旭山記念公園野鳥情報、2023(令和5)年1月20日金曜日
ここ1週間の旭山記念公園と札幌市旭山都市環境林の野鳥の動きをまとめました。
この野鳥情報は、旭山で野鳥観察をしておられる方からご提供を受けたものも含まれています。
◎1月29日(日曜日)の旭山野鳥観察会は、定員に達したため募集を終了させていただきました。
◎今週のシマエナガ
エナガ(亜種シマエナガ)
1月中旬から下旬は例年であれば10羽以上の群れで行動し、群れと出会った場合は比較的ゆっくりと数分間追いながら観察・撮影できます。
しかし今冬は1月に入ってから10羽以上の大きな群れに出会ったとの観察情報がほとんどなく、2羽から5羽までのおそらくペアを中心とした小さな群れでの情報ばかりになっています。
その代わり、小さな群れが分散しているので出会う確率は高くなっており、今日も森の家の周りやカラマツ林から栗の木デッキにかけての辺りで朝から午後3時頃までの間に最低3回は出ています。
14時過ぎには4羽が東から飛んで来て、カラマツ林付近に20分以上滞留していました。
今後10羽以上の大きな群れがまったく見られないかといえばそうとは限らないでしょうけれど、可能性は低そうです。
また、小さな群れの場合は移動が早く、なかなかうまく姿を捉えられないことが多いです。
例年、こうなるのは2月中旬に入ってからなのですが、どうしてその動きが早まっているかは分かりません。
なお、大きな群れで見られなくなってから逆に出会う確率が高くなるのは例年通りではあります。
写真は、ほぼ1年前の2022年1月19日に森の家の周りで撮影したもので、この時は10羽前後がいました。
◎今週のトピックス
クマゲラ
園内での観察情報が増えてきており、今日も藻岩山登山道入口下で比較的近くで見たとの情報があり、また14時過ぎにはその辺りから鳴き声が聞こえてきました。
また今週は複数個体をほぼ同時に確認したとの情報もあり、昨冬よりはクマゲラが近くなっているのを感じます。
マヒワ
この1週間観察情報がまったくありませんでした。
マヒワがこれだけ少ないのは異例、今年はどうなっているのでしょうか。
そしてこの先どうなるのか、注目してゆきます。
ゴジュウカラ(亜種シロハラゴジュウカラ)
1月18日水曜日、今冬初の囀り=初鳴きを聞きました。
例年であれば12月中旬から下旬に初鳴きが聞かれますが、今年はほぼひと月遅かったことになります。
◎季節の野鳥情報(夏鳥、冬鳥、旅鳥など)
ミヤマホオジロ
今週も園内での確かな観察情報はありませんでしたが、もう新たに北から渡って来ることはほぼなさそうで、この先確かな観察情報がなければ来週からここでは取り上げず、春にまた来た時に情報を上げます。
カシラダカ
今週も園内での確かな観察情報はありませんでしたが、こちらもミヤマホオジロ同様とさせていただきます。
マミチャジナイ
今週は園内での確かな観察情報はありませんでしたが、もう少し様子を見ます。
イカル
今週は園内での確かな観察情報はありませんでしたが、この冬は見られてもたまにで数も少ないので、いなくなったとは言い切れないです。
モズ
今週は園内での確かな観察情報はありませんでしたが、もう少し様子をみます。
カケス(亜種ミヤマカケス)
今週学びの森からつり橋にかけての辺りとミュンヘンの森周辺で見られることが多かったです。
時々「ケッケッケッ」というタカのような声が聞こえてすわっとなりますが、すぐに「ジェーイ」と鳴き声が続いて、カケスであったことが分かります。
カケスが毎日見られる楽しい冬ではあります。
イスカ
今週は1月15日にミュンヘンの森付近で複数個体の声が聞かれましたが、情報はそれだけでした。
マヒワ
(上述)
ベニヒワ
今週も園内での確かな観察情報はありませんでしたが、全道的に今の時期はほとんど見られていないようです。
シメ
今週も学びの森周辺にいることが多く、園内他の場所でも声を聞くことがありますが、先週よりは見られる頻度が若干低くなっています。
アトリ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
ウソ
今週は園内での観察情報もありましたが、観察頻度は相変わらず高くはないです。
キクイタダキ
