旭山記念公園野鳥情報、2022(令和4)年7月29日金曜日
ここ1週間の旭山記念公園と札幌市旭山都市環境林の野鳥の動きをまとめました。
この野鳥情報は、旭山で野鳥観察をしておられる方からご提供を受けたものも含まれています。
◎今週のトピックス
オオルリ、キビタキ、コサメビタキ ヒタキ科3種の幼鳥
今週はオオルリ、キビタキ、コサメビタキの幼鳥の観察情報がありました。
いずれも双子沢川沿いもしくは学びの森から噴水広場そして遊具広場にかけての辺りでの観察情報が多いです。
オオルリは親と一緒に見られることが少なく、単独もしくはカラ類混群の近くにいます。
キビタキは逆にまだ親と一緒に行動しているようですが、この3種ではいちばん幼鳥を見る機会が少ないです。
コサメビタキは家族単位で行動していて4羽同時に見られたとの情報もありました。
3種とも幼鳥が巣立ったと思われる7月中旬以降、囀りを聞くことがほぼなくなりました(コサメビタキは元々あまり囀りしているところに出くわさないですが)。
写真はオオルリ幼鳥とコサメビタキ幼鳥です。
クロツグミ
こちらも幼鳥が観察されました。
クロツグミ幼鳥は毎年つり橋周辺で夏の間に比較的よく見られますが、写真もその辺りで撮影したものです。
クロツグミも今週に入って囀りを聞いたのは数回というくらいで、ほとんど囀りしなくなりました。
鳥のようちえん
今週も「鳥のようちえん」は見られており、1時間歩いていると園内どこかで遭遇するという状況は変わりません。
幼鳥の方もだいぶ大きくなってきていて、シジュウカラは胸のネクタイが下腹部まで伸び、ヤマガラも少しずつ橙色が出てきました(写真がそれです)。
シジュウカラは年によっては2回繁殖し、その場合はこれから8月にかけてまたネクタイがなく体の羽に黄色みがある新しい幼鳥が出てきます。
◎今週のシマエナガ
エナガ(亜種シマエナガ)
今週はシマエナガを近くで見られたという観察情報はありませんでした。
この先どうなるかはまったく読めません。
昨年のように8月上旬から頻出するようになるかもしれず、一昨年のように7月から9月までまったく見られないかもしれません。
動きがあればお知らせします。
◎夏鳥情報
オオルリ
囀りをしなくなったため、成鳥を見つけるのは大変難しくなってきました。
6月までに囀りをよく聞いた辺りで木々をなでるように双眼鏡で探しまくれば見つかるかもしれません。
たまにひょっこりと現れることもあるかとは思います。
キビタキ
キビタキは囀りをやめても、南に渡る10月までしばしば見られます。
鳴いていなくても、オオルリよりは森の中でも近くて低いいちにいて気づきやすく見つけやすいです。
コサメビタキ
コサメビタキはむしろ巣立ち前よりもこれからやはり南に渡る10月までの方が観察機会は多いです。
「ツー」という細くて高い音で鳴き、それで気づくことがあります。
コルリ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
昨年までも8月に入ってからの確かな観察情報はなく、このまま南に移動しいなくなるものと思われます。
観察情報がありましたらまた報告します。
クロツグミ
(上述)
アカハラ
今週も園内での確かな観察情報はありませんでした。
トラツグミ
今週も園内での確かな観察情報はありませんでした。
ウグイス
今週は囀りを聞いたという情報はもほとんどありませんでしたが、幼鳥の観察情報がありました。
ウグイスは例年囀りをやめると姿を見ることが少なくなり、秋にまたよく見られるようになりますが、幼鳥がいたということは園内にずっといたものと思われます。
ヤブサメ
囀りは聞かれなくなりましたが、「チュッ」という地鳴きが笹薮から聞こえたらその音を追うと姿が見られることがあります。
笹が目線より上の法面に生えている場所、例えばカラマツ林下などはしゃがまなくても見えるため探しやすいです。
センダイムシクイ
囀りを聞く機会は少なくなりましたが、「鳥のようちえん」に入っていることもあり、観察機会は少なくないです。
ホオジロ
今週は展望台周辺で時々見られています。
アオジ
園内で時々見られていますが、幼鳥の確かな観察情報は入っていません。
イカル
今週は園内での確かな観察情報はありませんでした。
メジロ
観察機会は多く今年は個体数も多いと、園内で観察している複数の方から聞きました。
カラ類混群と行動をともにしていることもあります。
ニュウナイスズメ
