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旭山記念公園野鳥情報 2017年7月21日(金)

毎週お送りしている旭山記念公園野鳥情報です。

2017年7月21日(金)、この1週間の野鳥の動きをまとめました。

なお、この野鳥情報は、旭山記念公園で野鳥観察を続けておられる方からご提供を受けたものも含まれています。

 

◎夏鳥情報

・オオルリ

7月17日(月)、「風の丘」近くで雄と雌が囀りにより鳴き交わしていました(オオルリは雌も囀ります)。

雄は人の近くの見えるような場所で囀り(人目を引こうとした可能性あり)、雌は少し離れたところで鳴いていました。

雌がヤブサメを追い払うという行動も見られました。

雄の囀り声は単純かされていて雌とほぼ同じ「フィーフィーフィーフィージジッ」と繰り返すものでした。

近くに巣があるか巣立ち幼鳥がいてそれを守るための行動と考えるられます。

翌18日(火)はそこでは声や姿を確認できず、少し離れた沢から囀りが聞こえてきましたが、鳴いていたのは1個体だけに聞こえました。

今日21日(金)はつり橋から川の下流側のあまり近くないところから囀りが聞こえてきました。

オオルリは順調にいけば8月になると幼鳥が見られるようになりますが、しばらくは動きを注視してゆくひつようがあります。

(写真は7月18日(火)の記事にあります)。

 

・キビタキ

森の家の近くでまだ囀りがよく聞かれます。

時間は決まっておらず朝でも昼間でも鳴いています。

 

・コサメビタキ

16日(日)に森の家の近くで姿が見られましたが、例年であればそろそろ見られる機会が増えてきます。

 

・コルリ

この1週間はまったく声を聞いていません。

 

・クロツグミ

つり橋付近で囀りがよく聞かれます。

今日20日にはつり橋のたもとで雌の姿が目視されました。

藻岩山の北斜面=旭山に向かっている側からもよく囀りが聞こえてきます。

いつ聞かれなくなるか注意して追ってゆきます。

 

・アカハラ

本日「カルチャーナイト」で夜まで旭山にいましたが、日没後に森の家の裏でアカハラの囀りと地鳴きが聞こえました。

 

・ヤブサメ

森の家の周りなどでまだよく囀りが聞かれますが、姿を見る機会はますます減ってきました。

・センダイムシクイ、メジロ

「鳥のようちえん」、カラ類混群に混じって行動し同時に見られることが多くなりました。

センダイムシクイは囀りが時折聞かれるくらいですが、メジロは短い囀りの声をよく出しています。

メジロは今たくさんなっているヤマグワの実を求めて飛び回っており、近くで見られる機会が比較的多いです。

 

・ホオジロ

親子は離れて生活するようになったらしく、展望台で囀る雄の成鳥がこのところよく見られます。

 

・アオジ

今週も都市環境林広場付近など特定の場所以外ではほとんど姿や声を確認しておらず、アオジは公園内では例年より少ないと感じられます。

 

・イカル

たまに旭山記念公園内に現れます。

 

・アマツバメ

先月中旬から雨の前に低く飛ぶ姿が見られ、時に飛行機のような羽音が聞こえ顔が分かるほど低く飛ぶこともあります。

時々ハリオアマツバメの時もあります。

 

・アオバト

鳴き声は比較的よく聞こえてきますがあまり低いところに来ないので姿を近くで見る機会は少ないです。

 

◎留鳥

・クマゲラ

本日森の家の近くのカラマツで雄が木をつついて餌を探していました。

近くで見られたのは1週間ぶりくらいです。

 

・ハシブトガラ

「鳥のようちえん」の他数羽の家族単位で行動する姿がよく見られ、時々雄が囀りしています。

 

・ヒガラ

火曜くらいまでは囀りがよく聞かれましたが、今日はまだ囀りは聞いていません。

 

 

◎シマエナガ情報

エナガ(亜種シマエナガ)はこの1週間に3回森の家の周りで見られました。

そのうち2回は「鳥のようちえん」と同じ場所で見られ、その間は行動をともにしていた可能性があります。

もう1回はシマエナガだけの群れで数は不明ですが最低3羽を確認できました。

うち1羽はまだ目に黒い帯がかかっている幼鳥、もう1羽は完全に黒くはないけれど後ろから見るとまだ眼の周りが黒っぽいやはり幼鳥、もう1羽は成鳥で、この3羽を別個体と判断し「最低3羽」と表現しました。

シマエナガは見られる機会が増えてきましたが、木々の葉があって姿を見つけにくくまた冬ほど人の近くには寄ってこないので、観察には少し手間取るかもしれません。

 

 

◎鳥のようちえん

カラ類を中心として巣立ち幼鳥とその家族がまとまって行動する様を旭山では「鳥のようちえん」と名付け観察しています。

中心となるのはシジュウカラ、ハシブトガラ、ヤマガラのシジュウカラ科の鳥で(ヒガラは時々混じっていることがあるというくらい)、他ゴジュウカラ、コゲラに夏鳥のメジロ、センダイムシクイが混じって一緒に餌を探しています。

ヒヨドリやアカゲラそしてエナガ(亜種シマエナガ)が「鳥のようちえん」に加わることもあります。

多いときは50羽前後の鳥を一カ所で見ることができ、夏の間は「鳥のようちえん」を探して歩くかよく出る場所(風の丘からつり橋付近)で待っていると観察できます。

 

明日22日(土)は9時半から「定例自然観察会」があります。

天気予報が怪しいですが、いろいろな生き物に出会えればと思っています。

 

本日確認された鳥 計27種

ハシブトガラス、ハシボソガラス、スズメ、イカル、カワラヒワ、

ホオジロ、アオジ、メジロ、エナガ、ゴジュウカラ、

シジュウカラ、ハシブトガラ、ヤマガラ、ヒガラ、キビタキ、

オオルリ、クロツグミ、アカハラ、センダイムシクイ、ヤブサメ、

ヒヨドリ、アマツバメ、クマゲラ、アカゲラ、コゲラ、

アオバト、キジバト

 

最後の写真は、本日7月21日(金)に撮影した展望台で歌うホオジロ雄です。

20170721Hoojiro