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旭山記念公園野鳥情報2020年10月3日(土曜日)

旭山記念公園野鳥情報、2020(令和2)年10月3日土曜日

 

ここ1週間の旭山記念公園と札幌市旭山都市環境林の野鳥の動きをまとめました。

 

この野鳥情報は、旭山で野鳥観察をしておられる方からご提供を受けたものも含まれています。

 

 

 

◎今週のシマエナガ
エナガ(亜種シマエナガ)
今週も日に何度か観察されています。
つり橋から風の丘にかけての辺りと、森の家の周りが比較的よく見られる場所です。
10月1日木曜日は、朝8時頃ミュンヘンの森付近のカラ類混群の中に数羽いることに気づき、栗の木デッキ方面に飛んだ後少しずつつり橋の方に向かって移動していました。
10月2日金曜日は10時少し前森の家南側にカラ類混群に混じって数羽が現れ、そのまま西に進んで藻岩山登山道入口の方向に飛んで行きました。

下の写真、上が10月1日、下が10月2日撮影のものです。
10月1日は斜面の上の道から見下ろすことができる状況になり、目線の高さで撮れました。
10月2日は1個体が数秒間だけ目線の高さに降りてきました。
旭山記念公園の場合、このように、高低差を利用すると目線の高さや見下ろしで撮ることができます。

また、ここ3日間見られたシマエナガはすべてカラ類混群と行動をともにしていたもので、シジュウカラやハシブトガラなどの声が同じ辺りで複数聞こえてきた場合は、その中にシマエナガが混じっていて見られることがあり、要チェックです。
シマエナガは「ツーツーツー(ツー)」と3回もしくは4回続く高い声で鳴きますが、シジュウカラも似たような声を出すので注意が必要です。
おなじみ「ジュルッ」という鳴き声は、シマエナガが近くにいる人間を見たときに発することが多く、まだ少し離れたところにいる段階では時々その声が混じるだけです。
まだまだ木々の葉が多く、シマエナガ自体も10羽以上の群れで見られる機会は少なく、観察や撮影はちょっとばかり大変ですが、シマエナガが見られる頻度は高くなってきています。

【2020年10月3日 追加補足】
本日14時過ぎ、第1駐車場東側壁面下辺りに10羽以上の群れが来たとの新たな情報がありました。
また16時過ぎ、森の家南側に数羽の群れが来ました。
午後でも見られるようです。

 

シマエナガ2020年10月3日1001

シマエナガ2020年10月3日1002

 

 

 

◎今週のトピックス
ツグミ
本日10月3日、ツグミをこの秋初めて確認しました。
市内では9月中に出ていたもようですが、旭山でも見られました。
2羽が森の家上空を飛んでいましたが、それだけで、数はまだ少ないようです。

 

カケス(亜種ミヤマカケス)
このところ、いつも園内のどこかで「ジェーイッ」と鳴いているように感じられるほどで、飛んでいる姿もよく見られ、地面で採餌していることもあります。
カラマツ林から栗の木デッキ付近で声を聞くことが多いですが、カケスは人を見ていて近寄るとすぐに逃げることと、その辺りは木々の緑がまだ濃く、声だけでなかなか目視観察・撮影までには至りません。
それでも、過去2回の冬はほとんど見られなかったカケスが、この冬はどうやらずっと居ついていつでも見られる状況になりそうでほっとしています。
観察・撮影は木々の葉が落ちた冬が本番でしょう。

 

カワラヒワ
本日、15羽前後の群れで飛ぶ姿を朝から何度か観察しました。
カワラヒワは秋に河川敷などに集まって多く見られることがありますが、旭山でそれが観察されるのは珍しいことです。
明日以降どうなるか注目です。

 

 

 

 

◎夏鳥情報
キビタキ
火曜日までは園内で声と姿を確認していましたが、9月30日水曜日以降確かな観察情報がありません。
南に渡っていなくなった可能性がありますが、もう少し様子を見ます。

 

コサメビタキ
こちらもキビタキ同様です。

 

サメビタキ、エゾビタキ
こちらもキビタキ同様で、10月に入ってからヒタキ類の観察情報が寄せられていません。
(9月29日に寄せられた観察情報もサメビタキかエゾビタキかは断定できないがコサメビタキではないというものでした)。

 

オオルリ
オオルリも今週は確かな観察情報はありませんでした。

 

クロツグミ
本日、つり橋近くで地鳴きを聞きましたが、この1週間で観察情報はそれだけでした。
アカハラもですが、例年であればあと1週間くらいは見られる可能性があります。

 

アカハラ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
南に渡る時期はクロツグミ同様で、まだ見られる可能性があります。

 

ウグイス
「ヂッ ヂッ」という地鳴きが時々聞かれますが少ないです。

 

ヤブサメ
この1週間は確かな観察情報がなく、例年であれば10月には見られなくなるので、もう南に渡っていなくなった可能性があります。

 

