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旭山記念公園野鳥情報2025年4月27日(日曜日)

 

旭山記念公園野鳥情報、2025(令和7)年4月27日日曜日。

ここ1週間の旭山記念公園と札幌市旭山都市環境林の野鳥の動きをまとめました。

この野鳥情報は、旭山で野鳥観察をしておられる方から直接ご提供を受けたものも含まれています。

 

 

●旭山記念公園および旭山都市環境林で野鳥などの観察や撮影をされるみなさまへお願い。
観察や撮影の際には、道を塞ぐなどにより、野鳥撮影をしない人の通行の妨げにならないようご留意ください。
また、人が通ることにより野鳥が逃げてしまった場合は、仕方ないものと受け止めてください。

 

 

●野鳥の巣を探さないでください!
野鳥は、春の繁殖シーズンには非常にデリケートになります。
巣を作っているようすを見られたり、巣をのぞかれたりすると、巣を放棄したり、巣を他の鳥などに壊されて、繁殖しなくなってしまう可能性が高くなります。
人間も自分の家をのぞかれると嫌ですよね・・・
野鳥のために、次のことをお願いします!
①巣を探さない
②巣に気づいたら目をそらしてすぐに、しかし動きはゆっくりとその場を離れる
③巣を見ない/巣がある場所が分かったら近づかない
④巣の場所を人に話したり、ネットに情報を上げたりしない

 

 

●5月の野鳥観察会は、以下の日程で7回行います。
うち、5月18日(日曜日)の回のみ定員に達したため受付終了とさせていただきましたが、他の回はまだ受付中です。

A 5月3日(土曜日) 8時開始
A 5月5日(月曜日) 6時15分開始 早朝野鳥観察会
B 5月10日(土曜日) 8時開始
C 5月13日(火曜日) 9時開始 平日野鳥観察会
C 5月14日(火曜日) 9時開始 平日野鳥観察会
5月18日(日曜日) 受付終了
B 5月25日(日曜日) 8時開始

おひとり様最大3回までご参加できますが、Aから1つ、Bから1つ、Cから1つのお申込みでお願いします。

初心者の方もお気軽にご参加ください。

ご参加お待ちしております。

 

 

 

◎亜種表記について
当方ではこれまで、外見で容易に識別できるエナガ、カケス、ゴジュウカラの3種についてのみ、
エナガ(亜種シマエナガ)
カケス(亜種ミヤマカケス)
ゴジュウカラ(亜種シロハラゴジュウカラ)
と記してきましたが、別の亜種名がついている種については、外見での識別が困難なものでも同様に表記してゆきます。
なお、ウソ、カワラヒワについては別亜種が出現した際には本文中に明記します。

 

 

 

夏鳥新着情報
今年も夏鳥がやって来る季節になりました。
ここでも確認され次第取り上げてゆきます。
ただし、冬の間継続的に見られていたイカルと、2月以降見られているトラツグミは、居ついていたものか南から渡って来たものか判断ができないので、今年はここでは取り上げないことにします。

12 メジロ
2025年4月23日、メジロ今年初認です。
2024年は4月13日初認、今年は昨年より10日遅い初認です。
今の時期ヤナギの花に寄って来ているのがよく見られ、その場合は低い位置で見られることもありますが、高い木の上の方から鳴き声が聞こえてくることが多いです。
桜も開花したので、「サクジロー」こと桜に寄って来るメジロを見る機会もありそうです。
今はヒガラかメジロかというくらいに囀りがよく聞かれています。

 

13 センダイムシクイ
2025年4月24日、センダイムシクイ今年初認です。
2024年は4月26日初認、今年は昨年より2日早い初認となりました。
囀りはまだ本格化していませんが、本格化すれば鳴き声を聞く機会が多い野鳥のひとつです。

 

14 ビンズイ
2025年4月25日、ビンズイ今年初認です。
2024年は4月11日、今年は昨年より14日遅い初認となりました。
ビンズイは冬の間に一度見られていましたが、例年4月下旬から5月中旬に通過で見られており、いる間は目にする機会は少なくないです。
「ズイーッ」と鳴き、地面で採餌をしていて近寄ると飛び上がって一度近くの木にとまり、その後離れたところに逃げるというのが一般的な習性です。

 

15 コマドリ
2025年4月25日、コマドリ今年初認です。
2024年は5月1日、今年は昨年より6日早い初認となりました。
野鳥観察会の際に「藻岩山登山口」奥から「ヒン カラカラカラ」と囀りが何度か聞こえてきました。
コマドリは例年3日から5日ほど旭山に滞在し、山地に移動します。
早朝の方が鳴き声がよく聞かれ、日が高くなるとあまり鳴かなくなります。

