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旭山記念公園野鳥情報2024年9月15日(日曜日)

旭山記念公園野鳥情報、2024(令和6)年9月15日日曜日。

ここ1週間の旭山記念公園と札幌市旭山都市環境林の野鳥の動きをまとめました。

この野鳥情報は、旭山で野鳥観察をしておられる方からご提供を受けたものも含まれています。

 

●9月23日(月祝)「バードウォッチャーのための樹木観察会」および9月29日(日)「定例野鳥観察会」はいずれも募集定員に達したため、受付終了となっております。
あしからずご了承ください。

10月の野鳥観察会につきましては、ご案内までいましばらくお待ちください。

 

 

今週のトピックス
ハチクマ
9月14日土曜日、「定例野鳥観察会」開始後の8時15分頃、森の家上空にハチクマ1羽が現れました。
メジロ(後述)を観察していたところ、森の家の屋根から+50mほどの低い位置に一度現れ、2、3秒で見えなくなりました。
しかし、ハシブトガラスが数羽集まって西の方向に飛んで行くのが見え、何羽かは「カァカァ」鳴きながら飛んでいましたが、そのハチクマをモビングしに行ったもので、すぐにハチクマが数羽のハシブトガラスに追われながらまた森の家上空に現れました。
それから10分ほどハシブトガラスのモビングが続き、その間少し遠くはなったものの見える範囲で飛んでいて、じっくりと観察することができ、やがて西に流れて見えなくなりました。
野鳥観察会でハチクマが出たのは初めてですが、さらに、双眼鏡を使わず目視でハチクマと分かるほど近くで見られたのも旭山記念公園自体でも初の観察記録でした。

さらに観察会が終わってしばらく経った11時半頃、ハチクマが再び森の家上空に現れ、その時も目視で分かるほど低く飛んでいました。
その時はハシブトガラスにモビングされることなく、真っすぐ横切って南に飛んで行き、2、3秒で見えなくなりました。
この2回のが同一個体だったかどうかは不明です。

残念ながら写真はありません。

ハチクマは前々回の9月1日号でも、8月29日に現れたと書きましたが、その時はまだ渡りには微妙に早いと書きました。
それから2週間経った9月14日であればもう渡りが始まっている可能性はありますが、まだ現れるかもしれず、この先しばらく注視してゆきます。

 

エゾビタキ
本日、園内でエゾビタキの観察情報がありました。
「森の家階段」脇にあるタラノキの果実を食べに寄って来ていたとの情報でした。
そのタラノキは果実が豊作の年には野鳥がたくさん集まって来ていて、5年前の2019年9月には、キビタキ、コサメビタキ、サメビタキ、エゾビタキ、ムギマキのヒタキ科5種が2日間で見られたこともありました。
そのタラノキについてはメジロのところでも触れます。

 

ノビタキ
9月9日月曜日、園内でノビタキの観察情報がありました。
10日にも観察情報がありました。
ノビタキは旭山周辺で繁殖はしていないですが、ここ数年は春と秋の移動の時期に毎年1度は見られています。
ただ、どちらも1日から3日の間だけで、今年の秋はもうこの先見られないかもしれません。

 

ビンズイ
9月10日、園内でビンズイの観察情報がありました。
幼鳥がいたとの情報もありました。
ビンズイもノビタキ同様旭山周辺で繁殖はしていませんが、春と秋の移動の時期に旭山でも見られています。
ビンズイは春は長いと半月ほど見られますが、秋は飛び飛びで何度か見られる感じです。

 

 

 

今週のシマエナガ
エナガ(亜種シマエナガ)
この1週間もほぼ毎日園内での観察情報がありました。
先週の前半によく出ていた場所は「ちびっこ広場坂」の辺りで、その辺りに30分ほど滞留している時間もあったとの情報もありました。
そこ以外では「友愛の小径」付近、「栗の木デッキ」付近、「学びの森」付近など、いろいろな所で見られていました。
数は10羽いるかいないかの群れがほとんどだったようです。
写真は3枚とも同じ「ポートランドの森」で撮影したもので、3枚目はナナカマドの果実そのものかそこにいる虫を捕まえて食べようとしているようすも見ることができます。
この先もしばらくこのような出方をするのか要注目です。

シマエナガ2024年9月15日1正面

シマエナガ2024年9月15日2羽

シマエナガ2024年9月15日3ナナカマドの果実を食べる

 

 

夏鳥情報
オオルリ
今週も確かな観察情報はありませんでした。
もう少し様子をみます。

 

キビタキ
昨日の野鳥観察会の際に、「遊具広場の森」にて雄1羽が観察されました。
ほか園内で散見されており、今月いっぱいくらいまで見られる可能性があります。
写真は5年前の9月に撮影、タラノキの果実を食べに来た雄です。

キビタキ雄2024年9月15日タラノキ果実2021年9月撮影

 

