旭山記念公園野鳥情報、2024(令和6)年6月23日日曜日。
ここ1週間の旭山記念公園と札幌市旭山都市環境林の野鳥の動きをまとめました。
この野鳥情報は、旭山で野鳥観察をしておられる方からご提供を受けたものも含まれています。
●7月の観察会は以下の通り開催予定です。
旭山野鳥観察会 8時開始 10時頃まで
2024年7月13日(土曜日)
7月28日(日曜日)
※おひとり様につきどちらか1回でのご参加をお願いします。
自然観察会 9時開始 11時頃まで
7月14日(日曜日)
こちらいずれも6月29日(土曜日)10時より、電話及び窓口直接にてお申込み受付開始となります。
よろしくお願いします。
■旭山記念公園では、野鳥の巣の情報は公開していません(人に影響をおよぼす可能性のあるハシブトガラスは除く)
今週のシマエナガ
エナガ(亜種シマエナガ)
6月21日金曜日に20羽かそれ以上の大きな群れが園内で見られました。
「ちびっこ広場」から現れ「寺田京子句碑」の辺りから「学びの森」に入り、川伝いに「つり橋」付近まで流れ、その辺りで10分以上滞在、つごう30分以上追いながら継続的に観察できました。
しかし翌22日土曜日そして今日23日日曜日は、園内での確かな観察情報はありませんでした。
17日にも「噴水広場」から現れ、「寺田京子句碑」付近から「学びの森」にかけての辺りに20分以上滞在。
19日にもほぼ同じ辺りで午後1時半過ぎから30分以上滞在していました。
今後の出方については分からないですが、また出るかもしれないし、20羽以上の群れが見られるかもしれないです。
写真は6月17日に撮影した親子で、左側の幼鳥がまだ顔に黒い帯がはいった「べこ餅」のような顔をしています。
今週のトピックス
オオルリ
6月16日日曜日の「自然観察会」の際に、「森の家西の沢」で囀りが聞こえ、数分探して高い位置だけど近くの木にいるのを見つけ、久しぶりに目視観察することができました。
先週、6月14日に久しぶりに森の家の周りで囀りを聞いたと書きましたが、それも同じ辺りで、近くで幼鳥が巣立つか巣立った可能性があります。
しかし6月17日以降は囀りも聞かれず、成鳥幼鳥ともに目視観察情報もなく、また見られない状態になっています。
オオルリ幼鳥は7月下旬になると「学びの森」付近でしばしば見られるようになります。
2か月ほど過ぎると成鳥と同じ色合いになります。
ヤブサメ
先週に入ってまた囀りを聞く機会が増え、散策路の近くで鳴いている場合はまっていると目視できる機会も増えてきました。
ヤブサメは例年6月下旬から7月中旬くらいまでは、それまでのひと月に比べると目視観察できる機会が増え、幼鳥が見られることもあります。
夏鳥情報
オオルリ
(前述)
キビタキ
引き続き園内各所で囀りがよく聞かれており、近くでに来た場合は探せば目視観察できることもあります。
コサメビタキ
今週も観察情報はなく、幼鳥が巣立つ7月中旬まではこのような状況が続くと思われます。
コルリ
今週も囀りは聞かれず、観察情報もありませんでした。
クロツグミ
今週も朝のうちに囀りを聞く日が何日かありましたが、盛んに鳴いているという状況ではありません。
雌を目視観察したという情報はありました。
アカハラ
今週も園内での確かな観察情報はありませんでした。
トラツグミ
6月20日木曜日、朝のうちは霧雨でしたが、朝8時過ぎに「藻岩山登山口」の奥の遠くから囀りが聞こえ、久しぶりに存在を確認できました。
ホオジロ
今週も「展望台北西木立ち」付近で囀りが聞かれ、姿も見られましたが、見られない日もあります。
アオジ
今週も園内での確かな観察情報はありませんでした。
ウグイス
時々どこかで囀りもしくは谷渡りが聞こえるという程度です。
ヤブサメ
(前述)
センダイムシクイ
本日の野鳥観察会で、「チューッ」と地鳴きをして囀りしていない個体が観察されました。
囀りをしないと分かりにくく、地鳴きもあまりしないので、今日は見られてラッキーでした。
オオムシクイ
6月19日に園内で囀りを聞きましたが、翌20日以降は確かな観察情報がなく、抜けた可能性が高くなってきました。
メジロ
