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旭山記念公園野鳥情報2024年7月13日(土曜日)

 

旭山記念公園野鳥情報、2024(令和6)年7月13日土曜日。

ここ1週間の旭山記念公園と札幌市旭山都市環境林の野鳥の動きをまとめました。

この野鳥情報は、旭山で野鳥観察をしておられる方からご提供を受けたものも含まれています。

 

 

●7月28日(日曜日)の旭山野鳥観察会は募集定員に達しましたため、受付終了とさせていただきました。

あしからずご了承ください。

 

■旭山記念公園では、野鳥の巣の情報は公開していません(人に影響をおよぼす可能性のあるハシブトガラスは除く)

 

 

今週のトピックス
コサメビタキ
7月10日水曜日、「学びの森」でコサメビタキ5羽が観察されました。
コサメビタキは毎年5月中旬までに渡来後、10日ほどは比較的よく見られますが、6月に入るとほとんど見られなくなります。
そして幼鳥が巣立った7月中旬のある日突然出てきて、一転してよく見られる鳥になりますが、それが今年は7月10日でした(厳密にいえば7月上旬ですが、今年は少し早かったようで)。
7月12日金曜日にも朝9時前後に「学びの森」で1時間以上ほぼずっと見られ、「ごま塩模様」の幼鳥も確認できました。
今日の野鳥観察会でも見られることが期待されたのですが、今朝は朝方に天気があまりよくなかったせいか、残念ながら観察会の間には見られず、しかし晴れた昼頃になって観察情報がありました。
コサメビタキは例年8月中旬頃までは観察機会が多く、特に7月中はよく見られます。
「学びの森」でよく見られますが、「遊具広場」や森の家周辺でも見られることがあります。
「ごま塩模様」の幼鳥も見られます。
コサメビタキはふわっと柔らかく短い距離を飛ぶのが特徴で、慣れると飛ぶ姿でカラ類ではないことが分かります。
また、一度木の枝にとまるとしばらく動かないので、見つけられれば長い間じっくりと観察できます。
この時期は警戒心もさほど強くないので、10m以内にまで近寄れることもあります。
ぜひ探してみてください!
写真は7月12日に「学びの森」で撮影したものです。

コサメビタキ2024年7月13日学びの森にて

 

 

今週のシマエナガ
エナガ(亜種シマエナガ)
この1週間は7月11、12日と続けて「学びの森」に現れ、どちらも1時間以上辺りに滞在していてじっくり観察できました。
12日は15羽以上の群れでまだ「ベコ餅」顔の幼鳥もいました。
今日13日は昼頃に「学びの森」周辺に出たとの観察情報があり、7月10日は「つり橋木段」付近で鳴き声を確認。
このところ毎日見られていますが、この先どうなるのか要注目です。
写真は12日に撮影したものです。

シマエナガ2024年7月13日学びの森にて

 

 

 

夏鳥情報
オオルリ
今週は確かな観察情報はなかったですが、幼鳥がそろそろ出てきて「学びの森」周辺で見られる頃で、うまくするとコサメビタキと同時に見られることもあります。

 

キビタキ
囀りはまだ聞かれていますが、聞かない時間の方が長くなってきており、だいぶ落ち着いてきました。
幼鳥の観察情報もありましたが、そろそろ囀りをしなくなる頃ではあります。

キビタキ♂2024年7月13日つり橋にて

 

コサメビタキ
(前述)

 

コルリ
今週も囀りは聞かれず、観察情報もありませんでしたが、一応まだ様子をみます。

 

クロツグミ
日に何度か主に午前の早いうちに囀りが聞こえてくることがありますが、近くで見たという観察情報はなく、幼鳥の情報もいまのところありません。
囀りはまだもう少し聞く機会があると思われます。

 

アカハラ
今週も園内での確かな観察情報はありませんでした。

 

トラツグミ
今週も確かな観察情報はありませんでした。

 

ホオジロ
今週も「テラス状階段」から「噴水広場」にかけての辺りで観察情報がありましたが、先週よりは観察情報は少なかったです。

 

アオジ
今週も園内での確かな観察情報はありませんでした。
数日前に訪れた千歳市旧長都沼でも普通にいたのですが、アオジは旭山からいなくなってしまったのでしょうか・・・

 

ウグイス
今日も「栗の木デッキ」周辺や森の家の裏などで時々囀りが聞こえてきてきましたが、やはり継続時間が短く、すぐに声が聞こえなくなります。

 

