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旭山記念公園野鳥情報2022年9月30日(金曜日)

 

旭山記念公園野鳥情報、2022(令和4)年9月30日金曜日

ここ1週間の旭山記念公園と札幌市旭山都市環境林の野鳥の動きをまとめました。

この野鳥情報は、旭山で野鳥観察をしておられる方からご提供を受けたものも含まれています。

 

 

◎展望台工事中
旭山記念公園展望台では改修工事が行われており、展望台のやぐらが足場で囲まれ覆われています。
一部立入制限の場所があり、ご迷惑をおかけしますが、ご了承ください。

工事は最長で11月中旬までの予定ですが、早く終わることもあります。
よろしくお願いします。

 

 

◎明日10月1日(土曜日)9時開始「バードウォッチャーのための樹木観察会」はまだ募集定員に達しておりません。
参加ご希望の方は明日時間までに直接森の家にお越しくだされば、参加受付させていただきます。
なお、定員に達しなかったため、9月18日に一度参加された方でも再度参加していただくことができます。
よろしくお願いします。

 

 

 

◎今週のトピックス
キクイタダキ
9月28日水曜日、キクイタダキ、この秋初めて旭山記念公園内での観察情報がありました。
キクイタダキは旭山では秋から春に見られますが、そろそろ山から降りて来ているようで、この先観察機会が増えると思われます。
また秋のうちはカラマツ林にいることがよくあります。

なお、旭山で冬=秋から春に見られる野鳥が増えてきたので、今週から冬の鳥として項目をまとめてお伝えすることにしました。

 

ハクセキレイ
黒い部分が灰色の冬羽個体が園内で見られました。
ハクセキレイは真冬でも見られることがありますが、毎年秋には冬羽個体がときどき見られています。

ハクセキレイ冬羽2022年9月30日

 

ホオジロ
今日も展望台周辺で2羽の鳴き声が聞こえましたが、27日火曜日からまた見られるようになってきました。
ホオジロは例年10月中旬までには南に渡っていなくなりますが、もう少し様子を見ます。

 

 

 

 

◎今週のシマエナガ
エナガ(亜種シマエナガ)
今週もシマエナガはほぼ毎日一度は観察されています。
こちらで把握している今週の出現状況を記します(記載がない日時にも出ていた可能性があります)。

9月25日日曜日 11時15分頃、ミュンヘンの森周辺に10羽前後のシマエナガだけの群れで来ました。
ちょうど野鳥観察会が終わったばかりの頃で、見ることができた方も結構おられました。

9月27日火曜日 10時50分頃、つり橋周辺で数羽、シマエナガだけの群れでした。

9月28日水曜日 8時45分頃、つり橋周辺から展望台方向に移動しさらに遊具広場方向に飛んで行きました。10羽以上のシマエナガだけの群れでした。

9月29日木曜日 8時40分頃、森の家西の沢木の橋周辺に数羽のシマエナガだけの群れ、西へ移動しました。

9月30日金曜日 9時30分頃、栗の木デッキとミュンヘンの森の間に数羽、カラ類混群に入っていました。
その後南西に移動しましたが、同じ頃森の家西の沢木の橋周辺でも見たとの情報がありました。

時間はまちまちですが、ほぼ毎日西側エリアで見られています。
シマエナガだけの群れの場合は10羽以上いることが多く、カラ類混群に入っている場合は5羽前後以下のことが多いです。
この先もしばらくはこのような感じで観察されるものと思われます。

 

 

 

 

夏鳥情報
オオルリ
今秋も確かな観察情報はなく、時期的にももう南に渡っていなくなる頃ではあります。
この先1週間で確かな観察情報がなければ、来週からここでは取り上げません(また来年)。
それにしても、つい先日南から来たかと思えばもう5カ月が過ぎた、早いですね。

 

キビタキ
今週も雄雌幼鳥含めときおり見られていますが、今年もそろそろ南に渡っていなくなる頃です。
9月25日、野鳥観察会の後に森の家西の沢で雌雄2羽同時に見られました。

 

コサメビタキ
観察機会はまだ比較的多いですが、コサメビタキもそろそろ南に渡っていなくなる頃です。

なお、先週も書きましたが、サメビタキ、エゾビタキの観察情報はこの秋はまだ入っていません。
どちらも、特に前者は秋にしばしば見られていますが、毎年必ず見られているわけではなく、今年はどうでしょうか。

 

