旭山記念公園野鳥情報、2025(令和7)年6月8日日曜日。
ここ1週間の旭山記念公園と札幌市旭山都市環境林の野鳥の動きをまとめました。
この野鳥情報は、旭山で野鳥観察をしておられる方から直接ご提供を受けたものも含まれています。
●旭山記念公園および旭山都市環境林で野鳥などの観察や撮影をされるみなさまへお願い。
観察や撮影の際には、道を塞ぐなどにより、野鳥撮影をしない人の通行の妨げにならないようご留意ください。
また、人が通ることにより野鳥が逃げてしまった場合は、仕方ないものと受け止めてください。
●野鳥の巣を探さないでください!
野鳥は、春の繁殖シーズンには非常にデリケートになります。
巣を作っているようすを見られたり、巣をのぞかれたりすると、巣を放棄したり、巣を他の鳥などに壊されて、繁殖しなくなってしまう可能性が高くなります。
人間も自分の家をのぞかれると嫌ですよね・・・
野鳥のために、次のことをお願いします!
①巣を探さない
②巣に気づいたら目をそらしてすぐに、しかし動きはゆっくりとその場を離れる
③巣を見ない/巣がある場所が分かったら近づかない
④巣の場所を人に話したり、ネットに情報を上げたりしない
●6月の野鳥観察会のうち、6月14日土曜日は定員となりましたため、受付終了とさせていただきました。
あしからずご了承ください。
6月29日日曜日(8時開始)はまだ受付しております。
ご参加お待ちしております。
◎亜種表記について
当方ではこれまで、外見で容易に識別できるエナガ、カケス、ゴジュウカラの3種についてのみ、
エナガ(亜種シマエナガ)
カケス(亜種ミヤマカケス)
ゴジュウカラ(亜種シロハラゴジュウカラ)
と記してきましたが、別の亜種名がついている種については、外見での識別が困難なものでも同様に表記してゆきます。
なお、ウソ、カワラヒワについては別亜種が出現した際には本文中に明記します。
夏鳥新着情報
先週のオオムシクイで夏鳥渡来シーズン終了となりました。
今回、2025年の夏鳥初認日一覧を上げて、今年の夏鳥新着情報は終了させていただきます。
2025年夏鳥初認日リスト(カッコ内は昨年比)
01 ヤマシギ 2025年3月23日(7日早)
02 ホオジロ 2025年3月24日(7日早)
03 キジバト 2025年4月1日(1日遅)
04 ベニマシコ 2025年4月7日(4日早)
05 キセキレイ 2025年4月9日(4日早)
06 クロツグミ 2025年4月11日(同じ)
07 アカハラ 2025年4月11日(昨年は記録なし)
08 モズ 2025年4月11日(11日遅)
09 ノビタキ 2025年4月17日(同じ)
10 ウグイス 2025年4月19日(12日遅)
11 ヤブサメ 2025年4月19日(4日遅)
12 メジロ 2025年4月23日(10日遅)
13 センダイムシクイ 2025年4月24日(2日早)
14 ビンズイ 2025年4月25日(14日遅)
15 コマドリ 2025年4月25日(6日早)
16 アオジ 2025年4月26日(16日遅)
17 ルリビタキ 2025年4月26日(16日遅)
18 オオルリ 2025年4月28日(2日遅)
19 キビタキ 2025年4月30日(3日遅)
20 エゾムシクイ 2025年5月2日(同じ)
21 ツツドリ 2025年5月2日(2日早)
22 ニュウナイスズメ 2025年5月2日(参考記録)
23 コサメビタキ 2025年5月10日(1日遅)
24 コルリ 2025年5月11日(9日遅)
25 チゴハヤブサ 2025年5月14日(昨年は5月の記録なし)
26 アオバト 2025年5月17日(1日遅)
27 オオムシクイ 2025年5月28日(3日遅)
今週のトピックス
アオバト
