旭山記念公園野鳥情報、2025(令和7)年10月6日月曜日
ここ1週間の旭山記念公園と札幌市旭山都市環境林の野鳥の動きをまとめました。
この野鳥情報は、旭山で野鳥観察をしておられる方から直接ご提供を受けたものも含まれています。
●旭山記念公園および旭山都市環境林で野鳥などの観察や撮影をされるみなさまへお願い。
観察や撮影の際には、道を塞ぐなどにより、野鳥撮影をしない人の通行の妨げにならないようご留意ください。
また、人が通ることにより野鳥が逃げてしまった場合は、仕方ないものと受け止めてください。
■10月の野鳥観察会、以下の日程はまだ参加受付中です。
①10月11日(土曜日)
8時から10時頃まで
参加費:200円
集合:旭山記念公園森の家
みなさまのご参加をお待ちしております。
なお、10月26日(日曜日)は定員になりましたため受付終了となっております。
◎亜種表記について
当方ではこれまで、外見で容易に識別できるエナガ、カケス、ゴジュウカラの3種についてのみ、
エナガ(亜種シマエナガ)
カケス(亜種ミヤマカケス)
ゴジュウカラ(亜種シロハラゴジュウカラ)
と記してきましたが、基亜種とは別の亜種名がついている種については、外見での識別が困難なものでも同様に表記してゆきます。
なお、ウソ、カワラヒワについては別亜種が出現した際には本文中に明記します。
今週のトピックス
ノビタキ
10月1日水曜日、ノビタキが園内で観察されました。
今年の秋は9月5日に初めて観察され、その後何度か観察情報がありましたが、10月に入ってからの観察情報は旭山記念公園では初めてです。
10月2日には石狩市はまなすの丘公園でも確認しており、渡りの時期が個体により幅がある鳥であることが推察されます。
まだこの先見られる可能性もあり、様子をみています。
今週のシマエナガ
エナガ(亜種シマエナガ)
今週も日により見られたり見られなかったりでした。
10月1日は、9時30分頃から「巨木の谷」で見られ、約1時間にわたって「西側エリア」のどこかで見られる状態になり、「栗の木デッキ」付近では数mの近さで見られた時もありましたが、この時はカラ類混群と一緒にいました。
9月30日は「森の家階段」付近で数羽の群れが見られましたが、こちらはシマエナガだけの群れでした。
本日10月6日は11時30分頃「友愛の小径」付近でカラ類混群と一緒にいましたが、高い位置を西に通り抜け、近くでは見られませんでした。
写真は9月30日に撮影したもので、今後しばらくはこのような感じで見られたり見られなかったりが続くと思われます。
夏鳥情報
イカル
ヌルデにはまだ来ていますが、1羽から数羽が日に何度か見られるくらいで、10羽以上の群れで見られることはほとんどなくなり、イカルの波は旭山では収まってきた感があります。
一方月寒公園で10月5日に行われた観察会では数羽が見られましたが、地元で観察しておられる方によれば、9月29日以降に見られるようになったとのことです。
また、10月2日には里塚墓地内でも数羽が見られており、イカルが餌を求めて平地に拡散していることが推察されます。
なお、月寒公園では主にカエデ類の種子を食べていました。
写真は9月29日に園内で撮影したヌルデ果実を食べる幼鳥ですが、この先のイカルの出方、市内どこで見られるかに要注目です。
クロツグミ
10月5日17時前に「巨木の谷」から「キュロキュロ」という地鳴きが聞こえ、まだいるようですが、観察機会は少なくなっています。
クロツグミは10月上~中旬に南に渡っていなくなり、年により旭山記念公園周辺に集結してから渡ることもあるのですが、今年はその年である可能性もあり、注目しています。
アカハラ
今週は確かな観察情報はなかったですが、クロツグミ同様注目しています。
トラツグミ
今週も確かな観察情報はなかったです。
オオルリ
先週ここで触れた9月26日を最後に園内での確かな観察情報はなく、それが旭山での最遅記録であったこともあり、南に渡っていなくなった可能性が高そうです。
もう少し様子をみます。
キビタキ
こちらも先週ここで触れた9月28日を最後に園内での確かな観察情報はなく、こちらも南に渡っていなくなった可能性があります。
もう少し様子をみます。
コサメビタキ
同様に9月27日を最後に園内での確かな観察情報はなく、南に渡っていなくなった可能性があります。
もう少し様子をみます。
ウグイス
「ジッ ジッ」と地鳴きがときどき聞かれており、本日も「噴水広場下斜面」で鳴き声が聞かれました。
ウグイスは月寒公園の観察会の際に何度か声が聞かれ、旭山記念公園よりも聞かれる頻度が高く、今の時期は平地に多く出向いている可能性も推察されます。
旭山記念公園では10月後半になるとまた観察機会が増える傾向になりますが、今年はどうでしょうか。
ヤブサメ
9月20日の観察情報を最後に確かな観察情報がなく、この先確かな観察情報がなければ、来週からここでは取り上げません(また来年)。
ホオジロ
10月3日に「展望台北西木立」での確かな観察情報がありましたが、そろそろ南に渡って行く頃ではあり、もう少し様子をみます。
アオジ
ほぼ毎日園内での観察情報があり、笹薮から「チッ チッ」という鳴き声が聞こえたらその辺りを見ていると、笹の切れ目や低い枝にとまって姿が見られることがあります。
アオジは10月下旬に南に渡って行きますが、引き続き様子をみてゆきます。
メジロ
囀りはほとんど聞かれなくなっており、観察機会はじゃっかん少なくなってきてはいるものの、まだまだ見られています。
