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旭山記念公園野鳥情報2025年4月13日(日曜日)

 

旭山記念公園野鳥情報、2025(令和7)年4月13日日曜日。

ここ1週間の旭山記念公園と札幌市旭山都市環境林の野鳥の動きをまとめました。

この野鳥情報は、旭山で野鳥観察をしておられる方から直接ご提供を受けたものも含まれています。

 

 

●旭山記念公園および旭山都市環境林で野鳥などの観察や撮影をされるみなさまへお願い。
観察や撮影の際には、道を塞ぐなどにより、野鳥撮影をしない人の通行の妨げにならないようご留意ください。
また、人が通ることにより野鳥が逃げてしまった場合は、仕方ないものと受け止めてくだい。

 

 

●野鳥の巣を探さないでください!
野鳥は、春の繁殖シーズンには非常にデリケートになります。
巣を作っているようすを見られたり、巣をのぞかれたりすると、巣を放棄したり、巣を他の鳥などに壊されて、繁殖しなくなってしまう可能性が高くなります。
人間も自分の家をのぞかれると嫌ですよね・・・
野鳥のために、次のことをお願いします!
①巣を探さない
②巣に気づいたら目をそらしてすぐに、しかし動きはゆっくりとその場を離れる
③巣を見ない/巣がある場所が分かったら近づかない
④巣の場所を人に話したり、ネットに情報を上げたりしない

 

 

●4月の野鳥観察会は、3回とも募集定員に達したため、受付終了とさせていただきました。
あしからずご了承ください。

●ネイチャーカフェ「野鳥の鳴き声に強くなろう」は募集定員に達したため、受付終了とさせていただきました。
あしからずご了承ください。

 

 

◎亜種表記について
当方ではこれまで、外見で容易に識別できるエナガ、カケス、ゴジュウカラの3種についてのみ、
エナガ(亜種シマエナガ)
カケス(亜種ミヤマカケス)
ゴジュウカラ(亜種シロハラゴジュウカラ)
と記してきましたが、別の亜種名がついている種については、外見での識別が困難なものでも同様に表記してゆきます。
なお、ウソ、カワラヒワについては別亜種が出現した際には本文中に明記します。

 

 

 

夏鳥新着情報
今年も夏鳥がやって来る季節になりました。
ここでも確認され次第取り上げてゆきます。
ただし、冬の間継続的に見られていたイカルと、2月以降見られているトラツグミは、居ついていたものか南から渡って来たものか判断ができないので、今年はここでは取り上げないことにします。

04 ベニマシコ
2025年4月7日、ベニマシコ今年初認です。
2024年は4月11日初認、今年は昨年より4日早い初認となりました。
「第1駐車場」周辺と「噴水広場」周辺でときどき「ピッ ポッ」と声が聞こえてきますが、やや警戒心が強く、見つけてもすぐに飛び去ることが多いです。
ベニマシコは旭山では春と秋の移動時に1週間から半月ほど見られ、5月から9月までは見られません。

 

05 キセキレイ
2025年4月9日、キセキレイ今年初認です。
2024年は4月13日初認、今年は昨年より4日早い初認となりました。
キセキレイは旭山川ー界川沿いで生活していて、園内では「第2駐車場」周辺と「遊具広場」周辺でときどき見られ、たまに「学びの森」の水路から「双子沢川」沿いなど「西側エリア」で見られることがあります。
また、旭山記念公園を出て最初の信号の辺りに砂防ダムがあり、その周辺の電線にとまって鳴いていることもあります。

 

06 クロツグミ
2025年4月11日、クロツグミ今年初認です。
2024年は4月11日、今年と同じ日でした。
クロツグミは「吊り橋」周辺と旭山都市環境林から「キョロ ツイー ピーヒリー」などと囀りが聞こえてきましたが、5月には例年「巨木の谷」で低い位置に出て来ることがあり、「遊具広場」でも囀りが聞かれるようになります。
声を聞く機会は比較的多い夏鳥ですが、木のてっぺん付近で囀ることが多く、近くで見られる機会にはなかなか巡り合えないです。

