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旭山記念公園野鳥情報2025年10月20日(月曜日)

 

旭山記念公園野鳥情報、2025(令和7)年10月20日月曜日

ここ1週間の旭山記念公園と札幌市旭山都市環境林の野鳥の動きをまとめました。

この野鳥情報は、旭山で野鳥観察をしておられる方から直接ご提供を受けたものも含まれています。

 

●旭山記念公園および旭山都市環境林で野鳥などの観察や撮影をされるみなさまへお願い。
観察や撮影の際には、道を塞ぐなどにより、野鳥撮影をしない人の通行の妨げにならないようご留意ください。
また、人が通ることにより野鳥が逃げてしまった場合は、仕方ないものと受け止めてください。

 

■10月26日(日曜日)は定員になりましたため受付終了となっております。

あしからずご了承ください。

 

 

◎亜種表記について
当方ではこれまで、外見で容易に識別できるエナガ、カケス、ゴジュウカラの3種についてのみ、
エナガ(亜種シマエナガ)
カケス(亜種ミヤマカケス)
ゴジュウカラ(亜種シロハラゴジュウカラ)
と記してきましたが、基亜種とは別の亜種名がついている種については、外見での識別が困難なものでも同様に表記してゆきます。
なお、ウソ、カワラヒワについては別亜種が出現した際には本文中に明記します。

 

 

今週のトピックス
クロジ
9月2日にこの秋初めて園内で確認されてからしばしば見られていましたが、特にこの1週間は観察情報が多かったです。
クロジは旭山記念公園では春と秋にそれぞれ数日間見られるだけで、今年の秋のようにこれだけ長い期間見られたことは今までなかったことです。
「チッ」という鋭い声が「森の家南斜面」「風の丘」付近や「四季の散歩道」辺りでときどき聞かれ、なかなか姿は見られないですが鳴き声が聞こえている間粘っていると見られることもあります。
本日10月20日現在まだ園内で確認されていますが、この先いつまで見られるのか要注目です。
なおクロジは、昨日10月19日に訪れた後志地方北部でも複数の場所で観察されており、今年は全道的に広く多く見られているようです。
次の写真、上が雄、下が雌で、同じ場所に雄もう1羽と一緒に3羽でいました。

クロジ雄2025年10月20日

クロジ雌2025年10月20日

 

 

マミチャジナイ
2025年10月13日、マミチャジナイがこの秋初めて旭山記念公園で確認されました。
昨年は12月22日に初めて観察されましたが、昨年はイレギュラーな年で、これまで通常は10月中旬からひと月ほどの間に見られており、今年は通常通りといったところです。
森の家の周りや「遊具広場」などでときどき見られていますが、今年は木の実がほとんどないため、この先どうなるのか、早くに南に移動するのか、動きが読めません。

 

ベニマシコ
10月14日、ベニマシコがこの秋初めて旭山記念公園で観察されました。
ベニマシコは4月と10月から11月にそれぞれ10日前後旭山記念公園で見られ、秋はその後南に渡って行きます。
今日はまだ園内で「ピッ、ポッ」という声が聞かれましたが、いつまでいるか要注目です。

 

ウソ
10月20日、ウソがこの秋初めて旭山記念公園で観察されました。
ウソは秋に山から降りて来るか北から渡って来て春まで見られるようになりますが、秋の初認は10月中ですが年により日にちはばらつきがあります。
今日は「森の家南斜面」で「フィッ」と数回鳴いていましたが、姿は目視確認できなかったので、どの亜種かは不明です。
また、年によって頻繁に見られたり週に数回だったりですが、今冬はどうなるのかこの先要注目です。

 

ヒヨドリ
10月14日火曜日午前、ヒヨドリが合計で200羽前後、旭山記念公園上空で見られました。
30羽前後の群れが4回と50羽前後の群れが1回、他にぱらぱらと数羽ずつ見られたもので、多くは南に渡って行くものと思われ、南西方向に飛んで行きました。
これだけの数が1日に見られたことはそれまでほとんどなかったです。
渡りをしないであろう個体も園内で数羽、いつも通り毎日見られています(写真は渡りのものではありません)。

ヒヨドリ2025年10月20日

 

 

 

今週のシマエナガ
エナガ(亜種シマエナガ)
今週は毎日観察情報があり、ほとんどの日で1日に複数回の観察情報がありました。
本日10月20日は7時40分頃「中央トイレ」付近、9時30分頃「森の家の森」付近で大きなカラ類混群の中に2~5羽、12時過ぎに「ミュンヘンの森」から森の家の辺りでシジュウカラの群れと一緒に飛ぶ数羽が見られました。
本日10月20日は13時30分頃森の家「西の沢」で、10月18日には「ミュンヘンの森」から「森の家南斜面」でそれぞれ数羽が見られました。
近くで見られる機会はまだ少ないですが、それでも以前よりは多くなってきています。
今後もこのような感じで見られるのではないかと思われます。

シマエナガ2025年10月20日

 

 

