旭山記念公園野鳥情報、2024(令和6)年8月17日土曜日。
ここ1週間の旭山記念公園と札幌市旭山都市環境林の野鳥の動きをまとめました。
この野鳥情報は、旭山で野鳥観察をしておられる方からご提供を受けたものも含まれています。
●8月25日(日曜日)の「定例野鳥観察会」および18日(日曜日)の「自然観察会」は、いずれも募集定員に達しましたため、受付終了とさせていただきます。
あしからずご了承ください。
9月の「定例野鳥観察会」及び「自然観察会」そして「バードウォッチャーのための樹木観察会」につきましては、近日中にご案内させていただきます。
いましばらくお待ちください。
なお、旭山野鳥観察会では、野鳥の他に植物も見てゆきますので、野鳥に少しでもご興味がある方は、野鳥が主目的ではなくても、これから野鳥も見たいという方でも、お気軽にご参加ください。
今週のトピックス
オオルリ
本日朝9時頃、オオルリ雌1羽が「遊具広場と噴水広場の間の道」沿いに現れ、2分ほど逃げずにゆっくりと観察・撮影できました。
最後に飛んで逃げる際に、同じくらいの大きさの鳥を追いかけて行くのが見え、それが何かは分からなかったですが、オオルリの幼鳥か雄だったかもしれません。
オオルリは過去に9月中旬までの観察情報があり、まだもう少しいるはずですが、今日も鳴き声を発せずに行動していて、なかなか気づきにくいです。
幼鳥もまだ見られる可能性があります。
シメ
8月14日、「ミュンヘンの森」の木の高い所からシメ3、4羽の声が聞こえてきました。
シメは旭山では5月下旬に見られなくなり、秋になってまた見られるようになるのですが、8月中旬に見られるのは珍しいです。
翌日以降は確かな観察情報は入っていませんが、シメもこの先見られる可能性があるので、レギュラー表記に加えます。
センダイムシクイ
今日はまだ園内で確認でき、まだ南に渡ってはいないようです。
メジロの群れに混じっていることがよくあり、今日もそうでした。
いつまで観察されるか、注意してゆきたいと思います。
今週のシマエナガ
エナガ(亜種シマエナガ)
今週も毎日ではないですが、見られる日の方が多いくらいに出ています。
本日8月17日は朝8時頃「森の家西の沢」に数羽で現れ、北の「カラマツ林」の方向に移動、9時頃には「吊り橋」付近で声が聞かれました。
8月16日、15日は確かな観察情報はなかったですが、14日は11時半頃「中央トイレ」付近に10羽前後の群れが現れました。
今年はもうこの先それほど暑くないとのことで、旭山記念公園でこの先ずっと見られるか要注目です。
夏鳥情報
オオルリ
(前述)
キビタキ
囀りはまったく聞かれなくなり、地鳴きもときどき聞く程度ですが、今日は「展望台北西斜面」で鳴き声が聞かれ、しばらく見ていると動くのが見えましたが、性齢など不明でした。
幼鳥の観察情報はしばしばあります。
コサメビタキ
こちらも観察機会は少なくなってきていますが、今日キビタキを「展望台北西斜面」で観察している時にハリギリの木に2羽が飛んで来ました。
「遊具広場」や「学びの森」周辺で見られる機会が比較的多いです。
クロツグミ
それまで半月ほどほぼまったく観察情報がなかったですが、本日8時頃「吊り橋」周辺、10時頃「巨木の谷」周辺から、朗らかな囀りが実に久しぶりに聞こえてきました(ぐぜりではなくちゃんとした囀りが)。
クロツグミは例年10月上旬まで滞在していますが、8月以降囀りを聞くことはあまりないです。
余談ですが、今日はオオルリ、キビタキ、コサメビタキ、クロツグミそしてアオジ、センダイムシクイやアオバトの声も聞かれ、カラ類混群もいて、朝10時頃までは結構野鳥が出ていました。
アカハラ
今週も園内での確かな観察情報はありませんでした。
トラツグミ
今週も確かな観察情報はありませんでしたが、10月頃までたまに見られることがあります。
ホオジロ
8月14日に珍しく「風の丘」周辺から囀りが聞こえてきました。
展望台周辺を含め観察情報は少ないですが、ときどき来ています。
アオジ
今日、前述キビタキとコサメビタキが出た「展望台北西斜面」で「チッ チッ」と地鳴きが聞こえてきましたが、8月14日には「ポートランドの森」でも地鳴きを確認し、時々どこかから来ているのか、まったくいないわけではないようです。
ウグイス
8月14日に「遊具広場」でごく小さなほとんど「ぐぜり」というべき囀りが聞こえてきました。
「ジッ ジッ」という地鳴きはたまに聞かれる程度です。
ヤブサメ
本日森の家の周りで地鳴きが聞かれましたが、囀りは聞かれなくなり、地鳴きもときどき聞かれるくらいです。
センダイムシクイ
(前述)
メジロ
囀りはほとんど聞かれなくなりましたが、「キュキュキュロ」という地鳴きはよく聞かれています。
群れで行動しており、カラ類並みかそれ以上にこの時期見られる機会が多い野鳥です。