 

16 アオジ
2025年4月26日、アオジ今年初認です。
2024年は4月10日、今年は昨年より16日遅い初認となりました。
ただし、円山南麓で4月21日に囀りを聞いており、その頃には来ていた可能性がありますが、園内での初認は今年はこの日ということにします。
4月27日にも「森の階段」付近に一瞬だけ出ました。
「ビー チュリー チリー チュイッ」と4つの違う音を少し間をあけ並べて囀ります。
アオジはかつてはよく見られる夏鳥のひとつでしたが、一昨年辺りから春の渡来後しばらく見られた後夏まで見られなくなっており、今年もそうなるのか、動向に注目です。

 

17 ルリビタキ
2025年4月26日、ルリビタキ今年初認です。
2024年は4月10日、今年は昨年より16日遅い初認となりました。
2年前と3年前はよく見られたたものの、今年は観察情報が少ないですが、過去にはそういう年もあったので、それだけで何かが変わったとは言い切れません。

ルリビタキ2025年4月27日

 

夏鳥到着済みリスト(カッコ内は昨年比)
01 ヤマシギ 2025年3月23日(7日早)
02 ホオジロ 2025年3月24日(7日早)
03 キジバト 2025年4月1日(1日遅)
04 ベニマシコ 2025年4月7日(4日早)
05 キセキレイ 2025年4月9日(4日早)
06 クロツグミ 2025年4月11日(同じ)
07 アカハラ 2025年4月11日(昨年は記録なし)
08 モズ 2025年4月11日(11日遅)
09 ノビタキ 2025年4月17日(同じ)
10 ウグイス 2025年4月19日(12日遅)
11 ヤブサメ 2025年4月19日(4日遅)
12 メジロ 2025年4月23日(10日遅)
13 センダイムシクイ 2025年4月24日(2日早)
14 ビンズイ 2025年4月25日(14日遅)
15 コマドリ 2025年4月25日(6日早い)
16 アオジ 2025年4月26日(16日遅)
17 
ルリビタキ 2025年4月26日(16日遅)

 

この先1週間は、コルリ、オオルリ、キビタキ、コサメビタキ、エゾムシクイ、ツツドリ、チゴハヤブサなどが初認となる可能性があります。

 

 

今週のトピックス
ヒレンジャク
4月27日の野鳥観察会の終了間際、「ヒー」と鳴きながら森の家上空を飛ぶヒレンジャク30羽前後の群れが見られました。
今週は4月23日水曜日からほぼ毎日観察情報があり、旭山周辺に留まっているものと思われます。
この先いつまで見られるのか、要注目です。

 

マヒワ
4月25日金曜日までは数羽に減ったものと思っていましたが、昨日4月26日に50羽以上の群れが見られ、今日の野鳥観察会では森の家の前に100羽前後の群れが飛んで来て、まだ旭山周辺にいることが分かりました。
マヒワは5月23日まで見られた年もあり、昨年も5月19日まで観察されていたので、この先まだ見られる可能性があります。

 

 

 

今週のシマエナガ
エナガ(亜種シマエナガ)
今週も散発的に見られており、見られる頻度は落ちていますが、今日は「吊り橋」周辺と「山紅葉坂」周辺での観察情報がありました。
このところ鳴き声を出さずに近くにいるよりは、遠めで「ツーツーツーツー」や軽い「チャッ」という声が聞こえてきて分かることがことが多くなってきました。
巣作りをしている可能性があるため、シマエナガを執拗に追いかけるのはお控えくださるようお願いします。

シマエナガ2025年4月27日

 

 

夏鳥情報
イカル
本日の野鳥観察会の際には「風の丘」付近に飛んで来て「ホヒリホヒー」と囀りしていましたが、観察会開始前や後にも何度か囀りが聞こえてきており、囀りを聞く機会が増えてきました。
低い位置で見たとの情報は今週もなかったですが、見られる機会は増えています。

イカル2025年4月27日

 

ベニマシコ
4月26日に「噴水広場下斜面」から「ピッ ポッ」と鳴き声が聞こえてきましたが、そろそろ旭山では見られなくなる頃です。

 

クロツグミ
藻岩山方面やや遠くから囀りが聞こえてくることがよくあり、「遊具広場」周辺からも囀りが聞こてくることがありますが、園内ではまだちらほらという感じで、近くで見られたという情報もまだありません。
写真は「遊具広場」のプラタナスにとまって囀りしている雄ですが(かなり大きくトリミングしています)、光線の角度の関係か、「クロ」ツグミというほど黒くは見えず茶色っぽく見えます。

