旭山記念公園野鳥情報2022年5月6日（金曜日）

旭山記念公園野鳥情報、2022（令和4）年5月6日　金曜日

ここ1週間の旭山記念公園と札幌市旭山都市環境林の野鳥の動きをまとめました。

この野鳥情報は、旭山で野鳥観察をしておられる方からご提供を受けたものも含まれています。

◎夏鳥渡来情報
コルリ
2022年4月29日、園内で今年初めて観察されました。
昨年より1日遅く、一昨年より2日早い記録です。
その日に鳴きをスマホで録音した方から情報をいただき、さかのぼって初認日としました。
コルリ、今朝は双子沢川の栗の木デッキとつり橋の間と風の丘西の沢からほぼ同時に囀りが聞こえ、雄が2羽は確実にいることが分かりました。
コルリは6月中旬頃までいる場所では盛んに囀り、ときどき姿を見ることができます。

キビタキ
2022年5月3日、園内で今年初めて観察されました。
昨年より3日早く、一昨年より1日早い記録です。
キビタキはまだ囀りが本格化していませんが、渡来後しばらくの間は近くで見られる機会も比較的多いです。

ツツドリ
2022年5月3日、園内で今年初めて観察されました。
昨年より3日早く、一昨年より2日遅い記録です。
ツツドリもまだ鳴き声が遠くから時々聞こえる程度で、まだ近くでの目視観察情報はありません。
ツツドリはかつて赤色型が旭山でも出たことがありますが、今年はどうでしょうか。

コサメビタキ
2022年5月5日、園内で今年初めて観察されました。
昨年より3日早く、一昨年より9日早い記録です。
コサメビタキも渡来後しばらくは近く見る機会が比較的多いですが、キビタキに比べて目立たないため、ふと気が付くといるといった感じのことが多いです。
また、コサメビタキは7月中旬に幼鳥が巣立つと観察機会が一気に多くなります。

2022年　夏鳥初認日
キジバト　3月18日
イカル　3月23日
ヤマシギ　3月29日
モズ　3月31日
ホオジロ　4月4日
ベニマシコ　4月5日
キセキレイ　4月5日
トラツグミ　4月6日
ルリビタキ　4月7日
ウグイス　4月10日
アオジ　4月11日
ノビタキ　4月13日
ヤブサメ　4月16日
クロツグミ　4月18日
メジロ　4月18日
アカハラ　4月19日
ニュウナイスズメ　4月20日
クロジ　4月20日
ビンズイ　4月23日（追加情報があり記録を修正しました）
センダイムシクイ　4月24日
コマドリ　4月24日
エゾムシクイ　4月25日
オオルリ　4月25日
チゴハヤブサ　4月25日
カヤクグリ　4月26日
ノゴマ　4月29日
コルリ　4月29日
キビタキ　5月3日
ツツドリ　5月3日
コサメビタキ　5月5日

旭山周辺で繁殖している夏鳥は出揃いました。
その他、このあと来る夏鳥は、ハリオアマツバメ、アオバト（周辺で繁殖の可能性はあるが未確認）、旅鳥のムギマキ、オオムシクイ、旭山で時々見られる（声が聞かれる）だけのカッコウ、といったところです。

◎春の旅鳥渡来情報
今週新たに確認された旅鳥はいませんでした。

2022年　春の旅鳥初認日
4月4日　ジョウビタキ
4月5日　カシラダカ
4月5日　マミチャジナイ
4月10日　オオマシコ
4月11日　シロハラ

◎今週のトピックス
オオルリ
今年はオオルリの観察機会が多いです。
森の家の南側、第2駐車場入口トイレ付近から藻岩山登山道入口にかけての辺りで囀りを日に何度か聞き、ときどき10m以内で観察・撮影することもできます。
園内西側エリアでも近くで観察・撮影できたという話を多く聞きます。
オオルリは南から渡来して10日ほどは比較的警戒心が薄く、近くで観察できる機会も多くなりますが、今年はいつごろまでそのような状態が続くか要注目です。

ヒレンジャク
5月3日、ヒレンジャクが園内で観察されました。
昨日の早朝野鳥観察会の際にはポプラの高木で７，8羽が採餌する姿が観察されましたが、その後昼過ぎまでずっと双子沢川沿いのポプラやイタヤカエデに留まって花を食べ続けていました。
ヒレンジャクは例年、秋は10月下旬に渡来し、1月中旬まで滞在した後真冬には南に移動して見られなくなり、5月上旬に北に帰る前に1日もしくは数日滞在します。
ただし、今年はこの4日間（今朝も園内で確認）の他4月下旬にも1日だけ観察されており、例年より春先に観察できる期間が長いです。
今朝はまだいましたが、明日以降どうなるか注目です。