コサメビタキ
今週も、「学びの森」周辺や森の家前などでの観察情報があります。
コサメビタキも例年通りであれば9月いっぱい見られるものと思われます。

 

クロツグミ
昨日9月14日土曜日、「森の家南斜面」の咲綾ぶから「キュロキュロ」という地鳴きが聞こえてきましたが、姿は見られませんでした。
それが久しぶりの園内観察情報でしたが、クロツグミは10月中旬頃までは見られる機会があるものと思われます。

 

アカハラ
今週も園内での確かな観察情報はありませんでしたが、秋になると見られることがあります。

 

トラツグミ
今週も確かな観察情報はありませんでしたが、10月頃まで見られることがあります。

 

ホオジロ
今週も確かな観察情報はなかったですが、例年10月中旬頃まで旭山で見られ、今後も見る機会はまだあると思われます。

 

アオジ
今週も「レストハウス坂」辺りや「ポートランドの森」で何度か「チッ チッ」という地鳴きが聞かれましたが、姿を見る機会はなかなかないです。
それでも園内にいることはいるようで、この先見られる機会はあるものと思われます。
アオジは例年であれば10月末まで旭山で見られます。

 

ウグイス
園内の笹薮で時々「ヂッ ヂッ」という地鳴きが聞こえ、笹が揺れるのをチェックしてゆくと姿も見られることがあります。
ウグイスは例年11月初旬まで見られますが、今年はどうでしょうか。

 

ヤブサメ
園内でまだ「ジュッ」という地鳴きが聞かれていますが、ヤブサメは9月中には南に渡っていなくなるので、見られるとしてももうあと少しの期間です。

 

センダイムシクイ
今週の確かな観察情報はなかったですが、来週まで確かな観察情報がなければ、来週からここでは取り上げません(また来年)。

 

メジロ
先述、昨日の「定例野鳥観察会」では20羽前後が「森の家階段」のタラノキの果実を食べに来ましたが、こちらが見ていたせいかあまり長居はせず、次々と入れ替わってタラノキに来ていました。
写真は別の日に同じタラノキで撮影したものですが、日に何度かこうして来ています。
メジロは「チュイーッ」とよく聞こえる声で鳴き、今の時期出会う機会がもっとも多い野鳥です。

メジロ2024年9月15日タラノキの果実を食べる

 

イカル
今週は確かな観察情報はなかったですが、この先11月まで時々来るのではないかと思われます。

 

キセキレイ
園内でときどき見られており、近隣住宅街を流れる界川でも今週も2羽見られたとの情報がありました。

 

モズ
今週は確かな観察情報はありませんでしたが、ここ数年旭山でも秋に見られるようになっているので、この先要注目です。

 

ハリオアマツバメ
9月10日火曜日に上空を飛んでいる姿を見たとの観察情報があり、もう少し様子をみます。

 

ヤマシギ
今週も確かな観察情報はありませんでしたが、道内では10月まで残っていることが分かっているため、もしかすると見られることがあるかもしれません。

 

ツツドリ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
来週まで確かな観察情報がなければ、来週からここでは取り上げません(また来年)。

 

キジバト
朝に鳴き声を聞くことが多いですが、園内で近くで姿を見る機会は意外と少ないです。
キジバトはこの時期地面で採餌することが多く、山間部の道路を車で走っていると次々と地面から飛び上がる様子が見られます。

 

アオバト
週に何度か鳴き声が聞こえてきますが、飛翔時も含め姿が見られることはほとんどないです。

 

チゴハヤブサ
昨日午前11時半頃、森の家上空の高いところを飛んでいる成鳥1羽が見られました。
南10条から14条の環状通周辺で鳴き声を聞くことがままあり、周辺で活動はしているようです。
チゴハヤブサは例年9月いっぱいくらいまで見られます。

 

オシドリ
今週は確かな観察情報はありませんでした。

 

 

旅鳥情報
エゾビタキ
(前述)

 

ビンズイ
(前述)

 

 

冬の鳥情報
シメ
昨日9月14日の「定例野鳥観察会」の際に「寺田京子句碑」付近で2羽から3羽の鳴き声が聞こえ、ときどき園内にも来ているようです。

 

 

留鳥情報
クマゲラ
本日「学びの森」で雄の観察情報があり、10分以上見られたとのことです。
また今日は旭山都市環境林でも10時前に「プルプルプル」という飛翔時の鳴き声が聞かれました。
この1週間でも毎日ではないですが、藻岩山登山口」辺りなど観察情報があり、昨年よりはこの時期の観察情報は多いです。
ただ、クマゲラはいつもいうように、昨日来たからといって今日来るとは限らない、逆に昨日来なかったからといって今日も来ないというわけでもないので、運しだいではあります。
なお、このところ円山公園周辺でも見られているようです。

 

オオアカゲラ
園内でときどき見られており、9月14日には「遊具広場の森」で見たとの情報がありました。

 

