旭山記念公園野鳥情報、2024(令和6)年7月27日土曜日。
ここ1週間の旭山記念公園と札幌市旭山都市環境林の野鳥の動きをまとめました。
この野鳥情報は、旭山で野鳥観察をしておられる方からご提供を受けたものも含まれています。
●8月10日(土曜日)、および25日(日曜日)の定例野鳥観察会は、いずれも募集定員に達しましっため、受付終了とさせていただきます。
あしからずご了承ください。
なお、旭山野鳥観察会では、野鳥の他に植物も見てゆきますので、野鳥に少しでもご興味がある方は、野鳥が主目的ではなくても、これから野鳥も見たいという方でも、お気軽にご参加ください。
今週のトピックス
キビタキ
キビタキ幼鳥は今週も観察情報が多く、近くで見られる機会も増えてきました。
写真は森の家の裏で撮影したものですが、この個体はずっと「ぐぜり」=不完全な囀りをしていて、見て聞いていて面白かったです。

ヒガラ
幼鳥が見られる季節、今回はヒガラの幼鳥をピックアップしてみました。
「ちょんまげ」冠羽がまだ立っていないので、一見シジュウカラの幼鳥かと思いますが、肩の辺りの翼の雨覆(羽)に白い線が入り、翼全体で片側に2本の白い線があるのがポイントです。
この時は近くに成鳥もいましたが、社会勉強中といったところでしょうか。
ヒガラの幼鳥は成鳥同様針葉樹の周りで見られます。
オオセグオカモメ
本日午前10時頃、オオセグロカモメの複数の鳴き声が公園南側のやや遠く、旭丘高校辺りから何度も聞こえてきました。
しかし、園内や近くに飛んで来ることはなく、鳴き声もそのうち収まりました。
オオセグロカモメは札幌の街の鳥となって久しいですが、旭山では年に数回飛んで来るくらいであまり見られません。
今日の鳴き声は何だったのか気になるところです。
アオジ
今日も「八重桜並木」の木に1羽の幼鳥が来ていましたが、この1週間で他の場所での観察情報はありませんでした。
引き続き、アオジの動きに注意してゆきます。
今週のシマエナガ
エナガ(亜種シマエナガ)
この1週間もほぼ毎日園内で見られており、「学びの森」から「寺田京子句碑」にかけての辺りに来ることが多く、「友愛の小径」から「つり橋」にかけての辺りでの観察情報もあります。
昨日は16時過ぎに森の家南側に数羽が来ていましたが、よく見られるのは午前中です。
暑くなってきましたが、この先まだ見られるか、いつまで見られるか、要注目です。
夏鳥情報
オオルリ
幼鳥が「学びの森」でちょくちょく見られていますが、毎年夏にはそこで幼鳥を見る機会に恵まれます。
園内では主に「西側エリア」で日に何度か囀りを聞くことがありますが、先日訪れた道内別の場所の森林でもオオルリはそのような動きをしていました。
キビタキ
囀りはあまり聞かれなくなり、「ヒッヒッヒッ ピリピリ」という地鳴きを聞くことはありますが、いよいよ姿を探すのが難しくなってきました。
コサメビタキ
「学びの森」や「遊具広場の森」で比較的見られる機会が多く、森の家の周りでもときどき見られます。
コルリ
今週も確かな観察情報はありませんでしたが、来週までに観察情報がなければ来週からここでは取り上げません(また来年)。
クロツグミ
今週は囀りもほとんど聞かれず、「つり橋」周辺と「寺田京子句碑」付近で一瞬だけの観察情報はありました。
幼鳥の情報もいまのところありません。
アカハラ
今週も園内での確かな観察情報はありませんでした。
トラツグミ
今週も確かな観察情報はありませんでした。
ホオジロ
本日朝8時半頃「展望台西側木立」の木から囀りが聞こえてきましたが、いつもいるとは限りません。
アオジ
(前述)
ウグイス
囀りもほとんど聞かれなくなり、「ジッ ジッ」という地鳴きもあまり聞かれず、見つけるのが難しくなってきました。
ヤブサメ
園内何か所かで囀りが聞かれていますが、頻度はかなり落ち、なかなか観察できなくなってきました。