クロツグミ2025年4月27日プラタナスの木で囀り

 

アカハラ
今週も確かな観察情報はないですが、まだこの先少し見られる可能性はあります。

 

トラツグミ
先週、円山から未明に「ヒー ヒョー」と囀りが聞こえてきたと補足しましたが、夜に囀りが聞かれることはあると思われます。

 

コマドリ
(前述)

 

ウグイス
「森の家西の沢」と「遊具広場」で盛んに囀りしており、「ホーホケキョ」の鳴き声もだいぶ上手くなってきました。
写真は、コンマ何秒の差で飛ばれてしまったウグイスです。

ウグイス2025年4月27日

 

ヤブサメ
園内の笹やぶ数か所で「シリシリシリ」と囀りしていますが、姿はなかなか見られず、今日も道を低く飛んで横切る姿と一瞬木にとまる姿が見られただけでした。
ヤブサメは例年5月10日頃までは笹薮の縁などで見られる機会が割とあるので、ぜひ探してみてください。

 

センダイムシクイ
(前述)

 

ホオジロ
先週は展望台周辺で観察機会が多かったですが、一転して今週はあまり見られなくなっており、日曜日の観察会でも出ませんでした。
ただそうなるのは毎年のことなので、この先またよく見られる時もあるかと思われます。

 

アオジ
(前述)

 

キセキレイ
今日は「第2駐車場」から「藻岩山登山口」にかけての辺りでしばしば観察されており、その辺りから「遊具広場」にかけての辺り園内で散発的に見られています。
旭山記念公園を出て南9条通りを進んだ最初の信号の辺り(砂防ダムがある)では鳴き声がよく聞かれています。

 

ビンズイ
(前述)

 

モズ
「ちびっこ広場」方面で観察情報がありますが少ないです。

 

ヤマシギ
今週も園内での確かな観察情報はなく、昼間には見られなくなった可能性が高そうです。
夜の「ディスプレイフライト」は見られるようになっていると思われます。

 

キジバト
ときどき「デデーポーポー」という声が聞こえ、飛ぶ姿も見られていますが、近くで見る機会はあまりないです。

 

 

 

旅鳥情報
シロハラ
今週も園内での確かな観察情報がなく、それまでいた個体は移動していなくなったと考えられますが、旅鳥として見られるかどうか、もう少し様子をみます。

 

カシラダカ
今週は園内での確かな観察情報はなかったですが、札幌近郊での観察情報があり、もう少し様子をみます。

 

 

 

冬の鳥情報
ツグミ
4月25日金曜日に数羽いましたが、翌26日土曜日そして今日27日日曜日と確認しておらず、北に渡って行った可能性が高そうです。
ただ、まだぱらぱらと見られるかもしれず、もう少し様子をみます。

 

ハチジョウツグミ
今週は園内での観察情報はなかったですが、もう少し様子をみます。

 

ウソ
今週は園内での確かな観察情報はなかったですが、5月上旬まで見られる年もあったので、もう少し様子をみます。

 

シメ
先週は鳴き声を聞く機会は少なくないと書きましたが、今週は先週ほど声も聞かれず、一日観察できない日もありました。

 

マヒワ
(前述)

 

アトリ
今週は確かな観察情報はなかったですが、5月上旬まで見られた年もあったので、もう少し様子をみます。

 

キクイタダキ
今週も確かな観察情報が少なく、移動していなくなった可能性がありますが、5月上旬まで見られた年もあったので、もう少し様子をみます。

 

ミソサザイ
4月27日午後、「木の橋」付近で囀りが聞かれました。
旭山で囀りが聞かれるのは珍しいのですが、それまで観察情報がなかったのになぜかその日だけ現れました。
もう少し様子をみます。

 

コガラ
今週も確かな観察情報はなかったですが、もう少し様子をみます。

 

ヒレンジャク
(前述)

 

キレンジャク
昨年から今年にかけては今のところ園内での確かな観察情報はありません。

 

 

 

留鳥情報
クマゲラ
今週は近くで見られたとの観察情報がいくつかありました。

 

オオアカゲラ(亜種エゾオオアカゲラ)
園内でときどき見られており、4月27日16時頃に雄の個体が森の家の裏に現れ採餌していました。

 

アカゲラ(亜種エゾアカゲラ)
園内一円で「キョッ」という声が聞かれることが多く、観察機会は多いです。

アカゲラ雄2025年4月27日

 

コゲラ(亜種エゾコゲラ)
園内一円で観察機会は多いです。

コゲラ2025年4月27日

 