ルリビタキ
先週、今が旭山で見られるピークではないかと思われます、と書きましたが、その後まだ頻繁に見られる状態が続いています。
今朝は4、5日前より観察頻度は下がりましたが、それでも待っていると見られるくらいで、今年は長く見られています。
なお、園内巨木の谷周辺では雌もしくは未成熟雄がほとんどで、成熟雄はあまり見られていません。
例年5月5日頃まで見られており、そろそろ移動していなくなる可能性があり、この先注視してゆきます。

コマドリ
5月1、２，3日は園内及び藻岩山に入った辺りで朝に盛んに囀りが聞かれており、9時以降にも鳴き声が聞こえることがありました。
昨日はまだ鳴き声が聞こえていましたが、今朝は鳴き声を聞いたり姿を見たりといった情報は皆無で、どうやら移動したようです（いわゆる「抜けた」という状態）。
過去の記録では最遅で5月9日というものがあり、まだ分からないのでもう少し様子を見ます。

◎今週のシマエナガ
エナガ（亜種シマエナガ）
今週は5月3日、5日と2回野鳥観察会を行いましたが、そのどちらでも観察され、特に5日は肉眼で顔が分かるほどの近くで観察できました。
また、巣の中で抱卵して尾羽が曲がっている個体も散見されており、繁殖が順調に進んでいるペアもいるようです（ほっとします）。
この先しばらくは観察頻度は落ちますが、それでも見られることは見られます。

◎夏鳥情報
ホオジロ
展望台周辺と学びの森周辺で見る機会が多く、展望台周辺の地面に降りて採餌する姿も見られます。
また囀りが聞かれることもまだまだ多いです。

アオジ
囀りを聞く機会が増えてきました。
また散策路をはじめ地面に降りて餌をとる姿も見られ、その場合は近づきすぎなければじっくりと観察できます。

クロジ
5月5日と6日に旭山での観察情報がありました。
クロジは山地で繁殖するためこの後もう少しで移動し、旭山では見られなくなります。

ウグイス
木の上で囀りしていることがよくありますが、今の時期、ウグイスの声が聞こえたと思ってその方向の木を眺めるとセンダイムシクイがいるということがよくあるのでお気を付けください（センダイムシクイこそ鴬色しているので）。

ヤブサメ
囀りを聞くことが多く、「キュッ」という地鳴きも笹薮から聞こえてきますが、しゃがんで笹の中の動きを音を頼りに追っていくと姿が見えることがあります。

センダイムシクイ
今の時期鳴き声（囀り）を聞くことが最も多いのはこの鳥でしょう。
西側エリアの至る所や第1駐車場下で常に鳴き声が聞こえてきます。
桜の花にも寄って来ていますが、木々の葉が少ない今が観察・撮影のチャンスです。
写真は鴬色したセンダイムシクイです。

エゾムシクイ
今朝もまだ園内で鳴き声を聞きましたが、そろそろ繁殖地に移動していなくなる頃です。

クロツグミ
囀りはまだよく聞かれていますがり、9時を過ぎるとあまり囀らなくなります。
「キュロキュロ」という地鳴きは双子沢川など各所で聞かれ、ときどき低い位置で見られることもあります。

アカハラ
園内で場所・時間とも散見されているといった感じで、観察頻度は多くはないですが、いることはいます。

トラツグミ
ときどき朝8時頃まで囀りが聞こえてくることがありましたが、目視観察情報は今週はほとんどありませんでした。

ノゴマ
今週園内での観察情報がありましたが、旭山では移動の際に通過するだけで、そろそろ見られなくなります。

ベニマシコ
今週は園内での確かな観察情報はありませんでした。
そろそろ旭山では見られなくなる頃ですが、もう少し様子を見ます。

イカル
今朝旭山都市環境林で囀りを聞きましたが、ときどき来ているようで、観察頻度はそれほど高くはないです。
ただ、イカルは毎年5月後半から6月には観察頻度が高くなる傾向があり、この先要注意です。

ニュウナイスズメ
旭山では通例、春に通過する個体が1、2回（日）見られるだけですが、今年はこの1週間で何回か園内で観察されています。
もしかして旭山で初めて繁殖？　様子を見てゆきたいと思います。

