旭山記念公園野鳥情報、2021(令和3)年12月4日 土曜日
ここ1週間の旭山記念公園と札幌市旭山都市環境林の野鳥の動きをまとめました。
この野鳥情報は、旭山で野鳥観察をしておられる方からご提供を受けたものも含まれています。
◆旭山記念公園全面開放
旭山記念公園は11月19日(金曜日)より全面開放となり、それまで立入禁止となっていた西側エリアと学びの森周辺にも入ることができるようになります。
なお、トイレと栗の木デッキ付近の間のユニバーサル園路は現在擁壁工事中のため、トイレ側のとりつき部分に工事の柵を設置しており、一部通りにくくなっておりますので、通行にはご注意ください。
また、旭山都市環境林もすべて開放となりました。
◎今週のトピックス
コゲラ
コゲラの雄とはっきりと分かる写真が撮れました。
下の写真を拡大し後頭部に着目していただくと、赤い羽がはっきりと分かるかと思います。
このところ雄が撮れたという情報が幾つかありましたが、もしかすると冬の間は雄の後頭部の赤い羽が見えやすくなるのかもしれません。
ヒレンジャク
ヒレンジャクはこの1週間も時々園内で観察されました。
同じ群れなのかいつも8羽から10羽ですが、見られるのは9時までで、それ以降の時間帯の観察情報はほとんどありません。
今朝も8時過ぎにアカミヤドリギの実を食べていました。
また、見られる場所もだいたい森の家と道路の間の高い木と決まっています。
山でねぐらをとり、街に餌を探しに行く途中で旭山に寄っているのかもしれません。
キレンジャクが混じっていたという情報はありませんでした。
このままなのか、数が増えたり園内で見られる時間が長くなったりするのか、様子を見てゆきます。
キクイタダキ
本日午前10時台に風の丘付近の松に現れ、しばらくそこで餌を探す姿が観察されました。
冬の間によく出る場所で、この冬はここまではその場所での観察情報はあまりなかったですが(部分閉鎖の影響もありましたが)、この先その場所でよく見られるようになるか注目しています。
また今日は展望台の松での観察情報もありましたが、本格的な冬を迎え、そろそろ観察情報が増えてくるかもしれません。
◎今週のシマエナガ
エナガ(亜種シマエナガ)
この1週間も午前中に一度は出ていましたが、日の出からあまり時間が経っていない朝7時半頃までの観察情報が多く、今朝もそうでした。
昨日は8時半過ぎに風の丘周辺に10羽以上がカラ類混群(アカゲラ、コゲラ含む)とともに現れ、5分ほどその辺りで餌を探して滞在した後、西側の旭山都市環境林と東側のつり橋方面に群れが2つに分かれ、西側の群れはその30分後に旭山都市環境林で観察した人がおられました。
日によっては森の家の周りに昼までに2、3回出る日もあります。
公園及び都市環境林が全面開放となったことで、観察情報も増えてきました。
シマエナガの動きを(すべてではないですが)半月ごとにマップにまとめて掲示板に貼り出しており、本日最新版2021年11月1日から15日のものに更新しました、ご参考までに。
◎旅鳥、冬の鳥情報
ツグミ
今日も鳴き声は何度か聞きましたが、近くで見られる機会はまだそれほどありません。
寒波が来るとツグミの状況も変わるかもしれません。
ハチジョウツグミ
11月14日以降確かな観察情報はありませんが、例年1月中旬くらいまで少ない数が来て短期間滞在するので、この先まだ見られる可能性はあります。
ウソ
園内でときどき鳴き声は聞こえてきますが、まだ近くで見られたという観察情報はありません。
ベニヒワ
この1週間も確かな観察情報はありませんでした。
マヒワ
今日も朝に一度森の家付近で声を聞きましたが、観察頻度は低いままです。
シメ
今週もちらほらと園内での観察情報があった程度、というよりほとんどありませんでした。
カケス
今週は確かな観察情報はありませんでしたが、冬の間ほとんど見られない年もあるので、まだ分からないけれどもしかするとこの冬はそうなるかもしれません(寂しいですが・・・)
キバシリ
今日も森の家の周りで声を聞いたり、キクイタダキが出ていた時(先述)近くにいたりと、例年より観察頻度は高めです。
ミソサザイ
今日も栗の木デッキ付近に出ていましたが、2週間前に比べると観察頻度が若干落ちているように感じられます。
