旭山記念公園野鳥情報、2025(令和7)年6月23日月曜日。
ここ1週間の旭山記念公園と札幌市旭山都市環境林の野鳥の動きをまとめました。
この野鳥情報は、旭山で野鳥観察をしておられる方から直接ご提供を受けたものも含まれています。
●旭山記念公園および旭山都市環境林で野鳥などの観察や撮影をされるみなさまへお願い。
観察や撮影の際には、道を塞ぐなどにより、野鳥撮影をしない人の通行の妨げにならないようご留意ください。
また、人が通ることにより野鳥が逃げてしまった場合は、仕方ないものと受け止めてください。
●野鳥の巣を探さないでください!
野鳥は、春の繁殖シーズンには非常にデリケートになります。
巣を作っているようすを見られたり、巣をのぞかれたりすると、巣を放棄したり、巣を他の鳥などに壊されて、繁殖しなくなってしまう可能性が高くなります。
人間も自分の家をのぞかれると嫌ですよね・・・
野鳥のために、次のことをお願いします!
①巣を探さない
②巣に気づいたら目をそらしてすぐに、しかし動きはゆっくりとその場を離れる
③巣を見ない/巣がある場所が分かったら近づかない
④巣の場所を人に話したり、ネットに情報を上げたりしない
■7月の野鳥観察会・自然観察会のご案内
それぞれ以下の日程で行います。
6月28日土曜日10時より、お電話および窓口直接にて募集開始となります。
みなさまのご参加をお待ちしております。
野鳥観察会
①7月12日(土曜日)
②7月27日(日曜日)
各回8時から10時頃まで
自然観察会
7月20日(日曜日)
9時から11時頃まで
内容:公園内や旭山都市環境林を散策しながら植物や昆虫などを観察します。
野鳥が出たら野鳥観察も行います。
参加費:各200円
集合:旭山記念公園森の家
定員:各回15名程度 先着順
●6月29日日曜日(8時開始)は、募集定員に達しましたため、受付終了とさせていただきました。
あしからずご了承ください。
◎亜種表記について
当方ではこれまで、外見で容易に識別できるエナガ、カケス、ゴジュウカラの3種についてのみ、
エナガ(亜種シマエナガ)
カケス(亜種ミヤマカケス)
ゴジュウカラ(亜種シロハラゴジュウカラ)
と記してきましたが、別の亜種名がついている種については、外見での識別が困難なものでも同様に表記してゆきます。
なお、ウソ、カワラヒワについては別亜種が出現した際には本文中に明記します。
今週のトピックス
アカゲラ
アカゲラの幼鳥を6月18日水曜日に今年初めて確認しました。
別の日には、雄親が幼鳥に給餌する姿も見られました。
アカゲラの幼鳥は巣立ち後少しの間、雌雄関係なく頭頂部が広く赤いのが特徴で、これから先ちょくちょく見られそうです。
メジロ
メジロの幼鳥も6月17日火曜日、「巨木の谷」付近で今年初めて確認されました。
メジロの幼鳥は外見では成鳥との識別が難しいですが、親が子に給餌していた姿が見られ、幼鳥であるとの判断に至りました(写真は成鳥と思われる個体です)。
ヤマグワの果実がなってきて一部は既に黒熟しており、メジロが食べに来る姿を見られる機会も多くなってきました。
それにつられて「チュリチュリチュピ」という囀りや「キュイー」という地鳴きもまたよく聞かれるようになています。
今週のシマエナガ
エナガ(亜種シマエナガ)
今週も散発的に見られてはいますが、見られる頻度は低いです。
本日6月23日10時半頃、「ポートランドの森」から「カラマツ林」にかけての辺りに推測では20~30羽あるいはそれ以上のカラ類混群が来ていましたが、その中からシマエナガの声も聞こえてきました。
ただし目視確認はできなかったので、幼鳥がいたかどうかは不明です。
夏鳥情報
イカル
本日6月23日、久しぶりに「カラマツ林」の辺りから地鳴きが聞こえてきました。
ときどき園内にも来ているようで、数年前の6月から7月には連日桜の実を食べに来ていたこともありましたが、今年はどうでしょうか。。
クロツグミ