アカゲラ
園内で見られる機会は少なくないですが、鳴き声を出さずに採餌していることも多いため、木をつつく、幹を歩く、などの小さな音に気を配っていると見つけられる可能性が高くなります。

アカゲラ2024年9月15日

 

コゲラ
観察機会は多く、「ギー」という声もよく聞かれ、近くで見られる機会もあります。
傾向としてゴジュウカラの近くにいることが多く、そのどちらかを見つければもう片方も近くにいることがよくあります。

コゲラ2024年9月15日

 

ヤマゲラ
今週も確かな観察情報はなかったですが、秋になってもまだ出会う機会が少ないです。

 

フクロウ
今週は確かな観察情報はありませんでした。

 

オオタカ
今週も確かな観察情報はありませんでした。

 

ハイタカ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
秋はオオタカやハイタカを見る機会が多くなる頃ですが、今年はどうでしょうか。

 

ノスリ
今週は確かな観察情報はありませんでした。

 

トビ
今週は確かな観察情報はありませんでした。

 

ハヤブサ
今週も園内での観察情報はありませんでした。

 

オオセグロカモメ
今週も園内での確かな観察情報はありませんでした。

 

カケス(亜種ミヤマカケス)
今週も園内や旭山都市環境林での観察情報はありませんでしたが、カケスは例年9月になると山から降りて来ており、そろそろ見られるかもしれません。

 

カワラヒワ
ときおり見られる程度で、昨日の「定例野鳥観察会」の際には「作業員詰所」上空を3羽で飛んでいるのが一瞬だけ見られました。

 

ゴジュウカラ(亜種シロハラゴジュウカラ)
園内一円でよく見られており、近くで見られる機会もあります。

ゴジュウカラ2024年9月15日亜種シロハラゴジュウカラ

 

シジュウカラ
園内一円でよく見られていますが、幼鳥もだいぶ成鳥ぽくなってきています。

 

ハシブトガラ
園内一円でよく見られており、9月になって観察機会が増えてきていると感じています。

ハシブトガラ2024年9月15日

 

ヤマガラ
園内一円でよく見られており、「学びの森」周辺と「遊具広場の森」にはいつでもいるような感じです。

 

ヒガラ
今週も「ツピツーツピツー」という囀りが針葉樹からよく聞こえてきており、姿もしばしば見られていますが、今の時期に囀りを聞くことができる数少ない野鳥のひとつです。

 

ハクセキレイ
今週は確かな観察情報はありませんでした。

 

スズメ
道路沿いで見る機会があります。

 

ヒヨドリ
今週も園内各所で見られています。

 

ハシボソガラス
「噴水広場」から「テラス状階段」の辺りと第1駐車場でだいたいいつも見られ、全部で数羽から10羽くらいいます。

 

ハシブトガラス
園内でよく見られています。

 

 

 

旭山記念公園各所名称マップ
野鳥等が観察された詳細な地点をご案内するにあたり、園内各所に名称をつけました。
主に野鳥情報の記事でそれら名称を使用しており、「」(かぎかっこ)でくくったものがその名前で、こちらの地図で場所を確認することができます。
文字が小さいので拡大してご覧ください。

旭山記念公園各所名称マップ

 

 

 

旭山その他の自然情報
エゾリス
「森の家南斜面」の笹薮の中にいましたが、最初何がいるのか分からず、音が聞こえて動いているのが分かっただけで、ほかの動物かと思い(期待し)ましたが、いつものエゾリスでした。
エゾリスは「学びの森」周辺で見られる機会が多く、まだ全体的に小さくて細い子リス(幼獣)も2頭いたとの情報もありました。

エゾリス2024年9月15日笹薮の中の地面にいる

 

ハイイヌガヤの果実
林内に散生ときにまとまって生える常緑針葉樹ハイイヌガヤの果実を見つけました。
旭山ではハイイヌガヤの果実はこれまでほとんど見たことがなかったですが、今年は2株見つけました。
ハイイヌガヤは雌雄異株で、果実がなるのは雌の木だけです。
今年はおしなべて木の実のなりが良いそうで、専門家の方に言わせれば「なり過ぎて逆に心配」なくらいだそうです。

ハイイヌガヤ果実2024年9月15日

 

風船
「自然」ではないですが、9月14日土曜日午前11時半頃、森の家上空高いところをたくさんの風船が飛んでいるのが見えました。
南から飛んで来て北に飛ばされていましたが、数えられる範囲で数えたところ30個ほどありました。
どこかで何かイベントでもあったのでしょうか?
写真では小さく、クリックして拡大しないと風船は見えないかもしれません。

風船2024年9月15日森の家上空

 

 

次回は、2024年9月22日日日曜日に上げる予定です。

 

旭山でのバードウォッチング、皆様が多くの野鳥を見られることを願っております。