イカル
8月12日に「記念樹の森」から一瞬だけ囀りが聞こえてきましたが、時々来ているようです。
キセキレイ
旭山記念公園の南側の住宅街を流れる界川(川の名前)の周りで今週もまだ見られており、やはり家族と思われる5羽がいたとの情報でした。
園内でもときどき見られているほか、今週は旭山都市環境林での観察情報もありました。
モズ
今週も園内での確かな観察情報はありませんでした。
ハリオアマツバメ
今週は確かな観察情報はなかったです。
ヤマシギ
今週も確かな観察情報はありませんでした。
ツツドリ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
キジバト
今週も鳴き声はよく聞かれ、姿もしばしば見られています。
今朝は森の家周辺から鳴き声が聞こえ、10時過ぎまでしばしば聞こえてきたほか、「巨木の谷」からも鳴き声が聞こえてきました。
近隣の住宅街でも声を聞くことが多いとの情報もありました。
アオバト
今朝旭山都市環境林方面から一度だけ鳴き声が聞こえ、昨日8月16日にも藻岩山方面から一度だけ鳴き声が聞こえてきており、周辺にはいるようです。
ただ、観察しやすい場所での観察情報はなかったです。
チゴハヤブサ
今週は近隣の住宅街から鳴き声や姿の観察情報があり、今年も近くでは繁殖していた模様です。
ただ、そうだとすればなぜ今年は旭山記念公園にはほとんど来ていないのか、謎ではあります。
チゴハヤブサは9月下旬まで見られるので、この先来るようになるのかもしれず、様子をみてゆきます。
オシドリ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
冬の鳥情報
シメ
(前述)
留鳥情報
クマゲラ
昨日8月16日朝に森の家周辺に雄雌1羽ずつが飛んで来て、「登山口下周回路」辺りでは地上に降りるなど、園内で短い距離を移動しながら10時半頃まで見られていました(下写真上は雌)。
今日は13時過ぎに「ミュンヘンの森」から「ケーケッケッケッ」という大きな鳴き声が聞こえ、行くと雄1羽がいて(下写真下)、飛び立ったかと思うと近くにもう1羽いたようで、2羽で「カラマツ林」の方に飛んでゆきました。
その2羽の関係性は分からず、今日のもう1羽も性齢不明でしたが、これで2日連続2羽で現れたことになり、この先もしばしば来るのか、今回短期的に来ているだけなのか、要注目です。
オオアカゲラ
園内でときどき見られており、「遊具広場」での観察情報もありました。
アカゲラ
園内で見られていますが、鳴き声を発することが少なく、いても気づかないこともままあるかと思われます。
写真は幼鳥ですが、まだ頭頂部全体が赤いです。
コゲラ
観察機会は多く、近くで見られる機会も多くなってきており、「ギー」という声が聞こえたら探せば周りに2、3羽見られることもあります。
カラ類混群に入っていることもあります。
ヤマゲラ
今週も確かな観察情報はなかったですが、ひょっこり出くわすこともあります。
フクロウ
今週も鳴き声が聞こえてくることはなく、観察情報もありませんでした。
オオタカ
今週も確かな観察情報はありませんでした。
ハイタカ
今週も確かな観察情報はありませんでした。
ノスリ
今週も確かな観察情報はありませんでした。
トビ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
ハヤブサ
今週も園内での観察情報はありませんでした。
オオセグロカモメ
今週は確かな観察情報はなかったですが、先週までの動きは一時的なものだったのかそうではないのか、もう少し様子をみます。
カケス(亜種ミヤマカケス)
今週は園内や旭山都市環境林での観察情報はありませんでした。
カワラヒワ
「学びの森」周辺で見られることが多く、「遊具広場」や「西側エリア」でもときどき見られていますが、2、3羽で行動していることが多いです。
ゴジュウカラ(亜種シロハラゴジュウカラ)
園内で見られる機会が増えてきました。
木々の葉が茂ってまだ冬並とはいえないですが、近くで見られる機会もあります。
シジュウカラ
園内でよく見られていますが、混群ではなくシジュウカラだけの群れにもよく会います。
ハシブトガラ
園内でよく見られており、こちらもゴジュウカラ同様、冬並とまではいかないですが、警戒心が薄い野鳥なので近くで見られる機会もあります。
ヤマガラ
園内一円でよく見られており、写真は幼鳥と思われる個体ですが(動きなどから)、ほとんど成鳥と同じ色になっています。
ヒガラ
囀りあまり聞かれなくなったと先週書きましたが、今週は先週よりは囀りを聞く機会が多かったです。
また今日は珍しく広葉樹のニセアカシアに来て採餌している姿が見られました(何を食べていたのだろう?)
