旭山記念公園野鳥情報、2022(令和4)年6月24日金曜日
ここ1週間の旭山記念公園と札幌市旭山都市環境林の野鳥の動きをまとめました。
この野鳥情報は、旭山で野鳥観察をしておられる方からご提供を受けたものも含まれています。
◎今週のトピックス
鳥のようちえん
鳥たちも幼鳥が見られるようになってきました。
今週、確かな幼鳥の観察情報があった鳥は、ヤマガラ、シジュウカラ、ヤブサメ、また巣立ち時には成鳥と外見が似ていて分かりにくいものの幼鳥ではないかという個体が見られた鳥は、ハシブトガラ、ヒガラ、コゲラでした。
幼鳥が巣立つと、シジュウカラ科各種、ゴジュウカラ、コゲラ、メジロ、センダイムシクイ、時にアカゲラやヒヨドリなどが種に関係なく親子で集まってまるで「鳥のようちえん」のようになり、多い時には50羽以上が同じ辺りで見られることがあります。
「鳥のようちえん」、旭山では双子沢川沿い、つり橋から巨木の谷そして栗の木デッキにかけてでよく見られますが、同じ場所に長くとどまっていることが多く、木々の葉が茂って鳥の姿を見つけにくい夏の楽しみのひとつとなっています。
写真はヤマガラ幼鳥(そばに親もいた)と、ヒガラ幼鳥(右の個体)に餌を与える成鳥(左)です。
◎今週のシマエナガ
エナガ(亜種シマエナガ)
6月中旬になって幼鳥も含めたシマエナガの観察頻度が落ち、見られない日もありましたが、6月22日水曜日に巨木の谷で久しぶりに10羽以上の群れが見られ、幼鳥もいました。
6月19日日曜日には北海道フラワーソン2022調査の際に旭山都市環境林で10羽以上の群れも確認されましたが、まだ遠くには行っておらず、時々見られています。
ただ、例年7月から8月はシマエナガの観察情報が極めて少なく、一昨年は2カ月間まったく情報がなかったくらいで、そろそろ観察頻度が極端に落ちることが予想されます。
写真はいずれも6月22日に撮影したものです。
◎夏鳥情報
オオルリ
このところ双子沢川沿いから西側にかけての辺りで囀りを聞くことが日に何度かあって、時々姿を見ることもできます。
藻岩山登山道入口方面では囀りを聞く機会は少なくなりました。
キビタキ
今週も囀り地鳴きともに声を聞く機会は多く、姿が見られることもあります。
オオルリ同様つり橋から栗の木デッキにかえての辺りで声を聞くことがよくありますが、その他数か所、声がよく聞かれる場所があります。
コサメビタキ
今週も観察情報はほとんどなかったです。
コルリ
今週も旭山都市環境林では時々囀りが聞かれてはいましたが、園内での観察情報はなかったです。
クロツグミ
今週は囀りを聞く機会が先週より増え、ときどきすぐ近くから鳴き声が聞こえてくることもありますが、姿を探すのは難しく、また少しずつ移動しながら囀りをしているようにも感じられます。
クロツグミの囀りを聞く機会が増えたのは、幼鳥の巣立ちと関係があるのかもしれません(幼鳥は今日現在まだ見ていません)。
アカハラ
今週は園内での確かな観察情報はありませんでした。
トラツグミ
今週も鳴き声を聞くことはなかったです。
ウグイス
今週も園内で囀りを聞くことはあるというくらいです。
ヤブサメ
先週、例年であればそろそろ幼鳥が巣立って姿を見る機会が多くなってきます、と書きましたが、今週、今年初めて幼鳥の観察情報がありました。
囀りを聞く機会も多くなり、また「ジュッ」という地鳴きも笹薮から聞こえてくることがよくあります。
写真は笹薮の縁まで来た個体ですが、近くに鳴き声が聞こえたら待ってみるとこのように見られることもあります。
センダイムシクイ
今週も囀りがよく聞かれ、木の低い位置で鳴いている場合は姿を見ることもできます。
先述のようにセンダイムシクイも「鳥のようちえん」に入ることもありますが、幼鳥と思われる個体はまだ確認していません。
オオムシクイ
6月16日以降囀りを聞いておらず、どうやら移動していなくなったようです。
この先1週間で確認できなければ、来週からここでは取り上げません(また来年)。
ホオジロ
囀りを聞くことはほとんどなくなりましたが、例年であればもう幼鳥が巣立ってもよい頃で、そうなるともう少し見られる機会は増えると思われます。
アオジ
園内ではやはりほとんど見られていないですが、これだけアオジが少ないのは森の家ができた2006年以降では初めてのように思われます。
