旭山記念公園野鳥情報、2020(令和2)年8月22日土曜日
ここ1週間の旭山記念公園と札幌市旭山都市環境林の野鳥の動きをまとめました。
この野鳥情報は、旭山で野鳥観察をしておられる方からご提供を受けたものも含まれています。
◎今週のトピックス
シメ
8月18日火曜日、シメ数羽が上空を飛んでいるのが観察されました。
今日も数羽が飛んでいました。
シメは旭山では冬の間普通に見られますが、5月下旬にいなくなり、6、7月は今まで観察記録がありません。
秋にまた戻って来ますが、8月下旬に観察されたことは今までほとんどありませんでした。
今年は早めに移動してきたのでしょうか。
また、この動きは一時的か、それともこの先冬まで数の多寡はあってもずっと見られるようになるのか、要注目です。
ルリビタキ
今週、ルリビタキ雄1羽の園内での観察情報がありました。
ルリビタキは札幌市内でも高標高地で繁殖していますが、本格的な移動の時期にはまだ早いと思われ、一時的に山を降りてきた可能性があります。
ただ、こちらもこの先どういう動きをするか要注目です。
キクイタダキ
8月21日、キクイタダキを園内で観察したとの情報がありました。
キクイタダキも旭山では秋から春に見られ、5月下旬から7月までの記録はほとんどありません。
8月下旬というのも記録としては早い方です。
ただ、昨年6月に1日だけ親子が園内で観察されたように、あまり遠くない場所で繁殖し夏の間過ごしている可能性は高そうです。
シメ同様、これが一時的なものか、この先ずっと見られるようになるのか、要注目です。
ヤマゲラ
今週も園内での幼鳥観察情報が幾つかありました。
その多くは栗の木デッキからつり橋にかけての辺りでのものですが、今朝は森の家前の階段の近くにいました。
写真はさらに今日の午後、ミュンヘンの森にいたヤマゲラ幼鳥ですが、園内に最低1羽がいついているのは間違いないようです。
ただ、ヤマゲラはアカゲラと違ってあまり声を出さないので、見つけるには、木をつついたり木の葉がこすれたりといったわずかな音を頼りに探すか、たまたま出会うか、になってしまいます。
この写真を撮った時も、木にとまった際に爪が樹皮に当たる音で気づいて見つけました。
◎今週のシマエナガ
エナガ(亜種シマエナガ)
今週は観察情報はありませんでした。
カラ類混群に会うと、シマエナガがいないかと耳をそばだてて声を聞いているのですが。
シマエナガは夏の暑い間高標高地に移動しているということです。
◎夏鳥情報
キビタキ
今週は成鳥、幼鳥ともに観察情報がありました。
幼鳥が観察されたのは栗の木デッキ付近とのことで、双子沢川周辺から風の丘西側で出会う機会があるようです。
◎コサメビタキ
先週より観察頻度は落ちたと感じていますが、まだ森の家周辺などに出てきます。
◎オオルリ
今週も幼鳥の観察情報がありましたが、やはりつり橋周辺が多いようです。
◎コルリ
今週も観察情報がなかったため、ここで取り上げるのは今年は今日で終わりにします。
◎クロツグミ
こちらも幼鳥の観察情報が寄せられていますが、「ぐぜり」、ぶつぶつ言うような鳴き方をしていたという情報もありました。
囀りはもうまったく聞かなくなりました。
◎アカハラ
今週も声、姿とも観察情報はありませんでした。
◎センダイムシクイ
昨日8月21日に園内で囀りを聞きましたが、今日は聞いていません。
まだいなくなったと断言はできないですが、様子を見てゆきます。
◎ウグイス
森の家の裏で「ヂッ ヂッ」という声が聞こえ、囀りはやめて分からなくなりましたが園内にはいるようです。
◎ヤブサメ
森の家の周りで声がときどき聞かれ、根気よく笹薮の中を見てゆけば姿も見られることがあります。
◎メジロ