アオジ
森の家の周りをはじめ西側エリアで比較的よく見られますが、笹薮で「チッ」と鳴いて、開けた場所にはなかなかでてきません。

 

ホオジロ
今週は確かな観察情報はありませんでした。
ホオジロは例年10月中に見られなくなりますが、今年はどうでしょうか。

 

メジロ
囀りはもうほとんど聞かれないですが、「キューッ」というような声が聞こえることはよくあります。
今週も森の家近くのタラノキの実を食べにしばしば来ていました。

 

イカル
今週も園内で数羽で飛ぶ姿がほぼ毎日観察されました。
ただ、学びの森に来る頻度は落ちてきています。

 

キセキレイ
今週も森の家周辺など西側エリアでしばしば観察されています。
キセキレイも例年10月中に南に渡っていなくなります。

 

モズ
今週は園内で「モズの高鳴き」を聞いたとの情報がありました。

 

アオバト
10月1日に園内での観察情報があり、今日も飛んでいる姿を確認しましたが、そろそろ旭山では見られなくなる頃です。

 

キジバト
鳴き声を聞くことはほとんどなくなりましたが、飛ぶ姿はよく見られています。

 

チゴハヤブサ
9月29日、噴水広場上空を飛ぶ3羽のチゴハヤブサが観察されましたが、本日10月3日にも同じく3羽の観察情報がありました。
写真は9月29日に撮影したもので、1羽を撮ろうと狙っていたところたまたま後ろを飛ぶもう1羽が写っていました。

チゴハヤブサ2020年10月3日

 

 

 

 

◎留鳥・冬の鳥情報
クマゲラ
9月27日日曜日に園内で撮影したという情報がありましたが、それ以降は藻岩山から声は聞こえて来るものの、園内での観察情報はありませんでした。
ただ、またいつ来るようになるかはクマゲラのことなので分かりません。

 

オオアカゲラ
今週も園内で雌の観察情報がありました。

 

アカゲラ
今週もよく見られています。

 

コゲラ
今週も見られる機会は多いですが、カラ類混群と一緒に行動していることも多いようです。

 

ヤマゲラ
今週も園内での観察情報がありましたが、最近、遊具広場~第2駐車場入口~藻岩山登山道入口にかけての辺りから「ピョッピョッピョッ」という声が聞こえてくることがよくあります。

 

キクイタダキ
今週も確かな観察情報はありませんでした。

 

シメ
まだ頭に緑みが残っている幼鳥は今週も観察されました。
数羽で飛んでいることもあり、シメを見る機会もだいぶ多くなってきました。

 

ノスリ
今週も何度か観察情報がありました。

 

オオタカ
今週も観察情報がありました。

 

ハイタカ
ハイタカは今週は確かな観察情報はありませんでした。

 

トビ
今週は上空を飛ぶ姿を見たとの観察情報がありました。

 

ゴジュウカラ
観察機会は多いです。
写真は9月29日に撮影したものです。

ゴジュウカラ2020年10月3日

 

シジュウカラ
観察機会は多いです。
写真は学びの森の桜にとまったところのものです。

シジュウカラ2020年10月3日

 

ハシブトガラ
園内でよく見られており、シジュウカラやシマエナガなどとの混群で見られることが多いです。
写真は学びの森近くで撮影したものです。

ハシブトガラ2020年10月3日

 

ヤマガラ
ヤマガラはカラ類混群に入らずにヤマガラだけで行動していることが多いようで、学びの森周辺と森の家周辺でヤマガラだけを見ることがよくあります。

 

ヒガラ
今週もまだ囀りを聞くことがあり、針葉樹によく来ています。

 

ハクセキレイ
噴水広場付近で時々見られます。

 

ヒヨドリ
観察機会は多いです。

 

ハシブトガラス、ハシボソガラス
園内でよく見られています。

 

 

 

10月の鳥の動き
10月になると冬の鳥や通過の旅鳥が次々とやって来ます。
ツグミは今日3日に観察されましたが、この先、マミチャジナイ、シロハラ、ルリビタキ(以上通過の旅鳥)、ベニヒワ、マヒワ、ウソ、ミソサザイ、ヒレンジャク、キレンジャクなどが見られるようになります。
年によりイスカも来ます。
一方で、ホオジロ、アオジ、クロツグミ、ウグイス、キセキレイ、キジバト、アオバトなどは10月中に南に渡っていなくなります。
下旬になるとシマエナガもそろそろ10羽以上の群れで行動するようになります。
10月は紅葉・黄葉し、木々の葉も落ちて寂しくなりますが、葉が落ちると鳥の姿は見つけやすくなります。

 

 

 

 

 

次回は10月10日に上げる予定です。

 

 

旭山でのバードウォッチング、皆様が多く見られることを願っております。