クロツグミ
今週は「キュロキュロ」という地鳴きを聞くことが何度かありました。
例年10月に入ると9月よりは観察機会が増えますが、今年はどうでしょうか。

 

アカハラ
今週も園内での確かな観察情報はありませんでしたが、クロツグミ同様でこの先まだ見られるかもしれません。

 

トラツグミ
今週はなぜか9月27日10時前に一度だけ囀り(ぐぜり?)が聞かれました。

 

ウグイス
ちびっこ広場で「ジッジッ」という地鳴きを聞きましたが、それ以外の場所での観察情報もありませんでした。
ウグイスもそろそろ観察頻度が高くなってくる頃ですが、今年はどうでしょうか。

 

ヤブサメ
9月24日、ポートランドの森看板付近のよく見られる場所で観察されましたが、それ以降の確かな観察情報はありません。
ヤブサメは例年9月末までに南に渡っていなくなりますが、そろそろ移動したのかもしれません。
もう1週様子を見ます。

 

ホオジロ
(上述)

 

アオジ
今日もカラマツ林周辺や遊具広場付近で「チッ」という地鳴きを何度か聞き、夏より声を聞く機会が増えていて、姿が見られることもあります。

 

イカル
今秋も何度か森の家上空を飛ぶ姿とその際に出す声を聞き、今朝も来ていましたが、低い位置にはなかなか降りて来ません。

 

メジロ
園内での観察機会はまだ多いですが、このところ森の家近くの階段の辺りにあるタラノキの実を食べによく来ています。
カラ類混群で行動をともにしていることもあり、比較的観察機会が多い鳥です。

メジロ2022年9月30日タラノキの実を食べる

 

キセキレイ
第1駐車場から西側エリアそして学びの森付近で時々見られています。
写真は栗の木デッキ付近のユニバーサル園路で撮影したものです。

キセキレイ2022年9月30日

 

モズ
今日も学びの森と記念樹の森付近で2度「高鳴き」を聞きましたが、先週から観察機会が増えています。
高い木の上の方にとまっていることが多い(ほとんど)ですが、時々高さ10mくらいにまで降りてくることがあります(それでもまだ高いですが)。

 

アオバト
今週は鳴き声も含め園内での確かな観察情報はありませんでした。
アオバトは旭山では例年9月下旬まで見られますが、円山では11月頃まで見られることもあり、もう少し様子を見ます。

 

キジバト
鳴き声を聞く機会は少し減ってきましたが、まだまだ観察機会は多い方で、特に飛ぶ姿を見ることがよくあります。

 

ツツドリ
この1週間も確かな観察情報はありませんでした。
ツツドリはそろそろ南に渡っていなくなる頃で、来週まで見られなければここでは取り上げません(また来年)。

 

ヨタカ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
こちらも来週まで見られなければここでは取り上げません(また来年、来るといいのですが)。

 

チゴハヤブサ
9月25日日曜日に上空高く飛ぶ姿が見られましたが、それ以降今日まで観察情報が入っていません。
チゴハヤブサは例年9月中に南に渡っていなくなりますが、もういよいよその時になったのかもしれません。
もう少し様子を見ます。

 

 

 

◎冬の鳥情報
カケス(亜種ミヤマカケス)
今週はほぼ毎日見られており、学びの森か巨木の谷で見ることが多いです。
今朝も巨木の谷に2羽、一昨日28日もそこで3羽と学びの森で2羽観察されましたが、10時から14時の間に観察されることは少なく、逆に朝8時くらいまでは学びの森にいることが多いです。
なお、カケスは旭山では5月から8月の間は見られなくなるので、ここでは「冬の鳥」として扱うことにしています。

カケス2022年9月30日亜種ミヤマカケス

 

シメ
今朝も「シー」という高い声が学びの森の木の上の方から聞こえてきましたが、観察機会は増えてきています。
ただ、昨年はここ10年で最も少ないというほど数が少なかったのですが、今年はどうでしょうか。
なお、シメは旭山では6月から8月の間は見られなくなるので、ここでは「冬の鳥」として扱うことにしています。

 

キクイタダキ
(上述)

 

コガラ
今週は園内での確かな観察情報はありませんでした

 

 

 