ヤマゲラ
今週は園内で近くで見られたとの情報はなかったですが、毎日藻岩山方面から「ピョッピョッピョッピョッピョッピョッ」という鳴き声は聞こえてきており、園内に来ることもまだあると思われます。

 

オオタカ
今週は確かな観察情報はなかったです。

 

ハイタカ
4月26日10時頃「学びの森」の中を地上すれすれくらいに低く飛んで柵にとまったところが見られました。
4月27日15時半頃、「遊具広場の森」上空を飛ぶ姿も見られましたが、その時は近くにいたコゲラが「ギギギギー」と警戒音を出していました。

ノスリ
今週は園内での確かな観察情報はありませんでした。

 

トビ
今週は園内で上空を飛ぶ姿が観察されました。

 

ハヤブサ
今週は園内での確かな観察情報はありませんでした。

 

カワラヒワ
「作業員詰所」付近で「キリコロキリー」「ギュイーン」という鳴き声を聞き、目視観察できる機会も多いです。

 

ゴジュウカラ(亜種シロハラゴジュウカラ)
園内一円でよく見られており、「テュッテュッ」という声はよく聞かれますが、この声は結構遠くまで聞こえてきます。
「フィー」「フィッフィッフィッ」という囀りもよく聞かれています。

ゴジュウカラ2025年4月27日亜種シロハラゴジュウカラ

 

シジュウカラ
園内一円でよく見られており、「ツーピーツーピー」という囀りを聞く機会も多いです。

シジュウカラ雄2025年4月27日

 

ハシブトガラ
園内一円でよく見られており、「ピィピィピィ」という囀りもよく聞かれています。

ハシブトガラ2025年4月27日

 

ヤマガラ
園内一円でよく見られており、「チーリーツー」という3拍子の囀りも聞かれています。

 

ヒガラ
今週も「ツピツーツピツー」という囀りがよく聞かれています。

 

ハクセキレイ
今週は園内での確かな観察情報はありませんでした。

 

スズメ
道路沿いで見る機会があります。

 

ヒヨドリ
今週もほぼいつでもどこかから複数の鳴き声が聞こえてくるような感じです。

 

ハシボソガラス
園内で時々見られており、首を大きく上下に揺らしながら「ガアー ガアー」と鳴く姿もまだ観察されています。

ハシボソガラス2025年4月27日

 

ハシブトガラス
園内でよく見られていますが、今週も巣材を集めてくわえる姿がよく見られており、今後巣に対して注意が必要です。

ハシブトガラス2025年4月27日

 

 

 

旭山記念公園各所名称マップ
野鳥等が観察された詳細な地点をご案内するにあたり、園内各所に名称をつけました。
主に野鳥情報の記事でそれら名称を使用しており、「」(かぎかっこ)でくくったものがその名前で、こちらの地図で場所を確認することができます。
文字が小さいので拡大してご覧ください。

旭山記念公園各所名称マップ

 

 

ビロウドツリアブ
春によく見かける昆虫、ビロウドツリアブが今年も出てきました。
全身に毛が生え、口が長いアブの仲間で、ホバリングしながら花に寄っていることもあります。
写真は地面と同化して見えにくいですが、白丸で囲んだものがビロウドツリアブです。

ビロウドツリアブ2025年4月27日

 

イタヤカエデの花
桜とほぼ同じ頃に咲くイタヤカエデの花も今見られます。
樹木の花は一見そうだとは分からない花が多いのですが、イタヤカエデの花は花弁がついたちゃんとした花のように見えます。
今の時期黄色く染まっている木がイタヤカエデで、それもまた見事です(次の写真下)

イタヤカエデの花2025年4月27日アップ

イタヤカエデの花2025年4月27日木のようす

 

カラマツの雄花
カラマツの雄花も見つけました。
まるでパイナップルみたいな形です。
雌花は少し遅れて咲くとのことで、この先探してみます。

カラマツ雄花2025年4月27日

 

カツラの新葉
今年も山にハート形が次々と出て来ています。

カラマツ新葉2025年4月27日ハート形

 

オオウバユリ新葉
ここ2、3年園内でほぼ見られなくなっていたオオウバユリ、新しい葉が出ているのを見つけました。
花が咲くまでまだ数年かかると思われますが、それまでなくならずこの場に出続けてもらいたいものです。
なお、旭山のオオウバユリについて、詳しくは「アカゲラ通信」2024年9月号をご参照ください(ホームページ上「アカゲラ通信」の中にPDF文書があります)。

オオウバユリ新葉2025年4月27日

 

 

 

次回は、2025年5月5日月曜日に上げる予定です。

 

旭山でのバードウォッチング、皆様が多くの野鳥を見られることを願っております。