旭山記念公園野鳥情報、2023(令和5)年9月29日金曜日。
ここ1週間の旭山記念公園と札幌市旭山都市環境林の野鳥の動きをまとめました。
この野鳥情報は、旭山で野鳥観察をしておられる方からご提供を受けたものも含まれています。
2023年10月の野鳥観察会は、14日(土曜日)と22日(日曜日)開催予定です。
参加お申込み受付は、9月30日(土曜日)朝10時より、電話もしくは窓口直接にてお受けいたします。
今週のトピックス
イカル
9月25日月曜日、イカルが7羽で学びの森に現れました。
最初に数羽がいるのに気づき、見ていると2羽が藻岩山方面に飛び立ちましたが、その後5羽が学びの森に残って採餌を続けていました。
写真を拡大すると、頭の黒っぽい部分がきれいに揃っていない個体がいて、どうやらそれは幼鳥であるらしいことが分かりました。
下の写真の上がそれで、前頭部の嘴の付け根辺りがまだ白くなっています。
次の写真の下はその時にいた成鳥です、比較のため。
イカルは9月中旬になってから園内での観察情報が増えていましたが、この日は学びの森の中で少しずつ場所を変えて採餌する姿が30分以上観察できました。
翌日以降は学びの森では見られていませんが、園内のどこかで上空を飛ぶ姿や「キッ キッ」という鳴き声、そしてたまに「ホヒリホヒー」という囀りも聞かれています。
イカルは11月まで見られる年もあり、過去には越冬した年もありましたが、まだこの先見られるものと思われます。
またイカルは秋にも囀りが聞ける数少ない野鳥のひとつで、この先も囀りを聞くことがあると思われます。
マミチャジナイ
9月27日、マミチャジナイが今秋初めて園内で観察されました。
マミチャジナイは例年春と秋に短期間見られますが、昨年は秋の観察情報がなく、今年になって1月2日に初めて観察されていました。
また、春も今年は確かな観察情報はありませんでしたが、一方でマミチャジナイが9月中に見られるのは旭山では早い方で、ここ2年は動きがいつもと違っています。
マミチャジナイはこの先見られるかどうか、要注目です。
エゾビタキ
9月29日、本日、園内「学びの森」付近でエゾビタキの観察情報がありました。
これで1週間以上滞在していることになりますが、もうそろそろ見られなくなると思われます。
サメビタキ
9月23日、園内でサメビタキの観察情報がありました。
サメビタキもやはりそろそろ見られなくなると思われます。
ホオジロ
9月25日以降、ホオジロが展望台周辺でまた見られるようになっています。
その日は展望台西側に4羽いて、うち1羽は幼鳥(次の写真上)、1羽は成鳥♂(次の写真下)であることを確認、他の2羽は確認できませんでした。
9月27日そして今日も「新桜並木」辺りで2羽以上が見られました。
ホオジロは9月に入ってほとんど見られなくなっていましたが、まだいたようで、この先いつまで見られるか要注目です。
今週のシマエナガ
エナガ(亜種シマエナガ)
今週は園内での観察情報がない日もあり、一方で日に何度か見られた日もあり、出方がまちまちなのは変わっていませんが、先週よりは見られる機会が少なくなっています。
近くで見られることもありますが、今後もしばらくはこのような感じで見られるものと思われます。
夏鳥情報
キビタキ
今週も観察情報は多く、今日も「遊具広場」などで観察されましたが、そろそろ南に渡っていなくなる頃です。
次の写真は「学びの森」で撮影した♀です。
コサメビタキ
「学びの森」などでまだ見られていますが、こちらもそろそろ南に渡っていなくなる頃、いつまで見られるでしょうか。
オオルリ
昨日9月28日に幼鳥♂の観察情報がありましたが、だいぶ羽の青い部分が広がってきたとのことです。
オオルリは旭山で記録を取り始めてから、10月に入ってからの観察記録がまだないのですが、今年はもしかしてまだ見られるかもしれません。
クロツグミ
「風の丘」あずまや付近や「つり橋」付近で時々「キュロキュロ」という地鳴きが聞こえてきます。
警戒心が強く、姿を見るのはなかなか難しいですが、次の写真(上♂、下♀)のように根気よく追っていれば見られることがあります。
クロツグミは例年10月中旬までに南に渡って見られなくなります。
アカハラ
今秋は確かな観察情報はありませんでしたが、まだ残っている可能性は高く、またクロツグミと群れでいることもあります。
トラツグミ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
イカル
(前述)
アオジ
今週は何度か「チッ」という声を聞いた程度で観察機会は少ない。
ホオジロ
(前述)
ウグイス
今週は園内で一度だけ「ジッ ジッ」と地鳴きを聞きましたが、まだ頻繁に地鳴きを聞くまでには至っていません。
