旭山記念公園野鳥情報、2024(令和6)年12月28日土曜日。
ここ1週間の旭山記念公園と札幌市旭山都市環境林の野鳥の動きをまとめました。
この野鳥情報は、旭山で野鳥観察をしておられる方からご提供を受けたものも含まれています。
●1月の定例野鳥観察会は、11日(土)、26日(日)ともに募集定員に達しましたため、受付終了とさせていただきました。
あしからずご了承ください。
◎亜種表記について
当方ではこれまで、外見で容易に識別できるエナガ、カケス、ゴジュウカラの3種についてのみ、
エナガ(亜種シマエナガ)
カケス(亜種ミヤマカケス)
ゴジュウカラ(亜種シロハラゴジュウカラ)
と記してきましたが、別の亜種名がついている種については、外見での識別が困難なものでも同様に表記してゆきます。
なお、ウソ、カワラヒワについては別亜種が出現した際には本文中に明記します。
今週のトピックス
アオバト
12月23日月曜日、アオバトが久しぶりに現れました。
「ポートランドの森」のナナカマドの実を食べに、以前と同一個体の可能性が高い雌1羽が来ました。
12月26日木曜日には「栗の木デッキ」付近、翌27日は昼前に「ポートランドの森」で見られました。
本日12月28日も「記念樹の森」周辺で8時過ぎから13時過ぎまで転々としつつも見られました。
写真1枚目は本日撮影したもので、雪を食べているようすでした。
先週、それまで3週間見られていなかったので情報を落としたばかりだったのですが、まだ近くにいたようです。
今後もいつまで見られるか、ずっと見られるのか再注目ということで、また情報を上げてゆきます。
マミチャジナイ
先週号を上げた後、12月22日日曜に園内でのマミチャジナイ観察情報がありました。
マミチャジナイ、園内での今冬の観察情報はこれが初めてです。
さらに翌23日月曜、25日水曜、27日金曜そして今日も園内で観察されましたが、いずれも1羽のみでした。
観察された場所は、展望台西側、「風の丘」付近、「作業員詰所横トドマツ林」、「記念樹の森」と散らばっています。
今後いつまで見られるのか要注目です。
シロハラ
今週はほぼ毎日観察情報があり、「記念樹の森」付近でよく見られているほか、今日は「吊り橋斜面」にもいました。
シロハラは今日現在では、ツグミが集まっている場所で探せば見つけるのはそれほど大変でもないくらいに見られています。
当初は通過ですぐにいなくなるものと考えていましたが、まだしばらく滞在するのか、要注目です。
アトリ
こちらも先週号を上げた後に12月22日日曜の観察情報をいただき、さらに12月25日にも観察されました。
どちらも「噴水広場」周辺で、前者は10羽前後との情報ですが、後者は1羽だけツグミの群れと同じ場所にいました。
アトリは見られる年は冬を通してときどき少ない数が見られますが、ここ数年は秋と春先の両方もしくはどちらかのみしか情報がなく、今冬はどうなるのか要注目です。
ダイサギ
12月23日月曜9時半頃、ダイサギが園内で観察されました。
「舗装道路」上空やや低い位置を道路に沿うように北から南に飛んで行きました。
ダイサギは中島公園で冬の間見られますが、旭山記念公園で見られるのは珍しいです。
今後もたまに飛んで来て見られるかもしれません。
今週のシマエナガ
エナガ(亜種シマエナガ)
今週も園内でほぼ毎日観察されています。
本日12月28日10時半頃「遊具広場の森」でカラ類混群に混じって2羽か3羽が見られ、2mの至近距離まで寄って来る瞬間もありました。
午後も13時過ぎに森の家裏でやはり2羽か3羽、20mほど離れてはいましたが15分ほど同じ辺りにとどまっていて観察できました。
12月25日にはカラ類混群の中に1羽だけ確認できた、ということもありました。
一方で昨日12月27日は午前中には観察情報がなく、また観察情報があっても遠くて高いのがちらと見えただけだったり、出ない日もあります。