夏鳥情報
イカル
この1週間は日によって見られたり見られなかったり、見られたとしても2、3羽といったところで、10月20日と10月18日がそうでしたが、まだいることはいます。
イカルは11月に南に渡っていなくなりますが、昨冬は数羽が越冬しており、今年はどうなるでしょうか。

 

ベニマシコ
(前述)

 

クロツグミ
10月11日以降確かな観察情報がなく、南に渡った可能性がありますが、もう少し様子をみます。
なお、クロツグミはなぜかここ数年真冬に単発で見られることがあります。

 

アカハラ
今週も確かな観察情報はなかったですが、クロツグミ同様もう少し様子をみてゆきます。

 

トラツグミ
今週も確かな観察情報はなかったですが、この先確かな観察情報がなければ、来週からここでは取り上げません(また来年)。

 

ウグイス
「ジッ ジッ」という地鳴きがしばしば聞かれており、笹の動きをよく見て待っていると姿が見られることもあります。
昨日の野鳥観察会では「遊具広場の森」で姿を見ることもできました。ウグイスは例年10月いっぱいくらいまで見られますが、今年はどうでしょうか。

 

ホオジロ
本日10月20日、ホオジロが園内で観察されました。
「展望台」周辺にいたものですが、今まで10月20日以降に旭山で見られたことはなく、今年は例年より遅くまで見られています。
この先いつ頃まで見られるか、様子をみてゆきます。

ホオジロ2025年10月20日

 

アオジ
10月11日以降園内での観察情報はなく、南に渡って行った可能性がありますが、地鳴きがクロジと似ているため確認できないだけでまだいる可能性もあります。
その地鳴き、擬声語で表すとどちらも「チッ」ですが、クロジの方が音が細くて鋭く聞こえます。
なお、クロジのところでも書いた、昨日の後志地方北部でも、クロジはいましたがアオジは確認できませんでした。
アオジは10月下旬に南に渡って行きますが、引き続き様子をみてゆきます。

 

クロジ
(前述)

 

メジロ
この1週間は園内での確かな観察情報はなかったですが、市内ではまだ見られており、まだ様子をみています。
メジロは例年10月下旬に南に渡っていなくなりますが、今年はどうでしょうか。

 

キセキレイ
この1週間は園内や近隣住宅街での確かな観察情報はなく、南に渡って行った可能性がありますが、もう少し様子をみます。
キセキレイは旭山記念公園では例年10月中旬頃まで見られます。

 

ビンズイ
今週は確かな観察情報はなかったですが、こちらも昨日後志地方北部で観察されており、旭山記念公園でもまだ見られる可能性はあります。

 

モズ
今週も確かな観察情報はなかったですが、まだこの先も見られる可能性があります。

 

ヤマシギ
今週も園内での確かな観察情報はありませんでしたが、この先確かな観察情報がなければ、来週からここでは取り上げません(また来年)。

 

キジバト
10月18日に園内で観察されましたが、それまで1週間ほど観察機会がなく、そろそろ南に渡る頃ではあります。
キジバトは例年11月上旬まで見られます。

 

アオバト
今週は園内での確かな観察情報はなかったですが、この先確かな観察情報がなければ、来週からここでは取り上げません(また来年)。

 

チゴハヤブサ
9月29日以降近隣での観察情報(鳴き声)はなかったですが、この先確かな観察情報がなければ、来週からここでは取り上げません(また来年)。

 

 

旅鳥情報
マミチャジナイ
(前述)

 

※参考:カシラダカ
こちらも昨日後志地方北部で観察され、旭山記念公園でもまだ見られる可能性はありますが、この秋は今のところ園内での確かな観察情報はないです。

 

 

 

秋から春に見られる野鳥
シメ
ほぼ毎日見られていますが、やはり警戒心が強く近くではなかなか見られないです。

 

マヒワ
毎日ではないですが鳴き声が聞こえてくることがあります。
ただ、近くで見られたという情報はいまのところないです。

 

ウソ
(前述)

 

キクイタダキ
今週は確かな観察情報がなく、まだときどきやって来るくらいのものです。

 

キバシリ
ほぼ毎日観察情報がありますが、やはり今のところ「西側エリア」=藻岩山に近い側以外での観察情報はほとんどなく、園内の広い範囲ではまだ見られていません。

 

ツグミ
10月18日に30羽以上の群れが上空を北から南に飛んで行くのが見えましたが、渡りの途中の可能性があります。
ここ数日は園内の木にとまる姿も見られるようになりましたが、昨冬のようにたくさんいるということは今のところなく、いても数羽です。
写真は「作業員詰所」付近のトドマツのてっぺんにとまっていたところのものです。

ツグミ2025年10月20日

 

カケス(亜種ミヤマカケス)
園内上空をひらひらふわふわと飛ぶ姿が頻繁に見られています。
カケスが見られる年はいつもそうですが、園内で見られる数は3~5羽に落ち着いてきました。

 

 

 

