旭山記念公園野鳥情報、2020(令和2)年9月26日土曜日
ここ1週間の旭山記念公園と札幌市旭山都市環境林の野鳥の動きをまとめました。
この野鳥情報は、旭山で野鳥観察をしておられる方からご提供を受けたものも含まれています。
◎今週のシマエナガ
エナガ(亜種シマエナガ)
先週から園内でも観察する機会が多くなったエナガ、今週も森の家の周りなどで見られました。
本日9月26日11時半頃、栗の木デッキ付近に3、4羽がいることに気づき、10分以上そこからカラマツ林にかけての辺りでとどまっていました。
写真はその時に撮った1枚、ようやくここで取り上げることができる写真が撮れました。
ただしまだ冬のように大きな群れにはなっていないようで、10羽以上の時もありますが、ここ数日見るのはだいたい5羽までの群れでした。
また、今日も周りにシジュウカラなど他のカラ類もいる所で見られましたが、カラ類混群と一緒にいることもよくあって、他のカラ類を見つけたら少し粘るか周りを探すと見られる可能性があります。
◎今週のトピックス
カケス(亜種ミヤマカケス)
この1週間は最低でも1日1回は園内で声を聞いており、2羽はどうやらこの先居ついてくれそうです。
森の家からカラマツ林周辺で声を聞くことが多いですが、まだ木々の葉が多くて写真が撮れる状況ではなかなか出会えません。
ただ、越冬するとなると木々の葉が落ちた冬が楽しみではあります。
イカル
今日は学びの森周辺で30羽前後の群れを見たとの観察情報がありました。
木にとまっていて、高くて遠目だけど写真は撮れたとのことで見せてもらいました。
今週もほぼ毎日旭山の上空を飛んでいて、やはり3羽のことが多いですが、今朝は数が多く、群れが分かれたり一緒になったりして行動しているのでしょう。
「ホヒリホヒー」という囀りを聞くことは少なくなり、「キッ キッ」という地鳴きは飛んでいる時にかならず出しており、その声を上空に聞いたら探すと見られます。
シメ
今朝、学びの森のアサダの木の実を食べに数羽が来ていました。
その中に、まだ頭に緑みが残っている幼鳥と思われる個体も1羽いました。
ただ、シメは警戒心が強く、そのアサダの木から50mくらいに近寄るともう連れ立って飛んで逃げてしまい、なかなか近くでじっくりと観察はできないです。
木の陰に隠れて待っている方がいいかもしれません。
なお、アサダの木から飛ぶといったん高いトドマツにとまり、それから遠くに逃げるので、トドマツで見るのもいいかもしれません。
サメビタキ、エゾビタキ
今週も園内で観察情報がありましたが、サメビタキかエゾビタキかどちらか(あるいはコサメビタキか)判然としない情報が多かったため、詳しいことは分かりません。
今日も1羽観察情報がありましたが、コサメビタキではないどちらか、とまでしかわからなかったようです。
昨年は10月初旬までいましたが、そろそろいなくなる頃です。
メジロ
今日は30羽以上見たとの観察情報もあり、大きな群れで行動しているようです。
下の写真の上は学びの森で撮影したもので、この時も20羽くらいが次々と木から木へ移動しながら餌を探していました。
この時はアズキナシの実を食べに来ていたようでしたが、少し後に森の家の近くでタラノキの実も食べに群れで来ていて、それが下の写真の下のものです。
メジロが南に渡るのは例年10月下旬で、この先まだ見られそうです。
この写真にはメジロが2羽写っていますが、分かりますか?