1月14日土曜日の野鳥観察会の際にはピクニックテラス周辺で近くで観察することができましたが、その辺りに出ることが多く、また風の丘近くの針葉樹でもじっくりと見られたとの観察情報がありました。
ツグミ
学びの森近くのアズキナシの実を食べに来ていましたが、今週に入ってからそこにはあまり来なくなりました。
アズキナシの実も少なくなり、黒ずんできたことが考えられる理由ですが詳しくは分かりません。
ただ、ツグミ自体はまだ数は多く、10分歩いていると必ず1度は「キュキュー」という声が上空や木の高い位置から聞こえてきます。
ツグミは厳冬期になると南に移動して数が少なくなり、今年もそろそろその時期になってきました。
ハチジョウツグミ
今冬は今のところまだ観察されていません。
ヒレンジャク
本日8時頃遊具広場で数羽を確認しましたが、ツグミ同様アズキナシの実には来なくなり、園内の目につくところに長くとまっている姿もほとんど見なくなりました。
こちらも例年であれば南に移動していなくなる頃です。
キレンジャク
キレンジャクだけの群れはもう見られなくなって久しく、またヒレンジャクも群れに数羽混じっている可能性はあるかもしれないですが、今週は園内での確かな観察情報はありませんでした。
ミソサザイ
つり橋周辺で時々見られ、森の家の周りに来ることもあります。
コガラ
今週も園内での確かな観察情報はありませんでした。
オジロワシ
1月14日の野鳥観察会の際に公園よりも東側の住宅街の上を西から南東に飛ぶ姿が観察されました。
上空の低くない位置とはいえ近くには意外と頻繁に来ている可能性がありますが、問題はそれに気づくかどうかでしょう。
◎留鳥情報
クマゲラ
(上述)
オオアカゲラ
今週も園内や旭山都市環境林で観察されています。
アカゲラ
園内でよく見られていますが、タイミングと場所により出会えないこともあり、一方で常に周りにいるようなこともあります。
コゲラ
今週もよく見られています。
ヤマゲラ
今週も学びの森周辺を中心に時々見られており、近くで見られることもあります。
フクロウ
今週は園内での観察情報はありませんでした。
オオタカ
本日観察情報がありましたが、情報をいただいた方によれば、シマエナガを観察していたところ突然甲高い声を出したので見上げるとオオタカが飛んでいたとのことでした。
ハイタカ
今週は園内での観察情報はありませんでした。
クマタカ
今週は園内での観察情報はありませんでした。
ノスリ
今週は園内での観察情報はありませんでした。
トビ
今週は園内での観察情報はありませんでした。
ハヤブサ
今週も園内での観察情報はありませんでした。
ゴジュウカラ(亜種シロハラゴジュウカラ)
観察機会は多く、近くに寄れることもあります。
シジュウカラ
観察機会は多いです。
ハシブトガラ
観察機会は多いですが、例年ほど近くに寄って来てくれないと感じています(なぜかは分かりません)。
ヤマガラ
観察機会は多く、森の家の周りと学びの森付近でよく見られます。
ヒガラ
ピクニックテラス周辺にはいつもいるのではないかというくらい出会えることが極めて多く、森の家の周りにも来ることが多いです。
カワラヒワ
今週もほぼ毎日学びの森から展望台周辺で観察され、数はたいてい1羽であるのも先週と同じです。
ハクセキレイ
今週は園内での確かな観察情報はありませんでした。
スズメ
遊具広場やちびっこ広場など道路沿いで見られています。
ヒヨドリ
観察機会は多く、いつもどこかから声が聞こえてくるように感じられ、多いと5,6羽が近くにいることがあります。
ハシボソガラス
第1駐車場から展望台、噴水広場にかけての辺りでよく見られています。
ハシブトガラス
園内でよく見られています。
今日のおまけ写真
学びの森近くの散策路沿いの法面にブナの稚樹を発見、葉がついたままでした。
ブナは黒松内町が北限として知られていますが、植樹されたものは札幌近郊でもちらほらと見られ、旭山記念公園でもかつて学びの森に12本植えられたものが育っています。
この稚樹はそのすぐ近くにあり、種子が落ちて発芽したものと思われ、今後様子を見てゆこうと思います。
次回は、2023年1月27日金曜日に上げる予定です。
旭山でのバードウォッチング、皆様が多くの野鳥を見られることを願っております。