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旭山記念公園野鳥情報2021年1月30日(土曜日)

旭山記念公園野鳥情報、2021(令和3)年1月30日土曜日

 

ここ1週間の旭山記念公園と札幌市旭山都市環境林の野鳥の動きをまとめました。

 

この野鳥情報は、旭山で野鳥観察をしておられる方からご提供を受けたものも含まれています。

 

 

 

 

◎今週のシマエナガ
エナガ(亜種シマエナガ)
この1週間は何日か、朝8時から11時の間に森の家周辺に出ていましたが、今日のように天気が良くない日はその時間には出ていませんでした。
森の家西側の沢沿いに移動するパターンが多く、森の家裏のイタヤカエデに寄るようになっており、そろそろイタヤカエデの樹液が出てそれ目当てに来るようになる可能性があります。
今週も森の家前のハリギリに来ていましたが、そこに来る頻度は以前ほどではなくなりました。
まだ群れでの行動が主ですが、群れに10羽以上いることも少なくなってきており、そろそろつがいでの行動が主になってゆくかもしれません。

シマエナガ2021年1月30日

 

 

 

◎今週のトピックス
ハギマシコ
本日1月30日午前9時過ぎ、ハギマシコ10羽ほどの群れがまた森の家南側のハリギリの実を食べに来ました。
5分ほどで一度飛びましたがすぐに同じハリギリに戻り、さらに5分ほどで飛んで今度は戻って来ませんでした。
1月18日にそのハリギリに来たと先週お伝えしましたが、それ以降も何度か1羽から3羽と少ない数が時々見られていました。
今年は旭山も冬の行動範囲に含まれているのであれば、この先も3月くらいまで時々見られる可能性はありそうです。
写真は今朝その時に撮影したものです。

ハギマシコ2021年1月30日

 

ウソ
この1週間は森の家より西側の藻岩山から旭山都市環境林にかけての辺りで頻繁に鳴き声を聞くようになり、園内西側でそれまでよりも近くで見たという観察情報も増えてきました。
森の家と第2駐車場の間が通り道になっているようで、そこで声を聞くことが多く、水曜日には6羽で飛ぶ姿も見られました。
近くではまだ撮影できていないですが、以前よりも存在が近く感じられ、この先撮れる機会もきっとあるでしょう。
なお、第2駐車場は冬季閉鎖中ですが、人は入ることができます。

 

キレンジャク
今日も20羽ほどの群れが飛んでいましたが、このまま越冬するかもしれません。

 

ヒレンジャク
まだ数羽が残っていてときどき割と低い位置の木にいるのが観察できますが、ヒレンジャクは旭山で越冬したことがないので、この先どうなるか、もうそろそろいなくなるか要注目です。

なお、キレンジャク、ヒレンジャクは街路樹や街中の公園での観察情報が今週も多くありましたが、ツグミを含め、ナナカマドの実を食べに来てそこの実がなくなると来なくなる、という行動パターンが見えてきました。

 

 

 

◎冬の鳥情報
ツグミ
先述のように街中に多く出ているようですが、旭山では数羽が見られる程度で、20羽からそれ以上の群れで見られることはほとんどなくなりました。
ただし、少ないながらも見られる頻度は高く、常に周りにいるという感じです。
写真は今週撮影したものです。

ツグミ2021年1月30日

 

ハチジョウツグミ
今週も園内での観察情報がありましたが、今年は長いです。
いつまで見られるでしょうか。

 

イスカ
ときどき飛んでいるのが見られますが、やはり低い位置にはあまり来ていません。

 

ベニヒワ
今日40羽前後の群れが飛んでいましたが、2羽から数羽で見ることも多くなり、どれだけの数が残るか分からないですが、越冬する可能性が高くなってきました。

 

マヒワ
マヒワはせいぜい15羽くらいの群れが時々見られるだけで、1羽から5羽くらいということもあり、少なくなりました。
毎年旭山で越冬するのはこれくらいの数なので、こちらもこのまま越冬の可能性が高くなってきました。

 

キクイタダキ
今週も風の丘下やつり橋左岸の松での観察情報が多く、すぐには見られなくても粘れば見られるようになってきています。
ミュンヘンの森にも来ることがしばしばありますが、ここは低い位置に降りて来ることがあまりなくて撮影には向かないかもしれません。

 

キバシリ
園内で時々見られていますが、囀りはまだ聞かれていません、そろそろのはずですが。

 

ミソサザイ
今週も見たり見られなかったりですが、日の出直後に声を聞くことが多いです。

 

コガラ
昨日、ハシブトガラではなくコガラと思われるカラ2羽がカラマツ林に来ましたが、断定はできませんでした。

 

カケス(亜種ミヤマカケス)
今週も森の家南側とつり橋周辺で見られる機会が比較的多く、ミュンヘンの森で5羽を同時に見たとの観察情報がありました。

 

ミヤマホオジロ
この1週間も観察情報はまったくなく、どうやら南に移動して旭山からはいなくなったようです。
例年であれば3月下旬から4月上旬に1週間程度見られる日があります。

 

 

 

◎留鳥その他情報
クマゲラ
この一週間もほぼ毎日園内での観察情報がありましたが、出る場所はまちまちで、昨日は(荒天でしたが)つり橋付近、今日は遊具広場方面で、どこに出るかはその日にならないと分かりません。
ちなみに、クマゲラはよほどの強風ではない限り天気の影響をあまり受けないようで、風が弱く雪が強めに降っていた昨日も普通に行動していました。

 