◎留鳥その他情報
クマゲラ
今週は15時過ぎにミュンヘンの森周辺で見られた日が2日あり、9月27日はミュンヘンの森の中の近くで声が聞こえましたが、姿を見つける前に「プルプル」と鳴いて南に飛んで行きました。
また9月28日朝には円山から声が聞こえてきましたが、その時とミュンヘンの森に2回来たものはおそらく同じちょっと変わった声の個体で、その個体は円山と行き来して途中で旭山記念公園内を通っているのかもしれません。
今後園内での観察機会もあると思われます。

 

オオアカゲラ
今週も園内での観察情報がありました。

 

アカゲラ
観察機会が多く、1時間歩くとほぼ必ず声を聞き姿が見られるくらいであるのは変わっていません。

アカゲラ雌2022年9月30日

 

コゲラ
今週もよく見られており、「ギーッ」という独特の鳴き声を聞くことも多いです。

コゲラ2022年9月30日

 

ヤマゲラ
今朝第1駐車場から展望台周辺で「ピョッピョッピョッ」という大きな声が聞かれ、姿を見たとの観察情報もありました。
ヤマゲラは個体数が多くないので運しだいですが、秋以降観察機会は増えてきます。

 

フクロウ
今週も声も姿も観察情報はありませんでした。

 

オオタカ
今週は確かな観察情報はありませんでしたが、公園で半日外にいると一度は飛んで来ているのではないかと考えられます。

 

ハイタカ
今週は確かな観察情報はありませんでした。オオタカ同様です。

 

ノスリ
今週は園内での観察情報はありませんでした。

 

トビ
今週は園内での観察情報はありませんでした。

 

ハヤブサ
今週も確かな観察情報はありませんでした。

 

ゴジュウカラ(亜種シロハラゴジュウカラ)
観察機会は多く、すっかり「普通の鳥」に戻りました。
木の上の方で「チュッ」という弱い声で鳴き、時々あの独特の「テュッテュッ」という強い声でも鳴きます。

ゴジュウカラ2022年9月30日亜種シロハラゴジュウカラ

 

シジュウカラ
観察機会は多いです。

シジュウカラ2022年9月30日

 

ハシブトガラ
観察機会は多いです。

ハシブトガラ2022年9月30日

 

ヤマガラ
観察機会は多いです。

ヤマガラ2022年9月30日

 

ヒガラ
観察機会は依然として多く、ヒガラだけはまだ囀りを聞くことがあります。
また、秋になると10羽以上の群れで見られる日が何日かありますが、そろそろそうなるかもしれません。

 

カワラヒワ
学びの森から噴水広場周辺で観察機会が比較的多いですが、今週も栗の木デッキ周辺など西側エリアでも観察されました。

 

ハクセキレイ
(上述)

 

スズメ
遊具広場やちびっこ広場など道路沿いで見られています。

 

ヒヨドリ
観察機会は多く、頭の羽が短くてまだ生え揃っていない幼鳥もまだ見られています。

ヒヨドリ幼鳥2022年9月30日頭の羽が伸び切っていない

 

ハシボソガラス
第1駐車場から噴水広場にかけての辺りでよく見られます。

 

ハシブトガラス
園内でよく見られています。
今日はホオノキの種子、一昨日はハリギリの種子を食べていましたが、ハシブトガラスは樹木の種子が好きで秋になるとこのような光景をよく目にします(下写真上)。
また下写真下は今年生まれの若い個体と思われ、首から上の羽が茶色がかっていてまだ整っていません(首から下の羽と見比べると分かります)。

ハシブトガラス2022年9月30日ホオノキの実を食べる

ハシブトガラス幼鳥2022年9月30日頭の羽がまだ不揃いで茶色っぽい

 

 

 

 

◎オオハクチョウ
そろそろ北からオオハクチョウやガンカモ類が渡って来る頃です。
オオハクチョウは札幌上空も通過していて、旭山記念公園でも10月になるとときおり上空から「コォーッ コォーッ」という甲高い声とともに数羽~20羽前後が編隊飛行しているのが見られることがあります。
10月は北方面から飛んで来て南方面に抜けて行き、だいたい朝、午前9時前までに通ります。
その大きな声は100mくらい上空でも聞こえ、低く飛んでいる時は双眼鏡でオオハクチョウであることが分かります(嘴の鼻先の部分がオオハクチョウとコハクチョウは違い、それが見える)。
オオハクチョウの渡りも秋の風物詩のひとつ、楽しみです。

 

 

 

次回は2022年10月7日金曜日に上げる予定です。

 

 

 

旭山でのバードウォッチング、皆様が多く見られることを願っております。