– 札幌のまちなみを見渡せる、自然豊かな公園 –

旭山記念公園野鳥情報2024年12月8日(日曜日)

 

旭山記念公園野鳥情報、2024(令和6)年12月8日日曜日。

ここ1週間の旭山記念公園と札幌市旭山都市環境林の野鳥の動きをまとめました。

この野鳥情報は、旭山で野鳥観察をしておられる方からご提供を受けたものも含まれています。

 

 

●12月の定例野鳥観察会は、14日(土曜日)と22日(日曜日)ともに募集定員に達したため、受付終了とさせていただきました。

あしからずご了承ください。

2025年1月の定例野鳥観察会は、11日(土)、26日(日)開催予定です。
募集開始は12月21日(土)10時から、電話及び窓口直接にて受け付けいたします。

 

 

◎亜種表記について
当方ではこれまで、外見で容易に識別できるエナガ、カケス、ゴジュウカラの3種についてのみ、
エナガ(亜種シマエナガ)
カケス(亜種ミヤマカケス)
ゴジュウカラ(亜種シロハラゴジュウカラ)
と記してきましたが、別の亜種名がついている種については、外見での識別が困難なものでも同様に表記してゆきます。
なお、ウソ、カワラヒワについては別亜種が出現した際には本文中に明記します。

 

 

 

今週のトピックス
ヒレンジャク
2024年12月6日(金)、ヒレンジャクが園内で今冬初めて観察されました。
「森の家南側斜面」のアカミヤドリギに10羽ほどが実を食べに来ていました。
ヒレンジャクは例年10月下旬には見られるようになりますが今年は遅いです。
12月7日以降の観察情報は入っておらず、この先の動きも不明で、しばらく注意深く追ってゆきたいと思います。

ヒレンジャク2024年12月8日

 

ミヤマホオジロ
今週も12月5日(木)に「風の丘」付近、翌12月6日に「ミュンヘンの森」付近での観察情報がありました。
どちらもその時その場所だけ見られ、その後に探した人は見られなかったとのことです。
かつて1月初旬に現れたこともあるので、この先まだ様子をみてゆきます。

 

ハシブトガラ
2024年12月2日(月)、ハシブトガラの初鳴き=今冬初の囀りが聞かれました。
昨冬は12月13日が初鳴き、それより11日早く聞かれました。
本日も「ピィピィピィ」という囀りが聞かれましたが、まだ毎日聞かれるというほどでもなく、本格化はもう少し先のことになるかもしれません。

 

 

 

 

今週のシマエナガ
エナガ(亜種シマエナガ)
今週も園内でほぼ毎日観察されています。
昨日12月7日(土)は8時45分に「森の家南側斜面」から「カラマツ林」へ20分ほどかけてゆっくりと移動してゆくのが観察できましたが、5羽前後の小さな群れでした。
9時15分頃には旭山都市環境林「お寺跡地」付近で数羽から10羽の群れが見られたとの情報もありました。
その他「吊り橋」周辺や「遊具広場」方面での観察情報もありましたが、今週は先週よりもじっくりと見られたという情報は少なかったです。
なお、先日道内の札幌から100km圏内の人が来ない山地に出向いたところ、シマエナガの群れを複数の場所で別の日に観察しました。
シマエナガは人里周辺とその近くにいることが多いですが、人が来ないような場所にもいることがあると分かり、旭山周辺でも藻岩山にいるかもしれないです。

 

 

 

夏鳥情報
イカル
先週、この先確かな観察情報がなければ来週からここでは取り上げませんと書きましたが、シマエナガのところで触れた山地でイカルも観察され、まだ現れるかもしれないのでもう少し様子をみます。

 

モズ
今週も確かな観察情報はなかったですが、まだもう少し様子をみます。

 

アオバト
今週は確かな観察情報はなかったですが、まだもう少し様子をみます。

 

 

 

旅鳥情報
ミヤマホオジロ
(前述)

 

カシラダカ
今週も確かな観察情報はありませんでしたが、この1週間で市内の別の場所での観察情報があったため、もう少し様子をみます。
カシラダカ、旭山では過去に1度だけ元日1月1日に現れたことがあります。

 

 

※今年の秋から初冬にかけて、旭山ではマミチャジナイとシロハラの確かな観察情報は今のところありません。

 

 