また、このところ午後の観察情報が多く、午後も意外と出ていますが、ただ、今の時期だと15時には光の条件が写真撮影にはあまり良くない状態になります。
今のところ見られるのは数羽のことが多く、カラ類混群に入っていることもあり、カラ類混群を見つけたら目と耳を澄ましてよく探せば見つけられることもあります。
夏鳥情報
イカル
今週は確かな観察情報はなく、12月22日が今のところ最後の情報ですが、もう少し様子をみます。
モズ
今週は確かな観察情報はなかったですが、まだもう少し様子をみます。
旅鳥情報
ミヤマホオジロ
今週は確かな観察情報はなかったですが、もう少し様子をみます。
カシラダカ
今週も確かな観察情報はなかったですが、もう少し様子をみます。
マミチャジナイ
(前述)
シロハラ
(前述)
冬の鳥情報
ツグミ
今週も「噴水広場下斜面」、「遊具広場と噴水広場の間の道」周辺と「記念樹の森」周辺に集まっていて、近くで見られる機会が多くなっています。
ただし、午後になると数が少なくなります。
ナナカマドの実をよく食べていますが、今年は豊作だったので、実はまだまだたくさんあります。
ツグミは例年1月中旬くらいまでは多く見られ、その後大半が南に渡って少数が残るだけになりますが、今冬はどうなるでしょうか。
ハチジョウツグミ
12月23日月曜に観察情報がありましたが、マミチャジナイとシロハラよりは観察情報は少ないです。
ウソ
今週は園内で声を聞いたという情報はごく少なく、近くで見られたという情報は今週もなかったです。
先週より声が聞かれる頻度も落ちていますが、この先どうなるのか要注目です。
シメ
「噴水広場」周辺で観察機会が比較的多く、「記念樹の森」周辺でもときおり見かけます。
12月25日には「新ユニバーサル園路」付近のナナカマドで長時間採餌していて(シメにしては珍しく)比較的近くに寄っても逃げなかったという観察情報もありました。
マヒワ
「カラマツ林」から森の家周辺で採餌している姿が日に何度か見られ、カワラヒワと混群状態になって行動していることもあります。
今日は「遊具広場」でも見られたとの情報がありました。
数は10~20羽くらいで、観察頻度も上がってきましたが、高い位置にいることがほとんどで、撮影にはまだ条件はあまり良くないです。
キクイタダキ
「作業員詰所」付近の低いトドマツや「トドマツ林」での観察機会は先週並で、一方で「ミュンヘンの森」「ポートラドの森」「風の丘U字坂」などではときどき見られる程度です。
声が小さくて気づきにくいので、常緑針葉樹の前を通る際には立ち止まって耳を澄まして鳴き声が聞こえないか注意し、聞こえたら場所の見当をつけて動きを追えば撮影可能な状態で見られることもあるかと思います。
写真は、「作業員詰所」のデッキ部分からトドマツ林にいたところを撮影したものです。
キバシリ(亜種キタキバシリ)
「カラマツ林」の周りでときどき観察されており、今回の写真はそこで撮影したものです。
ミソサザイ
「噴水広場下斜面」「ちびっこ広場」「吊り橋周辺」付近等でときどき見られています。
写真は「森の家階段」横で撮ったものです。
ヒレンジャク
今週も確かな観察情報はありませんでしたが、一度来ただけでこの先もう来ないのか、また来るのか、要注目です。
キレンジャク
今冬は今のところ園内での確かな観察情報はありません。
留鳥情報
クマゲラ
今週も毎日ではないですが園内に飛んで来ています。
昨日は15時前に「寺田京子句碑」近くのニセアカシア、今朝は「カラマツ林」に来て比較的近くで見られましたが、すぐに飛び去りました。
クマゲラは藻岩山のどこかに塒の巣があると思われ、14時過ぎに巣に帰る際に園内に立ち寄ることがしばしばあります。
オオアカゲラ(亜種エゾオオアカゲラ)
園内でときどき見られており、今日は「ちびっこ広場北の森」で雄の個体が見られました。
アカゲラ(亜種エゾアカゲラ)