今週も囀りがしばしば聞かれ、「キュロキュロ」と鳴きながら餌をとっている姿を見る機会も少なくなかったです。
今日の野鳥観察会では、ヤマグワの実を食べる2羽を比較的近くて低い位置で観察することができましたが、これからの時期、ヤマグワの黒い実を食べに来る姿を見る機会が多くなります。
イカル
6月20日に久しぶりに園内で「キコッ」という地鳴きと飛んでいる姿を遠巻きにですが見ることができました。
旭山にはいつも来ているわけではないようですが、何年か前にはエゾヤマザクラの実を食べに1週間ほど同じ木に来ていたこともありました。
キセキレイ
観察情報は少ないですが、例年幼鳥が巣立った7月以降に森の家の周りや「巨木の谷」「遊具広場」および「学びの森」付記で姿が見られることがあります。
モズ
今週も園内での確かな観察情報はなく、今年は「ちびっこ広場」など園内で繁殖していないようです。
ハリオアマツバメ
6月20日に上空を飛んでいましたが低い位置には来ませんでした。
ヤマシギ
今週も確かな観察情報は入っておらず、日没後の「ディスプレイフライト」もそろそろ終わる時期で、夜行性のため、それからは存在がほぼまったく分からなくなります。
ツツドリ
「ボボッ」という鳴き声が藻岩山方面からときどき聞こえてきますが、声を聞かない日もあるくらい聞く機会は少なくなってきました。
キジバト
森の家の周りで朝にほぼ必ず鳴いていて、飛んでいる姿を見る機会も多くなりました。
アオバト
今日も午後に一度「ミュンヘンの森」に来ましたが、カラスを嫌がったのかすぐに飛んで逃げました。
園内ではときどき鳴き声が聞かれていますが、機会は多くはありません。
チゴハヤブサ
今週も園内や近隣での観察情報はなく、今年は近くで繁殖していないことがほぼ確定となりましたが、もう少し様子をみます。
オシドリ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
留鳥情報
クマゲラ
園内で見られる機会は比較的多いですが、見るのは雌の個体ばかりです。
今日も14時頃に「ミュンヘンの森」に飛んで来ました。
オオアカゲラ
本日の野鳥観察会、「遊具広場」「五差路」付近で幼鳥の姿をじっくりと観察することができました。
その個体は頭頂部のほとんどが赤く、下腹部がほとんど赤くない個体でした。
アカゲラ
今日の野鳥観察会では「遊具広場」と「風の丘」付近で「キョッ」という鳴き声を聞きましたが、じっくりと観察することはできませんでした。
オオアカゲラの幼鳥は確認しましたが、アカゲラの幼鳥の姿は今年まだ確認していません。
コゲラ
今週も散発的に見られていますが「遊具広場の森」で見ることが比較的多いです。
ヤマゲラ
6月21日、「遊具広場」の近くの住宅地の方から「ピョッピョッピョッピョッ」という大きな鳴き声が聞こえてきましたが、姿を見ることはできませんでした。
園内で近くで見られたという情報はなかったですが、園内に来る可能性は低からずあります。
フクロウ
今週も鳴き声が聞こえてくることはなく、観察情報もありませんでした。
オオタカ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
ハイタカ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
ノスリ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
トビ
今週は園内での観察情報はありませんでした。
ハヤブサ
今週は園内での観察情報はありませんでした。
カケス(亜種ミヤマカケス)
今週は園内や旭山都市環境林での観察情報はありませんでした。
カワラヒワ
旭山記念公園内では時々鳴き声が聞かれたり姿が見られていますが、先週よりは観察機会は多くなっている感はあります。
今日の野鳥観察会でも「噴水広場下斜面」の柵から15mくらいの比較的近い木に飛んで来てとまり、2分ほど観察していると、仲間かもしれない2羽が飛んで来て3羽連れ立って飛び去りました。
ゴジュウカラ(亜種シロハラゴジュウカラ)