「森の家階段」脇のタラノキは果実がほとんどなくなっており、メジロのみならず野鳥がほとんど寄り付かなくなりました。
キセキレイ
今週もほぼ毎日一度は園内で観察されており、「学びの森」から「吊り橋」にかけての辺りと道路沿いでの観察情報が多いです。
キセキレイは旭山記念公園では例年10月中旬頃まで見られます。
ビンズイ
今週は確かな観察情報はなかったですが、まだ見られる可能性はあります。
モズ
今週も確かな観察情報はなかったですが、まだこの先も見られる可能性があります。
ヤマシギ
今週も園内での確かな観察情報はありませんでした。
今後もほぼ見られないと思われますが、情報があった時のためにまだもう少しここに載せてゆきます。
ツツドリ
今週は園内での確かな観察情報がなく、南に渡って行った可能性があり、この先観察情報がなければ来週からここでは取り上げません(また来年)。
キジバト
鳴き声を聞くことはほとんどなくなり、飛ぶ姿が見られるくらいになりました。
キジバトは例年11月上旬まで見られます。
アオバト
10月1日に園内で鳴き声を聞いたとの情報がありました。
9月30日には月寒公園で見られましたが、地元の観察しておられる方によれば、アオバトはそれまで月寒公園では記録がなかったとのことで、渡りの途中か、アオバトも山に食糧がなくて平地に移動していきたのかもしれません。
チゴハヤブサ
9月29日以降近隣での観察情報(鳴き声)はなく、南に渡って行った可能性があります
こちらはもう少し様子をみます。
秋から春に見られる野鳥
シメ
ほぼ毎日見られていますが、警戒心が強くなかなか近くでは見られず、見られるのはほとんど飛ぶ姿です。
キクイタダキ
今週は確かな観察情報があり、観察機会が増えてきました。
キバシリ
今週は園内での観察情報があり、キクイタダキ同様観察機会が増えてきています。
カケス(亜種ミヤマカケス)
園内上空をひらひらふわふわと飛ぶ姿が頻繁に見られており、園内を2時間歩くと1回は必ず見るくらいになっています。
林内で飛んで来て木にとまったり木から木を移動する姿もよく見られています。
カケスも月寒公園の観察会で見られましたが、イカル同様餌を求めて広く動いているようです。
留鳥情報
クマゲラ
今週は園内で近くで見られたとの情報はなかったですが、園内や旭山都市環境林そして藻岩山方面からは毎日鳴き声が聞こえてきます。
近くで見られるかどうかはやはりその日その時次第です。
オオアカゲラ(亜種エゾオオアカゲラ)
今週も園内や旭山都市環境林で見られています。
写真は「吊り橋」下流側の双子沢川で撮影した雄です。
アカゲラ(亜種エゾアカゲラ)
観察機会は多いですが、鳴き声を出さないで採餌していることが多く、移動の際に鳴き声がを出といった感じです。
コゲラ(亜種エゾコゲラ)
観察機会は多く、たいてい1羽見つけるともう1羽か2羽が周りにいます。
ヤマゲラ
今週は近くで見たとの情報はなかったですが、ほぼ毎日「藻岩山登山口」方面から「ピョッピョッピョッピョッピョッピョッ」という鳴き声が聞こえてきます。
園内で近くで見られる可能性もあります。
オオタカ
今週は確かな観察情報はなかったですが、今後もまだ見られる可能性はあります。
ハイタカ
今週は園内での確かな観察情報がありました。
ノスリ
今週は園内での確かな観察情報はなかったです。
トビ
今週は園内での確かな観察情報はなかったです。
ハヤブサ
今週は園内での観察情報がありました。
オオセグロカモメ
今週は園内および近隣上空での確かな観察情報はなかったです。
カワラヒワ
今週も園内での確かな観察情報はなかったです。
10月2日に石狩市「はまなすの丘公園」で数羽が見られました。
ゴジュウカラ(亜種シロハラゴジュウカラ)
園内一円でよく見られており、「テュッテュッテュッ」という地鳴きもよく聞かれています。
シジュウカラ
園内一円でよく見られています。
ハシブトガラ
園内一円でよく見られています。
ヤマガラ
園内一円でよく見られています。
「作業員詰所」前のトイレ横にあるイチイの木の実を食べに頻繁に来ています。
ヒガラ
園内の針葉樹で観察機会は多く、「ミュンヘンの森」と「学びの森」から「作業員詰所」の付近で特によく見られています。
囀りはほぼ聞かれなくなりました。
ハクセキレイ
今週は園内での確かな観察情報はなかったです。
スズメ
道路沿いで見る機会があります。
ヒヨドリ
園内一円でよく見られています。
ハシボソガラス
「展望台芝生斜面」や「テラス状階段」そして「第1駐車場」でよく見られています。
ハシブトガラス
園内で多く見られていますが、先週金曜日辺りから数が増えたように感じています。

旭山記念公園各所名称マップ
野鳥等が観察された詳細な地点をご案内するにあたり、園内各所に名称をつけました。
主に野鳥情報の記事でそれら名称を使用しており、「」(かぎかっこ)でくくったものがその名前で、こちらの地図で場所を確認することができます。
文字が小さいので拡大してご覧ください。
エゾリス
今週も観察機会は多いですが、風が強い日が何日かあり、その時は出ないこともありました。
ニホンカナヘビ
今週も幼体が森の家の中に入って来ていましたが、悪さはしないのでご安心ください(というかかわいいです)。
モンキチョウ
左は翅が白い雌、右が黄色い雄です。
次回は、2025年10月12日日曜日に上げる予定です。
旭山でのバードウォッチング、皆様が多くの野鳥を見られることを願っております。