 

冬の鳥情報
ツグミ
「噴水広場下斜面」の木にとまっていたという観察情報が増えてきていますが、鳴き声を出さずにとまっていると気づきにくく、双眼鏡で探すと見つかることがあります。
上空高く飛ぶ姿を見たり、「キキーッ」という声が聞こえたりするなど、観察機会も多くなってきましたが、「学びの森」周辺のナナカマドやアズキナシにはまだほとんど寄って来ていません(写真はナナカマドの木にとまってはいますが)。

ツグミ2024年12月8日ナナカマド

 

ウソ
今週は確かな観察情報はなかったですが、過去には冬を通してときどき見られるだけだったり、2月までそんな状態で春先に増えたりといった年もあったので、今後の動きについてはまるで読めません。

 

シメ
今週も「噴水広場」周辺で観察機会が比較的多く、5羽飛んでいたとの情報もありました。

シメ2024年12月8日

 

マヒワ
今週も数羽がときどき確認できるくらいでしたが、森の家裏のカラマツにとまっている姿を目視したとの情報もありました。
今回何度か話題にしている札幌から100km圏内の山地では今週、100羽前後の群れが見られており、そろそろ札幌の低地にも来るかもしれません。

 

キクイタダキ
「作業員詰所」付近の低いトドマツやトドマツ林でほぼ毎日見られるようになってきており、昨日12月7日には「風の丘」付近にも来ていました。
「作業員詰所」付近は朝10時くらいより前までがいいようです。

キクイタダキ2024年12月8日

 

キバシリ(亜種キタキバシリ)
昨日12月7日に旭山都市環境林での観察情報がありましたが、この冬は今のところ「双子沢川」より東側での観察情報がなく、藻岩山に近い場所でときどき観察されているといったところです。

 

ミソサザイ
「巨木の谷」から「吊り橋」周辺、「遊具広場」、「噴水広場下斜面」から「作業員詰所周辺」が今週よく出ていたポイントで、「噴水広場下斜面」が明るく姿を見つけやすいです。
「ポートランドの森」で鳴き声を聞く機会は今週もほとんどなかったです。

 

ヒレンジャク
(前述)

 

キレンジャク
今冬は今のところ園内での確かな観察情報はありません。

 

 

 

留鳥情報
クマゲラ
今週も毎日ではないですが園内に飛んで来ており、近くで見られたという情報がありました。
ただし、2週前よりは園内に来る頻度は落ちていますが、またよく来るようになるかもしれず、動きは読めません。

 

オオアカゲラ(亜種エゾオオアカゲラ)
園内でときどき見られており、「遊具広場の森」とその周辺での観察情報が多く、雄と雌どちらも見られています。

 

アカゲラ(亜種エゾアカゲラ)
園内一円で「キョッ」という声が聞かれることが多く、観察機会も多いです。

アカゲラ雄2024年12月8日

 

コゲラ(亜種エゾコゲラ)
観察機会は多いです。

コゲラ2024年12月8日

 

ヤマゲラ
今週は園内での確かな観察情報はなく、「ピョッピョッピョッピョッ」という鳴き声も聞かれていませんが、鳴き声が本格化した際には見られる機会も増えるかもしれません。

 

フクロウ
今週は確かな観察情報はありませんでした。

 

オオタカ
今週は園内での確かな観察情報はありませんでした。

 

ハイタカ
12月7日(土)、シマエナガを観察していると、シマエナガが「ピーピーピー」と甲高く緊張感がある声で鳴いたので見ると、上空をハイタカ雌が飛び抜けて行くのが見えました。
シマエナガはハイタカの接近に気づいて警戒したものと思われます。
ハイタカは先週現れたのも雌の個体で、同一個体の可能性がありますが、このところときどき現れています。

 

ノスリ
今週は園内での確かな観察情報はありませんでした。

 

トビ
今週は園内での確かな観察情報はありませんでした。

 

ハヤブサ
今週は園内での確かな観察情報はありませんでした。

 

オオセグロカモメ
今週は園内での確かな観察情報はありませんでした。

 

カケス(亜種ミヤマカケス)
今週も確かな観察情報はなかったです。

 

カワラヒワ
ここ数日「作業員詰所」付近のトドマツとその周りに10羽前後の群れが現れており、一方で「カラマツ林」では観察情報が少なくなりました。
亜種オオカワラヒワがいたかどうかは今週も確認できませんでした。