囀りがたまにやや遠くから聞こえるくらいで、観察情報は少ないです。
アカハラ
今週は園内での確かな観察情報はなかったです。
トラツグミ
今週は園内での確かな観察情報はなかったです。
コルリ
今週も園内での確かな観察情報はなかったですが、引き続き様子をみてゆきます。
オオルリ
今週は「吊り橋」周辺での観察撮影情報があり、1日だけではなく何日か見られた日がありました。
囀りはほとんど聞かれていません。
6月下旬から7月の幼鳥が巣立つ頃になると観察頻度が少し高くなる可能性があります。
キビタキ
囀りは先週よりは聞かれることが多くなっていますが、姿を探すのは木々の葉の陰で難しく、それでも鳴き声を頼りに粘っていると見られることもあります。
「ヒッ ヒッ ヒッ ヒッ キュピキュピ」という地鳴きも聞かれており、その声を頼りに姿を探すこともできますが、今日の写真はそうしてようやく撮影できたものです。
今日はその際に近くに雌もいて目視できましたが、雌の方は撮影できませんでした。
コサメビタキ
観察情報は今週もほぼないですが、毎年巣立ち幼鳥が現れる7月中旬までは、このような感じであまり見られなくなります。
ウグイス
6月21日土曜日から再び園内数か所で「ホーホケキョ」「ケッキョケキョケキョ」と聞かれるようになり、今日も「巨木の谷」や「遊具広場五差路」付近で盛んに鳴いていました。
エゾハルゼミの鳴き声がほぼ収まってきましたが、それとウグイスがまた盛んに囀り出したこととの関連については分かりません。
ヤブサメ
「シリシリシリ」という囀りと「キュッ」という地鳴きはまだ聞かれており、姿が見られることもたまにあります。
例年であればそろそろ幼鳥が巣立つ頃で、そうなると目視観察できる機会も増えてきますが今年はどうでしょうか。
センダイムシクイ
この1週間は囀りがほぼまったく聞かれなくなっており、いるのかいないのか分からない状態になっています。
ただしそれも毎年のことで、幼鳥が巣立つ7月中旬頃になるとまた「チヨチヨビー」と聞かれることが多くなります。
オオムシクイ
6月17日火曜日に園内で「チャキッ ジジロジジロ」という囀りが聞かれていましたが、翌18日水曜日以降は確かな観察情報はなく、もう移動していなくなった可能性があります。
ひとまずもう1週は様子をみます。
ホオジロ
この1週間は、毎日ではないですが展望台周辺から囀りが聞こえてくることがあり、先週までよりは観察機会は増えてきています。
写真は「展望台の松」でのオンステージ。
アオジ
今週も園内での確かな観察情報はなく、囀りも聞かれなかったですが、この先注意深く様子をみてゆきます。
メジロ
(前述)
キセキレイ
本日6月23日「双子沢川」沿いで鳴き声が聞かれました。
キセキレイは「西側エリア」にはあまり来ないですが、初夏に幼鳥が巣立つとちょくちょく見られるようになります。
ただしまだそれには早いようにも思うのですが、この先も注意深く見てゆきます。
モズ
今週は園内での確かな観察情報はなかったです。
ヤマシギ
今週も園内での確かな観察情報はなかったです。
ツツドリ
遠くから鳴き声が聞こえてくることはありますが、声を聞く機会はさらに少なくなっており、姿を見たという観察情報もなかったです。
キジバト
飛ぶ姿が見られる機会は比較的多く、ときどき園内でも近くで見られています。
アオバト
今週は鳴き声も遠目でときどき聞こえるだけで、「ミュンヘンの森」を含む園内の桜の実を食べに来ているという情報もなかったです。
チゴハヤブサ
今週は園内での観察情報はなかったですが、昨年も一時期ほとんど見られなくなった後に近くで営巣していることが分かったので、今年も様子を見てゆきます。
留鳥情報
クマゲラ
今週も雄、雌ともに園内で見られたとの情報がありました。
オオアカゲラ(亜種エゾオオアカゲラ)
今週も園内でちょくちょく見られています。
アカゲラ(亜種エゾアカゲラ)
(前述)
コゲラ(亜種エゾコゲラ)
「ギーッ」という鳴き声を聞く機会と姿が見られる機会が増えてきています。
