旭山記念公園野鳥情報、2020(令和2)年2月15日土曜日。
ここ1週間の旭山記念公園と札幌市旭山都市環境林の野鳥の動きをまとめました。
この野鳥情報は、旭山で野鳥観察をしておられる方からご提供を受けたものも含まれています。
今週のシマエナガ
エナガ(亜種シマエナガ)
先週、2月7日金曜日にミュンヘンの森の法面に生えたカラマツに来て低い位置で撮影できたと書きましたが、その翌々日2月9日日曜日朝8時頃も同じところに来て、この日は30分以上そこのカラマツで採餌し、撮影にはいい条件でした(上の写真が2月9日撮影のもの)。
ただ、ミュンヘンの森の法面にはそれ以降は来ていないようで、この先も分かりません。
いつものカラマツ林にはまだよく来ていて、特に、日の出から1時間以内であれば見られない日の方が少ないくらいです。
園内イタヤカエデの樹液は今週もまだ本格的には出ていない模様で、樹液を飲みに来たという新たな観察情報はありませんでした。
例年通りであれば、もうそろそろだと思われるのですが。
今週のトピックス
コガラ
2月13日、コガラと思われるカラ類が園内で観察されました。
カラ類混群がおり、その中の1羽を撮影し拡大して調べたところ、「嘴が細くて直線的」「嘴の会合部が白っぽくない」という、ハシブトガラではなくコガラの特徴を有していました(他の特徴はやや不明瞭)。
下の写真がその個体、トリミングで大きくしたもので、この写真ではそれほどでもないですが、目視の際には次列風切羽の白い部分がハシブトガラよりも目立っていました。
コガラ、旭山では冬の間に時々見られますが、ハシブトガラとの瞬時の識別が難しいので、実際は結構来ているのかもしれません。
冬の鳥情報
ヒレンジャク、キレンジャク
先週、2月9日に追加補足でまだ少数が残っていると書きましたが、2月11日火曜日にはまだ少数がいました。
しかし、2月13日以降は確かな観察情報がなく、もういなくなった可能性がありますが、もう少し様子を見ます。
ツグミ
数羽が園内でよく見られ、「キュキューッ」という声も聞く機会が多いです。
ただ、先週からの積雪で土が出ている場所が少なくなり、地面に降りる姿は今はあまり見られなくなっています。
ウソ
ほぼ毎日園内で声を聞き、時々近くで観察できます。
シメ
2月11日火曜日、雄の個体が1羽、ミュンヘンの森法面にあるヤマハギの種子を食べに低い位置に降りてきていました。
下の写真がその時のものです。
ただ、2月13日以降は、シメがここに来ているのは見ていません。
ベニヒワ
今週は観察情報はありませんでした。
イスカ
2月13日木曜日7時過ぎに上空を1羽だけで飛んでおり、今日も同じように飛んでいて、付近にはまだいるようですが、低い位置で見られることはあまりないです。
マヒワ
数羽で鳴きながら飛んだりシラカンバやカラマツで採餌する姿が時々見られますが、低い位置にはあまり降りてこないです。
カワラヒワ
2月14日金曜日、園内で久しぶりに声を聞き、今日もいましたが、そろそろ辺りに居つくかもしれません。
キバシリ
今週も見られていますが、今週に入って以前よりも見られる頻度が若干落ちてきた印象です。
キクイタダキ
2月14日、つり橋右岸のトドマツで2羽が久しぶりに観察され、うち雄の個体1羽は15分ほどその木で採餌していました。
キクイタダキは、多かった昨年・一昨年を例外として、平年であれば、3月に入る頃から少し見られる頻度が高くなるので、この先は見られる機会も多くなるかもしれません。
ミソサザイ
今週は観察情報がありませんでした。
留鳥情報
クマゲラ
園内でも時々近くで見られていますが、今週も先週同様、先々週までほどの頻度ではありませんでした。
オオアカゲラ
今週も雌の個体が園内でほぼ毎日見られており、今朝も森の家のそばに長い時間いました。
アカゲラ
園内でよく見られており、繁殖のためのドラミングも時々聞こえてきます。
コゲラ
園内でよく見られています。
ヤマゲラ
「ピョッピョッピョッ」という大きな声を、つり橋周辺もしくはトイレの近くで聞くことが多く、そこで鳴いている場合は探しに行くと時々近くで見られることもあります。
今朝はトイレの近くのポプラに雄がいました。
オオタカ
今週も上空を飛ぶ姿が観察されました。
ハイタカ
今週も園内で観察されました。
ノスリ
2月9日、カラマツ林で30分以上じっとしているノスリが観察されました。
ハヤブサ
今週も観察情報はありませんでした。
ハクセキレイ
今週も観察情報はありませんでした。
シジュウカラ、ハシブトガラ、ヤマガラ、ヒガラ、ゴジュウカラ、
園内でよく見られています。
いずれもさえずりを聞く機会が増えてきました。
ヒヨドリ、ハシブトガラス、ハシボソガラス
園内でよく見られています。
ヌルデの実
この時期、ヌルデの木の実を食べに多くの鳥が来ています。
ヌルデは他の木が生えていない斜面に生える木で、高いと10m以上になりますが、旭山で見られるものは多くが5m以下の低木です。
ヌルデには塩分が含まれており、冬の間は鳥にとって貴重な栄養源です。
下の写真がヌルデの実(種子)ですが、昨秋は豊作で、今冬は園内でも多く見られます。
ただ、もうだいぶ鳥に食べられており、1月に撮影したこの写真ほど実がたわわではない房が多いかと思います。
実が大きいためか、シジュウカラより小さい鳥はあまり食べないようで、ヒヨドリ、ツグミ、シメ、イカル、コゲラ、アカゲラ、ヤマゲラ、ハシブトガラスなどが食べている姿を観察できます。
なお、ヌルデはウルシ科で、人によってはかぶれることもあるので、触らないようお願いします。
2月に入ってからヌルデを食べに来た鳥の写真を3点ほど。
ツグミ
アカゲラ
ヤマゲラ
食べられて実がなくなった房は、この写真の右側に写っているほうきのような感じになります。
ヌルデの実がある場所をチェックして歩くと、鳥が食べるシーンに出会える可能性が高くなります。
次回は2月22日に上げる予定です。
旭山でのバードウォッチング、皆様が多く見られることを願っております。