ハクセキレイ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
スズメ
道路沿いで見る機会があります。
ヒヨドリ
今週も園内各所で見られており、今日は5羽の群れも見られました。
ハシボソガラス
「噴水広場」から「テラス状階段」の辺りと第1駐車場だいたいいつも見られ、全部で数羽から10羽くらいいます。
ハシブトガラス
園内でよく見られています。
旭山記念公園各所名称マップ
野鳥等が観察された詳細な地点をご案内するにあたり、園内各所に名称をつけました。
主に野鳥情報の記事でそれら名称を使用しており、「」(かぎかっこ)でくくったものがその名前で、こちらの地図で場所を確認することができます。
文字が小さいので拡大してご覧ください。
旭山その他の自然情報
ヤマトアブ
今年大発生しているアブで、旭山のみならず野山どこにでも多いです。
アブなので刺すことはありません(針を持っていません)。
しかし、体にとまってかじることがあり、かじられると不快な痛さを感じるので気を付けてください。
体にとまった場合、アブであることをよく確認した上で、手で払っても大丈夫です。
ただ、気を付けていただきたいのは、それがスズメバチだったら手で払うのは厳禁、スズメバチの場合はただ黙って我慢していれば、たいていの場合飛び去って行きます。
ともあれ、このアブが今年はとても多いです。
ツクツクボウシ
やっと写真が撮れました。
ツウツクボウシの鳴き声はほとんど聞かなくなりましたが、この写真を撮影した昨日はまだいました。
ミンミンゼミ(写真なし)
ミンミンゼミ、今日も鳴いていました。
旭山記念公園では年に数回声を聞くだけですと先週書きましたが、今年は2週間継続して声が聞かれており、もしかすると今後定着するかもしれません。
それはツクツクボウシもですが、ツクツクボウシよりも先に定着する可能性もあるかもしれません。
ミンミンゼミ、声はよく聞こえますがなかなか姿が見えず、鳴いているうちになんとか写真を撮りたいです。
ライトトラップ
イベントの一環として、一昨日から森の家の前に、光に昆虫が寄って来る「ライトトラップ」を仕掛けました。
昨日、今日と朝にたくさん、主に蛾が寄って来ていましたが、その中から紹介します。
アミメリンガ
その名の通り翅(前翅)が白地に橙色の網目になっているきれいな蛾です。
今回初めて見ました。

シロツバメエダシャク
旭山ではときどき見られる蛾。
「●●シャク」と名がつくシャクガの仲間は、幼虫時代が「尺取虫」です。

ヌルデ
ヌルデの花が咲きました。
ヌルデは秋に実がなり、塩分が含まれているので冬の間の野鳥の貴重な食糧となり、シマエナガも食べます。
今このように咲いている花は少ないので、場所を覚えておき、実がなるのを確認しておけば、冬の野鳥観察・撮影にはいいのではないかと思います。

タラノキ
こちらはタラノキの花で、ヌルデと似てなくもないですが、こちらの方が大きく広がって咲きます。
タラノキは「タランボ」「タラの芽」のあの木で、林縁の明るい場所にぽつぽつと出ます。
ヤマハギ
マメ科落葉低木、いわゆる「萩」の花。
「ミュンヘンの森」の斜面に毎年たくさん出てきて秋に花を咲かせています。
出てきて、と書きましたが、冬を前に枝葉が落ちて基幹の幹だけ残って冬を越し、春になると新しい枝葉(シュート)が出てくる植物で、樹木といっても大きくはなりません。
次回は、2024年8月24日土曜日、もしくは25日日曜日に上げる予定です。
旭山でのバードウォッチング、皆様が多くの野鳥を見られることを願っております。