モズ
今週は第2駐車場とその付近の住宅街の辺りから鳴き声が聞こえてくる日が何日かあり、園内で時々見られています。

キセキレイ
今週も第2駐車場付近から道路沿いで時々見られています。

ビンズイ
今日はまだ園内での観察情報がありましたが、そろそろ旭山では見られなくなると思われます。

キジバト
今週は先週よりも園内で鳴き声を聞いたり姿を見たりということ多かったです。

ヤマシギ
今週は確かな観察情報はありませんでしたが、例年であればそろそろ目にする機会がなくなる頃です。
夜のディスプレイフライトは6月中旬頃まで見られます。

チゴハヤブサ
今週は確かな観察情報はありませんでした。

◎冬の鳥・旅鳥情報
キレンジャク
ヒレンジャクの情報は上述の通りですが、キレンジャクはそこには混ざっておらず、他にも確かな観察情報はありませんでした。

ツグミ
まだ見られていますが、数が少なくなっており、鳴き声を聞くことも少なく、あまり目立たない鳥になっています。
いつまで見られるでしょうか、もう終わり？　もう少し様子を見ます。

ハチジョウツグミ
今週も観察情報はありましたが、ツグミ同様そろそろ見られなくなると思われます。

マミチャジナイ
今週は主に遊具広場周辺で観察されており、ツグミと一緒にいたという観察情報もありました。
マミチャジナイもそろそろ北に移動して見られなくなる頃ですが、どうでしょうか。

シロハラ
今週は確かな観察情報はありませんでしたが、この先観察情報がなければ来週からここでは取り上げません（また秋に）。

ジョウビタキ
今週は確かな観察情報はありませんでした。

カシラダカ
今週は確かな観察情報はありませんでした。

アトリ
今週は確かな観察情報はありませんでしたが、この先観察情報がなければ来週からここでは取り上げません（また秋に）。

イスカ
今週は観察情報があったので、こちらはもう少し様子を見ます。
イスカも5月上旬まで見られる年がありますが、今年はどうでしょうか。

【2022年5月7日　追加情報】
5月7日、旭山上空を飛んでいるのを確認しました。
まだいるようです。

ウソ
今週は確かな観察情報はありませんでしたが、この先観察情報がなければ来週からここでは取り上げません（また秋に）。

マヒワ
先週は数が減ったと書きましたが、その後また少し増えたようで昨日は40羽前後の群れが見られました。
マヒワは5月中旬から下旬まで見られる年があり、今年もまだ見られるとは思います。

シメ
今朝園内で観察されましたが、5月中旬まで見られる年もあるので、もう少し様子を見ます。

キクイタダキ
今週は観察情報が幾つかあった程度で、もう山に移動したかもしれません。
もう少し様子を見ます。

ミソサザイ
今週は確かな観察情報はありませんでしたが、この先観察情報がなければ来週からここでは取り上げません（また秋に）。

コガラ
今週はコガラと思われる鳥の観察情報はありませんでした。

◎留鳥その他情報
クマゲラ
今週も園内での観察情報がありましたが、やはり園内での観察機会は少ないままです。

オオアカゲラ
今週も園内での観察情報がありましたが、観察頻度はさらに落ちました。

アカゲラ
園内でよく見られています。

コゲラ
観察機会はさらに少なくなっており、コゲラは例年5月中旬から6月中旬までおよそひと月の間観察頻度ががくんと減りますが、そろそろそうなるかもしれません。

ヤマゲラ
今週も園内での観察情報があり、鳴き声もまだよく聞かれています。

フクロウ
今週も声も姿も観察情報はありませんでした。

オオタカ
今週も観察情報がありました。

ハイタカ
今週も観察情報がありました。

ノスリ
今週も観察情報がありました。

トビ
今週も観察情報がありました。

ハヤブサ
今週も観察情報はありませんでした。

ゴジュウカラ（亜種シロハラゴジュウカラ）
まだ囀りを聞くことはあり、観察機会は多いです。
今朝は珍しく高い木（ヨーロッパトウヒ）のてっぺんで囀りしていました。

シジュウカラ
今週もよく見られており、囀りを聞く機会も多いですが、地面に降りていることもよくあります。

ハシブトガラ
園内での観察機会は多いですが、囀りを聞く機会はやはり少し減りました。

ヤマガラ
園内でよく見られていますが、今週は森の家の横の桜に来ることが多かったです。

ヒガラ
園内で観察機会が多く、囀りを聞く機会も多いです。

カワラヒワ
引き続き学びの森周辺で囀りを聞く機会が多く、姿もよく見られていますが、高い位置が多く写真撮影には条件が良くないかもしれません。

ハクセキレイ
今週も園内での観察情報がありました。

ヒヨドリ
まだいろいろな花に寄って来ており、観察機会も少なくないです。

スズメ
道路沿いや第2駐車場付近で時々見られます。

ハシボソガラス
展望台から第1駐車場にかけての辺りでよく見られていますが、今週も西側エリアで見る機会もありました。

ハシブトガラス
園内でよく見られています。

次回は2022年5月13日金曜日に上げる予定です。

旭山でのバードウォッチング、皆様が多く見られることを願っております。