今週も園内での確かな観察情報はありませんでした。
コムクドリ
今週も園内での確かな観察情報はありませんでした。
キセキレイ
園内で時々見られていますが、例年西側エリアでの観察機会が多くなるのはこれから9月にかけての頃です。
モズ
今週はちびっこ広場での観察情報もほとんどなく、いなくなった可能性が高そうです。
ハリオアマツバメ
今週も何度か上空を飛ぶ姿が見られました。
アオバト
今週も園内で鳴き声が聞かれるくらいで、近くで見たという観察情報もありませんでしたが、鳴き声は比較的聞く機会が多いです。
キジバト
観察機会は依然として多く、声を聞くこともよくあり、時々低い位置に降りて来ます。
ツツドリ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
ヤマシギ
今週も観察情報はありませんでした。
チゴハヤブサ
7月27日水曜日にちびっこ広場付近の住宅街上空を飛ぶ姿が見られましたが、まだ近くには来ているようです。
◎留鳥その他情報
クマゲラ
今週も園内で近くで見られたとの観察情報はありませんでしたが、例年夏は来たり来なかったりです。
オオアカゲラ
今年は園内でも毎日のように見られていますが、成鳥は雄を見ることが多く、雌の観察情報が逆に少ないです。
アカゲラ
森の家の周りで見られる機会は多いです。
鳴き声を出していないことが多いとこれまで書いてきましたが、今週は鳴き声で気づくことが多くなってきました。
幼鳥も観察機会は少なくありません。
コゲラ
今週もよく見られていますが、カラ類混群にいたり、コゲラだけだったりです。
ヤマゲラ
今週も森の家の近くで見られ、幼鳥の観察情報もありました。
また、例の「ピョッピョッピョッ」という大きな声で鳴くこともあり、意外と見られています。
フクロウ
今週も声も姿も観察情報はありませんでした。
オオタカ
今週は確かな観察情報がありましたが、獲物を脚に掴んで園内から旭山都市環境林の方向に飛んで行きました。
ハイタカ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
ノスリ
今週は園内での観察情報がありました。
トビ
今週は園内での観察情報がありました。
ハヤブサ
今週も確かな観察情報はありませんでした。
ゴジュウカラ(亜種シロハラゴジュウカラ)
観察機会は多いです。
シジュウカラ
観察機会は多いですが、笹薮の中に入っていることもあり、そうなると一瞬他の鳥と間違います。
ハシブトガラ
観察機会は多いです。
ヤマガラ
成鳥の観察機会は多いです。
ヒガラ
囀りを聞く機会は少なくなってきましたが、針葉樹の近くであれば観察機会は比較的多いです。
幼鳥連れで見ることもありますが、幼鳥は冠羽がまだ完全に立っていないことが多いです。
コガラ
今週は園内での確かな観察情報はありませんでした。
カワラヒワ
噴水広場周辺で見られています。
ハクセキレイ
今週は園内での観察情報はありませんでした。
スズメ
森の家の前の笹の穂を食べには来なくなりましたが、遊具広場やちびっこ広場で見られています。
ヒヨドリ
観察機会は多いです。
ハシボソガラス
先週、展望台下に10羽以上集まっていると書きましたが、今週はそれほどの数ではなく、しかし数羽は常にいます。
西側エリアでも時々見られています。
ハシブトガラス
園内でよく見られていますが、先週の野鳥観察会の際に、口の中が赤い幼鳥が親に餌をねだる光景が観察されました。
◎8月の野鳥観察会は、8月13日(土曜日)、および28日(日曜日)に行います。
参加受付は、明日7月30日(土曜日)10時から、電話及び窓口にて受付開始となります。
6月以降はすぐに定員に達して締め切りとなることはほぼなくなりましたので、ご都合を見てご検討いただければと思います。
よろしくお願いします。
◎今度は親子のエゾシカ
7月23日土曜日、まだ雨で人出が少ない朝、ちびっこ広場に母と子のエゾシカ親子が現れました。
50mほど離れて木の陰に隠れるようにして観察していましたが、物音やこちらの動きに警戒は示すものの、耳を立てつつゆっくりと草を食んでいました。
15分ほどでちびっこ広場西側の沢に親子で入って見えなくなりました。
昨年も熊出没で人が来ない閉園期間中にちょくちょく見られていましたが、今年は園内で出くわすことが多いかもしれません。
次回は2022年8月5日金曜日に上げる予定です。
旭山でのバードウォッチング、皆様が多く見られることを願っております。