ヤマゲラ
6月21日土曜日に「藻岩山登山口」方面の少し離れたところから久しぶりに「ピョッピョッピョッピョッピョッピョッ」という鳴き声が聞こえてきましたが、例年この時期はあまり見られません。
オオタカ
今週は園内での確かな観察情報はなかったです。
ハイタカ
本日6月23日、「ポートランドの森」付近幼鳥を含めたカラ類の群れがいたとき、それを狙って1羽のハイタカが北から飛んで来て、一度木にとまってまた北に戻って行くのが見えました。
狩りに成功したかどうかは見えませんでしたが、このようにときどき園内に飛んで来ているものと思われます。
ノスリ
今週は園内での確かな観察情報はなかったです。
トビ
今週は園内での確かな観察情報はなかったです。
ハヤブサ
今週は園内での確かな観察情報はなかったです。
カワラヒワ
「キリコロキリー」という鳴き声はあまり聞かれておらず、観察機会は少なくなっていますが、例年通りであれば、この先またよく見られるようになります。
ゴジュウカラ(亜種シロハラゴジュウカラ)
園内で見られる機会は少なくないです。
シジュウカラ
園内一円でよく見られていますが、「ツーピーツーピー」という囀りはほとんど聞かれなくなりました。
幼鳥は今週も見られていますが、まだ「胸のネクタイ」は下までつながっておらず、頬の下の黒い線もまだありません。
ハシブトガラ
園内で見られていますが、成鳥ともども、他のシジュウカラ科3種よりこの時期観察機会が少なめです。
「ピィピィピィ」という囀りは聞かれなくなりました。
ヤマガラ
園内で観察機会は多いですが、「チーリーツー」という囀りは聞かれなくなりました。
幼鳥はだいぶ橙色が出てきました。
ヒガラ
「ツピツーツピツー」という囀りはまだ聞かれており、近くで見られる機会もあります。
ハクセキレイ
今週は園内での確かな観察情報はなかったです。
スズメ
道路沿いで見る機会があります。
ヒヨドリ
観察機会は多いですが、ヒヨドリはまだ幼鳥は出ていません。
ハシボソガラス
「展望台芝生斜面」や「テラス状階段」そして第1駐車場でよく見られています。
ハシブトガラス
園内でよく見られていますが、このところ「ボソ」「ブト」ともに数が多いため、食べ物を取られないように気をつけてください。
旭山記念公園各所名称マップ
野鳥等が観察された詳細な地点をご案内するにあたり、園内各所に名称をつけました。
主に野鳥情報の記事でそれら名称を使用しており、「」(かぎかっこ)でくくったものがその名前で、こちらの地図で場所を確認することができます。
文字が小さいので拡大してご覧ください。
今週のエゾリス
子どもと思われる個体です。
エゾシカ
「ちびっこ広場坂」で草を食んでいましたが、このときはこの1頭しか見えませんでした。
ニホンカナヘビ
見られる機会が増えてきました。
ゼフィルスの季節到来!
ゼフィルスと呼ばれるシジミチョウの仲間が見られるようになってきました。
旭山で多いのはジョウザンミドリシジミ。
写真はメスアカミドリシジミで、「吊り橋」周辺で見られます。
ゼフィルスは7月前半によく見られ、日光が当たると青緑色に輝いてきれいです。
ヒメウラナミジャノメ
蝶をもう1種、ヒメウラナミジャノメは6月から7月に比較的多く見られます。
色が地味なので蛾と間違えられることがある蝶の1種です。
キアシドクガ
先週から広葉樹の周りをひらひらとたくさん飛んでいる白い昆虫、こちらは白いですが蝶ではなく昼行性の蛾の仲間、キアシドクガです。
ドクガと名がつきますが、成虫には毒はなく、幼虫時代に毒があります。
昨年も大発生したのですが、今年もでした。
なお、人体や樹木その他にはたいした被害はありません。
エゾヘビイチゴの「苺」
エゾヘビイチゴの果実=苺がなり始めてきました。
先月花がたくさん咲いていましたが、早いですね。
次回は、2025年6月29日日曜日に上げる予定です。
旭山でのバードウォッチング、皆様が多くの野鳥を見られることを願っております。