旭山記念公園野鳥情報、2022(令和4)年6月17日 金曜日
ここ1週間の旭山記念公園と札幌市旭山都市環境林の野鳥の動きをまとめました。
この野鳥情報は、旭山で野鳥観察をしておられる方からご提供を受けたものも含まれています。
◎今週のシマエナガ
エナガ(亜種シマエナガ)
6月12日日曜日に園内で幼鳥複数と成鳥の群れの観察情報があり、それまではほぼ毎日観察されていました。
しかしそれ以降はシマエナガ自体の観察情報がほとんどなく、幼鳥と成鳥の群れが分散したか移動した可能性が考えられます。
本日午後、数羽が森の家の近くにいましたが、シマエナガと会うことも少なくなってきています。
シマエナガは例年夏の暑い時期になると旭山記念公園ではほとんど見られなくなり、昨年は8月中旬から見る機会が増えましたが、一昨年は7月中旬から9月中旬までほぼまったく観察情報がありませんでした。
今年はどうなるでしょうか。
◎今週のトピックス
アオバト
園内で声を頻繁に聞くようになり、桜の実に寄って来てときには低い位置でも見られるようになってきました。
ただ、森の家の近くにある桜の実はまだ赤くて熟していない状態で、これが黒く熟すとアオバトの飛来も本格化すると思われます。
コムクドリ
今週はちびっこ広場から噴水広場にかけての辺りでのコムクドリの観察情報が幾つか寄せられました。
やはり公園外の近くのどこかで営巣している可能性があり、そうであればこの先もたびたび見られると思われます。
ただし園内西側エリアで見られる可能性は低そうです。
モズ
この1週間、ピクニックテラス周辺を歩いているとまるで怒ったように「キチキチキチ」と大声で鳴き続けるモズに遭遇することがよくありました。
主に雄がそのように鳴いていますが、雌がそうすることもあります。
近くに巣がある可能性が高そうですが、幼鳥の姿はまだ未確認です。
もしモズに怒られたら、なるべく速やかにその場を立ち去っていただければと思います。
ヤマガラ
今週、園内での幼鳥観察情報がありました。
ヤマガラの幼鳥は成鳥と色合いが違うのですぐに分かります。
この写真の幼鳥は親に餌をねだっていました。
◎夏鳥情報
オオルリ
囀りを聞く機会は少なくなってきていますが、まだときどき近くで見られることがあります。
鳴き声を出さずにいる場合は飛んで逃げたことで気づきますが、黙っていると事前に察知することはなかなか難しいです。
場所では双子沢川の谷沿いと登山道入り口下での観察情報が多いです。
また今週は雌の個体の観察情報も幾つかありました。
キビタキ
今週も囀り地鳴きともに声を聞く機会は多く、風の丘西側の沢で声をよく聞きます。
写真の雄は餌(芋虫?)をくわえていますが、雛が孵化したのかもしれません。
コルリ
今週もほとんど囀りを聞く機会はなかったですが、旭山都市環境林では時々囀りが聞かれています。
公園内で囀りを聞かなくなる時期が昨年より早いのですが、何があったのか気になるところです。
クロツグミ
今週もほとんど囀りは聞かれず、ときどき「キュロキュロ」という地鳴きを聞くことがあるくらいです。
ただ、時々不意にそれも近い位置で出会うことがままあります。
アカハラ
今週は園内での確かな観察情報はありませんでした。
トラツグミ
今週も鳴き声を聞くことはなかったです。
ウグイス
園内で囀りを聞くことはあるというくらいに観察頻度が減ってきました。
ヤブサメ
例年であればそろそろ幼鳥が巣立って姿を見る機会が多くなってきますが、今年はどうでしょうか。
囀りを聞く機会は多いのでそろそろ期待です。
センダイムシクイ
今週も囀りを聞く機会がもっとも多い鳥で、すぐ近くで囀りしていることもあります。
ただ、鳴き声を聞く機会は半月前よりは少なくなっています。
オオムシクイ
一昨日6月15日にははまだ園内で囀りが聞かれていましたが、本日は確認していません。
もう移動したのか、昨日今日は天気が悪くて気温が低いせいなのか、もう少し様子を見ますが、いずれにせよ例年通りであればそろそろ移動していなくなる頃です。
ホオジロ
展望台周辺と学びの森周辺で見る機会がありますが、囀りを聞くことはあまりなくなってきました。
アオジ