園内で「オー アーオー」という声を聞く機会が増えてきており、森の家の周りでは日に何度か聞こえてきます。
6月2日には「中央トイレ」付近のやや低い木に3羽が飛んで来てとまり、写真がそれですが、展望台からだと見下ろしの角度で見られました。
「ミュンヘンの森」のエゾヤマザクラの実はまだ赤くて黒く熟してはいませんが、今年はなりが少なく、アオバトが食べに来てくれるかどうか少々不安ではあります。
ハシブトガラ、ヤマガラ、ヒガラ
幼鳥の観察情報がありました。
シジュウカラの幼鳥が巣立ったのは例年通りですが、この3種は例年よりひと月ほど早く、今年は早くから繁殖していた可能性があります。
写真はヤマガラ幼鳥ですが、もうだいぶ橙色が出てきており、少し前に巣立っていたものと考えられます。
今週のシマエナガ
エナガ(亜種シマエナガ)
今週も散発的に見られてはいますが、見られる頻度は低いです。
夏鳥情報
イカル
この1週間も観察情報は少なく、近くで見られたという情報もなかったです。
クロツグミ
囀りがたまにやや遠くから聞こえるくらいで、観察情報は少ないです。
アカハラ
今週は園内での確かな観察情報はなかったです。
トラツグミ
今週は確かな観察情報はなかったですが、夜に「ヒー ヒョー」という囀りが聞こえてくる可能性はあります。
コルリ
今週も確かな観察情報はなかったですが、引き続き様子をみてゆきます。
オオルリ
6月3日、5月31日とまったく同じ「吊り橋斜面」で比較的近くで見ることができました。
ただしそれ以外はほとんど観察情報がなく、囀りもほとんど聞かれていない状況です。
キビタキ
いつもどこかから囀りが聞こえてくるような状況ではなく、ときどき聞かれるくらいになっています。
姿を探すのは木々の葉の陰で難しいですが、囀り声を頼りに粘っていると見られることもあります。
「ヒッ ヒッ ヒッ ヒッ キュピキュピ」という地鳴きも聞かれることがあります。
コサメビタキ
観察情報はほぼないですが、毎年巣立ち幼鳥が現れる7月中旬までは、このような感じであまり見られなくなります。
ウグイス
園内数か所で聞かれていた囀りがあまり聞かれなくなり、姿が見られる機会も少なくなりました。
ヤブサメ
「シリシリシリ」という囀りと「キュッ」という地鳴きはときどき聞かれていますが、姿を見る機会は少ないです。
センダイムシクイ
こちらも囀りがときどき聞かれるくらいで、姿を探すのも難しいです。
オオムシクイ
「チャキッ ジジロジジロ」という鳴き声はまだ聞かれていますが、センダイムシクイ同様広葉樹の葉の陰に隠れて姿はなかなか見られません。
オオムシクイはあと10日から2週間は見られる可能性があります。
ホオジロ
今週も確かな観察情報はなかったですが、この先また見られる頻度が高くなることもあるかと思われます。
アオジ
今週も園内での確かな観察情報はなく、囀りも聞かれなかったです。
6月7日土曜日に月寒公園では複数羽を確認しましたが、旭山にはなぜいないのか。
メジロ
メジロも「チュリチュリチュピ」という囀りや「キュイー」という地鳴きそれほど聞かれていないですが、ときどき見られたり鳴き声が聞かれています。
キセキレイ
「第2駐車場」から「藻岩山登山口」にかけての辺りでときどき観察されるくらいです。
6月5日に月寒公園で電線にとまるキセキレイ雄が見られましたが、月寒公園では近年見られるようになったとのことです。
モズ
今週も園内での確かな観察情報はなかったですが、ほぼまったくない状態で、今年は園内で繁殖していない可能性が高そうですが、この先も見られないのか要注目です。
ヤマシギ
今週も園内での確かな観察情報はなく、時期的に夜の「ディスプレイフライト」もそろそろ見られなくなる頃です。
ツツドリ