留鳥情報
クマゲラ
今週も園内で近くで見られたとの情報があり、声はほぼ毎日園内や旭山都市環境林そして藻岩山から聞こえてきます。
近くで見られるかどうかはやはりその日その時次第ですが、「プルプルプル」という飛翔時の鳴き声と、「キョーン」という木にとまったときの鳴き声を気にかけていれば、見られる機会もあることでしょう。

 

オオアカゲラ(亜種エゾオオアカゲラ)
今週も園内や旭山都市環境林で見られていますが、やはり雄の観察情報ばかりで雌は少ないです。

オオアカゲラ雄2025年10月20日

 

アカゲラ(亜種エゾアカゲラ)
観察機会は多いです。

アカゲラ雄2025年10月20日

 

 

コゲラ(亜種エゾコゲラ)
観察機会は多く、カラ類混群と一緒にいることもあります。

コゲラ2025年10月20日

 

ヤマゲラ
今週も近くで見たとの情報はなかったですが、主に「藻岩山登山口」方面から「ピョッピョッピョッピョッピョッピョッ」という鳴き声が聞こえる日が週に何日かあり、園内で近くで見られる可能性もあります。

 

オオタカ
今週は園内での確かな観察情報はなかったです。

 

ハイタカ
今週は園内での観察情報はありましたが、オオタカと混同されている可能性もあります。

 

ノスリ
今週は園内での確かな観察情報はなかったです。

 

トビ
今週は園内での確かな観察情報はなかったです。

 

ハヤブサ
今週は園内での確かな観察情報はなかったです。

 

フクロウ
今週は園内での確かな観察情報はなかったです。

 

オオセグロカモメ
今週は園内および近隣上空での確かな観察情報はなかったです。

 

カワラヒワ
園内でときどき観察されていますがたいてい1羽だけです。
カワラヒワは旭山記念公園では年によっては冬にいなくなりますが、今年はどうなのか要注目です。
なお、カワラヒワも昨日後志地方北部で観察され、海岸近くで10羽以上の群れも見られました。

 

ゴジュウカラ(亜種シロハラゴジュウカラ)
園内一円でよく見られており、「テュッテュッテュッ」という地鳴きもよく聞かれています。
地面に降りて採餌する姿を見ることもよくあります。

ゴジュウカラ2025年10月20日

 

シジュウカラ
園内一円でよく見られていますが、相変わらず、他のカラ類よりは警戒心が強くてなかなか近づけません。
10月17日金曜日には20羽前後の群れが見られ、シジュウカラだけの大きな群れが見られるのは珍しいですが、これも渡りをする集団だったのかもしれません。

シジュウカラ2025年10月20日

 

ハシブトガラ
園内一円でよく見られています。
写真は「ひっつき」のひとつであるキンミズヒキの果実(種子)を食べているところです。

ハシブトガラ2025年10月20日

 

ヤマガラ
園内一円でよく見られています。
「作業員詰所」前のトイレ横にあるイチイの木の実を食べに来ていますが、タイミングによっては見られないこともあります。

ヤマガラ2025年10月20日作業員詰所付近

 

ヒガラ
園内で10羽前後の群れがこの週は何度か見られましたが、ヒガラの群れは秋には比較的よく見られます。
囀りはたまに聞かれる程度、ほとんどしていないです。

 

ハクセキレイ
今週は園内での確かな観察情報はなかったです。

 

スズメ
道路沿いで見る機会があります。

 

ヒヨドリ
園内一円でよく見られています。

 

ハシボソガラス
「展望台芝生斜面」や「テラス状階段」そして「第1駐車場」でよく見られています。
「噴水広場」でオニグルミの実を上空から落として割って食べる姿はこの1週間も見られ、やはり2羽いて、1羽が割って落とし、もう1羽が割れた半分を食べています。
またこの時期には、紅葉とハシボソガラスの写真を撮れる機会もあります。

ハシボソガラス2025年10月20日

 

ハシブトガラス
園内で多く見られていますが、前の週に増えた数も今週はまたそれほどではなくなってきています。
写真は土を掘って虫か何かを食べているところのものです。

ハシブトガラス2025年10月20日

 

 

 

旭山記念公園各所名称マップ
野鳥等が観察された詳細な地点をご案内するにあたり、園内各所に名称をつけました。
主に野鳥情報の記事でそれら名称を使用しており、「」(かぎかっこ)でくくったものがその名前で、こちらの地図で場所を確認することができます。
文字が小さいので拡大してご覧ください。

旭山記念公園各所名称マップ

 

 

エゾリス
園内で観察機会は多く、耳毛もだいぶ伸びてきています。

エゾリス2025年10月20日

 

アキアカネ
毎年、寒くなって飛べなくなるまで見られるアキアカネ。
今日は日差しが強かったせいか、まだ飛んでいました。

アキアカネ2025年10月20日

 

ヒラタシデムシ
ヒラタシデムシもまだいました。
今週は平地でも雪が降るかもといわれていますが、昆虫はもうあまり見られなくなってきました。

ヒラタシデムシ2025年10月20日

 

 

 

次回は、2025年10月26日日曜日に上げる予定です。

 

旭山でのバードウォッチング、皆様が多くの野鳥を見られることを願っております。