旭山記念公園野鳥情報、2024(令和6)年9月22日日曜日。
ここ1週間の旭山記念公園と札幌市旭山都市環境林の野鳥の動きをまとめました。
この野鳥情報は、旭山で野鳥観察をしておられる方からご提供を受けたものも含まれています。
●10月の野鳥観察会は、以下の日程にて行います。
10月12日(土曜日)
10月27日(日曜日) ※いずれも8時開始、10時頃まで
参加お申込み受付は、9月28日(土曜日)10時より、お電話および森の家窓口直接受付にて開始となります。
みなさまのご参加をお待ちしております。
今週のトピックス
クマゲラ
このところ毎日のように公園内での観察情報があります。
本日9月22日午前10時頃、旭山都市環境林から「プルプル」という飛翔時の鳴き声が聞こえ、「風の丘」付近で音がやみ、木にとまったようでしたが、その後の「キョーン」という鳴き声は聞こえず、見つけることはできませんでした。
その他20日金曜日に「ピクニックテラス」周辺で2羽、19日木曜日「森の家階段」付近、16日月曜日に「藻岩山登山口」付近などが確かな情報です。
また、円山方面に飛んで行った、円山から飛んで来たという観察情報もありました。
姿が見られているのは雄の個体が多いです。
今年の秋は昨年までの数年間よりはクマゲラとの出会いに期待ができます。
ヤマゲラ
本日「中央トイレ」付近の高いポプラの木で2羽を確認。
「ピョッピョッピョッピョッ」という独特の声も久しぶりに聞かれたほか、近くに行くとか細い声で「ピョー」と鳴いているのも聞こえました。
情報によれば片方が幼鳥で、もう片方の親と思われる個体が給餌する姿も見られたとのこと。
ヤマゲラ、先週までは気配なしでしたが、しばしば見られるようになるかもしれません。
今週のシマエナガ
エナガ(亜種シマエナガ)
この1週間も毎日のように園内での観察情報がありましたが、週に1日か2日は野鳥撮影観察者の誰もが見なかったという日があります。
今日は13時30分頃「ミュンヘンの森」から「栗の木デッキ」辺りに10羽前後が来ていました。
昨日も「ちびっこ広場」付近での観察情報がありました。
数はまだ10羽いるかいないかの群れがほとんどだったようです。
この先もしばらくこのような出方をするのか要注目です。
夏鳥情報
オオルリ
今週も確かな観察情報はありませんでしたが、この先確かな観察情報がなければ、来週からここでは取り上げません(また来年)。
もう少し様子をみます。
キビタキ
今週は確かな観察情報はなかったですが、例年9月いっぱいは見られており、まだ見ることはできると思われます。
コサメビタキ
今週も、「学びの森」周辺や森の家前などでの観察情報があります。
コサメビタキも例年通りであれば9月いっぱい見られるものと思われます。
クロツグミ
今週は確かな観察情報はなかったですが、10月中旬頃までは見られる機会があるものと思われます。
アカハラ
今週も園内での確かな観察情報はありませんでしたが、秋になると見られることがあります。
トラツグミ
今週も確かな観察情報はありませんでしたが、10月頃まで見られることがあります。
ホオジロ
今週も確かな観察情報はなかったですが、まだ見られる機会はあると思われます。
先日、道内某所の山間部の開けた場所で10羽以上が集まっているのを観察しており、この時期どこかにそうして集まっている可能性があります。
アオジ
今週も「レストハウス坂」辺りや「ポートランドの森」で何度か「チッ チッ」という地鳴きが聞かれましたが、姿を見る機会はなかなかないです。
アオジは例年10月末まで旭山で見られます。
ウグイス
園内の笹薮で時々「ヂッ ヂッ」という地鳴きが聞こえ、笹が揺れるのをチェックしてゆくと姿も見られることがあります。
ヤブサメ
園内でまだ「ジュッ」という地鳴きが聞かれていますが、もうあと1週間から10日以内に南に渡っていなくなる頃です。
ヤブサメを見るなら今のうちに。
メジロ
今日は「中央トイレ」横のミズキの果実を食べに来ていましたが、他「森の家階段」のタラノキの果実も食べに来ており、待っていれば撮影機会に恵まれることがあります。
メジロは「チュイーッ」とよく聞こえる声で鳴き、今の時期出会う機会がもっとも多い野鳥です。
イカル
本日「作業員詰所」付近のトドマツ林でイカルを撮影された方がおられましたが、ときどき園内に来ていることがあらためて分かりました。
イカルは旭山では通常11月中に南に渡っていなくなります。
キセキレイ
園内でときどき見られており、今日は「学びの森」上空を飛んでいたほか、近隣住宅街を流れる界川でもまだ見られています。
モズ
今週は確かな観察情報はありませんでしたが、ここ数年旭山でも秋に見られるようになっているので、この先要注目です。
ハリオアマツバメ
今週は確かな観察情報はなく、来週まで確かな観察情報がなければ、来週からここでは取り上げません(また来年)。
ヤマシギ
今週も確かな観察情報はありませんでしたが、道内では10月まで残っていることが分かっているため、もしかすると見られることがあるかもしれません。
先日、道内某所の林道を夜に車でゆっくり走ったところ、車の前から次々とヤマシギが飛び立って逃げていくのが見られました、参考情報として。
キジバト
園内よりも周辺から声が聞こえてきていますが、姿はあまり見られていません。
キジバトは例年11月上旬まで見られますが、今年はどうでしょうか。
アオバト
今週は声も姿も確かな観察情報はなかったです。
アオバトの現在までの旭山におけるもっとも遅い観察記録は9月25日で、そろそろその頃になってきました。
チゴハヤブサ
今週は確かな観察情報はなく、周辺地域での声を聞いたなどの観察情報も少なくなってきています。
チゴハヤブサはそろそろ南に渡って見られなくなる頃です。
