旭山記念公園野鳥情報、2020(令和2)年9月12日土曜日
ここ1週間の旭山記念公園と札幌市旭山都市環境林の野鳥の動きをまとめました。
この野鳥情報は、旭山で野鳥観察をしておられる方からご提供を受けたものも含まれています。
◎本日の旭山野鳥観察会
本日8時より「旭山野鳥観察会」を行いました。
観察会の間に確認できた野鳥は以下の18種です(五十音順)
アオジ、アオバト、アカゲラ、イカル、オオタカ、
キジバト、キセキレイ、クマゲラ、コゲラ、ゴジュウカラ、
シジュウカラ、ハシブトガラ、ハシブトガラス、ハシボソガラス、ヒガラ、
ヒヨドリ、メジロ、ヤマガラ
種数はそれなりに出ましたが、じっくり観察できたのはシジュウカラ、ハシブトガラ、ヤマガラで、他は一瞬飛ぶ姿が見えたり、遠かったり、高かったりでした。
天気、雨は降っていませんでしたが、昨日までに比べると肌寒さすら感じる朝でした。
クマゲラは藻岩山方面やや遠くから声が聞こえてきました。
アオバトは園内でひと鳴きだけ声が聞こえました。
イカルは数羽で上空を南から北へ飛んでいました。
オオタカは園内上空に現れ、ハシブトガラスが追っていましたが、あまり高くまで上がらずに木の向こうで見えなくなりました。
観察会の後に確認できた野鳥
キビタキ、シマエナガ
シマエナガについては次の項目で詳述します。
◎今週のシマエナガ
エナガ(亜種シマエナガ)
9月9日7時半頃、森の家近くのカラマツ林に久しぶりにシマエナガ数羽が現れました。
7月以降園内ではっきりそれと確認できたのは3回程度で、すべて藻岩山側にいたものですが、この日は冬と同じカラマツ林に南から来て北の谷へ抜けました。
さらに今日10時半ごろ、森の家の南側から横をかすめて北側へ数羽が飛んで行きました。
シマエナガは暑い時期には少し標高が高い場所に避暑に行っているようですが、気温が下がってそろそろまた旭山で見られる機会も増えてくると思われます。
ただ、例年ですと11月になるまでは冬並みに見られるというほどまだ多くはないです。
◎今週のトピックス
イカル
昨日9月11日、朝9時過ぎ、イカルの群れが藻岩山方面から飛んで来て旭山上空を通過し、そのまま北に飛んで行きました。
高い空を飛んでいて数は数えることができませんでしたが、20羽以上いた可能性があります。
「キッキッ」と鳴き、1,2回「ホヒリホヒー」と囀りの声も聞こえてきました。
写真はその時のもので、少なくともこの写真には10羽が写っています(不鮮明ですが)。
また昨日は午後4時頃、北から飛んで来て南に向かう数羽の声が聞こえてきましたが、やはり旭山は素通りで降りてくることはありませんでした。
今日の野鳥観察会の時にも9時頃に数は分からないですが複数のイカルが南から北へ飛んで行く声が聞こえてきました。
先週もイカルは上空を飛んで旭山は素通りしていると書きましたが、このところそのように動いているようです。
イカルは例年10月年により11月下旬まで見られ、この先もまだ見られると思われますが、高い空から「キッキッ」と声が聞こえてきたらすぐに見上げて姿を探してみてください。
キセキレイ
昨日、学びの森水路付近で1羽観察され、今日も風の丘からつり橋付近を飛んでいる姿を確認、さらに学びの森でも姿を観察しました。
このように西側エリアから学びの森付近で観察することが多くなっており、双子沢川沿いに行動しているように思われます。
オオタカ
本日9時半頃、観察会の間にオオタカ1羽が現れたと書きましたが、一昨日9月10日にも朝8時頃に学びの森付近のやや低い位置を飛ぶオオタカを観察しました。
毎年秋はオオタカやハイタカの観察機会が増える傾向にありますが、今年もそのようです。
どちらもハシブトガラスが追いかけて飛んで行きますが、特に今日はブトの声が聞こえたので見上げたらオオタカがいたというもので、ブトの声が聞こえたらそれを追うと猛禽が見られることがあるので要注意です。
確率はかなり低いですが、今日のようなことはあります。
ノビタキ
本日観察会に参加された方が、観察会の前に園内展望台周辺でノビタキ雌を観察し撮影したとのことで写真を見せていただきました。
ノビタキは旭山では春と秋の移動の時期にそれぞれ1日から数日見られるだけですが、そろそろ移動が始まったということなのでしょう。
◎夏鳥情報
キビタキ
今日は観察会の間は出ませんでしたが、時々林内から「ヒッヒッヒッ キュピキュピキュピ」という声が聞こえてきて、声を追って探すと姿が見られることがあります。
コサメビタキ
森の家周辺、カラマツ林でまだ見られています。ビタキ数羽が集まっていました。
オオルリ