引き続き最も接する機会が多い野鳥であり、家族単位の群れで行動していて一度会うと数羽が見られます。
今日は久しぶりに囀りも聞くことができました。
◎キセキレイ
今週も西側エリアでも観察されていました。
◎アオジ
幼鳥連れ数羽の群れの観察情報が今週もありました。
◎ホオジロ
噴水広場周辺にゃ展望台周辺でも観察頻度は落ちてきました。
ホオジロは例年10月まで見られます。
◎イカル
今週は確かな観察情報はありませんでした。
◎カワラヒワ
園内で見られたり声が聞かれたりしていますが頻度は落ちてきました。
◎モズ
今週は観察情報はありませんでした。
◎アオバト
森の家の周りで声を聞く機会も減ってきました。
アオバトは旭山では例年9月中旬くらいまで見られます。
◎キジバト
日に何度か鳴き声が聞こえ、時々姿も見られています。
◎ツツドリ
今週は観察情報はありませんでした。
例年であればそろそろ林内の低い位置で観察される機会が増えてくる頃です。
◎ヤマシギ
今週も観察情報はありませんでした。
◎ハリオアマツバメ・アマツバメ
今週は情報はありませんでしたが、まだ見られる時期ではあります。
◎チゴハヤブサ
今週は、園内ではないですが近くの山麓道での観察情報がありました。
◎留鳥情報
クマゲラ
今週も何度か違う日に園内で観察されています。
今日は旭山都市環境林の散策路すぐ横の木で鳴いていましたが、このところ比較的近くで見られる機会が多くなってきています。
ただ、クマゲラのことなので明日以降はどうなるかまるで分かりません。
オオアカゲラ
今週も園内で雌の観察情報がありました。
アカゲラ
今週もよく見られています。
コゲラ
カラ類混群にいることも多く、見られる機会は増えてきています。
オオタカ、ハイタカ
どちらも今週は確かな観察情報はありませんでした。
ノスリ
今週は観察情報はありませんでした。
トビ
今週は観察情報はありませんでした。
ゴジュウカラ
カラ類混群で見る機会が増えてきています。
「テュッ テュッ」という鳴き声もときどき聞くことができます。
写真は今週撮影したもので、このような「逆さ歩き」も間近で見られることがあります。
シジュウカラ
幼鳥は背中のオリーブ色も濃くなり、胸のネクタイも伸びてきましたが、まだ成鳥とははっきり違って見えます。
シジュウカラも出会うことが多いです。
ヤマガラ
森の家の周りに引き続きよく出ています。
昨日は幼鳥が、自分の体の半分ほどもあるアカエゾゼミを捕まえて食べていました。
ハシブトガラ
観察機会は先週よりもさらに多くなってきています。
写真は今週撮影した幼鳥です。
ハクセキレイ
噴水広場付近で時々見られます。
ヒヨドリ
観察機会は多いです。
ハシブトガラス、ハシボソガラス
園内でよく見られています。
ハシボソガラス4羽の家族はまだ一緒にいるところが観察されています。
ハシブトガラスの幼鳥はまだ親から餌をもらっているようで、声がしょっちゅう園内のどこかから聞こえてきます。
写真は、アカエゾゼミを捕まえて食べようとしているハシボソガラス幼鳥で、この時も家族4羽でいました。
※9月の野鳥観察会は募集定員に達しましたため、受付を締め切りとさせていただきました、ご了承ください。
10月10日土曜日開催予定ですが、そちらについてはまた近くなりましたらご案内させていただきます。
旭山野鳥観察会の記録
昨日もお知らせしましたが、旭山野鳥観察会の記録を年度ごとにページにまとめました。
トップ画面の「自然情報」から「旭山野鳥観察会の記録」をクリックしていただくとページが進み、さらにご覧になりたい年度をクリックするとページが開きます。
野鳥観察のご参考にもご活用ください。
次回は8月29日に上げる予定です。
旭山でのバードウォッチング、皆様が多く見られることを願っております。