 

ゴジュウカラ(亜種シロハラゴジュウカラ)
園内一円でよく見られており、近くで見られる機会もあります。
昨日森の家の周りにいた1個体は脇の薄い橙色が通常より濃く、またその部分が広い個体でした。
下の写真の上がその個体ですが、下には通常のほとんど白い個体の写真も上げておきましたので、比べて見てください。
ゴジュウカラは例年12月中に初鳴きが聞かれますが、今年はまだ確認していません。

ゴジュウカラ2024年12月8日亜種シロハラゴジュウカラ橙色が広い

ゴジュウカラ2024年12月8日亜種シロハラゴジュウカラ

 

 

シジュウカラ
園内一円でよく見られています。
下写真の下はヌルデの実を食べているところです。

シジュウカラ雌2024年12月8日

シジュウカラ雌2024年12月8日ヌルデの実を食べる

 

 

ハシブトガラ
園内一円でよく見られています。

ハシブトガラ2024年12月8日

 

 

ヤマガラ
園内一円でよく見られています。
ヤマガラも例年12月中に囀りが聞かれていますが、今年はまだです。

 

ヒガラ
今週も囀りが聞かれていましたが、このまま囀りが続けば、ほんとうにいつが初鳴きか分からなくなりそうです。
園内一円の針葉樹で観察機会が多いです。

ヒガラ2024年12月8日

 

ハクセキレイ
今週は確かな観察情報はありませんでした。

 

スズメ
道路沿いで見る機会があります。

 

ヒヨドリ
今週もほぼいつでもどこかから鳴き声が聞こえてくるような感じでした。
1羽だけでいることはほぼなく、3~5羽でいることが多いです。

ヒヨドリ2024年12月8日

 

 

ハシボソガラス
「噴水広場」から「テラス状階段」の辺りと第1駐車場でだいたいいつも見られます。

 

ハシブトガラス
園内でよく見られています。
今週もヌルデの果実をくわえた写真が撮れましたが、ヌルデが好きなのでしょうか、好きなのでしょう。

ハシブトガラス2024年12月8日ヌルデの実をくわえる

 

 

 

 

旭山記念公園各所名称マップ
野鳥等が観察された詳細な地点をご案内するにあたり、園内各所に名称をつけました。
主に野鳥情報の記事でそれら名称を使用しており、「」(かぎかっこ)でくくったものがその名前で、こちらの地図で場所を確認することができます。
文字が小さいので拡大してご覧ください。

旭山記念公園各所名称マップ

 

 

中島公園野鳥観察会
本日12月8日、中島公園にて野鳥観察会を行いました。
確認できたのは以下の15種です(五十音順)
カワラヒワ、コゲラ、ゴジュウカラ、シジュウカラ、シメ、
ダイサギ、ツグミ、ハシブトガラ、ハシブトガラス、ハシボソガラス、
ヒガラ、ヒヨドリ、マガモ、ムクドリ、ヤマガラ

ミソサザイは観察会開始前に確認できましたが、観察会時間中には出なかったです。
ハクセキレイも同じくです。
ダイサギは終盤に飛んでいるのが一瞬見えただけで、川や池に降りている姿は見られませんでした。
アカゲラ今日は観察できませんでした。

写真は11月29日に下見をした際に「菖蒲池」で撮影したマガモ雄です。
エクリプス(繁殖期が終わった雄の羽根の色)から冬羽になりかけの個体で、顔がまだ緑色になりきっていない状態ですが、今日の観察会ではこの個体は確認できませんでした。

マガモ雄2024年12月8日冬羽なりかけ

 

 

 

◎「トリテン」 国立科学博物館 特別展「鳥」のご案内
東京上野にある国立科学博物館にて「特別展 鳥」通称「トリテン」開催中です。
2025年2月24日まで開催、東京に行かれる方は足を運んでみてはいかがでしょうか。
詳しくは以下のリンクよりホームページをご覧ください。

特別展「鳥 ~ゲノム解析が解き明かす新しい鳥類の系統~」

 

 

 

次回は、2024年12月14日土曜日もしくは15日日曜日に上げる予定です。

 

旭山でのバードウォッチング、皆様が多くの野鳥を見られることを願っております。