園内一円で「キョッ」という声が聞かれることが多く、観察機会も多いです。
コゲラ(亜種エゾコゲラ)
観察機会は多く、カラ類混群と一緒に2、3羽でいることがよくあります。
ヤマゲラ
今週は「藻岩山登山口」付近で鳴き声が聞かれたくらいですが、先週はちょくちょく出ていて、もう少し見られるかと思いましたがそうはならなかったです。
そろそろ見られる機会が多くなるといいのですが。
フクロウ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
オオタカ
今週は園内での確かな観察情報はありませんでした。
ハイタカ
今週は確かな観察情報はなかったですが、今後もときどき見られるものと思われます。
ノスリ
今週は園内での確かな観察情報はありませんでした。
引き続き書きます、ノスリは10年ほど前まで旭山では基本夏鳥で、冬の間は見られていなかったのですが(春先と秋口に観察機会が比較的多かった)、数年前から冬でもときどき見られるようになっていました。
元々夏鳥だったことから、冬の間に見られないのは特に不思議だったりおかしいというわけでもないと考えられますが、この先も様子はみてゆきます。
トビ
今週は園内での確かな観察情報はありませんでした。
ハヤブサ
今週は園内での確かな観察情報はありませんでした。
カケス(亜種ミヤマカケス)
今週も確かな観察情報はなかったですが、この冬はもう来ないかもしれない・・・
カワラヒワ
10~15羽の群れの他、マヒワとの混群でも見られていますが、12月下旬にまだ普通にこれだけの数が見られるのは旭山では珍しいことです。
カワラヒワは「噴水広場」周辺と「カラマツ林」そして「遊具広場」で見られる機会が多いですが、この先いつまで見られるか要注目です。
ゴジュウカラ(亜種シロハラゴジュウカラ)
園内一円でよく見られており、「テュッテュッ」という声はよく聞かれ、近くで見られる機会もあります。
囀りはまだあまり聞かれていないです。
シジュウカラ
園内一円でよく見られています。
ハシブトガラ
園内一円でよく見られています。
囀りが聞かれる機会も増えてきました。
ヤマガラ
園内一円でよく見られています。
例年12月中に囀りが聞かれていますが、今年はまだで、1月に入ってからになりそうです。
ヒガラ
今週も囀りがよく聞かれており、園内一円の針葉樹で観察機会が多いです。
ハクセキレイ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
スズメ
道路沿いで見る機会があります。
ヒヨドリ
今週もほぼいつでもどこかから複数の鳴き声が聞こえてくるような感じでした。
ハシボソガラス
「噴水広場」から「テラス状階段」の辺りと第1駐車場で見られますが見られる機会は少なくなりました。
ハシブトガラス
園内でよく見られています。
旭山記念公園各所名称マップ
野鳥等が観察された詳細な地点をご案内するにあたり、園内各所に名称をつけました。
主に野鳥情報の記事でそれら名称を使用しており、「」(かぎかっこ)でくくったものがその名前で、こちらの地図で場所を確認することができます。
文字が小さいので拡大してご覧ください。
◎森の家年末年始のご案内
森の家は、12月29日(日)から1月3日(金)までの年末年始は閉館です。
1月4日(土)より通常営業いたします。
◎「トリテン」 国立科学博物館 特別展「鳥」のご案内
東京上野にある国立科学博物館にて「特別展 鳥」通称「トリテン」開催中です。
2025年2月24日まで開催、東京に行かれる方は足を運んでみてはいかがでしょうか。
詳しくは以下のリンクよりホームページをご覧ください。
本年もお読みいただきありがとうございました。
次回は年明け、2025年1月5日日曜日に上げる予定です。
旭山でのバードウォッチング、皆様が多くの野鳥を見られることを願っております。
そしてよいお年を。