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旭山記念公園野鳥情報2020年5月30日(土曜日)

アカゲラ雌2020年5月30日

 

旭山記念公園野鳥情報、2020(令和2)年5月30日土曜日

ここ1週間の旭山記念公園と札幌市旭山都市環境林の野鳥の動きをまとめました。

この野鳥情報は、旭山で野鳥観察をしておられる方からご提供を受けたものも含まれています。

コロナウィルス感染症拡大防止対策として、森の家も現在閉館となっておりますが(金土日のトイレ利用は可)、野鳥のようすについては、継続的な情報として今後も記事を上げさせていただきます。

 

 

◎今週のトピックス
アオバト
森の家の周りで見る機会が増えてきています。
アオバトは、毎年6月中旬にエゾヤマザクラの実が熟すと頻繁に食べに森の家の周りに来ますが、今年もそうなるでしょうか。

 

マヒワ
マヒワは旭山では冬の間に見られる鳥ですが、今年は滞在期間が長く、昨日、5月29日にまだ園内で観察することができました。
平年でも5月中旬までは見られてはいますが、今年は長いです。
数羽の群れで行動し、今月中旬以降は写真のようにハルニレやオヒョウの種子をよく食べに来ていました。
今日はまだ観察されていませんが、いつまで見られるか、もういないか、注目しています。

マヒワ2020年5月30日

 

シメ
シメも旭山では毎年5月中旬までしか見られない鳥ですが、今年は長く滞在し、昨日まだいました。
こちらもマヒワ同様、動向に注目しています。

 

ツツドリ
今年は園内で赤色型の観察情報が相次いでいます。

 

ハチクマ
昨日5月29日、旭山都市環境林に1羽現れましたが、旭山ではごくたまに南区の山から流れてきたものが観察される程度です。

 

 

 

◎今週のシマエナガ
エナガ(亜種シマエナガ)
5月に入ってから観察機会がめっきり減っており、森の家の周りにもあまりやって来ません。
今日はつり橋付近から2羽の「ジュルッ」という声が聞こえてきましたが、幼鳥が巣立つ6月中旬までは観察機会は少ないと思われます。

 

 

◎夏鳥情報
キビタキ
森の家の周りをはじめ園内と旭山都市環境林の数か所で囀りを聞くことができ、姿も見られます。
ただ、木々の葉が出て大きくなるにつれ、姿を探すのも難しくなってきています。
キビタキは8月までは見られる機会は多いです。

 

オオルリ
つり橋周辺と第2駐車場入り口付近で時々囀りが聞かれ、たまに姿が見られます。
5月中旬までは第2駐車場入り口と第1駐車場入り口の間の道路沿いによく出ていました。

 

コサメビタキ
園内西側エリアで時々見られます。
5月20日前後には短期間ですが囀りも聞くことができました。
コサメビタキは例年、7月に幼鳥が巣立つとひと月ほど見られる機会が多くなります。

 

コルリ
先週までは囀りが園内及び旭山都市環境林数か所で多く聞かれましたが、今週に入って聞く機会が減りました。
ただ、6月中はまだ囀りを聞くことがしばしばあると思われます。
姿はなかなか見られないですが、雨や曇りの日に木の枝に上がって鳴くことがあります。

 

クロツグミ
先週まで園内3か所で囀りがよく聞かれていましたが、今週に入ってから囀りを聞くことがごく少なくなりました。
ただ、クロツグミは、6月中旬以降にもう一度よく囀りが聞かれる時期が毎年あります。

 

アカハラ
つり橋周辺で時々見られていますが、5月後半に入って見られる機会が少なくなり、囀りもあまり聞かれなくなりました。

 

トラツグミ
今年は4月中は観察情報がありましたが、このところ情報がなく、夜の鳴き声もあまり聞かれていないようです。

 

ウグイス
園内数か所でよく鳴き声が聞かれています。
旭山のウグイスは昨年までの数年間、それ以前より数が少なくなったと感じていましたが、今年は数が多く、囀りがよく聞かれる場所が園内に6、7か所あり、100m以内で2羽の囀りが同時に聞こえることもあります。
写真は木の枝で囀りしていたウグイスです。

ウグイス2020年5月30日

 