この1週間は園内で幼鳥の観察情報があり、9月6日には囀り(ぐぜり)が一瞬だけ藻岩山登山道入り口の方から聞こえてきましたが、オオルリはそろそろ南に渡っていなくなる時期です。
クロツグミ
こちらも幼鳥の観察情報が寄せられていますが少ないです。
アカハラ
藻岩山に登った方から、藻岩山で姿を見たとの情報がありましたが、園内での観察情報はありませんでした。
ウグイス
「ヂッ ヂッ」という声も先週よりさらに聞く頻度が落ちました。
ウグイスはむしろ10月に入ってから目視観察できる機会が増えます。
ヤブサメ
今週も何度か笹薮の中から声が聞こえたりしゃがんでみると姿が見えたりしましたが、ヤブサメは例年9月下旬に南に渡っていなくなり、そろそろ見られなくなります。
メジロ
観察会で近くでは見られなかったですが、巨木の谷で木のてっぺん付近の高い位置を10羽近くで次々と飛ぶ姿が見られました。
メジロはまだ観察機会が多いです。
アオジ
ポートランドの森付近で声を聞くことがあり、観察会でもその辺りで鳴いていましたが、姿が見られるのは道を横切る一瞬で、笹薮に入るとなかなか出てきません。
ホオジロ
噴水広場周辺や展望台周辺でしばしば観察されています。
カワラヒワ
「キリコロキリ」という飛びながら鳴く声を聞くことはあり、姿も見られますが、頻度は落ちてきました。
モズ
今週は観察情報はありませんでした。
アオバト
今日の観察会でも1度だけ声が聞こえてきましたが、昨日、学びの森付近の大きなニセアカシアに2羽でとまっていてうち1羽(雄)が鳴いているようすを観察できました。
このように、1日に1,2回はまだ観察する機会があるように思われます。
キジバト
鳴き声は先週ほどにはあまり聞かれなくなってきていますが、飛ぶ姿はしばしば見られます。
ツツドリ
今週も観察情報はありませんでした。
例年であれば秋に観察される機会が増えてきますと書きましたが、今年はどうでしょうか。
ハリオアマツバメ・アマツバメ
今週も情報はありませんでした。
こちらそろそろ南に渡っていなくなりますが、来週以降は見られた時だけ情報を上げることにします。
チゴハヤブサ
今週も園内での観察情報がありました。
◎留鳥・冬の鳥情報
クマゲラ
9月8日火曜日午後4時過ぎ、カラマツ林に1羽が飛んで来て倒木で採餌していました。
その前9月7日にもつり橋付近の近くで声を聞いたとの観察情報がありましたが、ここ3日間は藻岩山から声が聞こえてくるだけで園内では観察されていません。
明日以降も園内に来るかもしれないし、藻岩山から声が聞こえてくるだけかもしれない、分かりません。
オオアカゲラ
今週も園内で雌の観察情報がありました。
アカゲラ
今週もよく見られていますが、残念ながら今日の観察会の間は近くでは見られませんでした。
コゲラ
「ギイーッ」という声をよく聞きます。
今日は観察会の間に森の家上空を2羽が飛んで行くのが見え、道中でも何度か声が聞こえてきました。
ヤマゲラ
今週は森の家周辺と学びの森周辺で観察情報がありましたが、森の家周辺で見られるものはいつも藻岩山登山道入り口の方へ飛んで行き、その辺りから「ピョッピョッピョッ」という声が聞こえてくることが何度かありました。
シメ
今週も日に何度か森の家の周りで声が聞かれたり姿が見られたりしていて、旭山一帯に居ついたようにも思われます。
キクイタダキ
今週も風の丘付近やつり橋付近の針葉樹で何度か観察されていますがまだ少ないです。
ノスリ
今週も何度か観察情報がありました。
ハイタカ
ハイタカは今週は確かな観察情報はありませんでした。
トビ
今週は高い空を飛んでいる姿が見られました。
ゴジュウカラ
見られる機会は多いです。
写真は9月8日に撮影したものです。
シジュウカラ
本日の観察会でも幼鳥が割と近くで観察できましたが、背中のオリーブ色は濃くなってきたものの、まだ胸のネクタイが不完全で見ていて幼鳥と分かります。
ヤマガラ
今週も森の家周辺とつり橋周辺でよく観察されています。
ハシブトガラ
観察機会は多いです。
写真は9月9日に撮影したものです。
ヒガラ
今日もまだ囀りが聞こえてきました。
幼鳥が大きくなったのでしょうか、ひところより近くで観察できる機会は少なくなってきています。
ハクセキレイ
噴水広場付近で時々見られます。
ヒヨドリ
観察機会は多いです。
ハシブトガラス、ハシボソガラス
園内でよく見られています。
◎カケス(亜種ミヤマカケス)
本日9月12日現在、まだカケスを旭山で見ていません。
10月10日土曜日開催予定の旭山野鳥観察会ですが、ご案内までもう少しお待ちください。
次回は9月19日に上げる予定です。
旭山でのバードウォッチング、皆様が多く見られることを願っております。