園内ではあまり見られていませんが、旭山都市環境林では囀りが聞かれることがあります。
イカル
今年も栗の木デッキ付近の桜に日に何度か飛んで来ていますが、高い位置にいることが多く、目視観察は双眼鏡を使ってもやや難しいです。
メジロ
キビタキ同様この写真の個体も餌をくわえていますが、巣で雛が孵化したことが推測されます。
観察頻度はまだそれほど高くないですが、雛が巣立つとまたよく見られ囀りを聞くことも多くなると思われます。
ニュウナイスズメ
今週も確かな観察情報はありませんでした。
キセキレイ
今週も第2駐車場付近から道路沿いで時々見られていますが、この先7月に入り幼鳥が巣立つと見られる機会が多くなります。
キジバト
今週も園内で鳴き声を聞いたり姿を見たりといった機会は少なくないです。
ツツドリ
藻岩山方面から鳴き声が聞こえてきますが、園内で近くで見たという情報はありませんでした。
赤色型も今年は確認されていません。
ヤマシギ
今週も観察情報はありませんでした。
チゴハヤブサ
今週も園内での観察情報があり、6月15日水曜日にはちびっこ広場上空を2羽で飛んでいました。
◎留鳥その他情報
クマゲラ
今週は園内での観察情報はありませんでした。
オオアカゲラ
今週は園内でも観察されましたが、園内もしくは旭山都市環境林の近い場所で営巣している可能性が高そうです。
アカゲラ
園内で見られています。
先週、そろそろ雛がかえる頃で、近くに巣があれば「ヒーヒーヒー」というような声が聞こえてくるかもしれません、と書きましたが、森の家の近くには巣はないようでその声が聞こえてききていません。
コゲラ
今週は遊具広場周辺での観察機会が多かったですが、それ以外ではほとんど情報はありませんでした。
ヤマゲラ
今週は観察情報はありましたが、もう大きな声で鳴くことはほぼなくなっており、たまたま見られるだけです。
フクロウ
今週も声も姿も観察情報はありませんでした。
オオタカ
今週は観察情報はありませんでした。
ハイタカ
今週は観察情報はありませんでした。
ノスリ
今週は観察情報はありませんでした。
トビ
今週は観察情報はありませんでした。
ハヤブサ
今週は観察情報はありませんでした。
ゴジュウカラ(亜種シロハラゴジュウカラ)
まだ観察頻度は低いままでほぼゼロの日もありますが、動きが目立つようになるまでもう少しかかりそうです。
シジュウカラ
観察機会は多く、声もよく聞かれていますが、囀りはほとんど聞かれなくなりました。
ハシブトガラ
観察機会は少なくないです。
ヒガラ
囀りを聞く機会が少なくなってきましたと先週書きましたが、他のカラ類が囀りしなくなってきている中では聞く機会は多いともいえます。
今日も西側エリアで数回囀りを聞きました。
コガラ
今週は園内での確かな観察情報はありませんでした。
カワラヒワ
囀りはほとんど聞かれなくなり、姿を見る機会もいくらか減ってきましたが、珍しいというほど少なくもないです。
ハクセキレイ
今週は園内での観察情報はありませんでした。
ヒヨドリ
熟していない桜の赤い実を食べるのが見られるようになってきており、アオバトは黒く熟すと食べに来ますが、ヒヨドリは熟していなくても食べるようです。
スズメ
道路沿いや第2駐車場付近で時々見られます。
ハシボソガラス
噴水広場から学びの森にかけての辺りと、展望台から第1駐車場にかけての辺りでよく見られています。
ハシブトガラス
園内でよく見られています。
◎北海道フラワーソン2022
明日から2日間、「北海道フラワーソン2022」が行われます。
「フラワーソン」は5年に一度行われ、その日に咲いている花を全道いっせいに調べるものです。
旭山記念公園と旭山都市環境林でも、旭山記念公園市民活動協議会が参加し調査を行います。
参加申し込みは既に締め切られていますが、ご興味がある方は「フラワーソン2022」で検索していただけるとホームページを見ることができます、ご参考までに。
本日旭山で咲いていたヤマウルシの花の写真を最後に。
次回は2022年6月24日金曜日に上げる予定です。
旭山でのバードウォッチング、皆様が多く見られることを願っております。