センダイムシクイ
ときどき囀りが聞かれ、目視観察情報も増えてきていますが、カラ類混群の中に混じっていることもあります。
メジロ
囀りはあまり聞かれなくなりましたが、「キュキュキュロ」という地鳴きはよく聞かれ、カラ類よりも接する機会が多いかもしれません。
ミズキの実にはまだ来ていないようですが、そろそろです。
イカル
今週も確かな観察情報がなかったですが、ひょっこりと現れる可能性はあります。
キセキレイ
「学びの森」や「西側エリア」でも見られることがありますが、基本は第2駐車場周辺で見られることが多いです。
旭山記念公園の南側の住宅街を流れる界川の周りで声や姿の観察情報が多く、旭山から降りて最初の交差点の右側にある砂防ダム周辺でも観察機会は少なくないです。
モズ
今週も園内での確かな観察情報はありませんでした。
ハリオアマツバメ
主に天気が下り坂の時にときどき上空を飛んでいる姿を見たり「ピッ」という声が聞こえてくることがあります。
ヤマシギ
今週も確かな観察情報はありませんでした。
ツツドリ
「ボボッ」という鳴き声は聞かれなくなりました。
ツツドリは秋になると林内の散策路脇の木にとまっていることがよくありますが、こちらが見るとすぐに林内を低く飛んで逃げてゆきます。
キジバト
森の家の周りをはじめ園内で鳴き声を聞くことがあり、飛ぶ姿もしばしば見られますが、今の時期森林が近い場所ではどこでもそんな感じで接する機会が多いです。
アオバト
今週も時々鳴き声が聞こえてきただけで、近くで見たという情報はありませんでした。
チゴハヤブサ
今週も園内や近隣での観察情報はありませんでした。
オシドリ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
留鳥情報
クマゲラ
今週も園内で見られた日はありましたが、いつも来ている訳ではないようで、この先も動きが読めません。
写真は7月21日に「遊具広場の森」で撮影したものです。
オオアカゲラ
園内でときどき見られており、幼鳥の観察情報もありました。
アカゲラ
園内で見られていますが、鳴かずに林内にいることもしばしばで、動くか鳴くかしないと分からないこともあります。
コゲラ
観察機会は多く、近くで見たとの話もよく聞きます。
ヤマゲラ
今週は確かな観察情報ははく、この先は予想していなかったところでひょっこり出会うといった感じになるかと思われます。
フクロウ
今週も鳴き声が聞こえてくることはなく、観察情報もありませんでした。
オオタカ
今週も確かな観察情報はありませんでしたが、今週も猛禽情報はなく、例年より猛禽の情報は少ないと感じています。
ハイタカ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
ノスリ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
トビ
今週は園内での観察情報はありませんでした。
ハヤブサ
今週は園内での観察情報はありませんでした。
カケス(亜種ミヤマカケス)
今週は園内や旭山都市環境林での観察情報はありませんでした。
カワラヒワ
「学びの森」周辺で見られることが多く、「遊具広場」や「西側エリア」でもときどき見られています。
ゴジュウカラ(亜種シロハラゴジュウカラ)
園内で見られる機会は少なくなく、カラ類混群でいることもあれば、コゲラと一緒のこともあり、もちろんゴジュウカラだけということもあります。
シジュウカラ
囀りはほぼ聞かれなくなりましたが、幼鳥も含め園内でよく見られています。
幼鳥の「ネクタイ」はまだ伸びてきていないですが、そうこうしているうちに次の幼鳥がまた出て来るかもしれません。
ハシブトガラ
園内で観察機会は多いですが、今の時期木にぶら下がって餌を探している光景がよく見られます。