 

07 アカハラ
2025年4月11日、アカハラ今年初認です。
2024年は鳴き声も含め記録がありませんでした(めったにないことですが)。
「旭山都市環境林」からクロツグミの囀りが聞こえてくるなと思ってよく聞くと、「キョロ キョロ ツイー」と3音節を繰り返していただけで、アカハラの囀りでした。
アカハラは例年5月中旬までときどき見られ、その後見られなくなりますが、前述のように昨年は見られず、今年はどうなるか要注目です。

 

08 モズ
2025年4月11日、モズ今年初認です。
2024年は3月31日、今年は昨年より11日遅い初認となりました。
隣の敷地から「キッ」という声が聞こえてきましたが、モズは「ちびっこ広場」から「噴水広場」にかけての辺りで見られ、それ以外ではあまり見ないです。

 

 

夏鳥到着済みリスト(カッコ内は昨年比)
01 ヤマシギ 2025年3月23日(7日早)
02 ホオジロ 2025年3月24日(7日早)
03 キジバト 2025年4月1日(1日遅)
04 ベニマシコ 2025年4月7日(4日早)
05 キセキレイ 2025年4月9日(4日早)
06 クロツグミ 2025年4月11日(同じ)
07 アカハラ 2025年4月11日(昨年は記録なし)
08 モズ 2025年4月11日(11日遅)

この先1週間は、ルリビタキ、ウグイス、アオジ、メジロ、ヤブサメなどが初認となる可能性があります。

 

 

今週のトピックス
ヒレンジャク
4月12日土曜日15時過ぎ、「森の家」西側上空を飛ぶヒレンジャク15羽前後の群れが観察されました。
ヒレンジャクは2024-25年の冬は何度か観察されただけでしたが、4月から5月にかけて見られる年もあります。
今回のものが通過なのか、元々いたのに気づかれなかったのか、まだこの先いるのか、要注目です。

 

キクイタダキ
4月11日金曜日、「風の丘U字坂」辺りで囀りしていました。
「チュビチュビチュビチリチリリー」といった感じのやはりか細い囀り声ですが、前半は少しずつ音が大きくなっていくように感じられるのが特徴です。
囀りは4月にときどき聞かれる程度で、この先は聞かれないかもしれないし、まだ聞かれるかもしれないです。
キクイタダキは園内では散発的に出ていて、「作業員詰所」付近も出る頻度は少し前までは落ちています。

 

ヒガラ
いつもは針葉樹にいるヒガラですが、この時はヤマナラシ(ヤナギ科)の花(花粉)を食べに来ていました。

ヒガラ2025年4月13日ヤマナラシの花粉を食べる

 

オジロワシ
4月10日に園内上空に現れたとの観察情報があり、写真を見せていただくと成鳥でした。
オジロワシは冬の間はときどき見られ、4月に入るとほとんど見られなくなりますが、今回の葉旭山での記録としては時期が遅い方です。

 

 

 

今週のシマエナガ
エナガ(亜種シマエナガ)
今週も散発的に見られていますが、見られる頻度は落ちています。
鳴き声を出さずにいることが多く、たまたま探すといたという感じであるのは変わりません。
巣作りをしている可能性があるため、シマエナガを執拗に追いかけるのはお控えくださるようお願いします。

シマエナガ2025年4月13日

 

 

 

夏鳥情報
イカル
ほぼ毎日観察されており、日に何度か上空を「キッ キッ」と鳴きながら飛ぶ姿が見られ、園内および周辺から「ホヒリホヒー」と囀りが聞こえてくることもあります。
ただし低い位置で見たとの情報は今週もなかったです。

 

ベニマシコ
(前述)

 

クロツグミ
(前述)

 

アカハラ
(前述)

 

トラツグミ
今週も園内での確かな観察情報はありませんでしたが、例年であればそろそろ夜に囀りが聞こえてくる頃にはなっています。

 

ホオジロ
展望台周辺で見られており、4月11日は8時から10時過ぎまでの間ほぼずっと囀りが聞こえてきていました。
「展望台北西斜面」では地面に降りて比較的近くで見られることもあり、「テラス状階段」も雪が解けそこでも見られるようになってきました。