ときおり園内や近くで鳴き声が大きく聞こえてくることがあり、遠くから鳴き声が聞こえてくることはありますが、姿はなかなか見られません。
キジバト
ときどき「デデーポーポー」という声が聞こえ、飛ぶ姿も見られていますが、園内では近くで見られる機会は少ないです。
アオバト
(前述)
チゴハヤブサ
本日6月8日昼頃、「西側エリア」の上空を飛ぶ姿が見られましたが、園内での観察情報は今のところ少ないです。
留鳥情報
クマゲラ
今週も雄、雌ともに園内で見られたとの情報がありました。
オオアカゲラ(亜種エゾオオアカゲラ)
今週も園内でちょくちょく見られています。
アカゲラ(亜種エゾアカゲラ)
園内での観察情報は少なくはないです。
コゲラ(亜種エゾコゲラ)
「ギーッ」という鳴き声を聞く機会はさらに少なくなり、姿もあまり見られなくなってきました。
ヤマゲラ
今週は園内での確かな観察情報はなかったですが、6月4日水曜日に円山から「ピョッピョッピョッピョッピョッピョッ」という声が聞こえてきました。
オオタカ
今週は園内での確かな観察情報はなかったです。
ハイタカ
今週は園内での確かな観察情報はなかったです。
ノスリ
今週は園内での観察情報があり、上空を飛んでいたとのことで、撮影者様の写真も確認しました。
トビ
今週は園内での確かな観察情報はなかったです。
ハヤブサ
今週は園内での確かな観察情報はなかったです。
カワラヒワ
「キリコロキリー」という鳴き声はやはりほとんど聞かれず、観察機会は少なくなっています。
ゴジュウカラ(亜種シロハラゴジュウカラ)
囀りは聞かれなくなり、地鳴きもあまり聞かれず、近くで見られる機会も少ないですが、見られないことはないです。
シジュウカラ
園内一円でよく見られており、「ツーピーツーピー」という囀りもまだ聞かれています。
幼鳥は今週も無事見られています。
ハシブトガラ
園内で幼鳥の観察情報がありました。
「ピィピィピィ」という囀りは聞かれなくなりました。
ヤマガラ
園内で幼鳥の観察情報がありました。
「チーリーツー」という囀りは聞かれなくなりました。
ヒガラ
本日、園内で幼鳥が観察されましたが、これでシジュウカラ科4種すべての幼鳥が出たことになります。
「ツピツーツピツー」という囀りはまだ聞かれています。
ハクセキレイ
今週は園内での確かな観察情報はなかったです。
スズメ
道路沿いで見る機会があります。
ヒヨドリ
観察機会は少なくはないです。
ハシボソガラス
「展望台芝生斜面」や「テラス状階段」そして第1駐車場でよく見られています。
ハシブトガラス
園内でよく見られています。
エゾヤマザクラの実を食べ始めています。
旭山記念公園各所名称マップ
野鳥等が観察された詳細な地点をご案内するにあたり、園内各所に名称をつけました。
主に野鳥情報の記事でそれら名称を使用しており、「」(かぎかっこ)でくくったものがその名前で、こちらの地図で場所を確認することができます。
文字が小さいので拡大してご覧ください。
エゾリス
頭を後ろから撮ってみました。
シオヤトンボ雌
トンボも出てくるようになりました。
本日はモイワサナエと、この写真のシオヤトンボ雌を見ました。
ヨツボシヒラタシデムシ
黒いヒラタシデムシはきわめてよく見られますが、このヨツボシヒラタシデムシは見る機会はそれほど多くはないです。
アオジョウカイ
カミキリムシに似た甲虫の仲間。
黄色っぽいジョウカイボンはよく見ますが、こちらのアオジョウカイはそれよりは少ないです。
フランスギク
森の家の横や展望台の「舗装道路」に面した石垣辺りに多く出るフランスギクが今年も咲きました。
マーガレットとよく間違われますが、厳密には同じキク科の違う種類です。
次回は、2025年6月14日土曜日に上げる予定です。
旭山でのバードウォッチング、皆様が多くの野鳥を見られることを願っております。