オオアカゲラ
今週もほぼ毎日見られています。
オオアカゲラはシラカンバにいることが多く、また一度来ると10分かそれ以上同じ場所で木をつついて餌を探すため、見つけることができればじっくりと観察できる鳥です(木をつつく音をたよりに探すことができます)。

 

アカゲラ
今週もよく見られています。
写真は昨日撮影した雄の個体ですが、雄で1羽警戒心が他より薄い個体がおり、これがそうだと思われ、10mくらいまで近寄ってようやく逃げました。

アカゲラ2021年1月30日

 

コゲラ
観察機会は多いです。
次の写真2枚は同じ時に同じ場所にいた別の人が撮影したものですが、同じ個体かどうかは分かりません。
下の写真は拡大したところ雄であり、後頭部の赤い羽がはっきりと写っていました。
コゲラの雄の赤い羽が写っているのが分かると、PCの前でちょっとばかり感激します。

コゲラ2021年1月30日1

コゲラ2021年1月30日雄

 

ヤマゲラ
今週は観察機会が多く、森の家の前にも一度来ました。
ヤマゲラは例年この先4月上旬くらいまでは近く見られる機会が多くなります。

 

フクロウ
今週は園内での観察情報はありませんでした。

 

オオタカ
今週も観察情報がありました。
写真は今週撮影したものです。

オオタカ2021年1月30日亜成鳥

 

ハイタカ
今週も観察情報がありました。

 

ノスリ
今週は観察情報はありませんでした。

 

トビ
今週は観察情報はありませんでした。

 

オジロワシ、オオワシ
今週は観察情報はありませんでした。

 

イカル
今週は観察情報はありませんでした。

 

シメ
森の家南側のイタヤカエデに種子を食べに頻繁に1羽から3羽で来ていたり、また西側で数羽の群れが見られたり、10羽以上で飛んでいる姿も見られたりしており、今は観察機会が多いです。
ただしいつもいいますがシメは警戒心が強く、高い木の上の方に来ることもあって、撮影は少々大変です。

 

カワラヒワ
今週は園内で何度か声を聞きましたが、いずれの時も1羽だけでした。
中島公園ではよく見られるとのことで、ときどき旭山に単独で飛んで来ているのかもしれません。

 

ゴジュウカラ
「フィーフィー」という囀りを聞くことが増えてきました。
日の出前から旭山で観察していて気づいたこと。
日の出少し前になると、どこかから「テュッ テュッテュッテュッテュッ」を第一声が聞こえてきたかと思うと、100mかそこら離れた別の場所から「テュッ テュッテュッテュッテュッ」と返答があり、それから2羽で鳴きながら行動を始めているようです。
その時は、文字で示したように、最初の「テュッ」と2回目の「テュッ」の間にだけ一瞬の間がありました。
また一度は、最初に呼びかけた方が雄で、相手の返答があった後に「フィーフィーフィー」と囀りをはじめたこともありました。
写真は今週撮影したものですが、近くにこの他もう1羽がいて、つがいだったのかもしれず、でも撮影中に囀りはしなかったので分かりませんでした。

ゴジュウカラ2021年1月30日

 

シジュウカラ
園内でよく見られていますが、やはりシジュウカラのみ囀りはまだです。

 

ハシブトガラ
園内でよく見られ、「ピィピィピィ」という囀りも多く聞かれています。

 

ヤマガラ
「チーリーツー」という三拍子の囀りを聞く機会がさらに増えてきました。

 

ヒガラ
園内でよく見られており、囀りも聞く機会が多いです。

 

ハクセキレイ
今週も確かな観察情報はありませんでした。

 

ヒヨドリ
園内でよく見られています。

 

ハシブトガラス、ハシボソガラス
園内でよく見られています。

 

スズメ
道路沿いや第2駐車場付近で時々見られますが、それ以外の場所ではめったに見ることはありません。

 

 

 

◎キタコブシの花芽
春にいち早く白い花を咲かせるキタコブシ(辛夷)。
冬についている冬芽を見れば、その年の春にどれだけ花が咲くか分かります。
写真は森の家前南側にある高さ10mほどのキタコブシの木の冬芽を写したもの。
毛筆のように毛に覆われてふっくらとしたものが花が咲く花芽、その半分のさらに半分くらいしかないものが花が咲かずに葉だけが出る芽です。

キタコブシ冬芽2021年1月30日

先週、「スノーシュー観察会」を行いましたが、そこで歩いた範囲内にある5mほどのキタコブシの2本の木には、いずれもこの大きな花芽を見つけることができませんでした。
その2本の木に今年は花が咲かないのはまだ小さいということもあるでしょうけれど、花が咲かないことが先に分かってしまうと多少がっかりではあります。
藻岩山登山道入口の掲示板裏手に大きなキタコブシの木があり、そこは毎年多くの花を咲かせます。
キタコブシは樹皮が灰色がかっていて平滑で分かりやすい木ですが、木を見つけたら花芽を探して数えてみると、春の楽しみを一足先に味わうことができます。

 

旭山野鳥観察会では、樹木、木の話もしています。
野鳥と樹木のかかわり~どんな実を食べるかなど~ももちろん話しますが、樹木の特徴や見分け方など樹木そのものの話も織り交ぜながら進めています。
2月の野鳥観察会は定員に達したため受付終了とさせていただきましたが、3月以降、樹木や花など元々植物が好きだけど野鳥にも興味があるという方、ぜひご参加ください。

 

 

 

 

次回は2021年は2月6日(土曜日)に上げる予定です。

 

 

旭山でのバードウォッチング、皆様が多く見られることを願っております。