見られたと書き、その後また見られるのは数羽だけになっていましたが、4月26日にまた50羽前後の群れが見られました。
マヒワ自体この先まだ見られる可能性はありますが、数が多いか少ないかは、どうなるでしょうか。
シメ
1日に何度か園内で見られており、今日は3羽で飛んでいました。
シメは旭山では例年5月中旬まで見られています。
アトリ
今週は園内での確かな観察情報はありませんでした。
ウソ
亜種ベニバラウソをはじめ他の亜種もほとんど情報はありませんでしたが、まだ見られる可能性はあります。
エゾムシクイ
(上述)
キクイタダキ
今朝も3~5羽が噴水広場付近のトドマツに来ていましたが、例年5月に入ると見られなくなり、もうそろそろかと思います。
ツグミ
今朝も30羽前後の群れで飛んでいましたが、そろそろ北に移動して見られなくなる頃です。
マミチャジナイ
今週も園内での確かな観察情報はありませんでしたが、そろそろ見られてもいい頃かと。
シロハラ
今日も園内での観察情報がありました。
シロハラは5月上旬まで見られる年もありますが、今年はどうでしょうか。
ヒレンジャク、キレンジャク
今日は園内のポプラに10~20羽ほどで集まって採餌しているのが何度も観察されましたが、ヒレンジャク、キレンジャクどちらもいて混群にもなっていました。
ヒレンジャクは昨年も5月上旬までこのような感じで見られていましたが、今年はどうでしょうか。
そしてヒレンジャクとキレンジャクは同時に見られなくなるのかどうかも興味深いところです。
ミソサザイ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
コガラ
今週は園内での確かな観察情報はありませんでした。
夏鳥情報
イカル
園内で時々観察されていますが、空を飛んでいるのをたまたま見つけるばかりで、なかなか近くでは観察できません。
アオジ
園内で観察機会が増えてきましたが、囀りはまだ本格化しておらず、時々聞かれるくらいです。
ホオジロ
展望台周辺及び噴水広場周辺で時々囀りしています。
クロツグミ
藻岩山方面からは毎朝囀りが聞こえてくるようになりましたが、園内ではまだ聞いていません。
例年巨木の谷付近によく来るのですが、ちょっと心配な動きではあります。
アカハラ
時々藻岩山方面から囀りが聞こえてはきますが、園内で近くで見られたという情報はありませんでした。
トラツグミ
今週は観察情報はありませんでしたが、夜には囀りしている可能性はあります。
ウグイス
園内何か所かで「ホーホケキョ」と聞きますが、今日は森の家の裏で木の枝で囀りする姿が見られました。
ヤブサメ
(上述)
センダイムシクイ
(上述)
メジロ
4月23日日曜日の野鳥観察会では「サクジロー」、桜に来るメジロが観察されましたが、今日もまだ桜は咲いており、何度か見られています。
キセキレイ
第2駐車場から道路沿いで時々見られ、つり橋周辺にも来ることはありますが観察頻度は高くはないです。
モズ
ちびっこ広場から遊具広場にかけての辺りで「キチッ」と時々見られています。
ヤマシギ
今週も確かな観察情報はありませんでしたが、この先は昼間に見るのはもう難しいと思われます。
夜には「チキッ ブッブー」と鳴きながら旋回飛行する「ディスプレイフライト」が見られることがあります。
キジバト
なぜか今年は学びの森周辺ではほとんど見られておらず、何かあったのか、この先注視してゆきます。
留鳥情報
クマゲラ
今週も園内での観察情報は少なく、藻岩山方面から聞こえてくるばかりです。
オオアカゲラ
園内で時々見られていますが、観察頻度が落ちてきました。
アカゲラ
ドラミングの音はまだ時々聞こえてきますが、だいぶ動きが落ち着いてきました。
コゲラ
今週もよく見られています。
ヤマゲラ
今朝は森の家付近で見られましたが、「ピョッピョッピョッピョッピョッ」という声を聞く回数が少なくなってきたように感じられます。
フクロウ
今週も園内での観察情報はありませんでした。
オオタカ、ハイタカ
今週はどちらも園内での観察情報はありませんでした。
ノスリ
今週は園内での観察情報はありませんでした。
トビ
今週も園内での観察情報がありました。
ハヤブサ
今週も園内での観察情報はありませんでした。
ゴジュウカラ(亜種シロハラゴジュウカラ)
そろそろ観察機会が少なくなってきましたが、ゴジュウカラは例年5月中旬からひと月ほどの間観察機会が減り、その期間は1日に1度も見ないということもあります。
シジュウカラ
観察機会は多く、囀りも盛んで、近い距離で2羽の雄が囀りしあっていることもあります。
写真はペアと思われる雄と雌で、向かって左のネクタイが太いのが雄、右の細いのが雌です。
ハシブトガラ
観察機会は多く、囀りを聞くこともあります。
ヤマガラ
観察機会は多く、3拍子の囀りを聞くこともあります。
ヒガラ
観察機会は多く、囀りもよく聞きます。
ヒガラは基本は針葉樹で暮らしていますが、この時期は広葉樹にいることもよくあります。
カワラヒワ
観察機会は多く、地面に降りていることもよくあります。
ハクセキレイ
今朝第1駐車場に2羽が来ていました。
スズメ
遊具広場やちびっこ広場など道路沿いで見られています。
ヒヨドリ
今週もよく見られており、桜の花の蜜を吸いにも来ています。
ハシボソガラス
第1駐車場周辺とテラス状階段から噴水広場の間で見られることが多いです。
ハシブトガラス
巣材集めをする姿はまだ見られていますが、この先注意が必要です。
来週はさらにまた新たな夏鳥が増えているものと思われます。
一方で冬の間に見られる鳥や旅鳥がどうなるか、まだ見られるのか、といったところです。
次回は2023年5月5日金曜日に上げる予定です。
旭山でのバードウォッチング、皆様が多くの野鳥を見られることを願っております。