ヤブサメ
今日の観察会でも園内3、4か所で囀りが聞かれましたが、笹薮のだいぶ中に入ったところにいたようで、姿は見られませんでした。

 

センダイムシクイ
先週は囀りはほとんど聞かれていないと書きましたが、今週は先週よりは「チヨチヨビー」と聞く機会が増えたと感じています。
カラ類混群の中にときどきセンダイムシクイが混じっていることがあり、写真はそんな時に撮ったものです。

センダイムシクイ2024年7月13日学びの森にて

 

メジロ
囀りは時々聞かれ、「キュキュキュロ」という地鳴きもよく聞かれています。
今日の野鳥観察会では、メジロとカラ類混群が一緒に見られ、合わせて10羽以上、もしかして20羽以上が同じ場所で見られましたが、メジロも5羽以上いたようで賑やかでした。

 

イカル
今週も確かな観察情報がなかったですが、ひょっこりと現れる可能性はあります。

 

キセキレイ
今日の野鳥観察会開始直前に森の家上空を南から飛んで来て「カラマツ林」の方に飛んで行くのが見られましたが、やはり夏になると「西側エリア」で見られる機会が多くなります。

 

モズ
今週も園内での確かな観察情報はなく、やはり今年は園内で繁殖しなかったようですが、情報は継続して載せてゆきます。

 

ハリオアマツバメ
天気が下り坂の時に上空を飛んでいることがあります。
西岡公園ではハリオアマツバメが低空飛行で口を開けて池の水を飲む姿が見られているようです。

 

ヤマシギ
今週も確かな観察情報はありませんでした。

 

ツツドリ
「ボボッ」という鳴き声を今週は聞いておらず、そろそろ鳴かなくなる頃ではあります。

 

キジバト
森の家の周りをはじめ園内で鳴き声を聞くことがあり、飛ぶ姿もしばしば見られています。

 

アオバト
7月10日に朝から夕方に3回森の家の近くで声を聞き、一度は近かったですが、まったく見られなかったり声を聞かなかったりという日もあり、いるのはいるけどいつどこで出会えるか分からない状態です。

 

チゴハヤブサ
今週も園内や近隣での観察情報はありませんでした。

 

オシドリ
今週は確かな観察情報はありませんでした。

 

 

 

留鳥情報
クマゲラ
昨日14時頃森の家周辺で鳴き声が聞かれ、10分ほどその辺りにいましたが、10日にも午後3時頃森の家周辺で鳴いていて、午後から夕方にかけて森の家の周りでの観察が続きました。
クマゲラはいつまた頻繁に来るようになるか、ならないのか、まったく読めません。

 

オオアカゲラ
園内でときどき見られており、今日「遊具広場」周辺での観察情報がありました。

 

アカゲラ
園内で見られる機会は少なくないですが、「キョッ」と鳴くことがあまりなく静かにしていることが多いので、気づかないだけで近くにいることもあると考えられます。
巣立ち幼鳥の姿は今年まだ確認していないですが、そろそろのはずです。

 

コゲラ
今週もときどき見られており、幼鳥らしき個体の姿も見られています。
本日の野鳥観察会では、親子と思われる2羽がそばにいるのをじっくりと観察できましたが、木の上側にいた親と思われる個体が木をつついたりしていて、まるで子どもに教えているようにも見えました。
コゲラは、まだ冬並とまではいかないですが、観察機会は増えてきています。

コゲラ2024年7月13日

 

ヤマゲラ
「ピョッピョッピョッピョッ」という大きな鳴き声が今週も住宅街の方から聞こえてきていましたが、頻度は落ちました。
今日は野鳥観察会開始前に森の家南側を飛んで行くのが見られましたが、他に今週は近くで見たという情報はなかったです。

 

フクロウ
今週も鳴き声が聞こえてくることはなく、観察情報もありませんでした。

 

オオタカ
今週は確かな観察情報はありませんでしたが、今週も猛禽情報はなかったです。

 

ハイタカ
今週は確かな観察情報はありませんでした。

 

ノスリ
今週は確かな観察情報はありませんでした。

 

トビ
今週は園内での観察情報はありませんでした。

 

ハヤブサ
今週は園内での観察情報はありませんでした。

 

カケス(亜種ミヤマカケス)
今週は園内や旭山都市環境林での観察情報はありませんでした。

 

カワラヒワ
「学びの森」周辺で見られることが多く、「遊具広場」や「西側エリア」でもときどき見られています。

 