ホオジロ2025年4月13日

 

キセキレイ
(前述)

 

モズ
(前述)

 

ヤマシギ
今週は園内での観察情報がありましたが、この先もう少し見られる機会はあると思われます。

 

キジバト
ときどき「デデーポーポー」という声が聞こえ、飛ぶ姿も見られていますが、近くで見る機会はほとんどなかったです。

 

 

 

旅鳥情報
シロハラ
今週も毎日園内で観察され、今日も「学びの森」にいましたが、数が増えているようには感じられません。
旅鳥として見られる場合は、4月中旬に現れ、その後断続的に5月上旬まで見られていますが、今年の動きはどうなのか要注目です。

 

カシラダカ
4月11日金曜日に「新桜並木」付近でアトリに混じって見られたとの観察情報があり、さらに翌4月12日森の家周辺で2羽が観察されました。
今年は道内一円で冬の間も散発的に1羽から数羽の観察情報がありましたが、本来は4月と9月に通過する旅鳥で、その時期には群れで見られる野鳥です。

 

 

 

冬の鳥情報
ツグミ
日によって見られる数が違い、4月11日は「学びの森」で30羽以上が見られ、翌4月12日野鳥観察会の際には「オオムラサキの谷」で20羽前後が見られました。
今日は強風のせいか少なかったですが、この先まだもう少し見られそうです。

ツグミ2025年4月13日

 

 ハチジョウツグミ
今週は園内でのそれらしき個体の観察情報がありましたが、ツグミの群れに混じっていたとのことです。

 

ウソ
午前中に「西側エリア」でほぼ毎日声が聞かれていますが、相変わらず近くで見られる機会は少ないです。

 

シメ
観察頻度は引き続き比較的多く、「ミュンヘンの森」周辺、「作業員詰所」から「遊具広場」にかけての辺りでしばしば見られていますが、警戒心が強く、近くではなかなか見られません。

 

マヒワ
昨日あたりから数が減ったように感じ、一度に見られる数も10羽程度になっていますが、一時的なものか、また増えるのか、要注目です。
マヒワの声がいつでも聞こえることに慣れていたので、若干の寂しさがあります。

 

アトリ
園内で散発的に見られており、「学びの森」周辺での観察情報が比較的多いです。
数は単独のこともあり、数羽のこともあって、低い位置にも来ることがあります。

 

キクイタダキ
(前述)

 

キバシリ(亜種キタキバシリ)
今週は確かな観察情報はなかったですが、もう少し様子をみます。

 

ミソサザイ
今週は確かな観察情報はなかったですが、4月下旬まで見られる年もあったので、まだ様子をみます。

 

コガラ
今週も確かな観察情報はなかったですが、5月上旬まで見られた年もあったので、まだ見られる可能性はありそうです。

 

ヒレンジャク
今週も園内での確かな観察情報はありませんでした。

 

キレンジャク
昨年から今年にかけては今のところ園内での確かな観察情報はありません。

 

 

 

留鳥情報
クマゲラ
今週も園内で観察情報はありますが、近くで見られる機会は2週前と比べるとがくんと減りました。

 

オオアカゲラ(亜種エゾオオアカゲラ)
園内でときどき見られています。

 

アカゲラ(亜種エゾアカゲラ)
園内一円で「キョッ」という声が聞かれることが多く、観察機会は多いです。

アカゲラ2025年4月13日

 

コゲラ(亜種エゾコゲラ)
園内一円で観察機会は多いです。

コゲラ2025年4月13日

 

ヤマゲラ
このところ毎日一度は「ピョッピョッピョッピョッピョッピョッ」という鳴き声が園内のどこかから聞こえてきており、近くで見られる機会もあります。

 

オオタカ
今週は園内での確かな観察情報はありませんでした。

 