園内で散発的に見られていますが、「ちびっこ広場」と「遊具広場」で観察機会が比較的多く、それ以外ではあまり見られていません。
シジュウカラ
観察頻度は高く、まだ囀りも聞かれています。
幼鳥を見る機会も多いです。
ハシブトガラ
囀りはほぼ聞かれなくなり、観察機会もじゃっかん少なくなっています。
ヤマガラ
園内一円でよく見られ、幼鳥も見られていますが、「チーリーツー」という三拍子の囀りはほとんど聞かれなくなりました。
ヒガラ
今日の観察会では最初から最後までほぼいつもどこかから囀りが聞こえてきていて、「ミュンヘンの森」「つり橋」付近、「学びの森」など園内各所で囀りが聞かれています。
ハクセキレイ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
スズメ
道路沿いや第2駐車場付近で見られることがあります。
ヒヨドリ
今週も園内各所で見られています。
ハシボソガラス
森の中で本来はあまり見られない「西側エリア」でまだ2、3羽が見られており、「学びの森」から展望台にかけての辺りでもよく見られています。
ハシブトガラス
園内でよく見られています。
旭山記念公園各所名称マップ
野鳥等が観察された詳細な地点をご案内するにあたり、園内各所に名称をつけました。
主に野鳥情報の記事でそれら名称を使用しており、「」(かぎかっこ)でくくったものがその名前で、こちらの地図で場所を確認することができます。
文字が小さいので拡大してご覧ください。
今週の旭山その他自然情報
キアシドクガ
先週から、旭山記念公園内の広葉樹の周りで、白い「蝶」がやたらたくさんひらひらと待っているのを見て気になっていた方もいらっしゃるかと。
正体は「キアシドクガ」という「蛾」で、「蝶」ではありません。
キアシドクガはドクガの仲間ですが、毒はないとされています。
たまたま街路灯にとまっていたところを撮影できたのが次の写真です。
マメコガネ
旭山では夏に少ない数が見られるコガネムシ、マメコガネがいました。
ハシドイ
噴水広場で白い花が咲いている1本の木、それがこのハシドイ、ハシブトガラスがとまっているのがその木です。
モクセイ科、英語でJapanese Lilacと呼ばれているように、ライラックに近い仲間です。
旭山記念公園内のものは植栽木ですが、野山で時々見られる木です。
ツルアジサイ
白い花が園内でも見られるようになりました。
アジサイ科のつる性木本で、花びらのように見えるのは装飾花といって、ほんとうの花ではありません。

ウメガサソウ
高させいぜい15cm、「ソウ」と名がついていますが、樹木に分類されています。
ツツジ科でイチヤクソウの仲間、常緑です。
園内では1か所でしか確認されていませんが、そこではもう20年以上咲き続けています。
コナスビ
草本の花も1つ、コナスビ。
園内では森の家の前に少しと「巨木の谷」に小群落があり、今黄色い花を咲かせています。
ナスビと名前がついていますがサクラソウ科で、食べられる実はなりません。
草原性の野鳥
今の時期、森林の野鳥は木々の葉が生い茂り、なかなか見たり撮ったりすることができません。
この時期、野鳥撮影者は草原によく行きます。
市内では茨戸川緑地公園、近場で石狩市はまなすの丘公園が草原性野鳥を観察・撮影する人が集まる場所です。
今回は、数日前にはまなすの丘公園で撮影した野鳥の写真を7枚ほど紹介します。
曇りの日で、いわゆる「空抜け」写真ばかりですが。
アオジ、ここには普通にいます。
ヒバリ、パークセンターから近い側ではいちばんよく見る野鳥です。
コヨシキリ、石狩川寄りの辺りだけで見ました。
ホオアカ、川寄りの辺りの広い範囲で見られます。
オオジュリン♂、この日は3時間以上いて2回しか見ませんでした。
ノビタキ♂、幼鳥はまだのようでしたがもうじきのはずです。
ノゴマ♂、曇りの中でも赤い喉がきれいです。
なお、ベニマシコははまなすの丘公園ではほとんど(ほぼまったく)見られず、ベニマシコ狙いなら茨戸川緑地公園をおすすめします。
次回は、2024年6月29日土曜日に上げる予定です。
旭山でのバードウォッチング、皆様が多くの野鳥を見られることを願っております。