ヤマガラ
園内一円でよく見られ、幼鳥も見られています。
ヒガラ
囀りはまだ時々聞かれています。
ハクセキレイ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
スズメ
道路沿いで見る機会が多いです。
ヒヨドリ
今週も園内各所で見られていますが、幼鳥はまだ見られていません。
ハシボソガラス
「噴水広場」から「テラス状階段」の辺りと第1駐車場だいたいいつも見られ、全部で数羽から10羽くらいいます。
ハシブトガラス
園内でよく見られていますが、今週に入って数が少し増えたように感じられます。
旭山記念公園各所名称マップ
野鳥等が観察された詳細な地点をご案内するにあたり、園内各所に名称をつけました。
主に野鳥情報の記事でそれら名称を使用しており、「」(かぎかっこ)でくくったものがその名前で、こちらの地図で場所を確認することができます。
文字が小さいので拡大してご覧ください。
今週の旭山その他自然情報
エゾリス
昨日7月26日、「遊具広場の森」の大きなミズナラで、ミズナラの葉を集めて幹と太い枝の分岐部に集めていました。
寝床の巣でも作るのでしょうか、見ている間は一生懸命やっていましたが、10分くらいでこちらが見ているのに気付いたのか(ごめん)、作業をやめてその木から去りました。
ミヤマクワガタ雌
今年初めてミヤマクワガタ雌を見ました。
結構大きな個体ですが、ミヤマクワガタの雌は森の家の周りやデッキ部の地面を歩いていることがよくあります(写真は薪のシラカンバの上にいたものです)。

フタスジハナカミキリ
先週はルリボシカミキリを取り上げましたが、カミキリムシが増えてきました。
写真は森の家に迷い込んだフタスジハナカミキリ、補注網で捕まえて外に出したところで撮影しました。
今日は他にもこの時期によく見られるヨツスジハナカミキリも2回も迷い込んで来て、その都度レスキューしました(写真なし)。
この時期、カミキリムシ探しは面白いかもしれません。
クサギ
花2題、最初はシソ科の亜高木クサギ、今花が満開です。
クサギは「かわいそうな名前」の植物のひとつで、葉を揉むと「臭い」のでこの名前になりましたが、花はキンモクセイ系のいい香り、近くを通ると漂ってきます。
秋になると赤いガクに青い実がなりとてもきれいで、草木染めにも使われます。
「レストハウス坂」脇に数本と、道路の「石の門」から少し下った電源盤の裏にクサギの木あります(写真は前者で撮影)。
ヨツバヒヨドリ
もうひとつはキク科草本ヨツバヒヨドリ。
名前の由来は、ヒヨドリが里に降りて来る頃に花が咲くことから名付けられたもので、昔はそうだったのかもしれないですが、今はヒヨドリは年中いるので、いまいち実感がわかないかもしれません。
花には蝶を始めカミキリムシなど甲虫やハナアブの仲間、その他昆虫がたくさん寄って来ますが、スズメバチも来ることがあるので要注意です。
旭山では「展望台木立」下の「舗装道路」沿いに小群落がありますが、そこ以外ではほとんど見かけません(旭山都市環境林も含めて)。

ナワシロイチゴの木苺
6月に花が咲いていたバラ科のナワシロイチゴ、赤い実、いわゆる木苺がなりました。
園内数か所で見られますが、今年は多いです。
オニグルミ
オニグルミの葉が一部黄色くなり始めてきました。
オニグルミの葉は、秋が近づいていることを真っ先に目で感じるもので、例年7月下旬にはこうして黄色くなった葉が見られるようになります。
ただし最近は立秋が過ぎてからの残暑がきつくなってきてはいますが。
写真では街路灯の近くの木から黄色くなり始めていますが、光が当たる時間と何か関係があるのかもしれません。

次回は、2024年8月3日土曜日に上げる予定です。
旭山でのバードウォッチング、皆様が多くの野鳥を見られることを願っております。