ハイタカ
本日11時頃「風の丘」周辺で低く飛んで現れ、一瞬だけカラマツにとまってすぐに飛び去る1羽が比較的近くで見られました。
その直前にコゲラが速いテンポで「ギギギギー」と鳴き他のカラ類も高い鳴き声を出して警戒していましたが、ハイタカの狩りは失敗したようでした。

 

ノスリ
今週は園内での確かな観察情報がありませんでした。

 

トビ
今週は園内での観察情報がありました。

 

ハヤブサ
今週は園内での確かな観察情報はありませんでした。

 

カケス(亜種ミヤマカケス)
今週は園内での確かな観察情報はありませんでしたが、4月7日月曜日に住宅街の向こうから鳴き声が聞こえ、やはり近くには来ていたようです。
園内に来るかどうかは分かりません(来ないような気が・・・)

 

カワラヒワ
「作業員詰所」付近で「キリコロキリー」「ギュイーン」という鳴き声を聞き、目視観察できる機会も多いですが、低い位置にはあまり来ません。

 

ゴジュウカラ(亜種シロハラゴジュウカラ)
園内一円でよく見られており、「テュッテュッ」という声はよく聞かれますが、この声は結構遠くまで聞こえてきます。
「フィー」「フィッフィッフィッ」という囀りもよく聞かれています。

ゴジュウカラ2025年4月13日

 

シジュウカラ
園内一円でよく見られており、「ツーピーツーピー」という囀りを聞く機会も多いです。
「アカゲラ通信4月号」で紹介したシジュウカラの腰の青い羽、今週は撮影できなかったですが、なかなか難しいです。

シジュウカラ2025年4月13日

 

ハシブトガラ
園内一円でよく見られており、「ピィピィピィ」という囀りもよく聞かれています。
2羽で行動する姿がよく見られるようになり、ペアの相手が決まったのかもしれません。

ハシブトガラ2025年4月13日

 

ヤマガラ
園内一円でよく見られており、「チーリーツー」という3拍子の囀りもよく聞かれています。

 

ヒガラ
今週も「ツピツーツピツー」という囀りがよく聞かれています。
トピックスでヤマナラシの花(花粉)を食べている写真を上げましたが、この時期は広葉樹に来ることもよくあります。

 

ハクセキレイ
今週は確かな観察情報はありませんでした。

 

スズメ
道路沿いで見る機会があります。

 

ヒヨドリ
今週もほぼいつでもどこかから複数の鳴き声が聞こえてくるような感じです。
ヒヨドリもヤマナラシやオノエヤナギ、バッコヤナギの花を食べによく来ています。

ヒヨドリ2025年4月13日

 

ハシボソガラス
園内で時々見られており、首を大きく上下に揺らしながら「ガアー ガアー」と鳴く姿もまだ観察されています。

ハシボソガラス2025年4月13日

 

ハシブトガラス
園内でよく見られています。

 

 

 

 

旭山記念公園各所名称マップ
野鳥等が観察された詳細な地点をご案内するにあたり、園内各所に名称をつけました。
主に野鳥情報の記事でそれら名称を使用しており、「」(かぎかっこ)でくくったものがその名前で、こちらの地図で場所を確認することができます。
文字が小さいので拡大してご覧ください。

旭山記念公園各所名称マップ

 

 

「アカゲラ通信」2025年4月号ができました。
特集は「この野鳥のこの羽に注目! ~シジュウカラの青い羽」と題して、野鳥の普段はあまり注目されない羽の話題です。
「野鳥メモ」はトラツグミ。
「旭山記念公園フォトコンテスト」作品募集のお知らせもあります。
森の家にて無料配布しております。
ぜひお手に取ってお読みください。

 

 

ヒオドシチョウ
先週は春の「初蝶」エルタテハを取り上げましたが、今週は、成虫越冬するタテハチョウの1種ヒオドシチョウが見られました。
ヒオドシチョウは旭山記念公園ではややレアで、過去に数回観察されただけでした。
今後増えるのか、蝶にも要注目です。

ヒオドシチョウ2025年4月13日

 

 

 

次回は、2025年4月20日日曜日に上げる予定です。

 

旭山でのバードウォッチング、皆様が多くの野鳥を見られることを願っております。