ゴジュウカラ(亜種シロハラゴジュウカラ)
今日の観察会では「遊具広場」でコゲラと一緒に数羽がいて近くで見ることもできました。
今のところ「遊具広場」周辺で見ることが多いですが、他の場所でもぼちぼち見られるようになってきました。

 

シジュウカラ
囀りはほとんど聞かれなくなりましたが、幼鳥も含め園内でよく見られています。
写真は幼鳥ですが、「ネクタイ」はまだ伸びきっていません。

シジュウカラ幼鳥2024年7月13日

 

ハシブトガラ
囀りはほぼ聞かれなくなり、木々の葉が茂っていて姿も見つけにくいですが、こちらも見られる機会が増えてきたように感じています。

ハシブトガラ2024年7月13日学びの森にて

 

ヤマガラ
園内一円でよく見られ、幼鳥も見られており、今日の観察会でも「遊具広場」で幼鳥が見られました。
今日は「チーリーツー」と久しぶりに3拍子の囀りも聞かれました。

 

ヒガラ
囀りはまだ時々聞かれており、観察機会も多く、幼鳥も見られています。

 

ハクセキレイ
今週は確かな観察情報はありませんでした。

 

スズメ
道路沿いや第2駐車場付近で見られることがあります。

 

ヒヨドリ
今週も園内各所で見られています。

 

ハシボソガラス
森の家の周りに2、3羽がいついていますが、どちらも成鳥です。
幼鳥の観察情報もちらほらとあります。

 

ハシブトガラス
園内でよく見られています。

ハシブトガラス2024年7月13日森の家の前にて

 

 

 

 

旭山記念公園各所名称マップ
野鳥等が観察された詳細な地点をご案内するにあたり、園内各所に名称をつけました。
主に野鳥情報の記事でそれら名称を使用しており、「」(かぎかっこ)でくくったものがその名前で、こちらの地図で場所を確認することができます。
文字が小さいので拡大してご覧ください。

旭山記念公園各所名称マップ

 

 

 

今週の旭山その他自然情報
ノシメトンボ
昨日7月12日、ノシメトンボを今年初めて確認しました。
ノシメトンボは旭山ではアキアカネの次に多く見られるトンボで、毎年7月中旬に出てきます。
ノシメトンボは翅(はね)の先が黒いのが特徴で分かりやすいです(同じ特徴のコノシメトンボは旭山ではレア種)。

ノシメトンボ2024年7月13日森の家の前にて

 

タカネトンボ
タカネトンボも夏に出てくるトンボですが、森の中に住んでおり、たいてい高速で飛んでいるので、あまり意識して見られることはないトンボです。
しかし写真、この時は「つり橋」周辺で珍しく木にとまったところを撮ることができました。

タカネトンボ2024年7月13日つり橋にて

 

ミスジチョウ
旭山ではレアといほどではないけれど少ないミスジチョウ、今年は時々見られています。

ミスジチョウ2024年7月13日カラマツ街道にて

 

シナノキ
「新桜並木」から「学びの森」にかけての辺りと「遊具広場」などでシナノキの花が満開です。
今年はどこでもたくさん咲いているとの話ですが、シナノキは街路樹にもよく利用されているので、見かけた方は多いかもしれません。
なお、同じアオイ科のよく似たオオバボダイジュも花が咲いていましたが、シナノキより1週間ほど早く咲いていて、こちらはもうほとんど花が終わっています。

シナノキの花2024年7月13日

 

ノリウツギ
アジサイ科の低木ノリウツギ、森の家南側と「作業員詰所」付近で白い花を咲かせています。
それらは植栽で、旭山記念公園内には天然木はほとんどないですが、ノリウツギは山地の林道や道路沿いで比較的多く見られる樹木です。

ノリウツギ2024年7月13日作業員詰所前

 

 

 

アカゲラ通信2024年7月号が出来ました。
今月の特集は「かつて円山にアカショウビンがいた」、今はもう円山では見られなくなったアカショウビンについての話題です。
また、先月から不定期ではじめた「旭山樹木メモ」、第2回はヤマグワです。
森の家にて無料配布中、お手に取ってお読みください。

アカゲラ通信2024年7月号A面

アカゲラ通信2024年7月号B面

 

 

次回は、2024年7月20日土曜日に上げる予定です。

 

旭山でのバードウォッチング、皆様が多くの野鳥を見られることを願っております。