オシドリ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
旅鳥情報
エゾビタキ
今週はそれらしき観察情報がありましたが確かなことは不明です。
サメビタキ
エゾビタキ同様です。
ノビタキ
今週は確かな観察情報はなかったですが、旭山では例年春も秋も、そのシーズン最初に見られてから5日以上後に見られることはほとんどないので、もう今年は来ないかもしれません。
ビンズイ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
冬の鳥情報
シメ
今日も3羽が「噴水広場」上空を飛んでおり、主にその辺りで数羽が見られたという情報がいくつかありました。
留鳥情報
クマゲラ
(前述)
オオアカゲラ
園内でときどき見られています。
アカゲラ
秋になり鳴き声を聞くことも多く、気づきやすくなってきており、観察情報も多くなりました。
幼鳥もそろそろ見た目では分からなくなる頃です。
コゲラ
観察機会は多く、「ギー」という声もよく聞かれ、近くで見られる機会もあります。
傾向としてゴジュウカラの近くにいることが多く、そのどちらかを見つければもう片方も近くにいることがよくあるほか、カラ類混群にもよく混ざっています。
ヤマゲラ
(前述)
フクロウ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
オオタカ
今週も確かな観察情報はありませんでした。
ハイタカ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
ノスリ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
トビ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
ハヤブサ
今週も園内での観察情報はありませんでした。
オオセグロカモメ
今週も園内での観察情報はありませんでした。
カケス(亜種ミヤマカケス)
今週も園内や旭山都市環境林での観察情報はありませんでしたが、カケスは例年9月になると山から降りて来ており、そろそろ見られるかもしれません。
一方で山の食糧が豊作だと低地に降りて来ない年もあります。
カワラヒワ
今週はいくつか観察情報があり今日も見られましたが、こちらに入った情報はみな1羽だけで見られたものでした。
カワラヒワは1羽だけ旭山に残って越冬することもあり、もしかすると今年はそうなるかもしれず、この先注目してゆきます。
ゴジュウカラ(亜種シロハラゴジュウカラ)
園内一円でよく見られており、近くで見られる機会もあります。
「テュッ テュッテュッ」という声を聞くことも多くなってきました。
シジュウカラ
園内一円でよく見られていますが、幼鳥もだいぶ成鳥ぽくなってきています。
ハシブトガラ
園内一円でよく見られており、近くで見られる機会も少なくないです。
ヤマガラ
園内一円でよく見られています。
「ピクニックテラストイレ」横のイチイには実がなっており、ときどきそれを食べに来ているようです。
ヒガラ
今週もまだ「ツピツーツピツー」という囀りが針葉樹から聞こえてきていますが、聞く頻度は落ちてきました。
姿もしばしば見られています。
ハクセキレイ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
スズメ
道路沿いで見る機会があります。
ヒヨドリ
今週も園内各所で見られています。
メジロ同様「中央トイレ」裏のミズキの果実と「森の家階段」脇のタラノキの果実を食べによく来ており、写真は前者のもので、頭部の羽が短いので幼鳥と思われます。
ハシボソガラス
「噴水広場」から「テラス状階段」の辺りと第1駐車場でだいたいいつも見られ、全部で数羽から10羽くらいいます。
ハシブトガラス
園内でよく見られています。
旭山記念公園各所名称マップ
野鳥等が観察された詳細な地点をご案内するにあたり、園内各所に名称をつけました。
主に野鳥情報の記事でそれら名称を使用しており、「」(かぎかっこ)でくくったものがその名前で、こちらの地図で場所を確認することができます。
文字が小さいので拡大してご覧ください。
旭山その他の自然情報
エゾリス
今週もエゾリスが撮れました。
エゾリスは「学びの森」周辺で見られる機会が多く、まだ全体的に小さくて細い子リス(幼獣)の情報もありました。
ニホンカナヘビ
見る機会は少なくないです。
この個体、この写真では拡大してもよく分からないですが、脱皮した直後らしく、白い幕のようなものを頭にかぶっていました。
キバラヘリカメムシ
写真はキバラヘリカメムシの幼虫です。
カメムシは触ると独特の(嫌な)臭いを放ちますが、キバラヘリカメムシはりんごのような決して嫌ではない臭いを放ちます。
幼虫の段階で臭いを放つかどうかは不明ですが、成虫を見つけたら、勇気がある方は試してみてはいかがでしょうか(無毒です)。
樹木の果実特集
カンボク
「学びの森」に植栽されているカンボクの赤い果実がなっています。
カンボクは太平洋側に行くと山地で見ることができます。
アサダ
同じく「学びの森」水路の左岸=西側すぐに生えているアサダ。
カバノキ科のいくつかの樹木はこのように、ビールの原料となる「ホップ」のような形の果実(種子)がなります(ホップはアサ科です)。
ツリバナ
ツリバナの果実は見つけるたびに撮りたくなってしまいます。
メジロ、シジュウカラとハシブトガラスがこの果実(種子)を食べるのを見たことがあります。
次回は、2024年9月29日日日曜日に上げる予定です。
旭山でのバードウォッチング、皆様が多くの野鳥を見られることを願っております。