ウグイスは例年10月後半になると観察機会が増えますが、今年はどうでしょうか。
ヤブサメ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
もう南に渡っていなくなった可能性はありますが、もう少し様子をみます。
センダイムシクイ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
メジロ
園内一円でよく見られており、囀りもときどき聞かれています。
キセキレイ
今週は園内での観察情報がありました。
キセキレイは例年10月中に見られなくなりますが、もう少し見られるかもしれません。
モズ
今朝も「ミュンヘンの森」周辺で朝に「キチッ キチッ」と「高鳴き」していました。
毎日ではないですが、このように「高鳴き」していることがよくあります。
ヤマシギ
今週も確かな観察情報はありませんでしたが、結局5月以降は観察情報がありませんでした。
アオバト
今週は確かな観察情報はありませんでした。
キジバト
時々声が聞かれ、飛ぶ姿も見られています。
ツツドリ
今週は園内での観察情報がありましたが、そろそろ南に渡っていなくなる頃、こちらももう少し様子をみます。
チゴハヤブサ
今週は確かな観察情報はありませんでしたが、そろそろ見られなくなる頃です。
冬の鳥情報
シメ
9月25日に3羽が園内で観察されましたが、時々見られるようになってきました。
キクイタダキ
今週は園内での確かな観察情報はありませんでした。
カケス(亜種ミヤマカケス)
このところ噴水広場周辺で見られることが多く、他園内でも見られる機会が多くなってきました。
コガラ
今週も観察情報はありませんでしたが、そろそろ出るようになるかもしれません。
留鳥情報
クマゲラ
今週も園内での観察情報がありましたが、来たり来ていなかったりです。
オオアカゲラ
今週も園内での観察情報がありました。
アカゲラ
園内各所で見られる機会は多いです。
コゲラ
園内各所で観察機会は多く、「ギー キーッキッキ」という声はきわめてよく聞かれています。
ヤマゲラ
今週も「巨木の谷」や「学びの森」周辺での♀の観察情報がありましたが、8時台より前の早い時間の情報が多いです。
フクロウ
今週も園内での観察情報はありませんでした。
オオタカ
今週は園内での観察情報はありませんでした。
ハイタカ
今週は園内での観察情報はありませんでした。
ノスリ
今週は園内での観察情報はありませんでした。
トビ
今週は園内での観察情報はありませんでした。
ハヤブサ
今週も園内での観察情報はありませんでした。
ゴジュウカラ(亜種シロハラゴジュウカラ)
園内各所で観察機会は多く、「テュッ テュッテュッ」という地鳴きを聞くことも多いです。
シジュウカラ
園内各所で観察機会は多いです。
ハシブトガラ
園内各所で観察機会は多いです。
ヤマガラ
「ピクニックテラス」近くのイチイの木の実を食べに頻繁に来るようになっています。
また、森の家の周りをはじめ園内一円でよく見られています。
ヒガラ
「噴水広場」付近の「トドマツ林」や「学びの森」「カラマツ林」などでよく見られており、ときどき囀りもしています。
カワラヒワ
今週も園内での観察情報はありませんでしたが、この先どうなるのか要注目です。
ハクセキレイ
「噴水広場」周辺で時々見られています。
スズメ
道路沿いや第2駐車場付近で見られることがあります。
ヒヨドリ
今週も園内各所でよく見られています。
ハシボソガラス
展望台から「噴水広場」そして「学びの森」付近に常に数羽います。
ハシブトガラス
園内でよく見られていますが、レストハウス周辺や展望台では人が持っている食べ物を奪おうとする個体がいるので、くれぐれもご注意ください。
今週の野鳥以外の生き物情報
エゾノコンギク
園内でちらほらと咲いていますが、今年は花が少ないように感じています。
紅葉情報
ヌルデ
紅葉が始まりました。
ヌルデはウルシ科で、かぶれることはほとんどないとのことですが、それでも人によってはかぶれるかもしれないのでご注意ください。
エゾヤマザクラ
こちらも紅葉が始まりましたが、エゾヤマザクラは他の広葉樹より早く紅葉します。
昆虫
ベニシジミ
ベニシジミが2頭でエゾノコンギクに寄って来ていました。
旭山記念公園各所名称マップ
野鳥等が観察された詳細な地点をご案内するにあたり、園内各所に名称をつけました。
主に野鳥情報の記事でそれら名称を使用しており、「」(かぎかっこ)でくくったものがその名前で、こちらの地図で場所を確認することができます。
文字が小さいので拡大してご覧ください。
次回は2023年10月6日金曜日に上げる予定です。
旭山でのバードウォッチング、皆様が多くの野鳥を見られることを願っております。