◎夏鳥情報
キビタキ
今週も時々林内から「ヒッヒッヒッ キュピキュピキュピ」という声が聞こえてきて探すと見られたということがありましたが、キビタキも例年通りであれば来週にはもういなくなっている可能性があります。
コサメビタキ
こちらもまだ見られていますが(コサメビタキであると断定できる写真や観察情報が複数あった)、やはりそろそろ南に渡っていなくなる頃です。
オオルリ
この1週間は確かな観察情報はありませんでしたが、22日に旭山都市環境林で鳥の羽を拾った方がいて、見るとオオルリの羽だったので、数日内にはまだいたということになります。
いずれにせよ、今はもういなくなっている可能性があります。
【2020年9月27日 追加補足】
本日朝、オオルリ幼鳥を学びの森周辺で見たとの観察情報がありました。
まだ南には行っていなかったようです。
クロツグミ
今週は西側エリアでの観察情報がありました。
はありませんでしたが、例年南に渡って行くのは10月上旬以降で、まだ見られる可能性があります。
アカハラ
先週の追加情報で上げましたが、学びの森周辺での観察情報がありました。
南に渡る時期はクロツグミ同様で、まだ見られる可能性があります。
ウグイス
「ヂッ ヂッ」という地鳴きが時々聞かれます。
ヤブサメ
昨日9月25日、森の家前の笹薮に1羽がいるのをたまたま見つけましたが、鳴き声を発しておらず、たまたま見つけなければ分からなかった可能性があります。
今日はまだ観察していないですが、ヤブサメも9月いっぱいまでに南に渡っていなくなるため、そろそろ見られなくなります。
アオジ
森の家の周りやつり橋周辺、学びの森など園内至る所で「チッ チッ」という声を聞き、時々姿も見られます。
ホオジロ
噴水広場周辺や展望台周辺でしばしば観察されています。
カワラヒワ
まだ園内で見られています。
キセキレイ
今週も森の家周辺など西側エリアでしばしば観察されています。
モズ
今週は園内では観察情報はありませんでしたが、近くの住宅街で「モズの高鳴き」が聞かれました。
アオバト
昨日午後カラマツ林で久しぶりに「オーアーオー」という声を聞き、今日も園内で声を聞いたとの情報がありました。
アオバトは例年9月下旬には旭山からいなくなりますが、今年はいつまでいるでしょうか。
キジバト
鳴き声はほとんど聞かれなくなりましたが、飛ぶ姿はよく見られています。
学びの森周辺では地面で採餌している姿もしばしば見られます。
チゴハヤブサ
今週も園内での観察情報がありました、こちらもいつまで見られるでしょうか。
◎留鳥・冬の鳥情報
クマゲラ
本日、園内で久しぶりに撮影可能な距離で観察できました。
写真がそれ、ニセアカシアの木にいるところですが、きれいな音を出すドラミングをしていて音がよく響いていました。
20分ほど撮影した木とまっていて、西側に飛んで行きました。
また、午後1時45分頃、カラマツ林に鳴きながら飛んで来て、すぐに北の方に飛んで行く姿も見られました。
今週は他にも園内で声を聞いたとの情報が多くあり、藻岩山からも声が日に何度か聞こえてきます。
オオアカゲラ
今週も園内で雌の観察情報がありました。
アカゲラ
今週もよく見られています。
写真はカラマツ林に現れた雌の個体です。
コゲラ
園内でよく見られており、近くで観察できる機会も多くなってきました。
写真は本日撮影、メジロと同じ時に同じタラノキに来て実を食べていた個体です。
ヤマゲラ
今週も森の家周辺での観察情報がありました。
キクイタダキ
今週も確かな観察情報はありませんでした。
やはりまだ居ついたわけではないようです。
ノスリ
今週も何度か観察情報がありました。
オオタカ
今週も観察情報がありましたが、まだ茶色みが強い幼鳥の個体を撮影された方もいました。
ハイタカ
ハイタカは今週は確かな観察情報はありませんでした。
トビ
今週は観察情報はありませんでした。
ゴジュウカラ
観察機会は多いです。
シジュウカラ、ハシブトガラ、ヤマガラ
観察機会は多いです。
写真は学びの森付近の芝生に降りて餌を探すヤマガラですが、シジュウカラやヤマガラは地面に降りて採餌する姿もよく観察されています。
ヒガラ
今週もまだ囀りを聞くことがありましたが、そろそろそれも減ってくると思われます。
写真は松の実かその中にいる虫を食べるヒガラです。
ハクセキレイ
噴水広場付近で時々見られます。
ヒヨドリ
観察機会は多いです。
ハシブトガラス、ハシボソガラス
園内でよく見られています。
10月10日(土曜日)の旭山野鳥観察会は、募集定員に達しましたため、受付を締め切らせていただきました。
ご了承ください。
次回は10月3日に上げる予定です。
旭山でのバードウォッチング、皆様が多く見られることを願っております。