ヤブサメ
森の家の周りをはじめ笹薮で声がよく聞かれますが、ヤブサメは昨年多かったらしく、今年は昨年ほどではなく、平年並みくらいと感じています。
写真は5月24日に園内で撮影したヤブサメです。

ヤブサメ2020年5月30日

 

センダイムシクイ
園内で囀りが多く聞かれますが、通常の「チヨチヨビー」だけではなく「チチヨチチヨチィチィ」など別の鳴き方もしています。

 

オオムシクイ
今年は5月23日初認、今日はまだ園内で鳴き声が聞こえてきます。
オオムシクイは例年6月中旬まで滞在しています。

 

アオジ
囀りを聞くことは少なくなってきましたが、姿はよく見られます。

 

ホオジロ
展望台周辺でよく見られます。

 

キセキレイ
第2駐車場から森の家周辺で時々見られます。

 

カワラヒワ
園内で囀りがよく聞かれ、姿もよく見られますが、森の家周辺には少ないです。

 

モズ
今年は「高原型」と呼ばれる白いモズの観察情報が相次いでいます。

 

キジバト
鳴き声がよく聞かれています。

 

ヤマシギ
今週は確かな観察情報はありませんでした。

 

 

◎留鳥情報
クマゲラ
園内でしばしば観察されています。

 

オオアカゲラ
5月19日に雌2羽が園内で観察されましたが、それ以降は観察情報はありません。
オオアカゲラ、旭山では例年夏には見られなくなります。

 

アカゲラ
園内でよく見られています。

 

コゲラ
コゲラは例年、5月に入ると見られる頻度ががくんと落ち、それまで毎日必ず見られていたものがあまり見られなくなり、1日見ないという日もあります。
今日は藻岩山登山道入り口下にいました。

 

ヤマゲラ
5月後半に入って例の「ピョピョッピョッピョッ」という声もあまり聞かれなくなり、観察機会も少なくなりました。
ヤマゲラはアカゲラと違ってあまり声を出さないので、6月以降は観察機会が少なくなります。

 

オオタカ、ハイタカ
どちらも時々観察されていますが、4月までほどの頻度ではなくなっています。

 

ノスリ
今週は観察情報はありませんでした。

 

トビ
今週は観察情報はありませんでした。

 

ゴジュウカラ
ゴジュウカラもコゲラ同様、5月中旬から6月上旬までは観察頻度ががくっと落ちます。
どちらも繁殖・営巣に関係した動きと考えられます。

 

シジュウカラ
シジュウカラは5月に入ってから、地面や低いところに降りた姿がよく観察されていましたが、理由は分かりません。
写真も枯草に来たところですが、巣材を探しているのかもしれません。

シジュウカラ2020年5月30日

 

 

ハシブトガラ、ヤマガラ、ヒガラ
園内で見られますが、冬のようにどこに行っても見られるというわけではありません。
囀りも、ハシブトガラとヤマガラはもうほとんど聞くことがなくなりました。
ヒガラだけは囀りを聞く機会もまだ多いです。

 

ハクセキレイ
噴水広場付近で時々見られます。

 

ヒヨドリ、ハシブトガラス、ハシボソガラス
園内でよく見られています。
ハシブトガラス、今年は園内で巣は見つけていません。

 

 

エゾハルゼミ
昨日から気温が上がり、エゾハルゼミの動きも活発になり、大きな鳴き声が聞かれるようになってきました。
エゾハルゼミは毎年5月中旬に羽化をはじめ、気温が上がるにつれて鳴くようになります。
今年は5月15日に初めて姿を確認しましたが、その後気温が低い日が続き、一昨日まではほとんど鳴いていませんでした。
6月中旬がエゾハルゼミの鳴き声のピーク、それから漸減して7月になるまでにはほとんどいなくなります。
この先、野鳥観察の際には、エゾハルゼミの鳴き声で野鳥の声が聞きとりにくく、あるいは聞こえなくなりますが、エゾハルゼミは気温が16度以上になると鳴き始めると言われており、この時期の野鳥観察は、気温が低めの早朝が狙いどころです。

 

エゾハルゼミ2020年5月30日

 

次回は6月6日に上げる予定です。

 

旭山でのバードウォッチング、皆様が多く見られることを願っております。