旭山都市環境林では低くない頻度で囀りが聞かれています。
イカル
今週は観察情報は少なくなりましたが、桜の実を食べに来るならまだこの先園内で見られる機会はありそうです。
メジロ
6月上旬にほとんど鳴かなくなっていた頃が過ぎてまた観察情報が増えてきており、普通に見られる状態といえるようになりました。
そろそろ幼鳥が巣立つ頃だと思われます。
ニュウナイスズメ
今週も確かな観察情報はありませんでした。
コムクドリ
今週もちびっこ広場付近で観察情報があり、やはりときどき園内に来ているようです。
キセキレイ
今週は観察情報は少なかったですが、この先7月に入り幼鳥が巣立つと見られる機会が多くなります。
モズ
ちびっこ広場で「キチキチキチ」と早口でまくしたてるように鳴く個体はまだ見られており、近くに巣があるものと思われますが、モズは例年、幼鳥が巣立って少し経った7月中旬には旭山では見られなくなるので、今年もそろそろ、と思われます。
ハリオアマツバメ
今年は観察情報がないと何度か書きましたが、今週は噴水広場付近での観察情報がありました。
やはりときどき来ているようです。
アオバト
園内で声を聞く機会は比較的多く、姿を見られることもありますが、警戒心がとにかく強い鳥で近寄ろうとするとすぐに飛んで逃げます。
しかしたまにすぐには逃げないことがあり、しかも低い位置にも来ることがあって、場所や方法を考えれば撮影のチャンスはあると思います
キジバト
今週も園内で鳴き声を聞いたり姿を見たりといった機会は少なくないです。
ツツドリ
藻岩山方面から鳴き声が聞こえてきますが、園内で近くで見たという情報はありませんでした。
赤色型も今年は確認されていません。
ヤマシギ
今週も観察情報はありませんでした。
チゴハヤブサ
今週も園内での観察情報がありましたが、見られているのはすべて噴水広場からちびっこ広場にかけての辺りです。
◎留鳥その他情報
クマゲラ
今週は久しぶりに園内で近くで見られたとの観察情報がありました。
オオアカゲラ
今週も園内で雄が観察されましたが、やはり近くで営巣している可能性が高そうです。
アカゲラ
園内で見られていますが、幼鳥の観察情報はまだなく、まだ巣立ってはいないと思われます。
コゲラ
幼鳥が巣立っており、観察機会が多くなってきていて、先述のように「鳥のようちえん」に入っていることもあります。
写真の個体は幼鳥と思われるもので、親に餌をねだる様子も見られました。
ヤマゲラ
6月21日火曜日、森の家の近くで雌1羽が観察されました。
写真のその個体は鳴き声を発することなく、近くにいるのをたまたま見つけたものですが、このようにたまたま見られることもあります。
この時の雌は羽づくろいもするなどすぐには逃げなかったです。
フクロウ
今週も声も姿も観察情報はありませんでした。
オオタカ
今週は観察情報はありませんでした。
ハイタカ
今週は観察情報はありませんでした。
ノスリ
今週は観察情報はありませんでした。
トビ
6月21日昼前に2羽で展望台上空を飛んでいました
ハヤブサ
今週は観察情報はありませんでした。
ゴジュウカラ(亜種シロハラゴジュウカラ)
見られる頻度が高くなってきましたが、巨木の谷からつり橋周辺での観察情報が多いです。
シジュウカラ
観察機会は多く、声もよく聞かれていますが、囀りはほとんど聞かれなくなりました。
ハシブトガラ
観察機会は少なくないです。
ヒガラ
ヒガラだけはまだ囀りを聞く機会が少なからずあります。
コガラ
今週は園内での確かな観察情報はありませんでした。
カワラヒワ
噴水広場周辺で比較的よく見られています。
ハクセキレイ
今週は園内での観察情報はありませんでした。
ヒヨドリ
観察機会は多いです。
スズメ
道路沿いや第2駐車場付近で時々見られます。
ハシボソガラス
噴水広場から学びの森にかけての辺りと、展望台から第1駐車場にかけての辺りでよく見られています。
ハシブトガラス
園内でよく見られています。
◎7月の野鳥観察会と自然観察会
野鳥観察会は、7月9日(土曜日)、24日(日曜日)、8時開始
自然観察会は、7月17日(日曜日)9時開始
すべて、6月25日(土曜日)10時から電話及び窓口にて参加受付開始となります。
よろしくお願いします。
次回は2022年7月1日金曜日に上げる予定です。
旭山でのバードウォッチング、皆様が多く見られることを願っております。