ただ、ミソサザイは例年冬の間は見られるので、それは一時的な動きかもしれません。
ちびっこ広場周辺での観察情報は他より多いです。
コガラ
今週もそれらしき個体の観察情報がありました。
オジロワシ
今日昼前に森の家から1kmほど南東に飛んで来て旋回上昇している1羽を遠巻きながら観察できましたが、遠目では成鳥の個体に見えました。
注意して見ていると(特に天気がいい日)、オジロワシは結構飛んで来ているかもしれません。
◎留鳥その他情報
クマゲラ
今週も藻岩山から都市環境林にかけての辺りで声を聞くことはありますが、今週も近くで観察・撮影できたという情報はありませんでした。
オオアカゲラ
このところ森の家近くの決まったシラカンバの木に毎日のように来ていて、昨日、今日と同じ木で同一個体の可能性がある雌1羽を観察しました。
雄の個体の観察情報もありましたが、オオアカゲラは比較的よく見られており、すぐには逃げないことが多いので見つけるとじっくりと観察できます。
アカゲラ
先日ヌルデの実を食べていましたが、アカゲラやコゲラはヌルデの実をよく食べ、他にツグミ、ヒヨドリも寄って来、さらに今年はシマエナガが食べているのも初めて見ました。
また、森の家横の桜にもよく来ています。
しかし、アカゲラはなぜか今の時期あまり鳴き声を出さずに餌を探していることが多いため、声では気づきにくく、近くにいても通り過ぎてしまうこともあると思われます。
静かにしていると木をつつく音やはがれた樹皮が落ちる音などが聞こえるので、それを頼りに探してみてください。
写真はヌルデの実を食べていた雄と、森の家の横の桜に来た雄です。
コゲラ
園内でよく見られ、「ギーィキッキッキッ」という声を聞くことも多いです。
今回再登場ですが、この個体は同一個体を撮った別の写真を見たところ雄だとは断定できず、雌の可能性が高いです。
ヤマゲラ
森の家から西側の都市環境林から時々「ピョッピョッピョッ」という声が聞こえてきますが、近くで見たという情報は相変わらず入っていません。
フクロウ
今週も声も姿も観察情報はありませんでした。
オオタカ
今週も観察情報がありましたが、ときどき近くで見られることもあります。
ハイタカ
園内でときどき観察されており、昨日は上空でハシブトガラスにモビングされている姿が見られました。
ノスリ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
トビ
今週は観察情報はありませんでした。
ハヤブサ
今週も観察情報はありませんでした。
モズ
今週も確かな観察情報はありませんでしたが、こちらはまだ様子を見てゆきます。
ゴジュウカラ
森の家の周りによく来ています。
先週はこの冬初めて囀りを聞いたと書きましたが、今週は聞いておらず、まだ本格化はしていないようです。
シジュウカラ
観察機会は多いです。
ハシブトガラ
園内でよく見られていますが、ときどき囀りも聞かれるようになってきました。
ヤマガラ
園内でよく見られています。
写真は水浴びをしているところです。
ヒガラ
カラマツ林や常緑の松によく来ており、ときどき森の家のそばの木にも来ます。
カワラヒワ
今日もまだ園内で声と2羽の姿を確認できましたが、そろそろいなくなるかもしれず、様子を見てゆきます。
ハクセキレイ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
ヒヨドリ
数羽が園内でよく見られています。
スズメ
道路沿いや第2駐車場付近で時々見られますが、それ以外の場所ではめったに見ることはありません。
ハシボソガラス
このところ森の家の周りに1羽が来ていますが、左右両方の風切羽1枚ずつが白っぽい同一個体と思われます。
今日はその個体の歩いている写真と飛ぶ写真が撮れましたが、下2枚目の飛ぶ写真を拡大して見ると、画面手前から向こうに飛んで行っているその左の翼1枚の風切羽がなんとなく白っぽいのがなんとか分かるかと思います。
ハシブトガラス
園内で多く見られています。
次回は2021年は12月11(土曜日)、野鳥観察会レポートとともに上げる予定です。
旭山でのバードウォッチング、皆様が多く見られることを願っております。